0 編集部が注目した重点ポイント
① 海外事業の拡大が成長を牽引する
2026年3月期第3四半期において、インドの鉄鋼子会社FSNL Private Ltd.やカナダのPine Valley Packagingグループの連結化により、売上高が大きく伸長しました。海外拠点での取扱量増加とPMI(買収後の統合プロセス)の順調な進展により、グローバルな収益基盤が強化されており、海外でのキャリア機会が飛躍的に拡大しています。
② 空港関連事業が大幅な増収を達成する
国際旅客便の復便に伴い、空港関連事業の売上高は前年同期比16.4%増と顕著な伸びを見せています。特定技能外国人の活用や周辺業務の受注拡大、人材活用の最適化を推進しており、需要回復局面におけるオペレーションの高度化と人材基盤の強化が、同セグメントの利益成長(同13.3%増)を力強く支えています。
③ 組織再編により事業間シナジーを加速する
当第1四半期より、主要顧客や事業内容の変化に対応するため、複合ソリューション事業と国内物流事業の間で営業所の所属変更を実施しました。この管理体制の刷新により、現場の実態に即した機動的な経営判断が可能となり、生活産業関連や食品プロダクツ関連での新規業務獲得といった成果に繋がっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期 連結決算説明資料 P.2
売上高
270,282百万円
+4.6%
営業利益
19,250百万円
+8.0%
経常利益
19,275百万円
+5.9%
第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が2,702億82百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益が192億50百万円(同8.0%増)と増収増益を達成しました。鉄鋼関連の一部ライン休止や航空貨物量の減少といったマイナス要因を、新規連結化した海外子会社の収益貢献や国内での適正単価収受、効率化の推進により見事にカバーしています。親会社株主に帰属する四半期純利益(124億89百万円)については、前年度の政策保有株式売却による一時的な利益の剥落により減少していますが、本業の収益力は極めて堅調です。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高で76.1%、営業利益で85.5%に達しており、期末に向けての業績推移は順調と評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期 連結決算説明資料 P.3
複合ソリューション事業
【事業内容】 鉄鋼、空港、生活産業、食品プロダクツ、メディカル等の各分野で、生産ラインや構内オペレーション、流通加工などの包括的なサービスを提供します。
【業績推移】 売上高1,758億16百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益190億88百万円(同12.1%増)と増収増益を達成しました。
【注目ポイント】 (注:インド鉄鋼子会社の新規連結により前年同期比が大きく変動)。鉄鋼分野でのインド子会社連結効果や、空港関連での旅客需要回復、食品関連での新規拠点稼働が収益を押し上げています。従来の請負業務に留まらず、オペレーションの高度化やICT導入を推進しており、専門的な現場管理能力や技術革新をリードできる人材が強く求められています。
国内物流事業
【事業内容】 食品、日用品、空調機等の定温・常温物流に加え、EC通販品の配送、共同配送ネットワークの構築など国内の輸配送サービスを担います。
【業績推移】 売上高430億32百万円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益30億26百万円(同0.8%増)と堅調に推移しています。
【注目ポイント】 通販品取扱量の増加や空調機改装案件の獲得、継続的な適正単価への変更が成果を上げています。収益改善に向けた取り組みが定着しており、物流ネットワークの最適化や新規業務獲得のためのソリューション営業、ラストワンマイルの効率化など、攻めの物流戦略を立案・実行できる人材の価値が高まっています。
国際物流事業
【事業内容】 海上・航空輸送、海外現地での物流・倉庫運営、自動車部品等の梱包、カナダ子会社による物流ソリューション提供など。
【業績推移】 売上高514億4百万円(前年同期比0.7%減)、セグメント利益31億86百万円(同6.6%減)となりました。
【注目ポイント】 (注:カナダ子会社の新規連結効果を含む)。航空貨物取扱量の減少や海上輸送案件の貨物減により減益となりましたが、カナダのPine Valley Packagingの新規連結や大型案件の受注、インド・ベトナムでの取扱増など、北米・アジア圏での成長の芽は着実に育っています。市場変動に左右されない強固なグローバルネットワークの再構築が急務であり、海外M&A案件のPMIや海外拠点運営のプロフェッショナルが期待されています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期 連結決算説明資料 P.7
2028年3月期を最終年度とする「中期経営計画2027」に基づき、成長投資と「人・技術・ICT」への基盤投資を加速させています。海外事業においては、インドやカナダでの安定した収益基盤の構築に加え、さらなる新規領域の拡大を積極的に行う方針です。国内では、日中関係の影響による空港関連の減便リスクを注視しつつ、周辺業務の受注拡大や人材活用の最適化でカバーを図ります。
特に注目すべきは、「人」を価値創造の源泉と捉え、戦略的な人材育成と積極投資を明言している点です。技術革新や内部統制の強化を通じて変化に機動的に対応できる経営基盤の確立に取り組んでおり、自律的に挑戦し、変化を楽しめる人材にとっては、活躍のフィールドが大きく広がっていると言えるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は現在、インドや北米での海外事業拡大を最優先戦略の一つとして掲げています。既存の国内物流の枠を超え、鉄鋼、空港、エンジニアリングといった多様な専門領域で「人」と「技術」を組み合わせた高付加価値サービスを提供している点を深く理解することが重要です。「現場のオペレーションをICTやDXでどう進化させるか」や「グローバル拠点のPMIを通じて、いかに企業価値を最大化するか」という視点で自身の経験を語ることは、強いアピールに繋がります。
面接での逆質問例
・「中期経営計画2027において、インド鉄鋼事業の拡大が大きな柱となっていますが、現地でのPMIにおいて最も重視されている文化統合やオペレーションの標準化についてお聞かせください。」
・「空港関連事業での需要回復に伴い、周辺業務の受注拡大を進められていますが、現場の人材不足を解決するためのICT導入や特定技能外国人の活用における現在の課題と、今後の展望を教えていただけますでしょうか。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
福利厚生は社宅や持株会など手厚い
福利厚生は社宅や持株会、確定拠出年金など、手厚いです。交通費も全額、出張の手当等も制度としては申し分ないかと思います。
(20代後半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]完全なオンオフは不可能
倉庫等現場職を抱えている場所ではプライベートであっても実突対応等が求められるケースも多いので、完全なオンオフは不可能。
(20代後半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 第3四半期 連結決算説明資料



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