0 編集部が注目した重点ポイント
① 株式会社本田の子会社化で事業構造を大幅に拡張
2025年9月30日付で、埼玉県を中心にホームセンター等を展開する株式会社本田の全株式を取得し子会社化しました。これにより2026年6月期より連結決算へ移行しています。木材の法人向け配達ノウハウや強固なBtoB顧客基盤を取り込むことで、従来の大型店主体のモデルから、地域密着型の配送・サービス体制への転換が期待されており、物流や法人営業職でのキャリア機会が大きく広がっています。
② 負ののれん発生益で中間純利益が大幅に増加
株式会社本田の連結化に伴い、約19.4億円の負ののれん発生益(買収価格が企業の純資産を下回った際に発生する利益)を特別利益として計上しました。この影響で、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比135.7%と飛躍的な伸びを記録しています。会計上の特殊要因ではありますが、M&Aを成長の起爆剤とする経営姿勢が鮮明になっており、財務・経営企画部門の重要性が増しています。
③ 専門店を主軸とした攻めの出店戦略を加速
中期経営計画に基づき、大型店ではなく「本田屋」や「Pet's CLOVER」といった専門店を今期計7店舗出店する計画です。下半期には新業態「ジョイフル本田資材館 FARM GARDEN+」の展開も予定されており、特定分野に深い知識を持つ専門人材の採用が急務となっています。2040年度までのカーボンニュートラル目標も掲げており、ESG視点での店舗運営スキルも高く評価される環境です。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年6月期第2四半期 決算説明会資料 P.4
売上高
64,147百万円
(前期比 98.6%)
営業利益
5,266百万円
(前期比 89.4%)
中間純利益
5,959百万円
+135.7%
2026年6月期上半期の売上高は641億47百万円となり、前期に発生した防災用品の特需に対する反動減や、猛暑による屋外作業の敬遠から季節商品の売上が想定を下回ったことで、前年同期比で微減となりました。一方で、株式会社本田の連結化に伴う特別利益19.4億円の計上により、最終利益は大幅な増益となっています。人件費や委託費の上昇はあるものの、DX推進による業務効率化や仕入条件の改善など、収益構造の改革を現在進行形で進めています。
通期業績予想に対しては、第2四半期までの売上高進捗率が49.0%(修正後予想1,310億円に対し641億円)となっており、下半期の専門店出店や株式会社本田の損益反映を見込むと概ね順調な進捗といえます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年6月期第2四半期 決算説明会資料 P.7
「住まい」に関する分野(資材・プロ用品、ガーデン、リフォーム等)
事業内容:建設資材やプロ用工具の販売、住宅リフォーム、ガーデニング・農業資材の提供を担う基幹領域です。
業績推移:売上高35,819百万円。住宅着工件数の減少や改正建築基準法の影響で一部苦戦も、プロ向け需要は底堅く推移しています。
注目ポイント:新たに立ち上げたリノベーションブランド「Studio.Re」など、受注構造の高度化を推進中です。大型店での「トラックショップ」展開も2桁成長と好調。プロの職人や農家のニーズを汲み取り、専門的な提案ができるコンサルティング営業の需要が非常に高まっています。
「生活」に関する分野(デイリー・日用品、ペット・レジャー等)
事業内容:日用雑貨、消耗品、ペット関連商品など、地域住民の日常生活を支えるライフライン機能を担います。
業績推移:売上高28,328百万円。前期の防犯・防災用品特需の反動があったものの、買上1品単価の上昇により客単価は改善傾向です。
注目ポイント:衝動買いを防ぐ独自の保護活動「CLOVER STEP」を導入した新業態のペットショップなど、CX(顧客体験)向上に向けた独自性を打ち出しています。ECと連動した在庫情報の見える化も進んでおり、デジタルと接客を融合させたOMO戦略に携わる機会があります。
新規連結:株式会社本田(ホームジョイ本田)
事業内容:茨城県下を中心にホームセンター、リフォームセンター、木材販売事業を展開しています。
業績推移:(注:前年同期は未連結のため単純比較不可)第2Qは貸借対照表(B/S)のみ連結し、損益(P/L)は第3Qから反映されます。
注目ポイント:同社が持つ強力な木材配送機能をグループ全体に波及させる計画です。仕入条件の統合による原価改善や、プロユーザー向けの共同販促など、PMI(買収後の統合プロセス)を主導できる人材の活躍の場が用意されています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年6月期第2四半期 決算説明会資料 P.13
今後の成長戦略として、自社アプリ開発やBOPIS(店舗受取サービス)の刷新、受注管理システム(OMS)の構築など、アナログ基点のデジタル戦略(OMO)を強力に推進します。これにより接客時間を最大化し、単なる物売りではない「ジョイフル本田のファンづくり」を目指しています。
株式会社本田の連結化により、下半期以降のP/Lには同社の業績が合算されます。仕入条件の改善やインフラの相互利用による原価改善効果を早期に創出できるかが焦点です。採用面では、店舗運営のスペシャリストに加え、デジタル戦略やPMI、大型案件を扱うリフォーム設計などの高度専門人材のニーズが拡大し続ける見通しです。また、12年連続の増配を予定するなど株主還元にも積極的で、安定した財務基盤を背景に腰を据えた挑戦が可能な環境といえます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
ジョイフル本田は現在、大型店中心のビジネスから「専門店」や「M&A」を駆使した複線的な成長モデルへの転換期にあります。特に株式会社本田の子会社化は、法人顧客基盤の拡大という大きな戦略的意味を持っています。志望動機では、「既存のホームセンターの枠を超えたプロ向けサービスや物流網の構築に貢献したい」といった視点や、デジタル化による接客・商品提案の高度化への意欲を伝えると、経営陣の進める「ファンづくり」戦略と合致し、高く評価されるはずです。
面接での逆質問例
・「株式会社本田の子会社化により、具体的にどの店舗・エリアで物流や商品MDのシナジーを最優先で創出される予定でしょうか?」
・「デジタル戦略の一環として約100種類の紙帳票をタブレット運用に改善されるとのことですが、現場のスタッフがより専門的な接客に専念するための教育支援制度などはありますか?」
・「専門店『本田屋』などの多店舗展開において、店長やエリアマネージャーに求められる専門性とマネジメントスキルのバランスは、従来店とどう異なりますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
希望休みは取得できないところはできない
希望休みを出せば、土曜日、日曜日も休日取得できなくはないが、売り場の繁閑、人員の多い少ないの状況によって、取得できないところはできないし、要領よくとっている人はとっている。
(40代前半・フロアスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料:
・株式会社ジョイフル本田 2026年6月期第2四半期 決算説明会資料
・株式会社ジョイフル本田 2026年6月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)



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