0 編集部が注目した重点ポイント
① 営業利益が14.2%増と過去最高を更新する
2025年12月期は売上高・営業利益・経常利益のすべてで過去最高を更新しました。独自の物流サービス「ニアワセ+ユーチョク」の利用促進が奏功し、売上高は3,200億円を突破しています。出荷量の増加に伴う運賃負担は増えたものの、増収効果が販管費の増加を上回り、大幅な増益を達成しました。
② 大型物流拠点の竣工で供給体制を大幅に刷新する
2025年中に「プラネット愛知」が竣工し、有形固定資産が前年末比で122億円増加しました。2026年には「プラネット東京」のセンター化や「HC東日本物流センター」の移転も控えており、攻めの物流投資を継続しています。これは2030年の在庫100万アイテム達成に向けた構造的な基盤強化であり、採用面でも物流・エンジニア職の重要性が増しています。
③ 人的資本への投資として基本給を大幅に改定する
2025年7月より基本給の改定および住宅補助手当の増額を実施しました。これにより給料及び賞与が前年比で約10億円増加しましたが、離職率の低下(4.3%)や平均年収の上昇など、ホワイト企業としての地位を確立しています。システム受注率の向上により残業時間も抑制されており、長く安心して働ける環境整備が加速しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期(第63期) 通期 決算説明会資料 P.25
売上高
3,200億円
+8.5%
営業利益
228億円
+14.2%
経常利益
225億円
+12.4%
純利益
158億円
-1.3%
当連結会計年度の業績は、売上高が前期比8.5%増の3,200億円、営業利益が14.2%増の228億円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益が微減となっているのは、前期に大阪本社の移転に伴う固定資産売却益(27億円)を計上していた反動によるものであり、本業の収益性は極めて好調です。在庫アイテム数の拡充と、デジタルを活用した「即答名人」等のサービスが顧客利便性を高め、シェア拡大を牽引しました。
通期予想に対する進捗状況は、当初の売上計画を1.5%上回る実績を達成しており、業績は堅調に推移しています。2026年度に向けたベースアップや大型物流センターの稼働準備も計画通り進んでおり、次期以降のさらなる成長に向けた布石を着実に打っています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期(第63期) 通期 決算説明会資料 P.27
ファクトリールート
事業内容:製造業、建設関連業等向けの卸売。全国の物流センターと支店を軸にPRO TOOLを供給。
業績推移:売上高2,112億円(+7.2%)。「MROストッカー」や「ユークル」の浸透で安定成長。
注目ポイント:建築関連の開拓が加速しており、売上高は457億円と前年比12.3%増を記録しました。置き工具サービス「MROストッカー」の設置件数も1,608件に拡大しており、現場深耕型の営業スキルを持つ人材の需要が高まっています。
eビジネスルート
事業内容:ネット通販企業等向けの販売。商品データ連携や高速自動梱包出荷ラインによる即納が武器。
業績推移:売上高769億円(+12.9%)。ルート別で最も高い成長率を維持しています。
注目ポイント:約418万アイテムの商品データベースを整備し、他社との差別化を図っています。高速自動梱包出荷ライン「I-Pack」の導入により、納期短縮・精度向上を実現。データ連携エンジニアやECマーケティング人材が成長の要です。
ホームセンタールート
事業内容:ホームセンター、プロショップ等向けの販売。店舗向けに加えEC事業向け提案も強化。
業績推移:売上高283億円(+5.9%)。経常利益も微増ながら黒字を維持。
注目ポイント:ホームセンター各社が強化するネット通販ビジネスのフルフィルメントパートナーとしての立ち位置を確立しています。当社の豊富な在庫と配送機能を活用した「店舗受け取り」等の新サービス企画力が求められています。
海外ルート
事業内容:タイ・インドネシアの子会社を通じた現地販売および諸外国向け輸出。
業績推移:売上高34億円(+12.0%)。現地得意先の開拓が進展し二桁増収。
注目ポイント:現地のニーズに即した在庫の積極投入により、競合他社にはない即納メリットを享受しています。アジア圏を中心としたグローバル展開を担う、現地法人管理や貿易実務の専門性が活かせる環境です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期(第63期) 通期 決算説明会資料 P.30
2026年12月期の業績予想は、売上高3,410億円(前期比6.5%増)、営業利益217億円(同4.8%減)となっています。減益予想の主因は減価償却費の増加(前年比27億円増)であり、これは「プラネット愛知」や「HC東日本物流センター」といった最新鋭拠点への投資に伴うものです。会計上の利益は一時的に圧迫されますが、出荷能力の拡大と効率化により、2030年の売上目標に向けた体制構築は着実です。
戦略面では、AI見積「即答名人」の利用率50%達成や、新システム「Sterra2.0」による在庫100万アイテム化の推進など、デジタルへの傾斜をさらに強めます。質疑応答では、物流設備稼働後の2027年には減価償却費が約100億円に達するとの見通しも示されており、長期的な視点で事業規模を拡大させる覚悟が伺えます。物流×デジタルの融合領域でキャリアを築きたい方には、今がまさに変革期への参画チャンスと言えます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「持つ経営」を掲げ、在庫と物流を競争力の源泉とする同社の戦略は、効率化が進む流通業界において極めてユニークです。日本のモノづくりを支える「プラットフォーム」になりたいというビジョンに共感し、現場の利便性を追求する姿勢を強調するのが有効です。特に「ニアワセ+ユーチョク」に見られる環境負荷軽減と利便性の両立は、サステナビリティに関心の高い求職者にとって強力な志望理由になるでしょう。
面接での逆質問例
- 「プラネット愛知の稼働により、営業現場での提案の幅やスピードはどのように変化すると期待されていますか?」
- 「AI見積『即答名人』の浸透により、営業職の役割は今後どのように高度化していくと考えていますか?」
- 「2030年の在庫100万アイテム達成に向け、現時点で最も解決すべきロジスティクス上の課題は何でしょうか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
人によっては残って働いている
残業はほとんどしていませんが、人によっては残って働いています。支店においては残業したくなければしないように調整が可能である。
(20代後半・ルートセールス・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 令和7年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2025年12月期(第63期) 通期 決算説明会資料



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