0 編集部が注目した重点ポイント
① 売上高が300億円を突破し過去最高を更新する
2025年12月期の連結業績は、売上高が前年比13.5%増の302億19百万円と過去最高を記録しました。高品質な期間限定メニューの投入や、既存店の客単価・客数の上昇が寄与しています。利益面でも営業利益が15.8%増となるなど、成長スピードが加速しており、キャリアを通じた事業拡大の勢いを肌で感じられる環境です。
② 2025年4月より新経営体制へ移行し組織を強化する
2025年4月1日付で新経営体制へ移行し、阪口信貴氏が代表取締役社長に就任しました。創業以来の理念を継承しつつ、既存事業の拡大や新業態開発、さらには海外展開を見据えた組織体制の強化を図っています。経営陣の刷新により、次世代に向けた新たな価値創造のフェーズに突入しており、変化を恐れない人材の活躍が期待されています。
③ M&Aによるグループシナジーが収益向上を牽引する
2024年にグループ化した「かつ雅」運営のレ・ヴァンや、松屋栄食品本舗との連携が深化しています。特に松屋栄食品本舗は2年で黒字化を達成し、グループ製造割合も6割を超えました。仕入・製造の共通化による原価改善やノウハウの相互提供が成果を上げており、多角的な外食グループとしての成長基盤が確立されています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期(連結) 決算説明資料 P.2
2025年12月期は、外食需要の堅調な推移を背景に、売上高が期初予想の295億円を上回る102.4%の達成率となりました。既存店売上高は前年比107.1%と好調で、特に客単価が104.9%と上昇し、収益性の向上に寄与しています。販促面では140店舗突破記念祭などのイベントが奏功し、多くのお客様の来店に繋がりました。
営業利益についても前年を大きく上回る実績を残しており、業績は極めて順調に推移しています。原材料価格の高騰や人件費の上昇といった厳しい外部環境の中でも、高付加価値商品の提案力を強めることで、コスト増を吸収しながら増収増益のトレンドを維持しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期(連結) 決算説明資料 P.13
ブロンコビリー事業(ステーキ・ハンバーグ)
【事業内容】
炭焼きステーキ、ハンバーグを主力とするレストラン。全店直営で、サラダバーや大かまどごはんといった「ご馳走」体験を提供しています。
【業績推移】
既存店売上高は107.1%と堅調。関東地区を中心とした新規出店(8店舗)により、店舗数は146店舗まで拡大しました。
【注目ポイント】
「モノからコトへ」の体験価値向上を狙い、QSCA(品質・サービス・クレンリネス・アトモスフィア)への投資を強化しています。AI導入やCRMシステムによるIT投資も積極的で、デジタルを活用した次世代型レストラン運営に携わる機会が豊富です。新規出店ペースも加速しており、店長候補やエリアマネージャーへの早期昇格が可能な環境です。
とんかつ事業(レ・ヴァン / かつ雅・かつひろ)
【事業内容】
(注:2024年4月から連結開始)愛知県を中心に「かつ雅」等を展開。グループの食材調達力・工場加工力を活かした「とんかつ業態」の成長を目指しています。
【業績推移】
グループ化後のメニュー改定やブランディング戦略により、客単価が2年間で123円上昇。売上高は前年比で21.5%増と大幅に成長しています。
【注目ポイント】
職人による手揚げ調理という伝統と、ブロンコビリーの近代的な経営手法(アメーバ経営など)を融合させるPMI(M&A後の統合プロセス)の真っ只中です。2030年までに30店舗への拡大を計画しており、新規事業の立ち上げに近いスピード感を持ってキャリアを構築したい人材には最適なフィールドです。
製造事業(松屋栄食品本舗)
【事業内容】
調味料・惣菜の製造販売。グループ向けのソースやドレッシングの製造に加え、店頭・外販向けの製品開発を担っています。
【業績推移】
過去5期連続赤字だった状態から、グループ化2年で黒字化を達成。ブロンコビリー店舗向け製造割合は60.2%まで上昇しました。
【注目ポイント】
製造ラインの拡張により、今後の店舗増加に対応できる生産体制を強化中です。2025年7月からは店頭でのドレッシング販売を開始するなど、D2C(消費者への直接販売)や外販チャネルの開拓にも注力。外食の枠を超えた食品メーカーとしての視点を持つ人材が、グループ全体の収益向上に貢献できる領域です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期(連結) 決算説明資料 P.17
2026年12月期は、売上高330億円(前期比9.2%増)、営業利益30億円(同2.4%増)を計画しており、過去最高の更新を継続する見通しです。出店戦略では、九州・関東地区を中心に年間9店舗の新規出店を予定しており、期末にはグループ合計170店舗体制を目指します。既存店の改装投資にも3.9億円を充て、ブランド力の維持・向上に努める方針です。
特筆すべきは、出店加速のための「中型モデル(75〜90席)」や、都心部向けの「コンパクト新業態(20〜50席)」の検証開始です。これにより、これまでの郊外型ロードサイド店だけでなく、多様な立地でのキャリア機会が広がります。また、新経営体制のもとで海外展開の具体化も進められており、グローバルな視点を持つ人材にとっても魅力的なフェーズにあります。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「ご馳走カンパニー」というビジョンに共感し、単なる食事提供以上の付加価値の創造に挑戦したい姿勢を強調しましょう。特に、自社工場(ファクトリー)を持つ強みを活かした製販一貫の品質へのこだわりや、M&A後のグループ会社を黒字化させるなど、経営再建やシナジー創出に積極的な社風に触れると、意欲が高く評価されやすいです。
面接での逆質問例
・「新経営体制への移行に伴い、海外展開や新業態開発に向けた具体的な人材育成方針はどのように変化しましたか?」
・「M&A先の企業を2年で黒字化させるなど、グループ統合において最も重要視しているPMIの成功要因は何でしょうか?」
・「都心向けコンパクト店舗や中型モデルの導入により、店長に求められる計数管理や運営スキルにどのような違いが生まれますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
昇格に明確な基準がない
昇格に明確な基準がなく、原価管理やキッチンのオペレーションができない、シフトを書けない人が店長になっていることが多い。
(20代後半・店長・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
【使用した主な公開資料】
・2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
・2025年12月期(連結) 決算説明資料



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