【平均年収709万円】佐藤渡辺 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収709万円】佐藤渡辺 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

佐藤渡辺は、舗装工事や土木工事の請負、アスファルト合材の製造・販売などをグループ各社とともに展開しています。直近期は売上高が減少したものの、採算性改善により経常利益は増加となりました。


目次

※本記事は、株式会社佐藤渡辺 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


佐藤渡辺は、主に舗装工事や土木工事の請負、およびこれらに関連する事業を展開しています。同社グループは、アスファルト合材などの製品製造・販売も手掛けており、建設事業を単一セグメントとしています。

単体従業員数は451名、連結従業員数は537名です。同社グループのセグメントは建設事業の単一です。

主な国内グループ会社は、拓神建設(舗装、土木工事)、弘永舗道(舗装、土木工事・製品製造・販売)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社佐藤渡辺は、建設事業を主軸とする企業として、従業員の成長と働きやすい環境づくりに力を入れています。給与制度においては公平性を重視し、多様な人材が活躍できる職場環境の整備を進めていることが特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、長期的なキャリア形成が可能な環境であることがうかがえます。安定して働き続けられる職場であると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 7,089,637円
平均勤続年数 19.3年
平均年齢 44.2歳
単体従業員数 451人
連結従業員数 537人
単体のグループ内比率 84.0%


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の退職給付制度を採用しています。確定給付型の制度として確定給付企業年金制度および退職一時金制度を設けており、確定拠出型の制度として建設業退職金共済制度に加入しています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付型の退職給付債務は37.6億円、年金資産は23.6億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、ESG経営の推進のもと、人的資本価値の向上を目指し、従業員の成長を支える教育や働きやすい環境の整備、多様性を尊重した人材戦略を推進しています。これにより、従業員エンゲージメントの向上と企業価値の向上を図っています。

給与制度については、男女における格差や年齢による序列を排除した上で、社会情勢や物価高騰を考慮し、2022年度よりベースアップを毎年継続実施しています。基本給の元となる職能等級は、各部門の業績や各自の職務に応じた役割の遂行と能力開発を進めることで評価される人事考課制度に準拠し、人事組織委員会において公正・公平に評価された結果により決定されます。各種手当についても適宜検討し、充実した給与体系を構築することで、若手・中堅層の離職防止と新たな人材確保に努めています。

人材育成においては、次世代の担い手の確保と育成を積極的に行っており、若手従業員への充実した社内研修やフォローアップ研修により専門的知識の習得と基礎力の定着を図っています。中堅社員研修や幹部社員研修では外部知見を取り入れ、各分野における経営意識の醸成と幅広いマネジメント能力の習得を支援し、リーダーの創出を目指しています。また、シニア職制度の廃止により高年齢従業員の能力発揮を促進し、技術継承による組織全体の活性化を図っています。女性の活躍推進にも力を入れており、役員と女性従業員による意見交換会や女性安全パトロールの実施により、女性目線での職場環境改善に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 4.3%
男性労働者の育児休業取得率 28.6%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 65.8%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 68.4%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 51.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


佐藤渡辺は、舗装工事や土木工事を主力とする建設事業を展開しています。アスファルト合材などの製品製造・販売も手掛けており、これらを通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に舗装工事、土木工事等の請負、ならびにこれらに関連する事業を行っています。また、アスファルト合材等の製品の製造、販売等の事業活動も展開しています。事業は工事部門と製品等販売部門に区分されていますが、セグメント情報では建設事業の単一セグメントとしています。

工事部門では、舗装・土木等に係る建設工事の受注・施工が中心です。連結子会社の拓神建設、創誠、弘永舗道、あすなろ道路、小石川建設、持分法適用関連会社のあすか創建、その他の関係会社の佐藤工業もそれぞれ建設工事の受注・施工を行っています。非連結子会社のSWテクノは機械レンタル事業を担っています。

製品等販売部門では、アスファルト合材および関連製品の製造・販売を営んでいます。同社と連結子会社の弘永舗道およびあすなろ道路がこの事業を行っています。工事部門の収益は主に一定の期間にわたり移転される財またはサービスから得ており、製品等販売部門の収益は一時点で移転される財またはサービスから得ています。

当連結会計年度の売上高に対する部門別比率を見ると、工事部門が84.9%を占め、製品等販売部門が15.1%となっています。前期と比較すると、工事部門の比率は減少しましたが、製品等販売部門の比率は増加しました。工事部門の完成工事高では舗装が81.1%、土木等が18.9%を占めており、舗装工事が大部分を占めています。完成工事高は官公庁向けが民間向けを上回る構成となっています。当連結会計年度においては、東京ガスネットワーク株式会社への売上高が同社グループの売上高の10.2%を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は前期から減少に転じました。一方で、経常利益は前期から増加しています。親会社株主に帰属する当期純利益は前期からわずかに減少しました。

当連結会計年度の売上高の減少は、行政処分の影響による受注時期の遅れなどが要因となっています。損益面では、徹底した採算性の改善や営業外収益の計上により、経常利益は増加しました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 375億円 347億円 384億円 404億円 337億円
経常利益 25.7億円 7.1億円 17.6億円 13.3億円 13.7億円
経常利益率 6.9% 2.0% 4.6% 3.3% 4.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 17.3億円 4.5億円 12.0億円 8.9億円 8.8億円
1株当たり当期純利益(円) 297.10 73.34 195.52 143.20 141.58

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から減少傾向にあります。これらの指標は、同社グループの生産性が前期と比較して変化していることを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 76.1百万円 62.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.2百万円 2.0百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


佐藤渡辺グループの財務状況は、安定した基盤を示しています。
本業で得た資金を効率的に活用し、健全な資金の流れを維持していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


佐藤渡辺グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって特徴づけられています。
当期の自己資本比率は69.8%であり、プライム市場の平均と比較しても高い水準を示しています。
これにより、外部環境の変化に対する耐性が高く、安定した事業運営が期待できる財務状態です。
ROE(自己資本利益率)は4.0%となっており、プライム市場平均の9.4%を下回っています。
手元資金である現金及び預金は63.9億円と増加しており、事業継続のための十分な流動性を確保しています。
これらの財務状況は、従業員の雇用や給与の安定性にも寄与すると考えられます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 214億円 229億円
自己資本比率 60.2% 69.8%
ROE(自己資本利益率) 4.2% 4.0%
現金及び預金 50.3億円 63.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


佐藤渡辺グループのキャッシュフローは、当連結会計年度において本業で安定した資金を生み出していることを示しています。
営業活動によるキャッシュフローは50.9億円の増加となり、前連結会計年度の減少から大きく改善しました。
これは主に売上債権の減少によるものです。
投資活動によるキャッシュフローは3.9億円の減少となり、有形固定資産の取得が主な要因となっています。
財務活動によるキャッシュフローは33.4億円の減少となり、短期借入金の返済が主な要因です。
結果として、営業活動による資金流入が投資活動による資金流出を上回り、フリーキャッシュフローは47.0億円のプラスとなりました。
この状況は、同社グループが本業で稼いだ資金を元に、健全な事業運営と財務体質の強化を進めていることを示しており、従業員の雇用安定性や将来的な給与水準の維持に良い影響を与えるものと考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △39.6億円 50.9億円
投資CF △6.3億円 △3.9億円
財務CF 20.0億円 △33.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △45.9億円 47.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、主要事業である道路舗装工事および一般土木建築工事の受注環境が、官公庁の公共投資や民間設備投資の抑制によって影響を受ける可能性があります。
また、ストレートアスファルトなどの主要原材料の仕入価格が上昇し、製品価格への転嫁ができない場合や、資機材価格の急激な上昇があった場合も、同社グループの経営成績に影響を与えるリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループは、官公庁や民間の投資動向を早期に把握し、建設需要に対応した人材配置の最適化を図ることで経営の効率化に努めています。
このことから、需要変動に応じた人材配置の課題が、経営効率に影響を与えるリスクとして認識されていると考えられます。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


佐藤渡辺グループは、「パーパス」と「経営理念」を掲げ、ステークホルダーの期待に応える企業、持続的収益を基盤とする企業、そして人と地球にやさしい環境技術を追求する企業を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「真心こめた『みち』への挑戦 ~安心と感動を~」をパーパスとして掲げています。社会の求めるものに応えることを通して社会に奉仕し、その存続発展に必要な利益を挙げることを経営信条としています。また、「誠実」「創造」「最高の技術」を社是とし、信頼され、社員に安心・安全を与え、環境技術を追求する企業を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「誠実」「創造」「最高の技術」を社是としています。経営信条、社是、行動規範に基づき、お客様、取引先、株主、従業員、地域社会といった全てのステークホルダーとのよりよい関係を築くことを重視しています。社会インフラ構築を通じて社会の持続的な発展に貢献し、企業価値の向上に努めることをサステナビリティ基本方針としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中期経営計画において“変革と学習文化の醸成および持続可能性への取り組み”をテーマとしています。この計画では、ESG経営の推進を基本方針の一つに掲げています。具体的には、人的資本への投資、建設DXの推進、脱炭素社会に寄与する投資を成長投資として重視しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


佐藤渡辺の取締役会は、代表取締役社長が議長を務め、取締役と社外取締役の6名で構成されています。同社は監査役制度を採用しており、経営の透明性と迅速な意思決定を重視した体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


佐藤渡辺の資本構成を見ると、筆頭株主は佐藤工業であり、事業会社が上位に名を連ねています。複数の事業会社や関連会社が主要株主として並んでおり、安定した資本基盤を形成していることがうかがえます。

株主名 持株比率
佐藤工業 20.82%
有限会社創翔 10.61%
東亜道路工業 7.73%
アスカ 6.28%
UBE三菱セメント 5.16%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.0%です。代表取締役社長は鎌田修治氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
鎌 田 修 治 代表取締役社長社長執行役員 1986年4月株式会社渡辺組入社。2020年4月同社執行役員施設工事支店長、2024年6月同社代表取締役社長より現職。
金 井 義 治 代表取締役専務執行役員管理本部長 1982年4月佐藤道路株式会社入社。2021年6月同社取締役執行役員管理本部長兼経営企画室長、2024年6月同社代表取締役専務執行役員管理本部長より現職。
大 山 龍 美 取締役常務執行役員営業本部長兼技術営業部長 1983年4月株式会社渡辺組入社。2022年4月同社常務執行役員営業本部営業部長、2024年6月同社取締役常務執行役員営業本部長兼技術営業部長より現職。
橋 本 秀 浩 取締役常務執行役員工事本部長 1985年4月株式会社渡辺組入社。2020年4月同社執行役員関東支店長、2024年6月同社取締役常務執行役員工事本部長より現職。


社外取締役は、古川裕二氏(元りそな銀行代表取締役副社長兼執行役員・ソーダニッカ社外取締役)と、岡田英理香氏(一橋大学大学院教授・YKK社外取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、株主総会、取締役会、監査役、監査役会、会計監査人を設置しています。社外取締役2名と社外監査役2名を含む体制により、経営の監視機能と客観性の高い監査体制を構築しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


佐藤渡辺の取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上と業績に対するモチベーションアップを主眼としています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬、経常利益を指標とした業績連動報酬、および譲渡制限付株式による非金銭報酬等で構成されています。社外取締役には、その職務に鑑み基本報酬のみが支払われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 91百万円 22.8百万円
監査役(社外除く) 2名 8百万円 4.0百万円
社外役員 5名 21百万円 4.2百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

💬キャリコネで会社の実態を確認する

決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。

ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。

企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。


この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。