※本記事は、株式会社ソネック の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ソネックは、建設事業と運輸事業を主軸とし、兼業で不動産事業も展開しています。同社グループは、幅広い顧客層に対し、建築・土木工事から不動産販売・賃貸まで多岐にわたるサービスを提供しています。
単体従業員数は112名、連結従業員数は133名です。同社グループの事業セグメントは、建設事業、運輸事業、不動産事業の3つです。
主な国内グループ会社は、ケミカル運輸(運輸事業)、SUKOYAKA(建設事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ソネックは、建設事業と運輸事業を主軸とする企業グループです。同社グループでは、性別・年齢・国籍にとらわれない多様な価値観を尊重し、社員の能力発揮と働きやすい環境整備を重視しています。中途採用や外国人社員の積極的な受け入れ、育児・子育て・介護といった様々なライフステージに対応した働き方の推進にも取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も40代前半であることから、社員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。多様な人材を活かし、働きがいのある職場づくりを目指す中で、安定した環境で働くことができると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,076,196円 |
| 平均勤続年数 | 13.1年 |
| 平均年齢 | 40.5歳 |
| 単体従業員数 | 112人 |
| 連結従業員数 | 133人 |
| 単体のグループ内比率 | 84.2% |
同社グループは、従業員退職金の金額につき退職金規程に基づく社内積立の退職一時金制度を設けています。また、確定拠出年金規程に基づく確定拠出制度を採用しています。
退職一時金制度があり、退職金規程に基づく社内積立によって金額が算定されます。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、性別・年齢・国籍にとらわれない多様な価値観を尊重し、社員の能力発揮機会の提供と労働環境の整備を推進しています。世の中の技術革新や働き方の変化に柔軟に適応し続けることで、事業の成長や生産性の向上を目指す方針です。特にベトナム人技術者の採用を毎年継続しており、将来的な活躍を期待しています。
従業員の給与は、固定的報酬としての給与と、業績連動的報酬としての賞与から構成されています。昇給や賞与の決定においては、従業員各人の業績・貢献度について人事評価システムにより全員が平等な評価を受けられるようにしています。
人材戦略の目標として、「社員の人間力向上に向けた教育」「ジェンダー平等の実現」「社員の働きがい向上と会社の成長」を掲げています。具体的には、社員講師によるヒューマンスキル研修や外部研修への積極的な参加、インターンシップの実施などを通じた教育に力を入れています。
ジェンダー平等に向けては、女性現場監督の活躍推進や男性の育児休業取得推進に取り組んでいます。働きがい向上と会社の成長のためには、トータル人事制度の導入、働き方改革の推進、社員報奨制度の導入、定年年齢の延長、奨学金返済支援制度の導入、リモートワークやリモート会議の推進など、多岐にわたる施策を実施しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
当社グループの企業規模から本項目の指標及び目標は定めておりませんが、人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針についての推進状況を示します。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性社員(管理職以上) | 1名 |
| 外国人社員数(技術者) | 11名 |
| 管理職に占める中途採用社員の割合 | 52.6% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ソネックグループは、建設事業と運輸事業を主軸に事業を展開しています。兼業として不動産事業も営んでおり、多角的な収益源を持っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
ソネックグループは、建設事業と運輸事業を主要な事業としています。主力は建設事業であり、民間工事から公共工事まで幅広い顧客基盤を持っています。運輸事業では、特定の化学品輸送に強みを持っています。海外売上高はなく、事業は国内に集中しています。当連結会計年度においては、特定の顧客への売上集中が見られます。
建設事業
建築部門では、会社・工場、病院・福祉施設、サービス業から製造業、個人まで多岐にわたる顧客に対し、新築・増改築工事を手掛けています。土木部門では、河川、遮音壁、道路、下水道、土地造成といった公共工事を主に請け負っており、官公庁との取引窓口が広いことが特徴です。兼業の不動産部門では、不動産の販売と賃貸を行っています。収益は、建築・土木工事の完成引渡による対価や不動産の販売・賃貸から得ています。運営は、ソネック及び子会社であるSUKOYAKAが行っています。当連結会計年度においては、サムティと兵庫県多可郡多可町が主要な顧客となっています。
運輸事業
一般貨物自動車運送事業と貨物運送取扱事業を営んでいます。主に二硫化炭素、液体硫黄、燃料添加剤、水処理薬剤などをタンクローリー車で運搬し、粉体化成品やドラム缶製品などを一般トラック車で輸送しています。収益は、これらの貨物運送サービスから得ています。運営は、子会社であるケミカル運輸が行っています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 建設事業 | 149億円 | 225億円 |
| 運輸事業 | 2.6億円 | 2.7億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
ソネックグループの売上高は、直近の当連結会計年度において大幅に増加しました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、売上高の増加に伴い大きく伸びています。過去5期間で見ると、売上高と各利益は変動を伴いながらも、当期に顕著な成長を示しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 172億円 | 180億円 | 162億円 | 152億円 | 228億円 |
| 経常利益 | 11.6億円 | 10.0億円 | 3.2億円 | 7.4億円 | 19.9億円 |
| 経常利益率 | 6.8% | 5.6% | 2.0% | 4.9% | 8.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 8.0億円 | 6.9億円 | 1.4億円 | 5.0億円 | 13.7億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 109.36 | 94.29 | 19.84 | 68.56 | 187.12 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
ソネックグループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて大きく増加しました。同様に、従業員1人あたりの営業利益も前期から大幅に向上しており、生産性が大きく改善している傾向が見られます。これは、建設事業における大型工事の完成引渡や工事原価の採算改善が影響していると考えられます。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 116.9百万円 | 171.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 5.1百万円 | 14.1百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
ソネックの財務基盤は、事業活動で得た資金を元手に、安定した経営を維持している状況を示しています。手元資金も厚く、堅実な資金運用が行われていることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
ソネックの財務基盤は、自己資本比率が前期からやや減少したものの、依然として高い水準を維持しています。これは、同社グループが安定した経営を続けていることを示しています。
ROE(自己資本利益率)は前期から大きく改善し、収益性の向上が見られます。
手元資金である現金及び預金も大幅に増加しており、不測の事態への耐性も高い状況です。
これらの財務状況は、同社グループが堅実な経営を行い、従業員の雇用や給与の安定性にも寄与する基盤があることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 90.6億円 | 104億円 |
| 自己資本比率 | 70.2% | 66.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 5.6% | 14.1% |
| 現金及び預金 | 13.1億円 | 40.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、前期の減少から増加に転じ、33.2億円の資金増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益の増加に加え、仕入債務や預り金の増加、立替金の減少が主な要因となっています。
投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産や無形固定資産、投資有価証券の取得による支出があり、3.5億円の資金減少となりました。前期と比較すると減少幅は縮小しています。
財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いにより2.2億円の資金減少となりました。
これらの結果、フリーキャッシュフローは29.7億円のプラスとなり、本業で安定的に資金を生み出し、投資を賄った上で余剰資金を確保している状況を示しています。これは、同社グループの事業が堅調であり、将来的な成長投資や安定的な事業運営を支える基盤があることを示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △6.5億円 | 33.2億円 |
| 投資CF | △4.7億円 | △3.5億円 |
| 財務CF | △2.2億円 | △2.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △11.3億円 | 29.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業構造に関するリスクとして、建設事業が主に東播磨地域を中心とした兵庫県南部地域に集中している点が挙げられています。当該地域の景気動向や公共事業の減少が、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、建設資材の価格高騰や調達難、労務単価の高騰や建設技能労働者の不足など、建設コストの上昇に関するリスクも認識されています。これにより、工事原価の上昇や利益率の低下、工期の遅延が発生する可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、建設資材の価格高騰や労務単価の高騰に加え、建設技能労働者の不足が工事原価の上昇や利益率の低下、工期の遅延につながるリスクを認識しています。これは、人材確保の重要性を示しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ソネックは「誠実と信頼」「人と和」「創意と前進」を社是とし、事業を通じて社会貢献と社員の幸福を追求する企業です。お客様からの信頼を基盤に、常に変化に対応し前進していくことを大切にしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ソネックグループは「社会の役に立ち 喜ばれ 必要とされる企業として 高品質な技術とサービスを提供する成果をもって 社員の幸せを追求します」を経営理念に掲げています。
「誠実と信頼」「人と和」「創意と前進」を社是とし、請負業の基盤である信用を重視しています。
事業の発展を通じて株主の期待に応え、社員の幸福を保障し、地域社会に貢献することを経営の基本方針としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ソネックグループは、企業活動の基盤を社会からの信頼と捉え、企業の社会的責任を自覚しています。
「企業グループ行動規範」を制定し、コンプライアンス遵守やハラスメント撲滅を徹底し、ステークホルダーとの信頼関係構築に努めています。
特に環境と人的資本を重要視しており、ダイバーシティ・マネジメントを推進し、多様な人材が活躍できる職場環境を目指しています。
中途採用や外国人社員採用を積極的に行い、年齢・性別を問わず様々なライフステージに対応した働き方を可能とする規程の整備も進めています。
個人の尊厳を傷つける行為は一切行わないと定めており、多様な個性を尊重し、自由闊達で働きがいのある職場づくりに取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ソネックグループは、顧客満足度№1企業を目指し、施工の品質管理向上に努めています。
外部環境の変化やお客様のニーズを的確に捉え、ビジネスチャンスに繋げていくことを全社一丸となって推進しています。
将来を担う人材の確保と育成も重要な課題であり、若手技術社員の早期戦力化など社員の資質向上を目指しています。
また、働き方改革の推進とやりがいのある職場の提供にも取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ソネックは監査役会設置会社であり、取締役会が業務執行の決定と監督を担う体制を採用しています。社外取締役と監査役会が経営の意思決定と業務執行を適切に監視する役割を果たしています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ソネックの筆頭株主は富士京不動産です。同社は、取引先持株会や社員持株会も上位株主として名を連ねており、事業関係者や従業員による安定的な資本構成が特徴です。筆頭株主である富士京不動産は、比較的高い持株比率を占めています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 富士京不動産 | 35.84% |
| ソネック取引先持株会 | 11.35% |
| ソネック社員持株会 | 4.15% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は山本貴弘氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 山本 貴弘 | 代表取締役社長 | 1993年4月 同社入社、2019年4月 執行役員営業部長、2020年6月 取締役営業部長就任、2022年6月 代表取締役社長就任より現職。 |
| 福島 孝一 | 取締役会長 | 1978年4月 同社入社、2004年6月 取締役就任、2012年6月 代表取締役社長就任、2022年6月 取締役会長就任より現職。 |
| 香西 利計 | 常務取締役営業部長 | 1994年4月 同社入社、2019年4月 執行役員営業部部長、2021年6月 取締役営業部部長就任、2024年6月 常務取締役営業部長就任より現職。 |
| 岡本 悦生 | 常務取締役名古屋支店長 | 1993年4月 大末建設㈱入社、2012年10月 同社入社、2020年6月 執行役員名古屋支店長、2025年6月 常務取締役名古屋支店長就任より現職。 |
| 大内 豊範 | 取締役施工部長 兼経営管理部担当 | 1995年4月 同社入社、2020年6月 執行役員建築部長、2022年6月 取締役施工部長兼技術部長就任、2026年4月 取締役施工部長兼経営管理部担当就任より現職。 |
社外取締役は、髙士薫氏(神戸新聞社相談役)、川崎博也氏(神戸商工会議所会頭)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役と監査役会が経営の監督機能を果たしています。社外取締役は、客観的な視点から経営を監督し、意見具申を行う役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ソネックの役員報酬は、企業価値の持続的な向上と業績連動を強化することを基本方針としています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬のみで構成されています。基本報酬は、役位や職責、在任年数に加え、同社の業績や従業員給与水準を総合的に考慮して決定されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 5名 | 79百万円 | 15.8百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 9百万円 | 9.2百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 7百万円 | 1.8百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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