【平均年収755万円】ビーアールホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年3月期)

【平均年収755万円】ビーアールホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年3月期)

ビーアールホールディングスは、極東興和、豊工業などを傘下に持つ持株会社です。橋梁を中心とした建設事業を主軸に、製品販売や情報システム事業も展開し、グループ連結従業員数は637名です。直近の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ビーアールホールディングス の有価証券報告書(2025年3月期、2024年4月1日 ~ 2025年3月31日、2025年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ビーアールホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は12名、グループ連結従業員数は637名です。

同社グループは、連結子会社5社を中心に、橋梁を中心としたプレストレストコンクリート工事を専門とする建設事業を主軸に展開しています。また、コンクリート二次製品の製造販売を行う製品販売事業や、情報処理・ソフトウェア開発を手がける情報システム事業も展開しています。

主な国内グループ会社は、極東興和(建設事業、・製品販売事業)、豊工業(建設事業)、キョクトウ高宮(製品販売事業)、ケイ・エヌ情報システム(情報システム事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ビーアールホールディングスグループは、社会インフラの建設・補修・補強を中核事業とし、持続可能な社会の実現を重視しています。人材育成や就労環境の改善にも積極的に取り組んでおり、従業員が安心して働ける環境づくりを目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、比較的年齢層が高く、勤続年数も一定期間にわたる従業員が多い傾向が見られます。これは、長期的なキャリア形成が可能な環境であることを示唆しています。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 7,550,344円
平均勤続年数 9.6年
平均年齢 53.5歳
単体従業員数 12人
連結従業員数 637人
単体のグループ内比率 1.9%


当社グループは、確定拠出型年金制度、中小企業退職金共済制度を採用しています。確定拠出型年金制度は、会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。中小企業退職金共済制度も同様に、会社が掛金を拠出する制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「世代を超えて、語り継がれてゆくものを」「人々が行き交い、人々に愛されるものづくり」をCSRコンセプトに掲げ、持続可能な社会の実現を事業継続と成長に不可欠な要素としています。人材育成及び社内環境整備においては、男性の積極的な育児参加や職場全体の育児への理解促進、仕事と育児の両立支援強化を通じて、中長期的な就労環境の改善に注力しています。

主要連結子会社である極東興和と東日本コンクリートでは、「一般事業主行動計画(次世代法・女性活躍推進法一体型)」を策定し、具体的な施策を進めています。極東興和では、男性労働者の育児休業取得率向上、年次有給休暇の取得日数増加、女性技術者の採用比率向上、フレックスタイム制度導入、社内アカデミー制度の確立に取り組んでいます。東日本コンクリートでは、年次有給休暇の取得促進に注力しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 極東興和㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 66.7%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 66.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 69.1%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 57.8%

人材育成及び社内環境整備


極東興和㈱の目標値は2023年6月下旬に広島労働局に提出した2023年7月以降の一般事業主行動計画の目標値です。東日本コンクリート㈱の目標値は2025年3月に宮城労働局に提出した2025年4月以降の一般事業主行動計画の目標値です。

▼ 極東興和㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.0%
男性労働者の育児休業等取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 66.0%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 70.0%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 53.0%
年次有給休暇の取得日数 12日


▼ 東日本コンクリート㈱

指標 数値
年次有給休暇の取得日数 7日

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ビーアールホールディングスは持株会社としてグループ全体の経営管理を担い、主に建設事業を主軸としています。その他にも製品販売事業、情報システム事業、不動産賃貸事業を展開し、多角的なビジネスモデルを構築しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、社会インフラの整備・維持に貢献する事業を核としています。特に、橋梁を中心としたプレストレストコンクリート工事を専門分野とする建設事業が主力です。

建設事業

建設事業は、橋梁を中心としたプレストレストコンクリート工事の施工を主な事業内容としています。高速道路会社などの官公庁等が主要な顧客であり、大型工事の受注を通じて収益を上げています。収益は、主にPC橋梁の新設工事や、既設の高速道路の大規模更新・修繕プロジェクトにおける補修工事から得ています。

製品販売事業

製品販売事業では、コンクリート二次製品の製造販売を行っています。橋梁製品、マクラギ、建築用製品などが主な製品であり、これらの製造・販売を通じて収益を得ています。

情報システム事業

情報システム事業は、情報処理やソフトウェア開発などを展開しています。受託開発や派遣事業などを通じて、顧客の情報システムに関するニーズに応え、収益を上げています。

不動産賃貸事業

不動産賃貸事業は、同社が所有する極東ビルディングにおける一般店舗や住宅の賃貸管理を行っています。賃貸収入が主な収益源となっています。

同社グループの事業は国内に集中しており、本邦以外の外部顧客への売上高はありません。また、建設事業が売上高の大部分を占め、西日本高速道路株式会社や中日本高速道路株式会社といった特定の高速道路会社が主要な顧客となっています。

セグメント 売上高(2024年3月期) 売上高(2025年3月期)
建設事業 344億円 343億円
製品販売事業 54.5億円 59.8億円
情報システム事業 4.0億円 4.9億円
不動産賃貸事業 36百万円 22百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期の業績を見ると、売上高は概ね増加傾向にあります。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、時期によって変動が見られます。直近の当連結会計年度では、売上高は前期から増加しましたが、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は前期から減少となりました。

項目 2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期
売上高 388億円 359億円 360億円 403億円 408億円
経常利益 29.5億円 23.0億円 16.2億円 20.4億円 18.8億円
経常利益率 7.6% 6.4% 4.5% 5.1% 4.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 19.5億円 15.3億円 10.2億円 13.5億円 12.7億円
1株当たり当期純利益(円) 49.69 33.85 22.63 29.81 28.29

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの連結従業員数は増加傾向にあり、組織規模が拡大しています。従業員1人あたりの売上高(連結)は前期から減少しており、従業員1人あたりの営業利益(連結)も前期から減少しています。これらの指標は、組織全体の効率性や収益創出能力を示すものであり、入社を検討する上で重要な情報の一つとなります。

指標 2024年3月期 2025年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 65.2百万円 64.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.3百万円 3.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で資金を生み出しつつも、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。現在の財務状況や資金の流れから、同社グループの安定性や成長への姿勢を読み解くことができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は非製造業のプライム市場平均を上回っており、財務基盤は比較的安定している傾向にあります。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、前期からは減少しています。手元資金である現金及び預金は前期から減少しており、今後の資金動向に注目が集まります。

指標 2024年3月期(前期) 2025年3月期(当期)
純資産 144億円 151億円
自己資本比率 33.9% 35.7%
ROE(自己資本利益率) 9.6% 8.6%
現金及び預金 18.4億円 17.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは48百万円のプラスとなりました。これは主に売上債権の減少や税金等調整前当期純利益の計上などがあったものの、仕入債務の減少や未収入金の増加などによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより、14.5億円のマイナスとなっています。

この結果、フリーキャッシュ・フローは14.0億円のマイナスとなり、本業で得た資金を上回る投資を行っている状況を示しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増や長期借入れによる収入などにより、12.6億円のプラスとなりました。同社グループは、事業活動で得た資金を成長投資に充て、不足分を借入れで補うことで、事業の拡大と安定的な運営を図っている状況です。

項目 2024年3月期(前期) 2025年3月期(当期)
営業CF 2.3億円 48百万円
投資CF △4.2億円 △14.5億円
財務CF 1.9億円 12.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.9億円 △14.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主要事業である建設事業は、売上高に占める官公庁等の割合が約8割と非常に高くなっています。そのため、官公庁等からの発注が予想以上に削減された場合には、経営成績に影響を与える可能性があります。

また、建設事業では資材価格や外注労務費等が高騰し、それを契約条件にあるスライド条項等により請負金額に反映させることが困難な場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ビーアールホールディングスは、「人と人」「技術と技術」の橋渡しを経営理念に掲げ、社会インフラの整備を通じて持続的な成長を目指す企業グループです。世代を超えて人々が安心して暮らせる社会インフラを提供することをCSRコンセプトとしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、『「人と人」「技術と技術」の橋渡し』を経営理念としています。「人」と「技術」を事業の中核に据え、より豊かで快適な未来の暮らしの実現に挑戦し続けることを経営の基本方針としています。

長期ビジョン「Br.VISION 2030」に基づき、「インフラ整備を通じて社会に貢献し、持続的に成長する企業グループ」の実現を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営上の重要課題(マテリアリティ)として「人材確保の推進と育成の強化」を最重要課題と位置付けています。「優秀な人材の獲得・定着・育成」を基本方針とし、高度な社会インフラを支える人材の育成に取り組んでいます。

サステナビリティに関する考え方として、「世代を超えて、語り継がれてゆくものを」「人々が行き交い、人々に愛されるものづくり」をCSRコンセプトに掲げています。代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、気候変動リスクを含むサステナビリティ経営の基本方針や推進活動を決定・審議する体制を構築しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、長期ビジョン「Br.VISION 2030」に基づき、「インフラ整備を通じて社会に貢献し、持続的に成長する企業グループ」の実現を目指しています。このビジョン達成に向けて、「第1次中期経営計画(2024~2027年度)」を策定し、持続的成長のための経営基盤の整備に取り組んでいます。

喫緊の課題として、社会インフラを支える高度な技術人材の確保・育成を挙げています。2025年度より段階的に新人事制度導入を進め、「人材確保の推進と育成の強化」を経営上のマテリアリティと定め、人材戦略を実行しています。

具体的には、戦略的な採用活動、大学等教育機関との共同研究、インターンシップの受け入れ、シニア社員の活躍重視(70歳までの雇用延長や「Advanced Civil Engineer(ACE)」制度)を通じて人材獲得を推進しています。人材定着のためには、フレックスタイム制度の導入、DX推進による業務効率化、新人事制度での成果と処遇の透明性向上、昇給・昇格基準、評価制度、福利厚生の再整備を進めています。人材教育では、極東興和アカデミーの開校、メンター制度の実施、博士号取得支援や大学院修学支援を展開し、技術と経営感覚を併せ持つ人材の育成を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ビーアールホールディングスは監査等委員会設置会社として、取締役会と監査等委員会、会計監査人を設置しています。取締役会は社内取締役を中心に構成され、監査等委員会には社外取締役が複数名含まれる体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、機関投資家が上位に名を連ねています。また、代表取締役社長の藤田公康氏や、トウショウアセットマネジメント、トウショウ産業といった関連会社も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 11.69%
トウショウアセットマネジメント 8.99%
藤田 公康 3.52%
日本カストディ銀行(信託口) 2.62%
広成建設 2.19%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.0%です。代表取締役社長は藤田公康氏が務めています。社外取締役比率は0.0%です。

氏名 役職 主な経歴
藤田 公康 代表取締役 社長 1985年9月極東工業(現極東興和)代表取締役社長、2005年6月同社代表取締役社長より現職。
石井 一生 取締役 技術本部長 1983年4月建設省(現国土交通省)入省、2016年6月同社取締役技術本部長、2022年6月同社取締役技術本部長より現職。
山根 隆志 取締役 営業本部長 1980年4月極東工業(現極東興和)入社、2015年6月同社取締役営業本部長、2022年6月同社取締役営業本部長より現職。
末竹 一春 取締役 1980年3月極東工業(現極東興和)入社、2023年6月同社取締役より現職。
卜部 穣 取締役 管理本部長 1994年4月極東工業(現極東興和)入社、2025年4月同社管理本部長、2025年6月同社取締役より現職。


社外取締役は、佐上芳春氏(佐上公認会計士事務所所長・監査等委員)、三浦房紀氏(山口大学大学研究推進機構教授(特命)・監査等委員)、野曽原悦子氏(広島総合法律会計事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監査・監督機能の強化と経営の機動性向上を図っています。監査等委員である取締役4名のうち3名が社外取締役であり、独立した立場から業務執行全般の監査を実施しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、持続的な企業価値向上と人材確保を目的とし、固定報酬、業績連動報酬、株式報酬で構成されています。取締役(監査等委員を除く)の基本報酬は役位や職責に応じた月例の固定報酬であり、監査等委員は固定報酬のみが支給されます。業績連動報酬は短期的な業績に対するインセンティブとして役員賞与制度を採用し、税金等調整前当期純利益の達成率等を考慮して支給されます。また、業務執行を担う取締役には、中長期的な企業価値向上への貢献意欲を高めるため、譲渡制限付株式が付与されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 2名 62百万円 31.0百万円
監査等委員(社外除く) 1名 12百万円 12.0百万円
社外役員 3名 12百万円 4.0百万円


なお、報酬の支給対象となった人数は、無報酬の取締役3名を除いた人数となっています。また、上記の報酬とは別に、同社子会社からの役員報酬として総額82百万円が支給されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。