【平均年収623万円】湖池屋 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収623万円】湖池屋 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

湖池屋は、スナック菓子やタブレットの製造販売を主たる事業とし、グループ各社とともにグローバルに事業を展開しています。直近の業績では、売上高は増加し、親会社株主に帰属する当期純利益も増加しましたが、経常利益は減少しました。


目次

※本記事は、株式会社湖池屋 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


湖池屋は、スナック菓子やタブレットの製造販売を主たる事業とする企業です。日清食品ホールディングス株式会社との業務・資本提携により、事業活動全般における協働関係を強化しています。

単体従業員数は784名、連結従業員数は1,172名です。

国内においては湖池屋がスナック菓子やタブレットの製造販売を一手に担い、海外4社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

同社グループは、2025年6月に米国でKOIKEYA AMERICA INC.を設立し、当連結会計年度よりアメリカ事業を本格的に開始しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


湖池屋は、食を通じて豊かな暮らしを創造する企業として、従業員が長期的に活躍できる環境づくりに注力しています。安定した事業基盤のもと、個人の成長と企業の発展を両立させる働き方を重視していることがうかがえます。多様な人材がそれぞれの能力を発揮し、いきいきと働ける職場環境の整備にも積極的に取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均年齢と平均勤続年数から、比較的若手から中堅層が中心となって活躍し、一定の定着傾向が見られる職場環境であることがうかがえます。新しい人材の採用も積極的に行いながら、経験豊富な従業員も長く働き続けている様子がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,232,000円
平均勤続年数 10.0年
平均年齢 38.3歳
単体従業員数 784人
連結従業員数 1,172人
単体のグループ内比率 66.9%


同社グループは、確定給付型の退職給付制度を採用しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)。この制度は国内および海外のグループ会社に適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
直近の退職給付債務は18.3億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、湖池屋人財ポリシーに基づき、社員一人ひとりを経営上かけがえのない存在と捉え、個人の成長が企業の成長に繋がると考えています。新たに策定した人事制度では、年齢や性別、能力、価値観にとらわれず、社員の期待と役割を明確にし、個性を活かして主体的に行動する自律的な人材の育成に取り組んでいます。具体的には、若手社員を対象とした約10年で3部門を経験するジョブローテーションや、自己啓発費用の補助による資格取得支援を通じて、グローバルに活躍できる人材の育成を推進しています。

給与決定においては、新人事制度に基づき、個人業績と職群ごとの職務能力を総合的に評価しています。これにより、評価の客観性と納得感を高め、従業員が業務に邁進できる環境を整えています。管理職には従来の等級制を廃止し「役職グレード制」を導入し、役職の重要性や責任をより反映させています。評価に基づく昇給昇格に加え、会社の業績に応じたベースアップも実施しており、人材確保の観点から初任給の見直しも毎年行い、競争力のある待遇維持に努めています。

また、同社グループはWell-Beingを目指した人事制度と、協働とイノベーションを促す組織風土を重視しています。定期的なエンゲージメント調査を起点としたPDCAサイクルを推進し、働きがいのある組織となる社内環境整備に努めています。具体的には、テレワークやフレックス制度の整備、業務のDX化推進、育児や介護、その他のライフイベントと仕事の両立支援など、多様な社員が働きやすい環境整備を進めています。湖池屋グループ人権方針に基づき、あらゆる不当な差別やハラスメントを撲滅するための定期的なアンケートや研修も実施し、心理的安全性の高い組織風土を目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率は、育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。男女の賃金格差は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合であり、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるものです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 8.2%
男性労働者の育児休業取得率 91.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 58.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 71.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 78.3%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


湖池屋は、スナック菓子やタブレットの製造販売を主軸とする企業です。国内市場での強固な基盤に加え、海外市場への展開も積極的に進めています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、スナック菓子、タブレット等の製造販売を主たる事業としています。親会社である日清食品ホールディングス株式会社とは、業務・資本提携により開発、マーケティング、調達、生産、営業といった事業活動全般で協働関係を強化しています。

国内

国内事業では、スナック菓子の製造を自社工場6拠点と業務提携工場で行い、安全で安心な製品づくりと安定供給に取り組んでいます。高付加価値商品群である「湖池屋プライドポテト」や、コーン系定番商品である「スコーン」などを軸とした販売戦略が好調に推移し、売上拡大に貢献しています。タブレット「Pinky FRESH」の潜在需要喚起にも努めています。収益は、主にスナック菓子やタブレットの販売から得ています。運営は、湖池屋が行っています。

海外

海外事業では、連結子会社を通じてスナック菓子の販売および製造販売、輸出事業を展開しています。主力ブランドの「カラムーチョ」は主要展開国で売上を伸ばし、展開国も拡大しています。ベトナム事業では国内販売・輸出ともに好調で、利益も大きく拡大しました。タイ事業では販売チャネルの多様化と新商品発売が奏功し、増収増益となりました。アメリカ事業は2025年6月に現地法人を設立し、同年10月より事業活動を開始、新ブランド「SATISFRY」を発売するなど積極的に事業展開を推進しています。収益は、主に各国でのスナック菓子の販売および輸出から得ています。運営は、台湾湖池屋股份有限公司、Koikeya Vietnam Co.,Ltd.、KOIKEYA(THAILAND)CO.,LTD.、KOIKEYA AMERICA INC.が行っています。

同社グループの売上高は国内事業が最大の割合を占めており、海外事業も着実に拡大しています。特定の顧客への収益集中については、国内事業において丸紅と三菱商事への売上高が一定の割合を占めています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
国内 532億円 547億円
海外 62.3億円 64.2億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。経常利益は直近の期間でわずかに減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は増加を維持しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 304億円 446億円 548億円 594億円 612億円
経常利益 11.4億円 18.1億円 34.9億円 40.2億円 37.7億円
経常利益率 3.8% 4.1% 6.4% 6.8% 6.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 7.6億円 11.6億円 22.1億円 25.9億円 25.9億円
1株当たり当期純利益(円) 71.12 109.20 207.02 242.81 243.24

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少する結果となりました。これは、新卒・キャリア採用の拡大により人員構成が若返り、平均年齢や平均勤続年数が低下したことが主な要因と説明されています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 53.5百万円 52.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.6百万円 3.3百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


湖池屋グループの財務状況は、事業活動で得た資金を将来の成長投資に積極的に充てている段階を示しています。これにより、持続的な成長に向けた基盤を構築している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期からやや低下したものの、プライム市場の製造業平均に近い水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な資本活用を示しています。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、事業運営の安定性を支える要素となっています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 194億円 216億円
自己資本比率 48.8% 45.0%
ROE(自己資本利益率) 14.3% 12.9%
現金及び預金 35.7億円 43.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の増加などにより、前期のマイナスからプラスに転じ、40.0億円の資金を得ています。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出が増加し、△69.3億円の資金を使用しました。これは中部工場の稼働開始など、生産能力拡大に向けた積極的な設備投資を反映しているものと考えられます。

その結果、フリーキャッシュ・フローは△29.3億円となりましたが、前期のマイナス幅からは改善しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れや長期借入れによる収入が増加した一方で、短期借入金の返済による支出があり、36.1億円の資金を得ています。同社グループは営業活動で得た資金を成長投資に充て、不足分を借入れで補うことで、事業拡大と将来の収益基盤強化を図っている状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △1.5億円 40.0億円
投資CF △67.6億円 △69.3億円
財務CF 36.7億円 36.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △69.1億円 △29.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、原材料価格の変動が業績に影響を及ぼすリスクを認識しています。穀物相場や原油価格の高騰は、食用油やコーンスナック原料、包装資材、燃料コストに影響を与える可能性があります。また、主力製品であるポテトチップスに使用する国産馬鈴薯の作況不良も、仕入価格の上昇や原材料コストの増加につながる可能性があります。

海外事業においては、台湾、ベトナム、タイ、アメリカを含む各国・地域で事業展開しているため、現地の政治・経済・社会の変化、テロや戦争の発生に伴うカントリーリスクが存在します。特に中国と台湾との間の武力衝突発生の可能性は、台湾を含む世界中の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、国内の物流を取り巻く環境において、労働力人口の減少が輸送体制の維持に課題をもたらすリスクを認識しています。これに対応するため、パレット輸送の促進や共同配送、荷役効率化などの推進に取り組んでいます。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


湖池屋は、「常に安心できる商品を提供し、独創的で心の満足度の高い商品、サービスを提供する」ことを企業理念に掲げています。地球環境や人々の健康、社会的貢献を重視し、従業員の満足も追求する企業文化を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


湖池屋グループは、「常に安心できる商品を提供し、地球環境、人々の健康、社会的貢献を心掛ける」ことを企業理念の第一に掲げています。独創的で心の満足度の高い商品・サービスを提供し、独自のブランド戦略でロングセラー商品を育成することを目指しています。また、時代に先駆けて変革のスピードを上げ、新しい経営形態を実現し、世界的視野に立った企業になることを目標としています。従業員の物心両面の満足を追求するとともに、関係会社・取引先の経営にも貢献することを重視しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


湖池屋グループは、企業理念に基づき、持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を目指しています。「食でくらしをゆたかに。」をテーマに、食を通じたSDGs活動を推進し、社会や環境への貢献を図ることを重視しています。従業員がいきいきと働き続けられるよう、人権を尊重した事業運営体制を構築し、女性や多様な人財が活躍できる職場環境の推進に取り組んでいます。Well-Beingを目指した人事制度と、協働とイノベーションを促す組織風土を目指しており、働きがいのある組織となる社内環境整備に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


湖池屋グループは、持続的な成長と企業価値向上に向け、複数の課題に取り組んでいます。特に、人的資本強化と組織力向上を重点テーマの一つとしています。次世代の同社事業を担う人財育成のため、人事制度を刷新し、従業員のエンゲージメント向上と成長実感のある組織構築を目指しています。また、デジタル技術の活用による事業変革も推進しています。業務効率化による人的資本効率の向上や、新たな顧客体験の創出など、事業全体の変革に取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監査・監督機能の強化を通じて企業価値の向上を目指しています。透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を可能にするコーポレート・ガバナンスの充実が必要不可欠であると考えています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


湖池屋は、日清食品ホールディングスが筆頭株主として経営を支えています。また、創業家である小池氏や関連団体も上位株主として名を連ねており、安定した資本構成となっています。

株主名 持株比率
日清食品ホールディングス 45.10%
一般社団法人湖池の会 15.01%
小池 孝 6.98%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長は小池孝氏、代表取締役社長は佐藤章氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
小池 孝 取締役会長 (代表取締役) 1980年10月同社入社、1995年3月同社代表取締役社長、2016年9月同社代表取締役会長より現職。
佐藤 章 取締役社長 (代表取締役) 1982年4月キリンビール入社、2014年3月キリンビバレッジ代表取締役社長、2016年9月同社代表取締役社長より現職。
濱田 豊志 常務取締役 営業本部長 1997年6月同社入社、2019年9月同社取締役、2023年6月同社常務取締役より現職。
大島 広昭 取締役 経営管理本部長 <兼>経理部長 1991年4月日清食品入社、2019年4月同社出向、2025年6月同社取締役、同社経営管理本部長より現職。
山田 道明 取締役 1989年4月キリンビール入社、2025年6月同社取締役、2026年4月日清食品ホールディングス執行役員より現職。


社外取締役は、松尾隆氏(元みずほビジネスパートナー常務取締役・常勤監査等委員)、上平徹氏(上平会計事務所開設・監査等委員)、神尾和男氏(元みずほマーケティングエキスパーツ専務取締役・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社を採用しており、監査等委員である取締役3名全員が社外取締役です。これにより、外部からの客観的かつ中立的な視点による経営監視機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


湖池屋では、監査等委員でない取締役の報酬は、月例の基本報酬と業績連動報酬(賞与)で構成されています。業績連動報酬は、連結売上高と連結営業利益の目標達成度合いに応じて支給される仕組みです。監査等委員である取締役の報酬は、株主総会で承認された限度額内で、監査等委員である取締役の協議により決定されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 1.2億円 23.6百万円
社外役員 4名 15百万円 3.8百万円


同社役員全体の報酬総額は1.33億円であり、対象となる役員は9名です。なお、報酬の支給人員および支給額には、事業年度中に退任した取締役1名が含まれています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。