※本記事は、株式会社バナーズ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
バナーズは、不動産利用事業、自動車販売事業、楽器販売事業を展開する企業グループです。土地・建物の賃貸、ホンダ車の販売・整備、楽器の輸入・販売・修理をグループ各社とともに手掛けています。
単体従業員数は6名、連結従業員数は98名です。セグメントは不動産利用事業、自動車販売事業、楽器販売事業の3つです。
主な国内グループ会社は、ホンダニュー埼玉(自動車販売事業)、日本ダブルリード(楽器販売事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社バナーズは、従業員の多様性を尊重し、働きがいのある職場環境の整備に注力しています。個人の能力を最大限に引き出し、会社の豊かさと従業員の経済的・心的な豊かさの両立を目指す方針です。柔軟な働き方を支援する制度も導入されています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の定着を重視し、健康で働きがいのある職場環境の整備に取り組んでいます。平均年齢や勤続年数からは、一定の経験を持つ人材が長く活躍している傾向がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,147,598円 |
| 平均勤続年数 | 8.8年 |
| 平均年齢 | 47.6歳 |
| 単体従業員数 | 6人 |
| 連結従業員数 | 98人 |
| 単体のグループ内比率 | 6.1% |
同社及び連結子会社は、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職一時金制度を採用しています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、事業別・地域別に従業員数や構成を検討し、ジェンダーや国籍、新規・中途採用を問わず従業員の多様性を尊重しています。従業員の人権を尊重し、個人の能力に適した人員配置を行うことを基本方針としています。社員を「人財」と捉え、スキルアップやリスキリングの支援を通じて、健康で働きがいや成長への意欲が持てる職場環境を整備しています。
グループ各社では、働き方の柔軟性、長時間労働の削減、公平な評価と適正な報酬など、事業別に合った個別の対応を行い、人材確保と流出防止に努めています。給与その他の給付の額及び内容の決定については、市場競争力のある水準を維持しつつ、個人の役割、能力、及び業績への貢献度を評価・反映させる方針です。グループ各社の管理形態や状況に応じて個別に対応しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載を省略しています。
人材育成・エンゲージメント
同社グループは、従業員の多様で効率的な働き方を実現するために在宅勤務制度を導入しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 在宅勤務制度利用実績 | 100% |
(注)制度の導入が困難である部門を除きます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
バナーズグループは、不動産利用、自動車販売、楽器販売の3つの事業を展開しており、多角的なビジネスモデルで収益を上げています。それぞれの事業が異なる顧客層とサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、株式会社バナーズを中核とし、連結子会社3社とともに事業を推進しています。報告セグメントは不動産利用事業、自動車販売事業、楽器販売事業の3つです。
不動産利用事業
土地や建物、駐車場の賃貸を行っています。既存物件の再開発や収益の安定確保に努め、新たな物件の取得にも積極的に取り組んでいます。
収益は、不動産賃貸収入から得ています。運営は、バナーズが行っています。
自動車販売事業
ホンダ車の販売と整備、および保険の販売を主な事業としています。N-BOXやWR-V、VEZEL、FREED、STEPWGNといった車種を主軸に販売活動を進めています。また、DX化を推進し、Webを用いたメンテナンス予約システムなども導入しています。
収益は、新車、中古車、修理部品用品の販売、および受取手数料から得ています。運営は、ホンダニュー埼玉が行っています。
楽器販売事業
楽器の輸入、販売、修理を手掛けています。世界的な物価上昇や円安の影響を受けつつも、適正な価格設定と経費削減、市場環境に対応した商品投入により収益を確保しています。リペア部門や営業部門の人員スキルアップを通じて、専門性の高いサービス提供体制を強化しています。
収益は、楽器関連の販売から得ています。運営は、日本ダブルリード、ルボアが行っています。
同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えています。また、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客は存在しません。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 自動車販売 | 45.3億円 | 45.6億円 |
| 楽器販売 | 6.5億円 | 6.6億円 |
| 不動産利用 | 4.2億円 | 4.3億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、過去5年間で増加傾向にありましたが、直近の連結会計年度では前期から微増となりました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、過去4年間で増加していましたが、直近の連結会計年度では前期から減少しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 39.2億円 | 43.4億円 | 46.8億円 | 56.0億円 | 56.5億円 |
| 経常利益 | 1.5億円 | 1.9億円 | 2.4億円 | 3.2億円 | 2.6億円 |
| 経常利益率 | 3.7% | 4.4% | 5.2% | 5.7% | 4.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.4億円 | 1.6億円 | 1.8億円 | 2.5億円 | 2.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 8.78 | 9.78 | 11.98 | 16.33 | 13.58 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から減少となりました。これらの指標は、同社グループの生産性の変化を示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 62.9百万円 | 57.7百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 3.9百万円 | 2.9百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
バナーズグループは、本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資も行っている状況です。財務基盤は堅実であり、事業活動を通じて資金を創出しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
バナーズグループの財務基盤は、自己資本比率が非製造業のプライム市場平均を上回る水準で推移しています。ROE(自己資本利益率)は前期と比較して低下しましたが、手元資金は安定的に確保されており、事業運営の安定性を示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 26.6億円 | 27.9億円 |
| 自己資本比率 | 29.7% | 29.3% |
| ROE(自己資本利益率) | 9.8% | 7.7% |
| 現金及び預金 | 11.0億円 | 10.9億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
バナーズグループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローはプラスとなりましたが、前期と比較すると減少しています。これは主に棚卸資産の増加があった一方で、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の計上があったためです。
投資活動によるキャッシュフローは、主に有形固定資産の取得による支出が増加したため、前期よりも使用額が大きく増加しました。これにより、フリーキャッシュフローは前期のプラスからマイナスに転じています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れによる収入と短期借入金の純増加額があったため、前期の使用から獲得へと転換しました。
これらの資金の流れは、同社グループが本業で資金を創出しながらも、将来に向けた積極的な投資を行っている状況を示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 514百万円 | 98百万円 |
| 投資CF | △35百万円 | △441百万円 |
| 財務CF | △240百万円 | 319百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 479百万円 | △344百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、展開するそれぞれの事業分野で競合する他社との価格等の面で常に競争にさらされています。また、自動車販売事業は製造会社の生産状況による影響を受け、不動産利用事業は賃貸先会社の業績の影響を受ける傾向があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
バナーズグループは、「人々に豊かさと幸福感をお届けする」ことを経営理念に掲げ、住みやすい街づくりや快適な車のある生活、音楽のある文化的な生活を提案しています。人・社会・環境を大切にする経営を通じて、すべてのステークホルダーから信頼される企業を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「人々に豊かさと幸福感をお届けする」ことを経営理念としています。具体的には、住みやすく魅力的な街づくりや地域社会の活性化、安全で快適な車のある生活、音楽のある文化的な生活を提案することを目指しています。人・社会・環境を大切にする経営により、すべてのステークホルダーから信頼され、社会に貢献できる企業を目指す方針です。
また、企業理念として、市場ニーズに的確に対応した商品やサービスの提供、お客様の視点に立った本質的な情報収集と市場分析を掲げています。顧客満足を実現するための高いスキルと創造力、社会の変化に素早く対応する柔軟性、そして前例や業界の想念にとらわれることのない自らの変革と成長への強い意志を重視しています。持続的な企業価値向上のため、長期安定的な収益力と経営基盤の確立も目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、市場ニーズへの的確な対応と顧客満足の実現を重視する企業風土です。お客様の視点に立ち、声に耳を傾けることで、本質的な情報収集と市場分析を行い、高いスキルと創造力でサービスを提供することを求めています。社会の変化に素早く対応する柔軟性と、前例にとらわれることのない自らの変革、成長への強い意志が大切にされています。
サステナビリティに関する取り組みとして、社会のサステナビリティを踏まえた長期的な基本戦略を取締役会で議論し決定しています。各部門スタッフで構成されるサステナビリティ推進チームを設置し、全社的・事業横断的な取り組みを推進する体制です。従業員の多様性を尊重し、健康で働きがいや成長への意欲が持てる職場環境を整備することで、人的価値を最大限に引き出すことを目指しています。多様で効率的な働き方を実現するため、在宅勤務制度も導入しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、今後の経営環境の変化や社会的な要請に対して、迅速かつ的確に対応できる経営体制の確立を課題としています。柔軟かつ効率的な組織体制を構築し、経営管理体制の強化を図る方針です。
持続的な企業価値向上のためには、資本の更なる有効活用により収益力と財務基盤の強化が必要であると考えています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
バナーズは、取締役会の監査・監督機能の強化とコーポレート・ガバナンスの充実を図るため、監査等委員会設置会社へ移行しています。経営戦略の方針に関する意思決定機関及び監督機関として取締役会を、監査機関として監査等委員会を設置しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
バナーズの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるエルガみらい研究所であり、複数の事業会社や個人が上位株主として名を連ねています。特定の株主が過半数を占める構成ではなく、多様な株主によって支えられていることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| エルガみらい研究所 | 19.77% |
| みよし建設 | 6.45% |
| ハイタッチ | 5.98% |
| 有限会社昭和建材 | 4.91% |
| 小山 嵩夫 | 4.00% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性5名・女性2名)で構成され、女性役員比率は28.6%です。代表取締役社長は小林由佳氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 小林 由佳 | 取締役社長 (代表取締役) | 1995年4月サントリー㈱入社、2009年11月日本ダブルリード㈱取締役就任、2013年4月同社代表取締役就任。2013年6月同社取締役就任、2016年6月同社代表取締役就任より現職。 |
| 柴田 文徳 | 取締役 | 2007年1月同社入社、2007年2月同社執行役員財務部長。2015年6月同社取締役就任より現職。2019年5月㈱ルボア監査役就任。2026年6月㈱ホンダニュー埼玉代表取締役就任より現職。 |
| 安藤 功 | 取締役 | 1982年3月三光電子工業㈱入社、2015年5月同社入社。2017年2月㈱ルボア取締役就任。2019年6月同社取締役就任より現職。2026年6月日本ダブルリード㈱取締役就任より現職。 |
| 萩森 弥郁夫 | 取締役 | 2014年6月同社取締役就任より現職。2015年4月㈱ルボア代表取締役就任より現職。 |
社外取締役は、早坂太一氏(UC AnimalCare Partners CFO・監査等委員)、小野晴美氏(日本ダブルリード監査役・監査等委員)、中田研二氏(中田税理士事務所開業・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役3名全員を社外取締役としています。これにより、客観的かつ中立的な監視・監督体制を構築し、コーポレート・ガバナンスの実効性を高めることを目指しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
バナーズの役員報酬は、固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬や非金銭報酬等は採用していません。取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は、月例の固定報酬と退職慰労金で構成され、役位や職責、在任年数などを総合的に考慮して決定されています。監査等委員である取締役の報酬は、監査等委員の協議により決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 10百万円 | 2.5百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 4百万円 | 1.5百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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