【平均年収618万円】金下建設 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収618万円】金下建設 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

金下建設は、建設事業を主軸とし、製造・販売事業や飲食事業などもグループ各社とともに展開しています。直近の業績は売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに前期から減少となりました。


目次

※本記事は、金下建設株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


金下建設は、建設事業を主軸に、製造・販売事業、飲食事業などを展開する企業です。同社グループは、建設事業に関連するアスファルト製品の製造販売や産業廃棄物の中間処理、回転寿司店の運営も手がけています。

単体従業員数は163名、連結従業員数は171名です。セグメントは建設事業、製造・販売事業等の2つです。

主な国内グループ会社は、和田組(建設事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


金下建設は、建設事業を主軸とする企業として、従業員の働きがいと成長を重視する環境を提供しています。給与水準や勤続年数、年齢構成から、同社がどのような人材を求め、どのように従業員を支えているのか、その特徴を見ていきましょう。安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、同社の働き方は重要なポイントとなるでしょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が長く、従業員の年齢構成も比較的高い傾向が見られます。これは、長年にわたり培われた経験と専門知識を持つ人材が、安定して活躍できる職場環境が整っていることを示唆しています。従業員が腰を据えてキャリアを形成できる基盤があると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 6,182,840円
平均勤続年数 21.0年
平均年齢 48.5歳
単体従業員数 163人
連結従業員数 171人
単体のグループ内比率 95.3%


金下建設グループは、確定拠出年金制度を採用しています。これは、会社が拠出した資金を従業員自身が運用し、将来の給付額が運用実績によって変動する制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


金下建設グループは、人材を経営理念を実現するための最も重要な経営資源と位置づけ、「自ら成長しようとする従業員に力を貸し、耳を傾け、実行できる支えとなる」ことを人材育成の基本方針としています。従業員が心身ともに健康で、親切・丁寧なものづくりを通じて社会に貢献することを目指しています。

具体的には、多様な人材の確保に力を入れており、長期インターンシップや職場見学の受け入れ、大学での企業特別講座の実施、さらには独自の奨学金制度や奨学金返済支援制度を設けています。人材育成においては、統合マネジメントシステムに基づく教育訓練計画のもと、3ヶ月間の新入社員研修やOJT教育、外部講習の積極的な受講を促しています。

また、従業員の専門知識向上を支援するため、資格取得をサポートする自己研鑽支援制度も整備されています。社内環境の整備にも注力し、少子高齢化といった社会環境の変化に対応できるよう、多様な働き方を可能にする制度や環境を整えることで、社員一人ひとりの働きがい向上に取り組んでいます。安全衛生面では「安全はすべてに優先する」「健康経営の推進」を基本方針とし、労働災害撲滅や心身の健康維持に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率および男女賃金差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 2.7%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


同社グループは、建設事業を主軸としつつ、関連する製造・販売事業や飲食事業も展開しています。地域社会のインフラ整備から人々の生活を支えるサービスまで、幅広い領域で事業を展開していることが特徴です。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、建設事業と製造・販売事業等を主な事業としています。建設業界の厳しい状況が続く中でも、公共投資の底堅い推移や民間設備投資の一部持ち直しといった環境下で事業を進めています。海外での売上高はなく、国内市場に特化しています。

建設事業

土木工事、建築工事、その他建設工事全般を営んでいます。収益は、公共工事や民間工事の受注・施工から得ています。運営は、金下建設、司建設、和田組、金下工務店、サンキ工業が行っています。当連結会計年度の売上高は前期から減少しています。

製造・販売事業等

アスファルト製品等の製造販売、産業廃棄物の中間処理(リサイクル)、建設資材の販売、並びに飲食事業(回転寿司店の運営)等を行っています。収益は、製品の製造販売、リサイクルサービス、飲食店の運営など多岐にわたる事業活動から得ています。運営は、金下建設、橋立生コンクリート工業、ソーゴーギケン、サンキ工業、PFI舞鶴常団地、宮津太陽光発電、丹後太陽光発電が行っています。当連結会計年度の売上高は前期から増加しています。

同社グループの主要な顧客には、国土交通省、看護学校整備合同会社、京都府などが挙げられ、特に建設事業においてこれらの顧客からの売上高が集中する傾向が見られます。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
建設事業 93.5億円 83.9億円
製造・販売事業等 4.0億円 4.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は変動しながら推移しており、当連結会計年度は前期から減少しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、当連結会計年度は前期から減少する結果となりました。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 76.3億円 99.0億円 107億円 97.4億円 88.4億円
経常利益 32百万円 2.9億円 4.1億円 4.8億円 3.3億円
経常利益率 0.4% 2.9% 3.9% 4.9% 3.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 45百万円 1.9億円 2.7億円 3.2億円 2.4億円
1株当たり当期純利益(円) 20.82 88.35 125.14 148.84 111.87

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から減少しており、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少しています。これらの指標の減少は、売上高の減少や売上総利益の減少が影響していると考えられます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 54.4百万円 51.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.5百万円 0.6百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


金下建設の財務状況は、本業で安定的に資金を生み出し、手元資金も厚い状態を示しています。事業活動で得た資金を投資に充て、財務基盤を維持している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


金下建設の財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって安定している状況です。当期の自己資本比率は82.3%となっており、プライム市場平均と比較しても高い水準を示しています。これにより、外部環境の変化にも耐えうる強固な財務体質がうかがえます。

一方で、ROE(自己資本利益率)は1.2%であり、プライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金である現金及び預金は89.2億円と厚く、事業継続における安定性につながる要素です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 188億円 198億円
自己資本比率 84.5% 82.3%
ROE(自己資本利益率) 1.8% 1.2%
現金及び預金 88.3億円 89.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


金下建設のキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に67百万円の増加となりましたが、前期と比較すると減少しています。これは主に仕入債務の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは2.8億円の増加となり、前期の減少から増加に転じました。これは投資有価証券の取得があったものの、有価証券の償還による収入があったことによるものです。

財務活動によるキャッシュフローは△2.5億円の減少となり、自己株式の取得と配当金の支払い等による減少幅が拡大しています。結果として、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは3.5億円のプラスを維持していますが、前期と比較すると減少しています。この状況は、本業で資金を創出しつつ、投資活動も行っているものの、資金創出の勢いが前期より弱まっている傾向を示しており、今後の事業展開と資金繰りのバランスが雇用安定性や給与安定性に影響を与える可能性があります。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 6.5億円 67百万円
投資CF △2.5億円 2.8億円
財務CF △1.1億円 △2.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 4.0億円 3.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

金下建設は、建設市場の動向が業績に影響を及ぼす可能性を認識しています。建設市場が著しく縮小した場合、競合他社との受注競争により業績に影響が出る可能性があります。また、資材価格や労務単価の高騰、資材・労働者の不足も、請負金額への反映が困難な場合に業績に影響を及ぼすリスクとして挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、建設業界における労働者の高齢化や人材不足の問題が深刻化していることを認識しています。資材・労働者の不足が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


金下建設は、「健康」「親切」「恩義」を社訓とし、社会に貢献し続ける企業を目指しています。ものづくりを通じて豊かな社会環境と安心安全な生活空間を提供し、持続的な成長を追求する企業風土が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


金下建設は、「一、まず『健康』であること 一、人には『親切』にすること 一、受けた『恩義』を忘れないこと」を社訓としています。
経営理念には、「社会から必要とされ続ける企業であるために、関わるすべての人々に感謝し、受けた恩義を忘れず、心身ともに健康な社員を育て、親切・丁寧なものづくりを通じて、世の中に貢献する企業を目指します」と掲げています。
同社グループは、豊かな社会環境と安心で安全な生活空間の創造に貢献し、企業価値の最大化を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


金下建設グループは、「健康」「親切」「恩義」を従業員の行動指針である社訓としています。
社会や顧客からの信用を第一とし、親切・丁寧なものづくりを通じて、豊かな社会環境と安心で安全な生活空間の創造に貢献することを重視しています。
また、変革を恐れずに新たな価値創造に挑戦し、コンプライアンスと企業の社会的責任を果たす活動を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


金下建設グループは、多様な人材が活躍できる労働環境の充実を重要な課題としています。
コーポレート・ガバナンスの充実や、全社的なDX化推進による業務効率化にも取り組んでいます。
また、健康的で安心して働ける労働環境の充実、多様な人材の確保・育成、次世代への技術力継承、福利厚生の充実を通じて人的資本の拡充に努めています。
さらに、再生可能エネルギーや飲食事業への取り組みを通じて地域社会の活性化に貢献し、安全管理と環境配慮の徹底、コンプライアンスと企業の社会的責任を果たす活動を推進しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


金下建設では、取締役会と監査役会を設置し、社外役員が経営の監督・監視機能を担う体制を構築しています。これにより、透明性の高い企業統治を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は事業会社である上原成商事です。代表取締役社長である金下昌司氏や、金下欣司氏といった創業家関係者も上位株主に名を連ねています。また、従業員持株会や複数の金融機関も主要株主として同社を支えています。

株主名 持株比率
上原成商事 9.44%
金下 昌司 7.04%
日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・ライト工業株式会社退職給付信託口) 5.52%
金下建設従業員持株会 4.76%
みずほ銀行 4.75%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は12名(男性11名・女性1名)で構成され、女性役員比率は8.3%です。代表取締役社長は金下昌司氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
金下 昌司 取締役社長 (代表取締役) 1989年4月同社入社、1990年3月同社取締役、1991年3月同社専務取締役、2003年3月同社取締役副社長、2004年3月同社取締役副社長経営・企画担当を経て、2006年3月より同社代表取締役社長現職。
芦原 寿彦 取締役 常務執行役員 管理部門統括 1988年4月同社入社、2015年4月同社土木部工務部長、2017年3月同社取締役執行役員土木部門統括土木部長、2023年3月同社取締役常務執行役員土木部門統括土木部長を経て、2025年3月より同社取締役常務執行役員管理部門統括現職。
井上 芳一 取締役 常務執行役員 営業部門統括 京都支店長 1993年4月同社入社、2014年3月同社大阪支店長、2015年4月同社執行役員大阪支店長、2017年3月同社取締役上席執行役員営業部門統括営業本部長兼大阪支店長を経て、2025年3月より同社取締役常務執行役員営業部門統括京都支店長現職。
金下 和司 取締役 上席執行役員 経営企画部長 2020年11月同社入社、2023年3月より同社取締役上席執行役員経営企画部長現職。
浮穴 勝 取締役 執行役員 土木部門統括 土木部長 1990年4月同社入社、2017年10月同社土木部工事部長、2024年4月同社執行役員土木部副部長兼土木部工事部長を経て、2025年3月より同社取締役執行役員土木部門統括土木部長現職。
近藤 克信 取締役 執行役員 建築部門統括 建築部長 1994年4月同社入社、2020年7月同社建築部部門長補佐兼建築工事部副部長、2024年4月同社執行役員建築部副部長を経て、2025年3月より同社取締役執行役員建築部門統括建築部長現職。


社外取締役は、田中彰寿氏(弁護士法人田中彰寿法律事務所 代表社員)、岡野勲氏(岡野税理士事務所 所長)、今井賀南子氏(三洋商事 代表取締役専務)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役3名と社外監査役2名が選任されています。これにより、客観的視点からの経営監督および監視機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社は、役員報酬について基本報酬と退職慰労金で構成されており、業績連動報酬や非金銭報酬は採用していません。報酬額は、独立委員会の意見を聴取した上で、株主総会で決定された限度額の範囲内で取締役会が決議しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 1.5億円 22.0百万円
監査役(社外除く) 1名 11百万円 11.0百万円
社外役員 5名 10百万円 2.0百万円


なお、取締役の報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。
個人別報酬が開示されている役員は、金下昌司氏(1.17億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。