【平均年収1257万円】ネクセラファーマ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収1257万円】ネクセラファーマ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ネクセラファーマは、持株会社です。テクノロジーに立脚したバイオ医薬品企業として、医薬品の研究から販売までを一貫して手掛け、日本および世界中のアンメットニーズに応える医薬品を提供しています。直近の売上収益は増加しましたが、利益は損失を計上しました。


目次

※本記事は、ネクセラファーマ株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


ネクセラファーマは持株会社であり、単体従業員数は50名、グループ連結従業員数は382名です。

同社グループは、テクノロジーに立脚したバイオ医薬品企業として、日本および世界中のアンメットニーズに応える新しいスペシャリティ医薬品の提供を目指しています。医薬品の研究(創薬)から開発、販売までを一貫して手掛けており、連結子会社9社で構成され、医薬品事業の単一セグメントを展開しています。

2025年は事業基盤の再構築とパイプラインの価値顕在化が進み、グループ全体の組織見直しやシステム統合が行われました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ネクセラファーマは、世界をリードするサイエンスで人生を変える医薬品を届けることをビジョンに掲げる同社グループの持株会社です。従業員の健康や成長を重視した福利厚生や、柔軟な働き方をサポートする制度を整え、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が46.8歳と比較的落ち着いた年齢構成であり、平均勤続年数は3.7年となっています。これは、同社が持株会社としてグループ全体の戦略や管理を担う専門性の高い人材を擁していることを示唆しています。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 12,565,052円
平均勤続年数 3.7年
平均年齢 46.8歳
単体従業員数 50人
連結従業員数 382人
単体のグループ内比率 13.1%


同社グループでは、退職給付制度として確定拠出型年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)を導入しています。適用範囲は国内グループ会社です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「世界をリードするサイエンスで、人生を変える医薬品を届ける」というビジョン達成のため、ダイバーシティ&インクルージョンの推進とコラボレーション型の職場環境を重要な柱としています。多様でインクルーシブな組織づくりのため、ペイ・エクイティ(同一労働同一賃金)に取り組んでおり、毎年グローバルでの従業員給与の精査を行っています。また、等級制度により各従業員の役割を明確にし、評価と処遇の一貫性と公平性を確保しています。

報酬制度としては、従業員が自社の株式を保有することで会社への貢献から利益を得られるよう、長期インセンティブ・プラン(LTIP)を導入しています。2022年4月以降、すべての社員が毎年、事後交付型株式報酬(リストリクテッド・ストック・ユニット(RSU))制度に基づく当社株式割当の権利を有しています。これにより、優秀な人材の採用と定着を促し、従業員の業績と会社への貢献を評価しています。2025年11月には、日本国内居住従業員を対象とした事後交付型株式報酬制度を見直し、インセンティブプラン退職型株式給付信託(J-ESOP)への移行を決定しました。

福利厚生では、従業員の健康や成長を軸に制度を整え、育児支援、リモートワーク、フレキシブルな勤務時間設定など、柔軟な働き方をサポートしています。能力開発にも注力し、E-Learningや資格支援制度を通じて、従業員が潜在能力を最大限に発揮できるよう支援しています。毎年実施する「従業員満足度調査」の結果に基づき、人財育成施策をさらに推進していく方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、開示されていません。

環境

指標 数値
Scope1およびScope2の温室効果ガス(GHG)排出量 1,001.64t-CO2

社会

指標 数値
取締役会の外国籍比率 50%
外国籍従業員比率 59%
女性従業員比率 44%
女性管理職比率 30%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ネクセラファーマグループは、テクノロジーを基盤としたバイオ医薬品企業として、医薬品の研究から開発、販売までを一貫して手掛けています。日本および世界中の患者さまのアンメットニーズに応える新しいスペシャリティ医薬品の提供を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


ネクセラファーマグループは、医薬品の研究開発から販売までを一貫して行うバイオ医薬品企業です。収益は主に、上市済みの医薬品販売やロイヤリティ収入、および研究開発提携に基づく契約一時金やマイルストン収入から得ています。不眠症治療薬「クービビック®」や脳血管攣縮治療薬「ピヴラッツ®」などの製品販売が収益源の一つです。

また、同社グループは「NxWave™」プラットフォーム技術を活用し、世界的なバイオ医薬品企業との提携を通じて新薬プログラムを推進しています。ニューロクライン社との統合失調症治療薬の開発や、イーライリリー社、アッヴィ社との提携によるマイルストン収入も重要な収益源となっています。自社開発プログラムとして、がん免疫療法候補薬の臨床試験も進めています。

同社グループの事業は医薬品事業の単一セグメントで構成されており、日本を主要な収益基盤としつつ、米国、スイス、英国など複数の海外地域からも収益を得ています。研究開発費においては為替変動の影響も受ける傾向があります。主要な顧客としては、株式会社メディパルホールディングス、塩野義製薬株式会社、Neurocrine Biosciences Inc.からの収益が大きな割合を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5年間で売上収益が変動し、直近の2期では増加傾向にあります。一方で、税引前利益および親会社の所有者に帰属する当期利益は、過去数期にわたり損失を計上しています。

特に当連結会計年度においては、社債の条件変更に伴う費用や、取得した事業の研究開発進捗に伴う条件付対価評価損、減損損失、構造改革費用といった一時的かつ非現金支出の費用が、利益に大きな影響を与えました。これらの要因が、会計上の損失を拡大させる結果となっています。営業活動によるキャッシュ・フローは直近数期で支出が上回る状況が続いています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上収益 177億円 156億円 128億円 288億円 296億円
税引前利益 4.3億円 10.8億円 △107億円 △46.6億円 △150億円
税引前利益率 2.4% 6.9% △83.7% △16.2% △50.5%
親会社の所有者に帰属する当期利益 10.2億円 3.8億円 △71.9億円 △48.4億円 △125億円
1株当たり当期純利益(円) 12.53 4.68 △87.18 △53.92 △138.80

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上収益は、直近の連結会計年度でわずかに増加しました。これは、従業員一人ひとりが生み出す収益が堅調に推移していることを示しています。

一方で、従業員1人あたり営業利益は、当連結会計年度において前期よりも損失が拡大しています。これは、研究開発への投資増加や為替の影響、および減損損失や構造改革費用といった一時的な要因が影響していると考えられます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上収益(連結) 77.1百万円 77.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △14.5百万円 △22.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ネクセラファーマグループの財務状況は、営業活動によるキャッシュフローが支出となっている一方で、投資活動によるキャッシュフローが収入となり、全体としてフリーキャッシュフローはプラスで推移しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ネクセラファーマグループの自己資本比率は、当期で45.3%となっており、プライム市場の製造業平均(46.8%)に近い水準を維持しています。これは、安定した経営基盤を示す指標の一つです。

一方で、ROE(自己資本利益率)は当期で△19.3%とマイナスとなっており、収益性には課題が見られます。手元資金である現金及び現金同等物は減少傾向にありますが、一定の残高を確保しています。これらの財務状況は、今後の事業展開や雇用・給与の安定性を検討する上で重要な情報となります。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
自己資本 685億円 610億円
自己資本比率 45.2% 45.3%
ROE(自己資本利益率) -7.2% -19.3%
現金及び現金同等物 323億円 204億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ネクセラファーマグループのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは△26.7億円の支出となりました。これは主に、営業に関する現金支出が売上に関する現金収入を上回ったことによるものです。

一方で、投資活動によるキャッシュフローは54.3億円の収入となっており、定期預金の満期や上場株式の売却による収入が主な要因です。財務活動によるキャッシュフローは△160.3億円の支出で、社債の償還や借入金の返済によるものです。結果としてフリーキャッシュフローは27.6億円のプラスを維持しており、本業での資金創出に課題があるものの、投資活動で資金を回収し、資金繰りを維持している状況がうかがえます。このような資金の流れは、今後の事業戦略や雇用・給与の安定性を検討する上で重要な情報となります。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △77.2億円 △26.7億円
投資CF △47.6億円 54.3億円
財務CF △68.5億円 △160.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △124.8億円 27.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、医薬品業界の国際的な競争激化と急速な技術革新により、提携先の事業戦略見直しが財政状態および経営成績に影響を及ぼすリスクを認識しています。
また、事業活動をグローバルに展開しているため、外貨建取引における為替変動リスクも存在します。急激な為替変動はヘッジ活動でも完全に取り除くことができず、財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業活動が現在の経営陣や各部門の責任者、構成員に依存していることを認識しています。労働市場の逼迫により、優秀な人材の確保や育成が計画通りに進まない場合、事業活動や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

構造改革費用が当連結会計年度に636百万円計上されています。この費用は主に第4四半期連結会計期間に実施された事業再編プログラムに関連するものであり、グループ全体の組織見直しに伴う費用となっています。転職先を検討する際には、このような事業再編の動向に留意することが重要です。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ネクセラファーマは、日本発の国際的なリーディングバイオ医薬品企業を目指し、テクノロジーに立脚した創薬と開発を通じて、世界中の患者さまに新しい治療選択肢を届けることを使命としています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、日本から世界にイノベーションを届け、日本発の国際的なリーディングバイオ医薬品企業となることを目指しています。その実現に向け、テクノロジーに立脚したバイオ医薬品企業として、世界中のアンメットニーズに応え、患者さまの生活の質(QOL)を向上させる新しいスペシャリティ医薬品をお届けすることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、ESG活動のパフォーマンス向上が長期的な成長と成功に不可欠であると確信しており、ESGの目標が企業文化、バリュー、事業運営の基礎となるよう努めています。世界をリードするサイエンスで人生を変える医薬品を届けるというビジョンにおいて、ダイバーシティ&インクルージョンの推進とコラボレーション型の職場環境を大きな柱としています。

多様でインクルーシブな組織づくりのため、ペイ・エクイティ(同一労働同一賃金)に取り組んでいます。また、最高水準の透明性、完全性、説明責任にコミットする企業文化の強化に引き続き取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、テクノロジーに立脚し、医薬品の研究(創薬)から開発、販売までを手掛けるバイオ医薬品企業として、日本・全世界の事業を成長させる戦略を打ち出しています。医薬品業界の変化の中で、事業拡大と価値創造の機会を定期的に認識、評価し、持続的にビジネス機会を創出する資本効率の良いビジネスモデルを追求しています。

複数の地域で事業活動を行っており、コーポレート・ガバナンス体制の重要性を認識し、各国の規制に対応するため、体制やプロセス強化の方策について継続的に検討しています。最高水準の透明性、完全性、説明責任にコミットする企業文化の強化にも引き続き取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ネクセラファーマは指名委員会等設置会社であり、経営の監督機能の強化と透明性の向上を図っています。取締役会は社外取締役が過半数を占める構成となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ネクセラファーマの筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、機関投資家が上位に名を連ねています。また、個人株主や投資事業有限責任組合も主要な株主として名を連ねており、多様な株主によって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 9.43%
五味 大輔 8.03%
JICVGIオポチュニティファンド1号投資事業有限責任組合 6.20%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性6名・女性3名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。代表執行役社長CEOはクリストファー・カーギル氏が務めています。社外取締役比率は85.7%です。

氏名 役職 主な経歴
クリストファー・カーギル 代表執行役社長CEO 2009年2月KPMG入社、2010年4月JPMorgan Chase & Co入社。2017年9月同社コーポレートコミュニケーション部長、2018年11月同社執行役副社長兼CFO。2022年3月同社取締役兼代表執行役社長CEO、2025年3月同社取締役会会長兼代表執行役社長CEOより現職。


社外取締役は、デビッド・ロブリン氏(Relation Therapeutics Limited CEO・指名委員・報酬委員)、ロルフ・ソダストロム氏(Syncona Investment Management Limited エグゼクティヴ・パートナー・報酬委員長・監査委員長)、富田英子氏(Bristol Myers Squibb Global Regulatory Sciences Intercontinental ヴァイスプレジデント・指名委員・監査委員)、志村直子氏(西村あさひ法律事務所パートナー・報酬委員・監査委員)、ニコラ・ラブソン氏(Linklaters LLP 人事労務 パートナーロイヤー・報酬委員長)、諸岡健雄氏(日本医用アイソトープ技術開発 代表取締役社長・指名委員・監査委員)です。

ネクセラファーマは指名委員会等設置会社であり、経営の監督機能の強化と透明性の向上を図っています。取締役会は社外取締役が過半数を占める構成で、各社外取締役は専門的知見に基づき経営の監督と意思決定の妥当性・適正性の確保に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ネクセラファーマの役員報酬は、優秀な人材の確保と企業価値向上へのインセンティブを基本方針としています。取締役の報酬は基本報酬と事後交付型株式報酬(RSU)で構成され、執行役の報酬は基本報酬、賞与、退職慰労金、そして事後交付型株式報酬(RSU)から構成されています。報酬の決定は、社外取締役が過半数を占める報酬委員会によって透明性をもって行われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役 10名 2.5億円 24.8百万円
うち社外取締役 9名 2.3億円 25.3百万円
執行役 6名 5.2億円 87.0百万円


なお、取締役の項目には取締役兼執行役のクリストファー・カーギル氏を除いて記載されており、執行役の項目には同氏を含めて記載されています。また、取締役の人数には2025年3月に退任した取締役3名が、執行役の人数には同月に退任した執行役2名が含まれています。

個人別報酬が開示されている役員は、クリストファー・カーギル氏(2.73億円)、野村広之進氏(1.12億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。