【平均年収549万円】ダントーホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収549万円】ダントーホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ダントーホールディングスは、淡陶社、タッチストーン・キャピタル・マネージメントなどを傘下に持つ持株会社です。タイル関連、不動産、発電機、系統用蓄電池など多角的な事業を展開しています。売上高は増減を繰り返しましたが、経常損失は縮小し、当期純利益は大幅な黒字となりました。


目次

※本記事は、ダントーホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ダントーホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は10名、グループ連結従業員数は165名です。

同社グループは、建設用陶磁器の製造・販売・施工を行うタイル関連事業、不動産アセット・マネジメント及び投資アドバイザリー業務を行う不動産事業、LPガス発電機の開発・製造・販売を行う発電機事業を展開しています。また、系統用蓄電池事業も新たな事業として手掛けており、連結子会社10社により構成されています。

主な国内グループ会社は、淡陶社、タッチストーン・キャピタル・マネージメント、(同)ELEMUS、ダントーテクノロジーズ、ダントータイルなどです。

同社グループは、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しました。住宅金融事業から撤退し、再生可能エネルギー事業を新規に開始。CVC事業の投資軸も外部投資から自社製品開発・育成へとシフトしています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ダントーホールディングスは、持株会社としてグループ全体の経営戦略を担い、各事業会社の活動を支えています。同社グループでは、社員一人ひとりの個性や特性を尊重し、働きがいのある環境づくりに注力しています。人材を重要な資本と捉え、持続的な成長に向けた取り組みを進めている会社です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ダントーホールディングスでは、長年にわたり会社に貢献する従業員が多く、安定したキャリアを築ける環境がうかがえます。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な人材が多数在籍している傾向が見られます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,492,808円
平均勤続年数 23.0年
平均年齢 52.6歳
単体従業員数 10人
連結従業員数 165人
単体のグループ内比率 6.1%


ダントーホールディングスおよび連結子会社は、確定給付型の退職一時金制度を設けています。これは、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる制度です。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ダントーホールディングスグループは、人材を持続的な成長を支える最も重要な資本と位置づけています。社員の個性や特性を尊重し、働きがいをもって仕事に取り組める環境整備に努めています。

社員一人ひとりのポテンシャルを最大限に活かすため、目標管理制度および人事評価制度を導入し、人的資本の強化を図っています。また、タイル事業においては、安心安全な製品提供や環境配慮、働きやすい環境への取り組みなど、サステナビリティに関する課題にも注力しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ ㈱淡陶社

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.3%

育児・介護支援

指標 数値
育児休業を取得した社員の職場復帰率(2025年実績) 100.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ダントーホールディングスは、建設用陶磁器等事業を主軸に、不動産、発電機、再生可能エネルギーといった多角的な事業を展開しています。持株会社として、グループ全体の戦略立案と事業運営を統括しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、建設用陶磁器等事業、不動産事業、発電機事業、再生可能エネルギー事業の4つの報告セグメントで事業を展開しています。各事業はそれぞれの専門性を活かし、多様な収益源を構築しています。同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が中心となっています。また、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はないため、特定の顧客への収益集中は見られません。

建設用陶磁器等事業

この事業では、建設用陶磁器とその関連製品の製造・販売・施工を行っています。運賃やエネルギー資源の高騰、急激な円安、製造コストや建築物の建設費の上昇といった外部環境の影響を受け、民間住宅を中心に投資抑制の傾向が続いています。一方で、公共投資や非住宅分野では堅調な推移が見られ、意匠性と耐久性を兼ね備えた同社製品の採用が期待されています。収益は、商製品の販売や工事契約から得ています。運営は、株式会社淡陶社、合同会社ELEMUS、ダントーテクノロジーズ株式会社、ダントータイル株式会社が行っています。

不動産事業

不動産アセット・マネージメント及び投資アドバイザリー業務を展開しています。日本の不動産市場は、マンションの売買価格の高騰や賃料の上昇、インバウンドの増加によるホテル需要の回復など、全般的に好調に推移しています。運用資産残高の拡大に努め、アセットマネジメント業務を受託する一方で、保有するホテルや賃貸住宅の売却も行っています。収益は、アセットマネジメント売上、投資アドバイザリー売上、不動産賃貸収入などから得ています。運営は、Danto USA Inc.、タッチストーン・キャピタル・マネージメント株式会社、タッチストーン・キャピタル・パートナーズ株式会社、合同会社TS2が行っています。

発電機事業

LPガス発電機の開発・製造・販売を行っています。大手通信企業グループ等の販売網を通じて、地方自治体等へのLPガス発電機の普及を推進しています。新たに老人福祉施設向け設置型発電機の販売も開始し、IoT機能を搭載した次世代型モデルを含む製品ラインナップの拡充を進めています。収益は、LPガス発電機の販売から得ています。運営は、ダントーパワー株式会社が行っています。

再生可能エネルギー事業

系統用蓄電池の設置・運営を行っています。将来のエネルギー問題解決に寄与するため、新規事業として蓄電施設の開発を推し進めています。収益は、再生可能エネルギー関連の売上から得ています。運営は、ダントー・ネオエネルギー株式会社が行っています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
建設用陶磁器等事業 46.7億円 42.0億円
不動産事業 6.4億円 5.2億円
再生可能エネルギー事業 - 1.8億円
発電機事業 3百万円 17百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


過去5期を見ると、同社グループの売上高は増減を繰り返しながら推移しています。経常利益は継続して損失を計上していましたが、当期は損失幅が縮小しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期にわずかな利益を計上した後、当期は大幅な利益を計上しています。当期は保有する資産の一部を売却したことによる固定資産売却益を特別利益に計上したことが、純利益に大きく寄与しています。営業活動によるキャッシュ・フローは継続して減少となっています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 50.2億円 46.4億円 55.5億円 53.1億円 49.1億円
経常利益 △10.3億円 △10.8億円 △9.5億円 △9.9億円 △6.5億円
経常利益率 △20.5% △23.3% △17.2% △18.6% △13.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 △9.7億円 △3.7億円 △9.6億円 33百万円 7.4億円
1株当たり当期純利益(円) △32.61 △12.49 △29.47 1.05 23.10

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期の損失から当期も損失を計上しているものの、損失幅は縮小しました。これらの指標は、同社グループの生産性向上への取り組みや、事業構造の変化を示唆しています。当期は固定資産売却益が計上されており、一時的な要因が利益に影響を与えている側面もあります。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 28.1百万円 29.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △5.2百万円 △4.0百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動による資金流出がある一方で、資産売却により手元資金を確保している状態です。現在の経営状態と資金の流れを確認し、安定性を評価します。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場平均と比較して高い水準にあり、安定した経営基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と同水準です。手元資金である現金及び預金も増加しており、事業運営の安定性につながる要素です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 83.9億円 86.4億円
自己資本比率 69.8% 77.0%
ROE(自己資本利益率) 0.4% 9.4%
現金及び預金 3.6億円 17.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や貸倒引当金の増加額などがあったものの、固定資産売却益の減算などにより減少となりました。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の売却による収入が大きく、増加しています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の減少や子会社株式の取得による支出により減少となりました。

これらの結果、フリーキャッシュフローは増加に転じています。本業の営業活動では資金が流出しているため、今後の事業活動における収益改善が、雇用や給与の安定性、そして将来の成長性にとって重要な要素となります。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △8.1億円 △2.9億円
投資CF 5.7億円 21.1億円
財務CF 1.1億円 △4.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △2.4億円 18.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

同社グループは、当連結会計年度において営業損失および営業活動によるキャッシュフローの減少を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しています。これに対し、同社グループはタイル事業の販売体制強化や高付加価値商品の拡販、不動産事業の拡大、発電機事業および再生可能エネルギー事業の収益向上により、赤字体質からの脱却と営業黒字体質の構築に取り組む方針です。資金面では、急激な市場環境の変化に対応するための資産を保有しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主力事業である建設用陶磁器等事業は、住宅着工戸数の減少や価格競争の激化、個人消費の動向変化により経営成績に影響を受ける可能性があります。また、製造過程で使用されるエネルギーや原材料の価格が急激に高騰した場合も、同社グループの経営成績に影響を及ぼすリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループの事業を取り巻く環境として、建設業界における深刻な職人不足や労務費の高止まりが事業に影響を及ぼすリスクとして認識されています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


明治初頭以来、タイルづくり一筋に励んできた伝統を持つダントーホールディングスは、人と地球環境に優しいものづくりと、お客様の快適な暮らしへの貢献を追求しています。持続可能な社会の実現を目指し、事業活動を通じて社会に貢献する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ダントーホールディングスグループは、明治初頭からのタイルづくりの伝統を背景に、グループ共有の企業理念を掲げています。この理念は「ものづくり理念」と「お役立ち理念」の二つから構成されています。

人と地球環境に優しい製品づくり、お客様の立場に立った自信のもてる製品づくりを追求しています。また、タイルのある快適な暮らしの提案やトータルサービスの提供を通じて、お客様に安心と満足を届け、社会に貢献する企業を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ダントーホールディングスグループは、「BUILDING ON TRADITION FOR A NEW FUTURE」を企業理念とし、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。タイル事業においては、安心安全な製品提供や環境配慮、製造工場としての責任、働きやすい環境づくり、地域に愛される企業であることの5つの方針を掲げています。

また、人材を持続的な成長の最も重要な資本と位置づけ、社員の個性や特性を尊重し、働きがいを持って仕事に取り組める環境整備に努めています。目標管理制度や人事評価制度を通じて、人的資本の強化にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ダントーホールディングスグループは、サステナビリティに関する課題解決に向けた体制づくりを進めています。現時点では特化した組織は設置されていませんが、同社がグループ全体の基本方針策定・実施、および各社の実施状況を管理監督する立場にあります。

人的資本においては、育児休業を取得した社員の職場復帰率100%の維持を目標としています。その他の人的資本に係る目標についても、引き続き検討し策定に努める方針です。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ダントーホールディングスは監査役制度を採用しており、取締役会を重要戦略意思決定および業務監督機関と位置付けています。社外役員による監督・監査を通じて、経営の透明性と健全性の確保に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ダントーホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社である大建エンタープライズです。次いで淡路交通が上位株主となっており、特定の事業会社が主要な株主として名を連ねています。また、取引先が会員であるダントー共和会や、役員・従業員による持株会も存在し、幅広い関係者によって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
大建エンタープライズ 30.40%
淡路交通 29.73%
NATIONAL FINANCIALSERVICES LLC(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) 14.92%
VINTAGE CAVE CAPITAL 10.57%
ダントー共和会 1.77%


なお、前事業年度末において主要株主でなかったVINTAGE CAVE CAPITALは当事業年度末では主要株主となりました。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は前山達史氏が務めています。社外取締役比率は14.3%です。

氏名 役職 主な経歴
前山 達史 代表取締役社長 1992年4月同社入社。2018年3月同社取締役就任。2024年2月同社代表取締役社長就任より現職。
加藤 友彦 取締役会長 1982年3月淡路交通入社。2005年3月同社代表取締役社長就任。2025年3月同社取締役会長就任より現職。
田中 靖久 取締役総務部長 2002年8月同社入社。2022年1月同社総務部長。2024年3月同社取締役就任より現職。
吉田 薫 取締役 1985年4月同社入社。2019年10月淡陶社代表取締役社長就任。2025年3月同社取締役就任より現職。
小西 智晴 取締役 1993年4月西日本ダントー入社。2020年2月ダントータイル代表取締役社長就任。2025年3月同社取締役就任より現職。
福重 正実 取締役 1988年3月明治生命保険相互会社入社。2008年3月タッチストーン・キャピタル・マネージメント取締役就任。2025年3月同社取締役就任より現職。


社外取締役は、村島雅弘氏(村島国際法律事務所代表)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役および社外監査役による監督・監査を通じて、経営の独立性と実効性の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ダントーホールディングスの役員報酬は、固定報酬である基本報酬のみで構成されています。業績連動報酬や非金銭報酬等の制度は存在せず、各役員の職責や貢献度、在任年数などを総合的に考慮し、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で取締役会が決定しています。この報酬体系は、持続的な企業価値向上と優秀な人材確保を目的としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 34百万円 8.5百万円
監査役(社外除く) 1名 8百万円 8.0百万円
社外役員 3名 5百万円 1.7百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。