【平均年収577万円】協立エアテック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収577万円】協立エアテック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

協立エアテックは、ビル空調・防災関連機器や住宅向け全館空調システムなどの製造販売を手掛ける企業です。直近期の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、協立エアテック株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


協立エアテックは、ビル空調・防災関連機器、住宅向け全館空調システム・24時間換気システムの製造販売を手掛ける企業です。同社グループは、ダンパーや吹出口、ファスユニットといった製品を提供しています。

単体従業員数は311名、連結従業員数は333名です。

主な国内グループ会社は、マスク(空調資材の販売)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


協立エアテックは、空調・防災関連機器の製造販売を主軸とする企業です。同社グループの給与水準や働き方について、具体的なデータからその特徴を見ていきましょう。安定した事業基盤のもと、どのような人材が活躍しているのか、またどのような働き方ができるのかを解説します。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


協立エアテックでは、従業員の平均勤続年数が長く、安定して働き続けられる環境がうかがえます。平均年齢も比較的高めであり、経験豊富なベテラン社員が多数在籍していることが示唆されます。これにより、長期的なキャリア形成を志向する方にとって魅力的な職場であると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 5,767,000円
平均勤続年数 20.6年
平均年齢 46.6歳
単体従業員数 311人
連結従業員数 333人
単体のグループ内比率 93.4%


同社グループは、従業員の退職給付として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の企業年金制度を設けています。また、退職一時金制度も導入されています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

退職給付債務は13.3億円、年金資産は7.0億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、持続的な成長を確保するため、人材を重要な資本と位置付けています。管理職の登用においては、性別や国籍、中途採用・新卒採用の区別なく行われる方針です。採用後も、社内教育や外部講習への参加を奨励し、費用負担を通じて各人のスキルアップを支援しています。

社員が仕事と子育てを両立できる環境づくりにも注力しており、産前産後休業や育児休業、育児休業給付、育休中の社会保険料免除などの制度を周知し、情報提供を行っています。また、女性が管理職として活躍できる雇用環境の整備も進めており、女性の主任もしくは班長職を2名以上にすることを目標としています。外部の女性リーダー育成研修への参加を促し、女性リーダーの育成に力を入れています。男性労働者中心であった職場への女性労働者の配置拡大と、それによる多様な職務経験の付与も実施しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は女性活躍推進法および育児介護休業法の公表義務対象外のため、記載を省略しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 0.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 59.9%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 61.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 49.0%

育児・介護支援


提出会社単体の任意開示データです。

指標 数値
女性育児休業取得率 100.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


協立エアテックは、ビル空調や防災関連機器、そして住宅向けの全館空調システムや24時間換気システムの製造販売を主な事業内容としています。同社グループは、これらに付帯する事業を含め、単一のセグメントとして事業活動を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ビル設備部門と住宅設備部門の二つの柱で事業を展開しています。ビル設備部門では、ダンパーや吹出口、ファスユニットといった空調・防災関連機器の製造販売を手掛けています。特に近畿地区や中部地区の大型再開発案件が売上高に貢献しています。

住宅設備部門では、独自の全館空調システムや24時間換気システム「Kankimaru」、ふく射冷暖房システム「クール暖」、IH調理器専用排気システム「スリムハイキⅡ」、セントラル浄水器「JM3」などを提供しています。新規住宅着工戸数が低水準で推移する中でも、既存顧客への販売促進に注力しています。

収益は、これらの製品の製造販売から得ています。連結子会社である常熟快風空調有限公司(中国)は吹出口やVAV・ファスユニットの製造販売を、株式会社マスクは空調資材の販売を担い、グループ全体の事業を支えています。同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上が大部分を占めており、特定の顧客への売上集中も見られます。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5年間で増加傾向にあります。直近の連結会計年度では、前連結会計年度と比較して売上高が増加しました。

一方で、利益面では変動が見られます。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、過去のピークから直近の連結会計年度にかけて減少しました。これは、原材料価格の高騰による売上原価率の上昇や、厳しい受注環境が影響しているものとみられます。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 98.9億円 106億円 119億円 117億円 119億円
経常利益 6.8億円 5.6億円 7.4億円 7.3億円 6.5億円
経常利益率 6.9% 5.3% 6.2% 6.2% 5.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 5.5億円 3.6億円 4.9億円 5.0億円 4.6億円
1株当たり当期純利益(円) 115.35 75.74 101.64 103.63 95.59

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して増加しました。これは、従業員一人ひとりの売上創出能力が向上していることを示しています。

一方で、従業員1人あたりの営業利益は前期から減少しました。この傾向は、売上高の増加に対して利益率が低下している可能性を示唆しており、組織全体の収益効率の維持・向上が今後の課題となることが考えられます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 34.4百万円 35.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.0百万円 1.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


協立エアテックは、財務の安定性を示す自己資本比率が高水準であり、強固な財務基盤を築いています。一方で、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは、強固な財務基盤を維持しています。自己資本比率は62.6%と、プライム市場の製造業平均と比較しても高い水準にあります。これは、外部からの借入に依存せず、安定した経営を可能にする要因の一つです。

ROE(自己資本利益率)は4.9%となっており、プライム市場平均を下回る水準です。手元資金である現金及び預金は41.5億円を確保しており、不測の事態にも対応できる耐性があることを示しています。これらの財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、従業員の雇用や給与の安定性にも寄与する基盤となっていると言えます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 90.9億円 98.6億円
自己資本比率 58.4% 62.6%
ROE(自己資本利益率) 5.7% 4.9%
現金及び預金 43.7億円 41.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で得た資金を将来の成長投資に充てている状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは2.8億円の収入となりましたが、前期と比較すると減少しています。これは主に売上債権及び仕入債務、未払消費税等の減少、法人税等の支払額の減少によるものです。

投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得や定期預金の預入による支出が主な要因となり、4.2億円の支出となっています。その結果、フリーキャッシュフローは△1.4億円となり、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあることがわかります。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いにより1.0億円の支出となっています。この資金の流れは、同社グループが事業の拡大や競争力強化のために積極的に投資を行っており、将来的な成長を見据えた経営戦略がうかがえる状況です。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 9.9億円 2.8億円
投資CF △5.7億円 △4.2億円
財務CF △2.0億円 △1.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 4.2億円 △1.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの製品需要は国内の経済情勢や景気動向、特に建設需要や企業の設備投資動向に影響を受けます。同業者間の価格競争による単価下落も業績に影響を及ぼす可能性があります。また、主要製品の主材料であるアルミの国際相場変動や、海外調達における為替相場の変動も業績に影響を与えるリスクとして挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


協立エアテックは、「全従業員の物心両面の幸福」と「人類・社会の進歩発展への貢献」を経営の基本理念に掲げ、人にやさしい空気調和システムの実現を目指しています。環境と社会の持続可能性を重視し、事業を通じて社会課題の解決に取り組む企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


協立エアテックグループは、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類・社会の進歩発展に貢献すること」を経営の基本理念としています。

また、「常にお客様を第一に考え、品質の満足のいく製品づくりを通じ、人にやさしい空気調和のシステムづくりに貢献する。」ことを経営基本方針として掲げています。社会貢献とグループ企業価値の向上を目指す姿勢を示しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念に基づき、良き企業市民として環境を大切にする企業を目指し、より良い地球環境の実現と地域の繁栄に寄与することを重視しています。事業を通じて環境・社会・経済の課題解決を図る取り組みを進めています。

ガバナンスにおいては、法令遵守と社会倫理の遵守を企業活動の原点とし、持続可能で健全な企業経営のための体制整備を行っています。人的資本の戦略では、持続的な成長のため、管理職は性別や国籍、中途採用、新卒採用の区別なく登用し、社内教育や外部講習を奨励し費用負担を通じてスキルアップを支援しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、生産体制において人間とロボットの協業化を進め、作業工数削減と経費の低減活動に取り組んでいます。

サステナビリティの取り組みとして、カーボンニュートラルに向けたロードマップを策定し、2050年までに全社のCO2排出量実質ゼロを目指しています。また、人的資本の課題として、女性が管理職として活躍できる雇用環境の整備を掲げ、女性の主任もしくは班長職を2名以上にすることを目標としています。外部の女性リーダー育成研修への参加を促し、女性リーダーの育成と多様な職務経験の付与を実施しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


協立エアテックでは、取締役会と監査役会が経営の意思決定と監督を担う監査役会設置会社です。社外役員も積極的に登用し、経営の健全性確保に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


協立エアテックの筆頭株主は代表取締役社長である久野幸男氏です。次いで協立エアテック社員持株会が上位株主となっており、従業員の会社への関与が見られます。その他、住友生命保険相互会社などの機関投資家も上位に名を連ねています。

株主名 持株比率
久野幸男 10.97%
協立エアテック社員持株会 10.12%
住友生命保険相互会社 7.68%
協立エアテック協栄会 5.62%
西日本シティ銀行 4.93%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は久野幸男氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
久野 幸男 取締役社長 (代表取締役) 1971年3月同社入社後、技術部門を経て2001年4月に代表取締役社長に就任。常熟快風空調有限公司董事長、株式会社マスク代表取締役社長も務めています。
宮田 正昭 取締役 営業統括本部本部長 2000年1月同社入社後、東京支店長を経て2010年3月に取締役営業統括本部本部長に就任。株式会社マスク取締役、常熟快風空調有限公司董事も務めています。
柿原 秀規 取締役 技術本部本部長 2011年4月同社入社後、ES・C部部長を経て2017年3月に取締役技術本部本部長より現職。


社外取締役は、衣目修三氏(衣目公認会計士事務所開設・ゼット株式会社社外取締役)です。社外監査役は、加藤久氏(加藤合同国際特許事務所代表)、長伸幸氏(長公認会計士事務所代表・株式会社財産マネジメント代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営の監督機能を果たしています。社外取締役1名と社外監査役2名が選任されており、専門知識と経験に基づき経営の健全性確保に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、基本報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式報酬で構成されています。業績連動報酬は連結営業利益の目標達成度合いに応じて算出され、企業価値向上へのインセンティブとして機能するよう設計されています。社外役員に対しては、その職務に鑑み基本報酬のみを支払う方針です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 76百万円 25.2百万円
監査役(社外除く) 1名 14百万円 14.2百万円
社外役員 3名 4百万円 1.5百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。