【平均年収527万円】ウインテスト 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収527万円】ウインテスト 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ウインテストは、半導体検査装置事業を主軸に、国内外で開発・製造・販売・技術サポートを手掛けています。直近期は増収となりましたが、経常損失と純損失は拡大しました。連結従業員数は68名で、海外にも製造拠点を持ちグローバルに事業を展開しています。


目次

※本記事は、ウインテスト株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月31日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ウインテストは、半導体検査装置事業を主軸に、先端ロジックICやイメージセンサーIC、ディスプレイ関連ICの検査装置の開発・製造・販売・技術サポートを展開しています。ファブレスから製造能力を持つ体制へと転換し、顧客信頼強化を図っています。

単体従業員数は49名、連結従業員数は68名です。セグメントは半導体検査装置事業の1つです。

国内においてはウインテストが生産・販売を一手に担い、海外1社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

ウインテストグループは、ファブレスから製造能力を持つ体制へと転換し、2019年に大阪事業所、2020年には中国武漢市に製造拠点を設立しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ウインテストは半導体検査装置事業を展開しており、専門性の高い技術を基盤としています。従業員の平均年齢や勤続年数からは、長期的なキャリア形成が可能な環境であることがうかがえます。同社グループは人材を重要な資本と捉え、育成にも力を入れていることが特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ウインテストでは、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、安定して長く働き続けることができる環境がうかがえます。専門性の高い分野で経験を積み、キャリアを継続していく傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 5,273,272円
平均勤続年数 19年9ヶ月
平均年齢 53歳7ヶ月
単体従業員数 49人
連結従業員数 68人
単体のグループ内比率 72.1%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ウインテストは、人材を持続可能な企業価値向上の源泉と位置づけ、人的資本への投資を重視しています。イノベーションの停滞や市場適応の遅れといったリスクを回避するため、性別、国籍、年齢にとらわれない人物本位の採用と登用、適材適所の配置を推進しています。

技術の承継と新たな技術の習得、グローバル人材の育成に注力しており、階層別教育や職種別教育、全社共通教育などを通じて人材育成に取り組んでいます。具体的には、外国人の積極的採用や女性管理職の登用、技術系職員の継続採用によりダイバーシティの実現を目指しています。

また、新規採用社員への教育や専門資格取得の推奨、コンプライアンス研修などの社員教育・資格取得の整備も行っています。働き方改革として、フレックスタイム制やテレワーク・在宅ワークの推進、長時間労働者へのケアを通じて、柔軟な働き方を支援する方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは開示されていません。

多様性・登用


提出会社単体の任意開示データです。

指標 目標 実績(当連結会計年度)
女性管理職の積極的登用・採用 2026年12月31日までに、管理職に占める女性の割合を10%以上へ増加 6.5%

健康・安全


提出会社単体の任意開示データです。

指標 目標 実績(当連結会計年度)
月間残業時間の削減 2026年12月31日までに、月間平均残業時間が20時間以上のものを5名へ削減 7名

人材育成・エンゲージメント


提出会社単体の任意開示データです。

指標 目標 実績(当連結会計年度)
有給休暇年間取得実績 2026年12月31日までに、有給休暇取得実績が8日未満の従業員を0名にする 13名

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ウインテストは、半導体検査装置の開発、製造、販売、貸与、技術サポートを展開する同社グループです。半導体検査装置事業を主軸としており、世界的な半導体市場の動向に事業が大きく左右される特徴があります。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、半導体検査装置事業を主業務としています。先端ロジックIC、イメージセンサーIC、ディスプレイ-アレイ、ディスプレイドライバICの製造工程における各種検査装置の開発、製造、販売、貸与、技術サポートを提供しています。

かつてはファブレス企業でしたが、技術蓄積の必要性から製造工場を設立し、開発及び製造体制を強化しました。中国武漢市に製造拠点を、国内には大阪事業所を設け、技術継承と市場開拓における顧客からの信頼強化を図っています。

同社グループの検査装置は、イメージセンサーICやディスプレイドライバICのシリコンウェーハ検査からパッケージ完成品検査まで、またディスプレイ-アレイのアレイ検査から光学検査まで幅広く対応しています。特に、業界最大画素検査能力を持つイメージセンサー検査装置や、高速応答する画素回路・周辺回路を電気的に検査するディスプレイのアレイ検査に強みを持っています。ディスプレイドライバIC検査では、高速信号転送技術と高速データ処理技術により、ローコストで高速かつ正確な検査を提供しており、4K/8Kディスプレイ向けIC検査やTDDI(タッチパネル機能を融合したパネル)検査にも対応しています。

収益は、主に一時点で移転される財またはサービスの提供から得ており、一部は一定期間にわたり移転される財またはサービスからも得ています。販売実績を見ると、中国が最大の市場であり、日本、台湾、インドネシアにも販売しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は変動しながらも、当連結会計年度は前期から増加しました。しかし、経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失は、この5期間を通じて継続しており、当連結会計年度において損失額が拡大しています。

当連結会計年度の損失拡大には、棚卸資産の厳格な評価による棚卸資産評価損の計上が主な要因として挙げられています。これは、市場環境の変化や受注の伸び悩みを受け、将来的な回収可能性を慎重に精査した結果であり、短期的な財務指標に影響を与えつつも、将来の財務健全性確保と成長基盤強化のための戦略的な判断とされています。営業活動によるキャッシュ・フローも継続してマイナスで推移しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 3.1億円 2.1億円 4.1億円 4.2億円 4.3億円
経常利益 △6.7億円 △6.8億円 △5.5億円 △10.9億円 △12.2億円
経常利益率 △217.4% △325.1% △135.5% △262.3% △283.9%
親会社株主に帰属する当期純損失 △6.3億円 △6.9億円 △5.5億円 △11.1億円 △12.4億円
1株当たり当期純利益(円) △19.04 △19.87 △13.85 △25.27 △23.45

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から増加傾向にあります。これは、従業員一人ひとりが生み出す売上の効率が向上していることを示しています。

一方で、従業員1人あたりの営業利益は前期から損失額が拡大しており、収益性の改善が課題となっています。棚卸資産評価損の計上など一時的な要因が影響しているものの、本業での収益創出能力の向上が、今後の持続的な成長と従業員への還元を考える上で重要な要素となります。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 5.8百万円 6.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △15.1百万円 △17.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動から生み出される資金の流れや自己資本の状況から、現在の経営状態と今後の方向性を読み取ることができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から当期にかけて減少しています。ROE(自己資本利益率)は当期もマイナスとなっており、前期よりもマイナス幅が拡大しています。手元資金である現金及び預金は前期から当期にかけて減少しています。これらの状況は、同社グループが現在、事業環境の変化に対応し、財務体質の強化に取り組んでいる段階であることを示しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 7.0億円 3.4億円
自己資本比率 57.0% 37.4%
ROE(自己資本利益率) △94.6% △242.5%
現金及び預金 91百万円 83百万円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失の計上や売上債権の増加により、資金が減少しました。投資活動によるキャッシュ・フローも、無形固定資産の取得による支出があり、資金が減少しています。その結果、フリーキャッシュ・フローはマイナスとなっています。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出があったものの、新株予約権の行使による株式の発行による収入があり、資金が増加しました。これは、事業活動や投資活動で不足する資金を、主に資金調達によって賄っている状況を示しています。このような資金の流れは、事業構造の見直しや市場ニーズに適した製品戦略を推進し、収益性の向上を図る施策を進める段階にあることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △662百万円 △751百万円
投資CF △2百万円 △31百万円
財務CF 171百万円 667百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △664百万円 △782百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続的な営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが発生している状況にあり、同社グループには継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しています。同社グループは、これらの状況を早期に解消または改善すべく、事業施策と財務施策を継続して実施しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループの主力事業である半導体検査装置事業は、情報端末関連市場の動向に左右されやすい特性があります。世界的な感染症の発生や半導体業界の一時的な在庫調整、デジタル家電製品のトレンドに左右されるシリコンサイクルの影響を受ける可能性があります。

また、検査装置事業は全般に競争が激しくなることが予想されています。競合他社がさらに経営資源を投入した場合や、国内外で新たな企業の参入があった場合には、同社グループの市場競争力及びマーケットシェアに影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループは、横浜本社及び大阪事業所における開発環境整備や人材育成に努め、組織の若返りを含めた強化を行う方針を示しています。これは、今後の事業展開において、組織体制や人材の質が重要な要素であることを示しています。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ウインテストは、半導体自動検査技術を通じて人々の豊かな生活と社会の発展に貢献することを目指す企業です。技術革新と顧客満足を重視し、持続可能な成長を追求する企業文化を築いています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループのミッションは、「半導体の自動検査技術で人々の豊かな生活と幸せ、社会の発展に貢献します」と掲げられています。ビジョンとしては、「人とデジタルを繋ぐ主要インターフェースである『ディスプレイと周辺デバイス』、そして電子の目『イメージセンサー』を始めとする半導体の自動検査における、トップリーダーを目指し、世界的企業へと成長します」という姿を目指しています。

これらのミッションとビジョンに基づき、同社グループは事業を拡大していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループが会社価値の創造において優先するバリューとして、以下の5つを掲げています。顧客満足を第一にすること、自分の事業領域で常に創造・挑戦しNo.1を目指すこと、高い製品品質と持続的な改善を通じ顧客に貢献すること、PDCAを早く回しスピード感を持って目標を達成すること、そして仕事を通じ豊かで生きがいのある人生を構築することです。

サステナビリティに関する基本方針では、グローバルな社会的課題への技術貢献、社員の多様性と働きがいの追求、環境・人権への配慮、公正かつ透明性の高い経営を重視しています。リスク管理規程を定め、リスクマネジメント体制を構築することで、持続的な企業価値向上を図っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、主たる既存事業として半導体検査装置事業の機能高速化と機能性向上、および営業力強化と顧客サポートの充実に取り組んでいます。中国・台湾市場に加え、日本のお客様向けの開発も進めています。

新規事業による事業の多角化も重点テーマです。MGC機器事業(自重補償機構技術)、液体レンズ(RYUGU)、3D-X線診断装置WTS-CT130、脈波を利用したヘルスケア管理システム、強アルカリ水素イオン洗浄水生成装置などの開発・販売を進めています。人材育成と社内環境整備では、外国人の積極的採用や女性の積極的登用を含むダイバーシティの実現、社員教育・資格取得の整備、フレックスタイム制やテレワーク推進による働き方改革に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ウインテストは監査等委員会設置会社として、取締役会、監査等委員会、会計監査人を設置しています。社外取締役を含む監査等委員会が経営への監視機能を果たしています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ウインテストの筆頭株主は海外の事業会社であり、同社グループの経営に大きな影響力を持つことが示されています。複数の海外法人が上位株主として名を連ねる資本構成となっています。同社は親会社の監督下で業務を執行する体制をとり、親会社との協力関係を重視しています。

株主名 持株比率
Wuhan Jingce Electronic Group Co., Ltd. 37.28%
RAKUGEN OVERSEAS INTERNATIONAL (HK) LIMITED 6.83%
楽天証券共有口 2.65%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役は姜輝氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
姜 輝 代表取締役 開発部担当 1992年上海中和軟件有限公司入社後、1997年に同社入社。開発部副部長、開発部長を経て、2009年取締役、2012年取締役副社長に就任。2018年より代表取締役開発部担当を務め、2020年からは偉恩測試技術(武漢)有限公司董事長も兼任し現職。
樋 口 真 康 専務取締役 経営企画室 CSR室 営業部 総務経理部 担当 1979年リコー入社、テラダイン、ピーイーアイジャパン代表取締役を経て、2003年同社入社。取締役、常務取締役を経て、2010年専務取締役に就任。経営企画室、CSR室、営業部、総務経理部を担当し、偉恩測試技術(武漢)有限公司董事も兼任し現職。
彭 騫 取締役 1997年広州愛斯佩克環境儀器有限公司入社。武漢英泰斯特電子技術有限公司執行董事、武漢精測電子集団股份有限公司董事長、広州華測電子技術有限公司執行董事経理などを務め、2019年より同社取締役に就任し現職。
袁 樹風 取締役 2000年ZTE上海研究所入社後、Motorola、Emersonを経て、2019年武漢精測電子集団股份有限公司董事総経理に就任。IEEE 2839 Committeeメンバー、上海精積微半導体技術有限公司ATE事業部総経理も務め、2024年より同社取締役に就任し現職。


社外取締役は、伊達雄介氏(新千代田総合法律事務所パートナー弁護士・監査等委員)、大堀浩氏(福八経営デザイン代表取締役・監査等委員)です。

ウインテストは監査等委員会設置会社を採用しています。社外取締役2名を含む監査等委員会が、社外の視点から経営への監視機能を果たしています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ウインテストの役員報酬は、会社の業績や各役員の地位、経歴、実績、担当業務の負担や責任を総合的に考慮して決定されています。業績連動報酬は含まれていません。取締役会は代表取締役に対し、各取締役の基本報酬額と賞与の評価配分の決定を委任しており、その決定は指名・報酬委員会が妥当性を確認しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 2名 34百万円 16.9百万円
監査等委員(社外除く) 1名 4百万円 3.6百万円
社外取締役 4名 7百万円 1.6百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、無報酬の取締役2名を含んでいません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。