【平均年収668万円】小野測器 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収668万円】小野測器 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

小野測器は、計測機器の製造販売を主要事業とし、グループ各社とともに研究開発や各種サービスを展開しています。連結従業員数は653名で、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社小野測器 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


小野測器グループは、計測機器の製造販売を主な事業内容としています。これに関連する研究開発や各種サービスもグループ各社とともに展開しています。

単体従業員数は606名、連結従業員数は653名です。報告セグメントは計測機器、特注試験装置及びサービス、その他の3つです。

主な国内グループ会社は、各種センサ類、回転・速度計測機器、寸法・変位計測機器、音響・振動計測機器、トルク計測機器、自動車性能計測機器、ソフトウエア及びこれらのアッセンブルによるデータ解析機器等の製造販売などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


小野測器グループは、計測技術を核とした事業を展開しており、専門性の高い技術力で社会に貢献しています。このような事業特性から、従業員が専門性を深めながら、安定した環境で長く働くことができる企業であるという印象があります。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあります。これは、従業員が長期にわたってキャリアを築きやすい、安定した職場環境であることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,685,000円
平均勤続年数 18.45年
平均年齢 43.35歳
単体従業員数 606人
連結従業員数 653人
単体のグループ内比率 92.8%


同社及び一部の連結子会社は、退職給付制度として確定給付型と確定拠出型を組み合わせて採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

退職一時金制度もあります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度における退職給付債務は15.5億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


小野測器グループは、顧客からの信頼を基盤とした「ものづくりの力」「はかる力」「顧客サポート力」を強みとしています。社員個々のウェルビーイングを高め、ビジョン実現に向けた人財戦略と事業戦略の統合を図ることで、中長期的な企業価値の向上を目指しています。

人財戦略では、デジタル人財やグローバル人財の育成に注力し、未来を生み出す力の強化を図っています。また、個々人の人格や価値観を尊重し、自由闊達でイノベーティブな発想や成長機会を得られる職場環境の構築を推進しています。

人事施策としては、「人財」「仕組み」「文化」の3つの視点に基づいた重点施策に取り組んでいます。具体的には、成長への一歩をおそれない「変化を生み出すことができる」人財の育成、人財戦略と経営戦略の連動性を高める人事制度や支援体制の構築、社員個々がウェルビーイングでエンゲージメントが高い組織の実現を目指しています。従業員一人ひとりのパフォーマンスを最大限に引き出すため、選択式の研修を含む人財育成プログラムも設けています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
女性管理職比率 6.5%
男性育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 66.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 83.4%
労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) 62.1%

ダイバーシティ&インクルージョン


提出会社単体のデータを示します。女性比率は正社員人数における女性比率、新卒採用は新卒定期採用時の採用数に対する比率です。育児休業取得率は、男性は育児介護休業法、女性は女性活躍推進法の規定に基づき算出されています。

指標 数値
女性比率(新卒採用) 43.5%
女性比率(従業員) 20.5%
女性比率(管理職) 6.5%
育児休業取得率(男性) 100.0%
育児休業取得率(女性) 100.0%
障がい者雇用率 2.72%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社小野測器は、計測機器の製造販売を主軸とし、これに関連する研究開発や各種サービスも展開しています。同社グループは、多岐にわたる産業分野の顧客に対し、精密な計測技術とソリューションを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、計測機器の製造販売を主な事業内容とし、関連する研究開発やその他のサービスも提供しています。収益は、主に顧客への製品提供と、特注試験装置やエンジニアリングサービスから得ています。

計測機器

このセグメントでは、各種センサ類、回転・速度計測機器、寸法・変位計測機器、音響・振動計測機器、トルク計測機器、自動車性能計測機器、ソフトウェア、およびこれらを組み合わせたデータ解析機器などを提供しています。主に市場の需要を見越して生産する見込生産方式で製品を供給しています。自動車業界におけるハイブリッド車やプラグインハイブリッド車への需要の揺り戻しにより、内燃機関やモーターの試験に関する引き合いが増加しています。また、音響・振動分野では新製品の販売開始が寄与し、寸法変位分野では半導体関連企業からの需要が伸びています。

特注試験装置及びサービス

このセグメントでは、研究開発や品質管理に用いられる特注試験装置の提供、音響・振動に関するコンサルティングサービス、製品のアフターサービス、エンジニアリングサービスなどを手掛けています。これらは顧客からの個別の注文に応じて生産する個別受注生産方式が中心です。市場環境の変化に伴う既存設備の更新需要や、法規認証・データガバナンス対応の試験装置更新、シミュレーションベンチなどの需要が高まり、受注と売上ともに好調に推移しています。修理・校正などのアフターサービスや受託試験も堅調で、ベンチマーキングレポート販売も新たなエンジニアリングビジネスとして成長しています。

その他の事業セグメント

この区分は、報告セグメントには含まれない事業で、損害保険代理業務や同社が所有する土地・建物の管理業務、その他委託業務などを行っています。

同社グループの売上高は、特定の顧客に集中する傾向が見られます。当連結会計年度においては、本田技研工業株式会社への売上高が全体の売上高に占める割合が大きくなっています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
特注試験装置及びサービス 72.4億円 89.5億円
計測機器 45.5億円 46.6億円
その他の事業セグメント 12百万円 11百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。経常利益は、前期から当期にかけて大きく伸びています。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に大幅な増加を見せましたが、当期は減少となりました。前期の純利益には、旧本社ビルの売却による特別利益が計上されていたことが影響しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 98.5億円 109億円 115億円 118億円 136億円
経常利益 △6.8億円 2.1億円 2.0億円 2.1億円 6.8億円
経常利益率 △7.0% 1.9% 1.8% 1.8% 5.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 △12.7億円 2.5億円 4.4億円 14.6億円 4.0億円
1株当たり当期純利益(円) △114.67 23.82 41.68 138.77 38.00

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期に比べて当期は向上しています。

これらの指標の改善は、同社グループの生産性が高まっていることを示しています。組織全体の効率化が進み、従業員一人ひとりの貢献度が増している状況がうかがえます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 18.1百万円 20.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.2百万円 0.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤は、事業活動で得た資金が投資を上回る状況を示しています。これにより、安定した資金繰りの中で事業運営が行われていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が高水準で推移しており、安定した経営基盤を示しています。ROEは前期から減少していますが、依然として健全な水準を維持しています。手元資金も十分に確保されており、事業運営における資金の安定性がうかがえます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 159億円 166億円
自己資本比率 73.3% 74.5%
ROE(自己資本利益率) 9.9% 2.5%
現金及び預金 42.4億円 37.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは前期から増加し、5.9億円の収入となりました。これは主に減価償却費の計上や売上債権の減少によるものです。一方、投資活動によるキャッシュフローは前期の収入から一転して5.8億円の支出となりました。これは有形固定資産や無形固定資産の取得によるものです。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や配当金の支払いにより5.3億円の支出となっています。結果として、自由に使える資金であるフリーキャッシュフローは10百万円のプラスを維持しており、本業で得た資金で投資を賄いつつ、わずかながらも余剰資金を生み出している状況です。この資金の流れは、事業の安定的な継続と将来への投資余力があることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 3.3億円 5.9億円
投資CF 39.5億円 △5.8億円
財務CF △22.7億円 △5.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 42.8億円 10百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、自動車業界関連や電機・電子業界関連が主要な顧客層であり、これらの業界の研究開発投資動向や生産動向に業績が影響を受けるリスクがあります。特定業界からの需要の落ち込みは、同社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


小野測器グループは、計測・解析・制御ツールを通じて社会課題の解決に貢献することを使命とし、持続可能な社会の実現を加速させることを目指しています。創業の精神を受け継ぎながら、中長期的な企業価値の向上と成長を追求する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


小野測器グループは、計測・解析・制御ツールを通し、お客様が社会課題を解決するための価値ある商品を提供することで社会に貢献することを使命としています。同社グループは「100年企業」への成長を目指し、企業理念として「未知を拓き、未来を創る」をMISSION(私たちの使命)に掲げています。VISION(私たちの目指す姿)は「人とテクノロジーのより良い関係を支え サステナブルな社会の実現を加速させる」ことです。創業の精神である「誰もやらないから、挑戦する価値がある」を受け継ぎ、持続的な成長を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


小野測器グループは、VALUE(私たちが提供する価値)として「はかる・わかる・つながる」を掲げています。SPIRIT(私たちが共有する想い)では、「自分の言葉で語り、意志を持ち、挑戦を楽しむ」「対話を大切に、仲間を尊重し、最善を追求する」「社会を意識した、価値づくりにこだわる」「誠実に・前向きに、明日への一歩を積み重ねる」ことを大切にしています。同社グループは、顧客からの信頼を基盤とした「ものづくりの力」「はかる力」「顧客サポート力」を強みとしています。社員個々のウェルビーイングを高め、挑戦する組織と多様な価値観を尊重する企業風土を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


小野測器グループは、持続的な成長のため、人的資本への投資を含めたサステナビリティへの対応を重要な課題と捉えています。成長戦略として、デジタル開発への対応で「はかるを極め、わかるに挑む」ことを掲げています。また、構造改革では、DXの推進や稼ぐ仕組みの構築、オープンイノベーションによる成長戦略の早期実現に取り組んでいます。ステークホルダーとの対話強化のため、広報・IRの充実も重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査役会設置会社制を採用しており、取締役会と監査役会が業務執行の監督・監査を担っています。また、経営効率向上のため執行役員制度を導入しています。役員の指名・報酬に関する公正性・透明性を強化するため、任意の諮問機関として指名委員会と報酬委員会を設置しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


筆頭株主は個人株主の桂 武氏です。上位株主には、小野測器代理店・特約店持株会や小野測器取引先持株会といった同社グループに関連する持株会が複数名を占めています。これらの持株会が上位に並ぶことで、同社グループの事業関係者による安定的な資本構成がうかがえます。

株主名 持株比率
桂 武 6.29%
小野測器代理店・特約店持株会 5.93%
小野測器取引先持株会 5.72%
三菱UFJ銀行 4.44%
水 元 公 人 2.87%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役取締役社長は大越祐史氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
大越祐史 代表取締役取締役社長 1985年同社入社、執行役員、管理本部副本部長、取締役、営業本部長、上席執行役員、電子計測事業本部長、経営管理本部長などを経て、2021年より同社代表取締役取締役社長。
濵田仁 取締役 上席執行役員 総務・財務・内部統制担当 1986年同社入社、執行役員、経理部長、管理本部副本部長、総務人事部長、取締役、管理本部長、経営企画室長、常務執行役員、製造本部長などを経て、2025年より総務・財務・内部統制担当、2026年より上席執行役員。
小池秀昭 取締役 上席執行役員 営業・マーケティング領域担当 営業本部長 1991年同社入社、営業統括ブロック埼玉営業所営業課長、営業統括ブロック第4営業グループマネージャー、執行役員、商品統括ブロック長などを経て、2024年より同社取締役、上席執行役員、営業本部長。2025年より営業・マーケティング領域担当。
安地隆浩 取締役 上席執行役員 特注・エンジニアリング領域担当 横浜テクニカルセンター長 2001年同社入社、開発室長、執行役員、ソリューションブロック長、P&Sブロック長などを経て、2024年より試験機技術ラボ長、横浜テクニカルセンター長。2025年より上席執行役員、特注・エンジニアリング領域担当。同年3月より同社取締役。
塚越照 取締役 上席執行役員 計測機器領域担当 1999年同社入社、システム事業本部システムSEグループマネージャー、執行役員、特注設計ブロック長などを経て、2024年より計測技術ラボ長。2025年より上席執行役員、計測機器領域担当。同年3月より同社取締役。


社外取締役は、飯田訓正氏(慶應義塾大学大学院理工学研究科特任教授・指名委員会構成員・報酬委員会構成員)、木村岩雄氏(元東京海上日動火災保険株式会社顧問・指名委員会構成員・報酬委員会構成員)です。

同社は監査役会設置会社制を採用しています。社外取締役を複数名選任することで経営の監督機能を強化しており、社外監査役3名が取締役会や経営会議に出席し、業務執行の監査を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役報酬は、固定報酬、業績連動報酬、株式報酬(譲渡制限付株式報酬)で構成されています。報酬水準は、有為な人材確保を目標とし、外部データも活用して役位別に設定されています。社外取締役には、役割に応じた固定報酬と株式報酬が支給され、業績連動報酬は支給されていません。報酬の決定プロセスには、独立役員が過半数を占める報酬委員会が関与し、公正性・透明性・客観性を確保しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 71百万円 11.8百万円
社外役員 5名 53百万円 10.6百万円


なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

個人別報酬が開示されている役員は存在しません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。