【平均年収656万円】日本エアーテック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収656万円】日本エアーテック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

日本エアーテックは、半導体・電子工業分野やバイオロジカル分野向けのクリーンエアーシステムを企画からサービスまで一貫して提供しています。海外子会社を通じてグローバルに事業を展開し、直近では売上高、営業利益、経常利益が増加しましたが、当期純利益は減少しました。


目次

※本記事は、日本エアーテック株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本エアーテックは、半導体・電子工業分野およびバイオロジカル分野を主要顧客とするクリーンエアーシステムの企画、製造、サービスを一貫して提供しています。単一セグメントで事業を展開しており、総合技術の販売を行っています。

単体従業員数は473名です。同社は単一セグメントで事業を営んでいます。

国内においては日本エアーテックが生産・販売を一手に担い、海外1社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

2025年12月19日をもってクリーンクリーニング事業から撤退しており、日本エアーテックはクリーンエアーシステム関連装置の製造販売に事業を集中しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本エアーテックは、クリーンエアーシステム技術を核に事業を展開しており、従業員の定着を重視し、働きやすい環境づくりに力を入れている企業です。人材育成や福利厚生の拡充にも積極的に取り組んでおり、長期的なキャリア形成を支援する姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあります。これは、従業員が長く働き続けられる環境が整っていることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,558,984円
平均勤続年数 15.05年
平均年齢 42.06歳
単体従業員数 473人


同社は、従業員の退職給付に充てるため、退職金規程に基づく社内積立の退職一時金制度の他、積立型の確定給付制度及び確定拠出年金制度を採用しています。退職一時金制度では、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。

なお、退職給付債務は14.5億円、年金資産は15.7億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


日本エアーテックは、「きれいな空気で、未来を支える。」というパーパスのもと、人材育成に関する方針と社内環境整備に関する方針を定めています。社員一人ひとりの創造性に重点を置いた人材育成を目指し、能力発揮と成長の機会を提供しています。また、自ら学び、考え、行動する人材の育成を推進し、社員の経営参画意識を高める「成長と還元」への取り組みを進めています。

具体的には、マネジメントスキル研修やコンプライアンス研修などの社内研修を継続的に実施し、e-learningを活用して個々の経験・知識に応じた学習機会を設定しています。ビジネススキル研修等の外部講習会への参加も支援しています。従業員待遇向上としては、昇給率を上場企業平均値と同等に設定し、2023年度からは決算賞与制度を導入しています。

働き方改革として、2023年度より夏季休暇として年間休日を2日増加させ、有給休暇計画的付与の導入による連続した休日の設定も行っています。福利厚生の拡充では、2021年度より従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブを付与し、2023年度からは福利厚生アウトソーシングサービスや団体3大疾病保障保険への加入も実施しています。社内環境整備では、事務所拡張・移転やフリーワークエリアの設置、工場暑熱対策・安全対策、草加多目的センターの設置などに取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男女の賃金の差異は、主に男女間の管理職比率および雇用形態の差異によるものであり、賃金制度・体系において性別による差異はありません。当事業年度において臨時雇用者の区分に男性の労働者はいません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 2.4%
男性労働者の育児休業取得率 87.5%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 68.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 72.2%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本エアーテックは、半導体・電子工業分野やバイオロジカル分野を主な顧客とし、クリーンエアーシステムの企画、製造、サービスといった総合技術を提供する会社です。同社は、これらの事業を単一のセグメントとして展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、半導体・電子工業分野とバイオロジカル分野を主要な需要先として、クリーンエアーシステムに関する幅広い技術と製品を提供しています。具体的には、クリーンルーム、クリーンルーム機器、クリーンブース、クリーンベンチ、バイオロジカリー機器などの製造販売に加え、据付・保守サービスも手掛けています。

これらの製品やサービスを通じて、顧客の設備投資需要に応え、収益を上げています。特に、AIに使用される半導体需要の増加や、製薬・再生医療関連の投資が堅調に推移しており、これらの分野が同社の事業を支える主要な柱となっています。

また、同社は国内市場を主要な収益源としており、海外の外部顧客への売上高は全体の90%未満となっています。事業の選択と集中を進めており、2025年12月19日をもってクリーンクリーニング事業から撤退し、クリーンエアーシステム関連装置の製造販売を軸とした各種施策を進めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益がいずれも前期から増加する傾向を示しています。特に、再生医療分野や電子工業関連分野向けのクリーンルーム、および半導体・電子工業分野向けのクリーンルーム機器の販売が好調に推移しました。

収益面では、生産効率の向上や原価低減、販売価格の改定に努めた結果、売上総利益率が改善し、営業利益の増加につながっています。経常利益も、海外関係会社からの受取配当金が想定を上回ったことで増加しました。

一方で、当期純利益は前期からわずかに減少する結果となりました。これは、賃上げ促進税制による税額控除額が前期と比較して減少したことにより、法人税等が増加したためです。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の従業員数は単体で473人であり、平均勤続年数は15.05年となっています。平均年間給与は6,558,984円です。これらの数値は、同社が一定の規模を持つ組織であり、従業員が長期にわたって勤務する傾向にあることを示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) - -

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


企業の財務状況は、事業の安定性や将来性を測る上で重要な指標です。ここでは、同社の財務基盤と事業を取り巻くリスクについて解説します。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の自己資本比率は当期で74.3%と、プライム市場の製造業平均(46.8%)を上回る高い水準です。これは、外部からの借入に依存しない安定した財務基盤を示しています。

ROE(自己資本利益率)は当期で7.8%であり、プライム市場平均(9.4%)よりやや低い水準です。これらの財務状況は、同社が安定した事業運営を継続していく上での基盤となっています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
自己資本比率 77.3% 74.3%
ROE(自己資本利益率) 8.0% 7.8%

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


キャッシュフローは、企業の資金の流れを示し、事業活動、投資活動、財務活動の3つの側面から資金の増減を把握する上で重要な指標です。提供されたデータにはキャッシュフローに関する具体的な数値がありません。

そのため、同社の資金がどのように生み出され、使われているかを数値で分析することはできません。企業の安定性や成長性を判断する上で、キャッシュフローの状況は重要な指標の一つとなりますが、具体的な数値がないため、これらの情報から直接的に雇用安定性や給与安定性、成長性について解釈することはできません。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF - -
投資CF - -
財務CF - -
フリーCF(営業CF+投資CF) - -

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社は、電子工業分野およびバイオロジカル分野を対象に事業を行っており、業績はこれらの分野の国内外の設備投資動向に影響を受ける可能性があります。

また、同社製品は他社との競合が発生しており、販売価格の下落等が業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社は、小規模な組織による効率的かつ柔軟な運営を基本として要員計画を策定しています。特殊品の受注量が要員計画の想定を超えて変動し、人員数に過不足が生じた場合には、同社の業績に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本エアーテックは、「きれいな空気で、未来を支える。」というパーパスのもと、クリーンエアーシステム技術を通じて社会に貢献することを目指しています。従業員の創造性と自主性を重んじ、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を追求する企業風土があります。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は「きれいな空気で、未来を支える。」というパーパスを掲げ、クリーンエアーシステム技術を自らの研究・実験に基づき、顧客ニーズに合致した製品を連続的に創造する専業メーカーとして企業規模の拡大を図っています。ESG・SDGs関連施策にも取り組み、環境側面・社会側面の両方から持続可能な社会と同社の持続的成長の実現を目指しています。情報開示を充実させ、企業価値の継続的な向上を追求する方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は従業員の創造性を第一とし、自主性を重んじる企業風土を大切にしています。サステナビリティ基本方針では、環境、従業員、取引先、社会、株主・投資家に関する社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会と同社の持続的成長の実現を目指すことを掲げています。人材育成においては、社員一人ひとりの創造性に重点を置き、自ら学び考え行動する人材の育成と、社員の経営参画意識を高めることを方針としています。また、多様な人材の多様な働き方を支援し、健康管理や健康増進に取り組み、安全で安心して働ける職場環境の整備を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は中期経営計画において、サステナビリティ経営への取り組みを重要な課題と位置付けています。特に「気候変動対策」と「人的資本の強化」を重点的に取り組む領域として設定しています。気候変動対策では、GHG排出量削減を目指し、再生可能エネルギーの導入などを推進しています。人的資本の強化では、人材育成に関する方針と社内環境整備に関する方針を定め、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する取り組みを進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日本エアーテックは、監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能の強化と監視体制の充実を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日本エアーテックは、関連会社であるエアーテックアシストが筆頭株主として経営を支えています。また、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)や平和といった事業会社も上位株主として名を連ねています。これにより、安定した資本構成を形成していることがうかがえます。

株主名 持株比率
エアーテックアシスト 15.94%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.23%
平和 3.50%
倉 剛進 2.68%
近藤 芳世 2.50%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は平沢真也氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
平沢 真也 代表取締役社長 1994年4月同社入社、設計部長、設計本部長、取締役、取締役社長を経て、2008年3月より同社代表取締役社長。
高木 顕二 取締役 経営企画本部長 2003年4月同社入社、設計第4部長、アイソレーター部長、東日本営業本部長、営業統括副本部長兼東日本営業本部長兼営業企画部長、取締役兼営業統括本部長を経て、2023年4月より同社経営企画本部長。
東海林 泰三 取締役 生産統括本部長 兼草加工場長 兼越谷工場長 1996年4月同社入社、設計第1部長、第1設計副本部長、第1設計本部長、生産統括副本部長、取締役兼生産統括本部長兼草加工場長を経て、2025年1月より同社越谷工場長。
北野 雅之 取締役 設計統括本部長 兼設計本部長 1996年4月同社入社、設計第2部長、第2設計本部長兼研究開発部長、設計統括本部長、設計本部長を経て、2025年3月より同社取締役。2026年1月より同社設計統括本部長。


社外取締役は、前川統一郎氏(国際航業顧問・指名諮問委員会委員長・報酬諮問委員会委員)、山﨑淳司氏(早稲田大学教授・指名諮問委員会委員)、髙橋貢子氏(公認会計士税理士事務所開設・報酬諮問委員会委員)です。

同社は2020年3月27日開催の定時株主総会の決議に基づき、監査等委員会設置会社に移行しています。取締役8名中3名が社外取締役であり、取締役会の監督機能強化と監視体制の充実を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、基本報酬、業績連動報酬、株式報酬で構成されています。支給割合の目安は基本報酬が概ね70%、業績連動報酬が概ね30%、株式報酬が基本報酬と業績連動報酬の合計の概ね10%です。業績連動報酬の指標には、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益が選定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 1.0億円 20.8百万円
監査等委員(社外除く) 1名 13百万円 13.0百万円
社外取締役 3名 7百万円 2.4百万円


なお、上記の報酬等の額には、当事業年度に係る業績連動報酬として未払金に計上した金額26百万円(取締役(監査等委員である取締役を除く。)5名に対し23百万円、監査等委員である取締役1名に対し3百万円)が含まれています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。