※本記事は、株式会社ベルパーク の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、キャリアショップの運営を主軸に、情報通信機器の販売とサービスを提供する事業を展開しています。具体的には、個人顧客向けのキャリアショップ事業と、法人顧客向けの法人ソリューション事業の2つの事業を展開しています。
単体従業員数は2,005名、連結従業員数は2,108名です。同社グループは情報通信機器販売サービス事業の単一セグメントで事業を展開しています。
同社グループは、キャリアショップの運営を中心に情報通信機器等の販売及びサービスを提供しています。2025年12月31日現在、ソフトバンクショップ、auショップ、ドコモショップ、ワイモバイルショップの直営266店舗と、フランチャイズ57店舗を運営しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ベルパークグループは、情報通信機器販売サービス事業を主軸としており、従業員の育成と働きやすい環境づくりに力を入れています。事業の特性上、顧客との接点が多いことから、人材の確保と育成が経営の重要な基盤と位置付けられています。従業員が長期的に活躍できるような制度や環境整備が進められている傾向が見られます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ベルパークの単体従業員は、比較的若い年齢層で構成されており、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、若手社員がキャリアを築きながら、継続して業務に取り組んでいる傾向があることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,290,916円 |
| 平均勤続年数 | 6.9年 |
| 平均年齢 | 32.7歳 |
| 単体従業員数 | 2,005人 |
| 連結従業員数 | 2,108人 |
| 単体のグループ内比率 | 95.1% |
ベルパークグループは、複数事業主制度の企業年金基金制度を採用しており、確定拠出制度と同様の会計処理を実施しています。これは、会社が拠出した資金を従業員が運用する形式の年金制度です。
また、連結子会社では退職一時金制度を有しており、給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ベルパークグループは、キャリア認定ショップの販売員や法人営業部門の営業要員をはじめとする人材の確保と育成を重要な経営基盤と位置付けています。人材育成の強化、働きやすい職場環境の整備、ダイバーシティの推進を通じて、従業員の能力とエンゲージメントを高めることが、持続的な成長と企業価値向上につながる機会であると認識しています。
人材育成においては、「個人の成長 × 専門性の追求」「マネジメントスキル × 人間力」「デジタルスキル × 素敵な未来」の3つの基本方針を掲げています。従業員一人ひとりが専門性を追求し、自律的に成長できる環境を提供するとともに、マネジメントスキルと豊かな人間力を備え、デジタルスキルを磨き、新しい価値を創造できる人材の育成を目指しています。
社内環境整備では、「働きやすい職場づくりで一人ひとりが自分らしく活躍できる素敵な職場環境へ」を方針とし、仕事と育児・介護等の両立支援、最先端のAI・ICT活用による健全な職場環境の整備、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の実践による多様な人材の活躍推進に取り組んでいます。健康経営にも積極的に取り組み、経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に2022年度から5年連続で認定されています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 15.6% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 83.4% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 84.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) | 95.9% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ ㈱ベルパークネクスト
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 22.2% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 85.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 87.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) | 116.4% |
人的資本関連に関する事項(指標及び目標)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性店長比率 | 28.4% |
| 女性管理職比率 | 16.1% |
| 育児休業取得率(男性) | 100.0% |
| 育児休業取得率(女性) | 114.1% |
| 男女の賃金の格差(全労働者) | 83.5% |
| 正社員定着率 | 89.9% |
| 有給休暇取得日数 | 11.5日 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ベルパークグループは、情報通信機器の販売とサービス提供を主軸に事業を展開しています。キャリアショップの運営を通じて、顧客の通信ニーズに応えるビジネスモデルを構築しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
ベルパークグループは、ベルパークと連結子会社であるベルパークネクストで構成されており、キャリアショップの運営を中心に情報通信機器の販売およびサービスを提供しています。ソフトバンクショップ、auショップ、ドコモショップ、ワイモバイルショップといったキャリアショップを直営店として運営するほか、再委託契約を締結した販売代理店がフランチャイズ店を運営しています。
事業は「情報通信機器販売サービス事業」の単一セグメントですが、キャリアショップ事業と法人ソリューション事業の二つの事業を展開しています。キャリアショップ事業では、情報通信サービスの新規契約の取次ぎ、情報通信機器等の販売、割賦契約の斡旋、故障修理や料金プラン変更の受付、通信料金の収納受付などを行っています。法人ソリューション事業では、法人顧客向けに携帯電話等の通信サービスの契約取次ぎ、クラウドサービスの取次ぎ、セキュリティ関連商材の販売、端末設定・管理支援、アフターサービスを提供しています。
収益は、顧客や二次代理店に販売した情報通信機器等の販売価格を「商品売上高」とし、情報通信サービス契約取次ぎや各種受付業務に対する手数料、および新規契約者の毎月の通信料金の一定割合を一定期間受け取る「受取手数料」を主な源泉としています。これらを合わせて売上高としています。同社グループは日本国内での事業展開に特化しており、海外からの売上高はありません。主要な顧客としてソフトバンク株式会社からの売上高が全体の3割強を占めており、特定の取引先への収益集中が見られます。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
ベルパークグループの過去5期の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに変動が見られます。直近の当連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期と比較して増加しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは増加しており、本業で資金を生み出す力が向上していることが示されています。投資活動によるキャッシュ・フローは減少幅が縮小し、財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式の取得などにより減少しています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,073億円 | 1,028億円 | 1,155億円 | 1,160億円 | 1,293億円 |
| 経常利益 | 46.5億円 | 35.9億円 | 35.7億円 | 43.5億円 | 60.2億円 |
| 経常利益率 | 4.3% | 3.5% | 3.1% | 3.8% | 4.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 32.8億円 | 25.2億円 | 23.8億円 | 31.8億円 | 41.3億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 170.34 | 131.07 | 123.76 | 165.14 | 263.09 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
ベルパークグループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、従業員一人ひとりの生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 58.0百万円 | 61.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.1百万円 | 2.8百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
ベルパークグループの財務状況は、本業で安定した資金を生み出し、投資活動も行いつつ、手元資金を確保している状況です。これは、事業活動から得られる資金が投資を上回っていることを示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
ベルパークグループの財務基盤を見ると、自己資本比率は61.8%となっており、プライム市場の非製造業平均(24.2%)を大きく上回る水準です。ROE(自己資本利益率)は13.5%で、プライム市場平均(9.4%)を上回っています。手元資金である現金及び預金は134億円を確保しており、財務の健全性が高い状態を示しています。これらの指標は、同社グループが安定した経営基盤を持っていることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 342億円 | 270億円 |
| 自己資本比率 | 67.4% | 61.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 9.6% | 13.5% |
| 現金及び預金 | 202億円 | 134億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
ベルパークグループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは46.5億円のプラスとなり、前期から増加しています。これは主に税金等調整前当期純利益の計上によるものです。投資活動によるキャッシュフローは△0.9億円のマイナスで、有形固定資産の取得や敷金の差入による支出があった一方で、敷金の回収による収入もあり、前期に比べてマイナス幅が大幅に縮小しています。財務活動によるキャッシュフローは△113.5億円のマイナスで、自己株式の取得や配当金の支払いにより、前期からマイナス幅が拡大しています。
これらの結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは45.7億円のプラスとなっており、本業で生み出した資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出している状況です。これは、同社グループが安定した事業運営を行いながら、将来に向けた投資も適切に管理し、財務的な健全性を維持していることを示しています。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 34.1億円 | 46.5億円 |
| 投資CF | △20.7億円 | △0.9億円 |
| 財務CF | △8.6億円 | △113.5億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 13.4億円 | 45.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
携帯電話販売市場では、インターネット販売の普及や販売方法の多様化による市場縮小の可能性がリスクとして挙げられています。また、同社グループの主要事業である情報通信機器販売サービス事業において、ソフトバンク株式会社が認定するキャリアショップの売上高及び仕入金額が全体の約9割を占めており、ソフトバンクグループへの依存度が高いことがリスクとして認識されています。ソフトバンクグループの戦略変更や取引条件の変更が、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
情報通信機器販売サービス事業では、キャリア認定ショップの販売員や法人営業部門の営業要員の確保が不可欠とされています。通信事業者の提供する商品・サービスの進化に伴う業務の高度化や採用環境の変化により、人材の確保及び育成が計画通りに進まない場合、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ベルパークは、継続的な企業価値向上を目指し、コンプライアンスと倫理観の醸成を経営の根幹に据えています。人材育成力と店舗運営力を強みとし、持続的な成長と企業価値向上を実現する組織づくりに取り組んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、経営理念を掲げ、継続的な企業価値向上を図ることを経営方針としています。企業活動の根幹となるコンプライアンス(法規や倫理の遵守)の基本をグループ全体で共有し徹底するため、コンプライアンス・コードを定め、倫理観の醸成に取り組んでいます。中長期的に安定した成長を継続するため、同社グループの強みである人材育成力、店舗運営力及び強固な財務基盤を活かし、持続的な成長と企業価値の向上を実現することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、従業員を成長の原動力と位置づけ、人材への継続的な投資を重要な経営戦略の一つとしています。人材育成基本方針として、「個人の成長 × 専門性の追求」「マネジメントスキル × 人間力」「デジタルスキル × 素敵な未来」の3つを掲げています。社内環境整備方針では、「働きやすい職場づくりで一人ひとりが自分らしく活躍できる素敵な職場環境へ」を掲げ、仕事と育児・介護の両立支援、AI・ICT活用による健全な職場環境整備、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の実践による多様な人材の活躍推進に取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、携帯電話等販売市場を取り巻く事業環境の変化に対応し、企業価値を継続的に高めることを対処すべき課題としています。この課題に対し、「多様な人材の採用と育成、働きがいのある職場環境の整備」「DX(デジタルトランスフォーメーション)の活用」「ESG(環境・社会・企業統治)等のサステナビリティへの取組み」の3点を重点テーマとしています。
DX推進では、生成AIをはじめとする先進的なデジタル技術の活用により、業務効率の向上と新たなビジネス機会の創出を目指しています。また、サステナビリティへの取り組みとして、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、持続可能な社会の実現に貢献する方針を示しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ベルパークは、取締役会設置会社および監査役会設置会社であり、独立社外取締役を含む体制でガバナンスを構築しています。経営環境の変化に迅速に対応し、透明性を確保する経営管理体制を目指しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ベルパークの株主構成は、創業家に関連する企業が上位を占める特徴があります。筆頭株主はオリーブグラスであり、同社の代表取締役社長がその代表を務めています。また、日本ビジネス開発も主要な株主の一つです。これらの株主グループが同社の経営を支える体制となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| オリーブグラス | 32.39% |
| 日本ビジネス開発 | 10.91% |
| アイビー投資事業有限責任組合 無限責任組合員 株式会社アイビー | 7.78% |
なお、西川猛氏の所有株式数には、役員持株会における持分株式数384株を含めておりません。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は西川健土氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 西川 猛 | 代表取締役 会長 | 1993年2月に同社監査役、1996年2月に代表取締役社長に就任。2024年4月より代表取締役会長を務めています。 |
| 西川 健土 | 代表取締役 社長 | 2011年4月に損害保険ジャパンに入社。2019年4月に同社に入社し、2021年3月より取締役。2024年4月より代表取締役社長を務めています。 |
| 尾登 知範 | 取締役 営業本部長 | 2005年6月に同社に入社。2018年3月より取締役を務め、2025年10月より取締役営業本部長を務めています。 |
| 吉澤 正弥 | 取締役 経営企画部長 | 2003年10月に同社に入社。2015年10月より管理本部経営企画部長を務め、2026年3月より取締役経営企画部長を務めています。 |
社外取締役は、大西利佳子氏(コトラ代表取締役)、ジュラヴリョフ・オレグ氏(シェアードリサーチ代表取締役会長)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会が重要事項の意思決定と業務執行の監督を担っています。独立社外取締役が複数名選任されており、経営の透明性確保と監督体制の強化に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ベルパークの役員報酬は、取締役および監査役ともに固定報酬のみで構成されています。業績と直接連動するインセンティブ報酬や株式報酬は採用されていません。業務執行取締役の報酬は、同社グループの業績や職務内容、実績を考慮して決定されます。社外取締役と監査役の報酬は、その職務内容や独立的な立場、上場会社一般の水準を考慮して決定される仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 5名 | 59百万円 | 11.8百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 29百万円 | 5.8百万円 |
なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。また、取締役(社外取締役を除く)の報酬等の総額には、複数事業主型確定給付企業年金基金への拠出額5,400千円が含まれています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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