【平均年収577万円】トライアイズ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収577万円】トライアイズ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

トライアイズは、クレアリア .3などを傘下に持つ持株会社です。建設コンサルタントやファッションブランド、不動産投資など多岐にわたる事業をグループで展開しています。直近期は売上高が増加したものの、利益は損失に転じました。


目次

※本記事は、株式会社トライアイズ の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


トライアイズは持株会社であり、単体従業員数は7名、グループ連結従業員数は13名です。

同社グループは、建設コンサルタント事業、ファッションブランド事業、不動産投資事業、その他投資事業を展開しています。子会社4社を通じて、水関連分野のコンサルティングから不動産投資、ファッションブランドのライセンス事業まで多岐にわたるビジネスを手掛けています。

主な国内グループ会社は、クレアリア .3(建設コンサルタント)などです。

当連結会計年度において、トライアイズは連結子会社であった濱野皮革工藝の全株式を譲渡したほか、拓莉司国際有限公司が清算結了となり、連結の範囲から除外されました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


トライアイズグループは、持株会社体制のもと、多様な事業を展開しています。同社グループは、従業員を最も重視すべき資本と考え、人的資本への積極的な投資を方針としています。教育・研修の充実や働きやすい環境の整備を通じて、従業員の成長と活躍を支援する企業文化が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


トライアイズの単体従業員データを見ると、平均年齢は高めで、勤続年数は比較的短くなっています。これは、中途採用を積極的に行い、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍している同社の特徴を反映している可能性があります。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,772,000円
平均勤続年数 4.8年
平均年齢 49.0歳
単体従業員数 7人
連結従業員数 13人
単体のグループ内比率 53.8%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


トライアイズグループは、従業員を最も重要な資本と位置づけ、その成長と活躍を事業目的の実現に不可欠と考えています。2023年下期からは人的資本への積極的な投資を方針とし、収益力を念頭に置いた優秀な人材の確保に加え、社内での教育・研修の充実、多様性の受け入れ、働きやすい環境の整備、正当な評価制度の導入を通じて人的資本の充実を図っています。同社は年俸制を採用しており、目標管理制度と行動評価を組み合わせた評価制度を通じて、昇給・昇格を決定しています。

具体的には、目標管理制度の導入と定期チェック、多様性の確保、社員目線に立った就業規則等の改訂、コンプライアンス教育の徹底、内部管理体制自己チェックシートの導入の5つの項目を継続的に実施しています。多様性の確保では、第二新卒や中途採用を積極的に行い、金融業界や不動産業界など多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍しています。また、障害者雇用にも積極的に取り組んでいます。

就業規則の改訂では、リスキリング・資格取得支援制度や家庭応援特別休暇制度を新設し、従業員のエンゲージメント向上とライフステージ支援を強化しています。育児・介護休業規程も2025年の法改正に合わせて改訂され、子の看護等休暇の対象拡大や育児短時間勤務におけるテレワークの導入など、柔軟な働き方を支援する措置が講じられています。慶弔見舞金規程も見直され、結婚祝金と出産祝金の支給額が引き上げられました。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示項目は記載を省略しています。

女性の管理職登用について


基準日は2025年12月31日現在です。

指標 数値
当社単体における女性社員比率 38%
当社単体における役員・管理職に占める女性社員比率 44%
グループ全体に占める女性社員の比率 21%
グループ全体における役員・管理職に占める女性社員比率 31%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


トライアイズは、建設コンサルタント事業、ファッションブランド事業、不動産投資事業、その他投資事業を展開する持株会社です。同社グループは、多角的な事業ポートフォリオを通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、複数の事業セグメントを通じて多様な収益源を確保しています。各事業はそれぞれの専門性を活かし、市場のニーズに応じたサービスや商品を提供しています。

建設コンサルタント事業

ダムを中心とした河川の水関連分野において、国や地方公共団体等に対し、企画、調査、分析、試験、計画、施工管理といった事業執行支援を行っています。収益は、ダムの維持管理や長期保全計画に伴う業務の受注から得ています。運営は、クレアリアが行っています。

ファッションブランド事業

婦人服、ハンドバッグ、革製品などの企画、製造卸、販売を手掛けています。収益は、ライセンシングビジネスによるもので、新たなライセンシーの獲得や既存ライセンシーへのビジネスサポートを通じて事業を推進しています。運営は、トライアイズが行っています。

不動産投資事業

米国内での不動産投資と国内での不動産投資を行っており、不動産買取再販事業と開発事業を営んでいます。収益は、収益性の高い優良物件の獲得と販売、および沖縄でのプール付きヴィラやレンタカー提供によるものです。運営は、米国内不動産投資はTRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.、国内不動産投資はトライアイズが行っています。

その他投資事業

証券投資などを手掛けています。収益は、証券投資などから得ています。運営は、TRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.が行っています。

同社グループの売上高は、不動産投資事業が最も大きく、次いで建設コンサルタント事業、ファッションブランド事業が続いています。前期と比較すると、不動産投資事業の売上高が大幅に増加し、建設コンサルタント事業も堅調に推移しました。一方、ファッションブランド事業の売上高は減少しています。同社グループは、かつて海外での不動産投資も行っていましたが、為替動向や海外投資特有のリスクを考慮し、国内投資に経営資源を集中させる方針を示しています。当期は、不動産投資事業において株式会社オープンハウスリアルエステートへの売上高が全体の過半数を占めています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
不動産投資事業 4.6億円 9.3億円
建設コンサルタント事業 2.9億円 3.3億円
ファッションブランド事業 2.1億円 1.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は変動しながらも、当期は前期から大きく増加しました。しかし、利益面では当期に親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、前期の純利益から損失に転じています。営業利益も前期の利益から当期は損失に転じており、収益性に課題が見られます。当期は、沖縄開発プロジェクトの進捗遅延に伴う棚卸資産評価損や、建設コンサルタント事業における原価率の高い案件が売上総利益を減少させました。また、固定資産の減損損失や貸倒引当金の計上も特別損失として影響しています。一方で、海外連結子会社の有償減資による為替差益が営業外収益に大きく寄与しました。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 10.0億円 7.2億円 6.4億円 9.6億円 14.2億円
経常利益 △2.2億円 △2.1億円 2.3億円 2.5億円 2.3億円
経常利益率 △22.1% △29.0% 35.7% 26.1% 16.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 △2.2億円 4.7億円 1.0億円 1.9億円 △4.2億円
1株当たり当期純利益(円) △30.35 60.14 13.10 24.95 △54.20

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、当期に前期から大きく増加しました。これは、売上高が大幅に伸びた一方で、連結従業員数が減少したことによるものです。一方、従業員1人あたりの営業利益は、当期に営業損失を計上したため、前期の利益から損失に転じています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 33.1百万円 109.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.1百万円 △15.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性は、企業の持続的な成長と従業員の働きがいを支える重要な要素です。同社グループの財務状況は、事業拡大に向けた投資フェーズにあることを示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は前期から減少していますが、依然として高い水準を維持しています。これは、財務の健全性を示す指標の一つです。
ROE(自己資本利益率)はマイナスに転じており、収益性の改善が課題となっています。
手元資金である現金及び預金は増加しており、当面の事業資金は確保されている状況です。
これらの財務状況は、同社グループが事業運営に必要な資金を確保しつつ、収益性の改善に取り組んでいることを示しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 52.3億円 43.6億円
自己資本比率 90.9% 86.4%
ROE(自己資本利益率) 3.8% △8.8%
現金及び預金 28.8億円 32.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、当期もマイナスが継続しています。主な資金の減少要因としては、税金等調整前当期純損失の計上、棚卸資産の増加額、長期未収入金の増加額、為替差益などが挙げられています。
投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の売却による収入や有形固定資産の売却による収入が発生し、資金を獲得しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が長期借入金の返済を上回り、資金を獲得しています。
フリーキャッシュ・フローは当期にプラスに転じており、事業活動と投資活動を合わせた資金の流れは改善傾向にあります。同社グループは、事業活動で資金を支出しているものの、投資活動や財務活動で資金を確保しており、資金繰りに重要な懸念はないと判断しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △1.9億円 △8.5億円
投資CF 0.1億円 10.5億円
財務CF △0.1億円 2.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.8億円 2.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

同社グループは、2021年12月期より断続的に営業損失が発生し、マイナスの営業キャッシュ・フローが継続していることを認識しています。当連結会計年度においても営業損失およびマイナスの営業キャッシュ・フローが発生しており、現時点では継続企業の前提に疑義を生じさせる事象または状況が存在していると認識しています。
しかし、不動産投資事業の方向転換、建設コンサルタント事業の人材確保と強化、ファッションブランド事業のロイヤルティビジネス拡大などの解消策に取り組んでいます。また、当連結会計年度末において3,293百万円の現金及び預金を保有しており、当面の事業資金を確保していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの建設コンサルタント事業は、ダム・河川・海岸など水関連の公共事業が主たるビジネスです。政府・国土交通省・地方自治体などの機関が公共事業の大幅な削減や停止を決定した場合、同社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。
また、不動産投資事業においては、米国における不動産市況、世界経済動向、賃料等の変動リスクがあり、同社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、組織再編と今後の事業拡大、内部統制制度整備に伴い、質の高い人材の確保・増強等を計画実行しています。人材の流出や人材育成、及び人材の確保増強等が十分にできなかった場合には、長期的な視点から、同社グループの事業展開、業績及び成長見通しに影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


トライアイズは、洞察力、誠実さ、革新性を企業理念に掲げ、持株会社としてグループ全体の企業価値向上を目指しています。顧客本位の技術革新と想像力を重視し、社会・環境への責任ある行動を通じて経済的な成功を追求する企業グループです。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


トライアイズは、2023年に改定した3つの「I」である「Insight(洞察力)」「Integrity(誠実)」「Innovation(革新)」の実現を通じて企業価値を高めることを企業理念としています。具体的には、物事の本質を見抜く力を磨き、常に正しいことを行う誠実な態度を持ち、新しいことに挑戦する精神で業務に邁進しています。

同社グループは、顧客本位の技術革新と想像力を重視し、社会・環境に対し責任ある行動を取りながら経済的な成功を収めることを目指しています。また、従業員に安全で快適な労働環境と成長・学習の機会を提供し、全てのステークホルダーと良好な関係を築く責任を全うする企業グループとなることを経営の基本方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


トライアイズは、企業理念である「Insight(洞察力)」「Integrity(誠実)」「Innovation(革新)」を行動の指針としています。物事の本質を見抜く力、誠実で常に正しいことを行う態度、そして常に新しいことにチャレンジする精神を重視する企業風土です。

同社は「従業員(人)」を最も重視すべき資本の一つと考え、その成長なくして事業目的は実現し得ないという考えのもと、人的資本への積極的な投資を方針としています。社内では教育・研修の充実、多様性の受け入れ、働きやすい環境の整備、正当な評価制度の導入を通じて人的資本の充実を図っています。特に「ダイバーシティ」を掲げ、多様性を受け入れる文化づくりを進めており、第二新卒や中途採用を積極的に行い、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


トライアイズは、持続的な成長を支える基盤として、人的資本の充実と組織基盤の強化を重点テーマの一つとしています。優秀な人材の確保と育成に注力し、教育・研修制度の充実、多様性の受容、働きやすい職場環境の整備を進めています。

また、正当かつ透明性の高い評価制度を運用することで、社員一人ひとりが最大限に能力を発揮できる環境を構築し、人的資本の価値向上を図る方針です。ファッションブランド事業ではブランド認知度のさらなる向上と顧客ニーズへの対応、建設コンサルタント事業では慢性的な技術者不足への対応が課題となっています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


トライアイズは監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会が連携して企業統治を担っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


トライアイズの株主構成は、投資事業組合や個人株主が上位を占める特徴があります。特定の株主グループが過半数を占める状況ではありません。

株主名 持株比率
チャレンジ2号投資事業組合 12.34%
池田有希子 10.59%
FOU JOHN CHI CHONG 6.40%
DBS BANK LTD 700170 5.30%
サンシャインG号投資事業組合 4.10%


なお、チャレンジ2号投資事業組合は前事業年度末において主要株主ではありませんでしたが、当事業年度末現在では主要株主となっています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性5名・女性2名)で構成され、女性役員比率は28.5%です。代表取締役社長は東郷薫氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
東郷 薫 代表取締役社長 2022年11月同社入社、2023年1月TRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.取締役、2023年10月同社代表取締役社長より現職。
上嶋 悦男 取締役 経理・財務部長 2017年7月同社入社、2022年3月同社取締役、2023年2月同社経理・財務部長より現職。
松本 浩司 取締役 建設コンサルタント事業グループ長 1985年4月クレアリア入社、2018年2月クレアリア取締役、2023年3月同社取締役より現職。
土屋 好子 取締役 ファッションブランド(FB)事業グループ長 2018年5月濱野皮革工藝入社、2019年6月濱野皮革工藝取締役社長、2024年3月同社取締役より現職。


社外取締役は、西村利行氏(元山一證券社員・監査等委員)、佐藤直子氏(新都市総合法律事務所パートナー・監査等委員)、植頭隆道氏(UGSアセットマネジメント代表取締役・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役3名全員が社外取締役で構成されています。これにより、取締役の業務執行に対する監督機能と経営の監視機能の独立性を確保しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


トライアイズの役員報酬は、基本報酬、業績連動報酬としての役員賞与、非金銭報酬としての株式報酬で構成されています。社外取締役には基本報酬のみが支払われる仕組みです。業績連動報酬は連結営業利益と連結経常利益の達成度合いに応じて支給され、中長期的な企業価値向上へのインセンティブとしてストック・オプションも交付されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 31百万円 7.8百万円
社外役員 3名 10百万円 3.4百万円


なお、取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。