※本記事は、株式会社KG情報 の有価証券報告書(2025年12月期、2024年12月21日 ~ 2025年12月20日、2026年3月9日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
KG情報は、HRソリューション情報および住宅情報を中心とした生活関連情報の提供を主な事業としています。同社グループは、デジタル化とイノベーションの推進、人材採用・教育体制の強化を重点課題としています。
単体従業員数は165名、連結従業員数は176名です。セグメントはHRソリューション関連情報、生活関連情報、情報関連事業(共通)、その他、全社(共通)の5つです。
主な国内グループ会社は、アピールコム、ディー・ウォーク・クリエイション(ウェブサイトの構築・運営等)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
KG情報は、情報関連事業を主軸とする企業として、従業員の安定的な雇用と成長を重視しています。多様な人材が活躍できる環境づくりに注力し、個々の能力を最大限に引き出すための制度設計を進めていることが特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の定着を促す環境が整っていることがうかがえます。平均勤続年数や平均年齢から、長期的なキャリア形成が可能な職場であることが示されています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,899,615円 |
| 平均勤続年数 | 12年10ヶ月 |
| 平均年齢 | 41.6歳 |
| 単体従業員数 | 165人 |
| 連結従業員数 | 176人 |
| 単体のグループ内比率 | 93.8% |
同社の退職給付制度は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。国内の従業員が対象となっていますが、2005年12月21日以降に入社した従業員には退職給付制度が適用されていません。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、日本の生産年齢人口の減少や働き方改革といった事業環境の変化に対応するため、多様性を重視した人材戦略を推進しています。ジェンダー、国際性、職歴など、多様な背景を持つ人材の採用に努めています。
『個人の成長が会社の成長である』という考えに基づき、人材育成にも力を入れています。新卒者や経験者向けの入社時研修、新卒社員の定期的な研修、事業部・本部社員向けの総合研修など、様々な集合型研修を通じて学びの機会を提供しています。
また、社員のモチベーション向上を目指し、表彰制度を設けています。多様な人材が個々の能力を十分に発揮できるよう、個性を尊重した人事処遇と人材育成を図る方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載を省略しています。
グループ全体(連結)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 従業員構成比(男性) | 49% |
| 従業員構成比(女性) | 51% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
KG情報は、HRソリューション情報と住宅情報を中心とした生活関連情報の提供を主な事業としています。同社グループは、デジタル化とイノベーションの推進、および人材採用・教育体制の強化を重点課題として事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、HRソリューション関連情報と生活関連情報を中心とした情報関連事業を主力としています。HRソリューション関連情報では、自社求人サイト「ARPA」と大手ポータルサイトとの連携強化、採用管理システム「アルパコネクト」やスポットワークマッチングアプリ「ARPALINK」の拡販に注力しています。また、「しごと計画学校」のエリア展開と留学生分野の派遣事業を強化しています。
生活関連情報では、「家づくり学校」のリアル校およびオンライン校を合わせた16校体制のもと、きめ細やかな相談・セミナー対応を行っています。賃貸物件検索サービス「賃貸スタイル」では、検索エンジンの仕様変更に伴う流入減少への対応として、コンバージョン率の向上を目的にCRO対策を実施しています。その他、他社印刷物の受注に係る印刷事業やウェブサイトの構築・運営等も行っています。
収益モデルとしては、広告掲載に係る申込について、初回掲載日を起算日として料金を一括請求しています。広告掲載日以前に料金回収が行われる場合は前受金として会計処理し、掲載時に営業収益を計上しています。家づくり相談・紹介サービスでは、住宅建築工事の着工日に収益を認識しています。
同社グループの営業収益は主に本邦の外部顧客から得られており、輸出取引は行っていません。また、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める特定の主要顧客は存在しません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、直近の連結会計年度において営業収益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加となりました。営業収益は前期から増加に転じ、過去5期で最も高い水準を示しています。
経常利益も前期から大幅に増加し、過去5期で最高水準となりました。親会社株主に帰属する当期純利益も前期から大きく増加する傾向が見られます。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 21.7億円 | 24.9億円 | 26.6億円 | 24.7億円 | 27.4億円 |
| 経常利益 | 33百万円 | 2.7億円 | 3.8億円 | 3.2億円 | 4.6億円 |
| 経常利益率 | 1.5% | 10.8% | 14.3% | 12.9% | 16.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 72百万円 | 3.4億円 | 3.7億円 | 2.4億円 | 3.4億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 10.02 | 46.68 | 51.35 | 32.99 | 45.87 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの営業収益は前期から増加し、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたりの営業利益も前期から大きく増加しており、組織全体の収益を上げる力が強化されていることが示されています。これらの指標の改善は、事業活動の効率化が進んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり営業収益(連結) | 14.0百万円 | 15.5百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.7百万円 | 2.5百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、当期において本業で資金を生み出し、投資活動も行いながら、手元に資金を残す財務状況を示しています。前期と比較すると、本業での資金創出力が改善している傾向が見られます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が高い水準にあり、安定した状態を示しています。手元資金も潤沢に保有しており、不況時への耐性も一定程度あると考えられます。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と比較すると低い水準となっています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 59.1億円 | 60.2億円 |
| 自己資本比率 | 87.8% | 87.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 4.1% | 5.6% |
| 現金及び預金 | 50.8億円 | 50.4億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の増加などにより、資金が増加しました。前期は減少していましたが、当期は増加に転じています。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に定期預金の預け入れや有形固定資産の取得による支出があり、資金が減少しました。前期は増加していましたが、当期は減少に転じています。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより資金が減少しています。
これらの結果、当期は本業で得た資金が投資活動による支出を上回り、自由に使える資金がプラスとなりました。これは、同社グループが本業で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資も行いつつ、手元に余剰資金を確保できている状況を示しており、事業の安定性や成長性への期待につながる傾向です。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △2.9億円 | 3.5億円 |
| 投資CF | 1.7億円 | △1.3億円 |
| 財務CF | △3.0億円 | △2.6億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △1.3億円 | 2.2億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、地域に密着した情報提供で他社との差別化を図る方針ですが、複数の競合企業が存在しており、掲載件数や掲載単価の低下により業績が影響を受ける可能性があります。また、スマートフォンの普及やSNSの活用など、ユーザーの情報収集手段が多様化しており、技術革新や市場の変化に迅速に対応できない場合、競争力が低下し、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
KG情報グループは、急速に変化する事業環境に対応し、持続的な成長を目指す企業です。多様な人材の活躍と個人の成長を重視する企業文化を育んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
KG情報グループは、労働力不足やデジタル化、生成AIの進化といった急速な事業環境の変化に対応し、持続的な成長を目指しています。HRソリューション関連事業と生活関連情報事業において、デジタルマーケティング戦略の深化と多角化を推進しています。新機軸サービスの展開加速やAI技術を活用したユーザー体験の向上にも取り組んでいます。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
KG情報グループは、「個人の成長が会社の成長である」という理念のもと、社員の自律的な成長を促す企業風土を大切にしています。多様性を重んじ、ジェンダー、国際性、職歴等の多様化に努めています。採用においては、性別、国籍、障害の有無を問わず、専門性や意欲、コミュニケーション能力などを総合的に判断しています。個性を尊重し、多様な人材が能力を十分に発揮できる人事処遇と人材育成を図っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
KG情報グループは、当面の対処すべき課題として、人材採用・人材教育体制の強化を挙げています。事業拡大と市場環境の変化に柔軟に対応するため、新卒及びキャリア採用を年間を通じて実施しています。また、「個人の成長が会社の成長である」という理念のもと、社員の自律的な成長を促す教育研修体制を構築しています。今後は、付加価値の高いサービスを生み出す人材の確保と、社員が主体的にキャリアを形成できる組織づくりを推進していく方針です。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は監査等委員会設置会社制度を採用しており、監査等委員である取締役を含む取締役会と、社外取締役で構成される監査等委員会によるコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。これにより、迅速な意思決定と客観的で中立的な経営監視機能の両立を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
筆頭株主は株式会社OHANAであり、代表取締役社長の益田武美氏も上位株主として名を連ねています。複数の金融機関も上位株主として同社グループを支える構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 株式会社OHANA | 45.77% |
| 株式会社百十四銀行 | 3.57% |
| 益田 武美 | 3.01% |
| 須田 幸正 | 2.57% |
| KG社員持株会 | 2.06% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は益田武美氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 益田 武美 | 代表取締役社長 | 1979年7月個人商店マスダ出版社主、1980年1月有限会社マスダ出版代表取締役社長、1995年8月株式会社ビジネス・コンサルティング・ジャパン(現同社)代表取締役社長就任より現職。 |
| 板野 信夫 | 取締役事業推進本部長 | 1985年9月同社入社、2005年3月取締役・事業推進本部長就任、2017年1月取締役・事業推進本部長就任より現職。 |
| 橋本 功 | 取締役HRソリューション事業部長 | 1997年4月株式会社中国銀行入行、1998年2月同社入社、2008年3月取締役・販売本部長就任、2023年12月取締役・HRソリューション事業部長就任より現職。 |
| 三上 芳久 | 取締役管理本部長 | 1977年8月西日本法規出版株式会社入社、1988年9月同社入社、2005年3月取締役・管理本部長就任より現職。 |
社外取締役は、藤井光明氏(元銀行支店長・常勤監査等委員)、中村久雄氏(税理士・監査等委員)、有澤和久氏(公認会計士・税理士・監査等委員)、中畑真哉氏(弁護士・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社制度を採用しています。取締役会は監査等委員である取締役4名を含む8名で構成され、社外取締役4名が監査等委員を務めることで、客観的かつ中立的な経営監視機能を確保しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社では、役員報酬は固定報酬としての基本報酬のみで構成されています。企業価値の持続的な向上と株主利益に連動するインセンティブとして機能するよう、各職責に応じた適正な水準で決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 51百万円 | 12.6百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 8百万円 | 1.9百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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