環境フレンドリーホールディングス転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態
※本記事は、環境フレンドリーホールディングスの有価証券報告書(第32期、自 2025年1月1日 至 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の公開情報に基づき作成しています。会計基準は Japan GAAP です。
1. 環境フレンドリーホールディングスってどんな会社?
再生可能エネルギーや資源循環分野を中心に展開する持株会社です。
■(1) 会社概要
1995年にコンピュータ用ソフトウェアの開発・販売を目的にパシフィック・ハイテックとして設立されました。その後、ターボリナックスジャパン等への社名変更や持株会社体制への移行を経て、2005年に大阪証券取引所ヘラクレス(現グロース市場)に上場しました。M&Aや事業再編を重ね、2024年に現在の環境フレンドリーホールディングスに商号を変更しています。
従業員数は連結で36名、単体で5名です。筆頭株主は事業コンサルティング等を行うMCで、第2位はシンガポールの資産運用会社であるORCHID PLUS PTE.LTD.です。
| 氏名 | 持株比率 |
|---|---|
| MC | 26.27% |
| ORCHID PLUS PTE.LTD. | 21.21% |
| GOLDEN STONE GROWTH CORPORATION LIMITED | 2.62% |
■(2) 経営陣
同社の役員は男性5名、女性1名の計6名で構成され、女性役員比率は16.0%です。代表取締役は車陸昭氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 車陸昭 | 代表取締役 | 1995年ケンウッド入社。プロ・フィールド代表取締役社長などを経て、2021年2月より同社代表取締役に就任。グループ各社の取締役などを歴任し、2023年12月より現職。 |
社外取締役は、福田健(衆議院議員政策担当秘書)、近藤哲也(近藤哲也法律事務所開設)です。
2. 事業内容
同社グループは、「資源エネルギー事業」「リユース事業」「環境事業」および「その他」事業を展開しています。
■資源エネルギー事業
太陽光発電所に係るアセットマネジメント、再生可能エネルギー開発、バイオマス発電開発、環境配慮型製品の販売等を行っています。次世代型ペロブスカイト太陽電池の事業化や、グリーンエネルギーを活用したマイニング事業、蓄電事業等の検討も進めています。
既存発電所の売電収入や、アセットマネジメント事業における新規業務受託収入および管理収入などを主な収益源としています。運営は同社およびEFエナジー、EFでんきなどの連結子会社が行っています。
■リユース事業
金やプラチナなどの貴金属類(ジュエリー、工業品等)を対象とした出張買取・販売を主とするリユース事業のほか、Webアプリケーションの開発およびサポート業務を中心とするソフトウェア事業を展開しています。
貴金属等の仕入販売による収益や、ソフトウェア開発・保守による対価を収益源としています。かつてはiPhone等の買取・販売を行っていましたが、事業構造の見直しにより中止しました。運営はEFネクストテックなどの子会社が行っています。
■環境事業
立体駐車場事業、ビルメンテナンス事業、建設事業、不動産事業を展開しています。マンションやオフィスビルなどの継続的な管理・清掃業務、および関連する工事の受託を行っています。
立体駐車場の据付工事や保守メンテナンス契約に基づく対価、不動産の賃貸収入などを収益源としています。運営はアイレス(当連結会計年度時点)などの子会社が担っています。
3. 業績・財務状況
同社の連結業績をデータで分析します。
■(1) 業績推移
過去5年間の業績を見ると、売上高は一時的にリユース事業の拡大により170億円規模まで急増しましたが、直近では事業構造の見直しにより13.7億円へと大きく減少しています。一方で、経常利益は採算性の改善により黒字に転換しており、規模の拡大から収益性重視へと舵を切っていることが伺えます。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2.6億円 | 7.5億円 | 170.0億円 | 172.4億円 | 13.7億円 |
| 経常利益 | -1.6億円 | -1.2億円 | 1.7億円 | -0.7億円 | 1.1億円 |
| 利益率(%) | -59.8% | -15.4% | 1.0% | -0.4% | 8.0% |
| 当期利益(親会社所有者帰属) | 1.7億円 | -1.8億円 | 0.6億円 | -1.9億円 | 0.2億円 |
■(2) 損益計算書
事業ポートフォリオの見直しにより売上高は大幅に減少しましたが、高収益な事業への集中が進んだことで売上総利益は増加しています。結果として売上総利益率は大きく向上し、営業利益も前年の赤字から黒字へと大きく改善しています。
| 項目 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 売上高 | 172.4億円 | 13.7億円 |
| 売上総利益 | 5.3億円 | 7.8億円 |
| 売上総利益率(%) | 3.1% | 57.1% |
| 営業利益 | -0.5億円 | 1.1億円 |
| 営業利益率(%) | -0.3% | 8.0% |
販売費及び一般管理費のうち、減価償却費が1.5億円(構成比22%)、給与手当が1.0億円(同14%)、役員報酬が0.9億円(同13%)を占めています。
■(3) セグメント収益
主力の「リユース事業」は、かつてiPhoneやゲーム機の買取・販売により多額の売上を計上していましたが、事業モデルの転換により売上高が大幅に減少しました。「資源エネルギー事業」および「環境事業」についても前年から減収となっており、グループ全体で収益性重視への移行が進められています。
| 区分 | 売上(2024年12月期) | 売上(2025年12月期) |
|---|---|---|
| 資源エネルギー事業 | 7.9億円 | 5.9億円 |
| リユース事業 | 159.4億円 | 3.3億円 |
| 環境事業 | 4.6億円 | 4.5億円 |
| その他 | 0.4億円 | - |
| 連結(合計) | 172.4億円 | 13.7億円 |
■(4) キャッシュ・フローと財務指標
環境フレンドリーホールディングスは、貴金属事業への参入によりリユース事業の収益基盤強化を図っています。営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度の支出から大幅な収入へと転換しました。これは、主に前受金や未収消費税等の増減が影響しています。一方、投資活動では、有形固定資産の取得や匿名組合出資金の払込により資金を使用しました。財務活動では、短期借入金の純減や長期借入金の返済がありましたが、株式の発行により収入を得ています。
| 項目 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 営業CF | -0.9億円 | 6.9億円 |
| 投資CF | -0.3億円 | -7.3億円 |
| 財務CF | 0.2億円 | -245万円 |
4. 経営方針・戦略
同社が掲げる経営理念と、それを実現するための企業文化、および今後の具体的な成長戦略について解説します。
■(1) 経営理念
地球環境・自然環境・社会環境と調和した持続可能な生活環境の創造を基本理念としています。地球環境の保全に資する資源循環(Resource circulation)の実現を目指し、4R(Renewable:再生可能、Reuse:再利用、Recycle:リサイクル、Reduce:削減)を経営の基本方針として掲げています。
■(2) 企業文化
事業活動を通じて環境と経済の調和を図ることを基本方針としています。再生可能エネルギーの導入拡大や資源の再利用を推進するとともに、技術革新やパートナー企業との連携を通じて持続可能な事業基盤の構築に努めています。リサイクルからエネルギー効率の高いプロセスまで、持続可能性を経済的利益に結びつける施策を実践する文化があります。
■(3) 経営計画・目標
将来の生活環境を見据えた長期的な視点のもと、先端技術の導入や事業モデルの高度化を図り、継続的な成長を目指す方針を掲げています。社会的にニーズの高い再生可能エネルギーおよび資源循環分野を中心に展開し、価値ある商品やサービスの提供を通じて競争力を高め、収益基盤の強化を図ることを目標としています。
■(4) 成長戦略と重点施策
再生可能エネルギー事業においては、発電所等の安定稼働の確保や運営コストの適正化を通じて収益安定化を図ります。また、次世代型として期待されるペロブスカイト太陽電池の事業化基盤の構築や、太陽光発電等に係るアセットマネジメント事業およびクラウドファンディングの運営体制の強化など、財務健全性と成長投資の両立を推進します。
5. 働く環境
同社の人材戦略と、給与水準や働きやすさに関する指標を解説します。
■(1) 人材戦略・方針
社内の意識改革や教育研修を通じて、エコイノベーションを推進する人材の育成に注力しています。戦略的経営を実現するうえで不可欠な人材を確保するとともに、役職員の能力や知識、サステナビリティに対する意識の向上に資する研修機会を提供し、多様な働き方を実現できる職場環境を整える方針を掲げています。
■(2) 給与水準・報酬設計
同社(単体)従業員の平均年間給与はグロース市場の平均を大きく上回る水準です。
| 項目 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 |
|---|---|---|---|
| 2025年12月期 | 47.8歳 | 10.0年 | 8,304,000円 |
※平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含みます。
■(3) 人的資本開示
同社および連結子会社は公表義務の対象ではないため、有報には本項の記載がありません。
6. 事業等のリスク
事業環境やシステムに関連する主なリスク要因を概観します。
■(1) 気候変動・災害リスク
再生可能エネルギー事業における太陽光発電所において、気象条件による日照時間の減少等で売電収入が減少するリスクがあります。また、設備の劣化や天災・火災等の事故により、想定した発電量と実際の発電量に乖離が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
■(2) 買取制度など政府政策の変更
再生可能エネルギー事業において、国のエネルギー政策が変更され、電力の固定価格買取制度における買取価格の引き下げや買取年数の短縮等が生じた場合は、同社グループの業績に影響を与える可能性があります。
■(3) リユース品の確保と相場変動
リユース事業では、景気動向の変化や競合の増加、相場の変動によって安定的な商品の確保が困難になるリスクがあります。また、盗品の買取による仕入ロスや顧客トラブルが発生し、業績や信用に影響を及ぼす可能性があります。
■(4) 電力市場の価格変動リスク
電力小売事業においては、主に日本卸電力取引所から電力の調達を行っており、国際情勢や資源価格の高騰など、さまざまな要因によって取引所の取引価格が大きく変動した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。



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