【平均年収520万円】日本和装ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収520万円】日本和装ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

日本和装ホールディングスは、はかた匠工芸、ニチクレなどを傘下に持つ持株会社です。和服及び和装品の販売仲介を主な事業とし、グループ連結従業員数は154名です。直近の当連結会計年度では、売上高と各利益は前期から減少となりました。


目次

※本記事は、日本和装ホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本和装ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は101名、グループ連結従業員数は154名です。

同社グループは、和服及び和装品の販売仲介を主な事業としています。文化ビジネス創造企業として、きもの文化の普及啓発と販売仲介業務を行うビジネスモデルを確立しています。連結子会社は7社で構成されています。

主な国内グループ会社は、はかた匠工芸、ニチクレなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本和装ホールディングスは、和装という日本の伝統文化を守り、次世代へ繋いでいくことを目指す持株会社です。企業理念である「人の喜ぶところに栄えあり」のもと、「五方良し」を基礎とした経営を通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。

同社グループは、人材育成や社内環境整備に関する方針を明確に定め、従業員が安全かつ安心して働き続けられる環境づくりに取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は平均年齢が50.6歳、平均勤続年数が9.6年となっており、比較的年齢層が高く、長期的に勤務する傾向が見られます。これは、和装という伝統文化を扱う事業特性と関連している可能性があります。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,198,568円
平均勤続年数 9.6年
平均年齢 50.6歳
単体従業員数 101人
連結従業員数 154人
単体のグループ内比率 65.6%


同社グループは、特定退職金共済制度に加入しています。この制度は、同社および国内連結子会社2社の従業員に適用され、在外連結子会社には退職金制度がありません。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


日本和装ホールディングスは、企業理念である「人の喜ぶところに栄えあり」を実現できる人材の育成を基本方針としています。会社の持続的な成長には社員の能力向上が不可欠であるとの考えに基づき、中長期的な人材育成に努めています。

具体的には、定期研修や階層別研修に加え、専門知識のセミナー受講、情報セキュリティ・コンプライアンス等を中心としたeラーニングなどの従業員教育を実施しています。また、従業員が安全に、かつ安心して働き続けられるよう職場環境の整備と心身ともに健康を維持できるサポート体制の構築を推進しています。

労働時間の適正な管理や年次有給休暇の取得促進、産休・育休・育児支援制度、私傷病や介護等に適用できる休暇制度の充実化を図っています。一部職種では「ハイブリッドワーク」の導入など働き方改革を推進し、柔軟な働き方を実現しています。

さらに、職場におけるハラスメントの防止への取り組みを強化し、高年齢者の就業機会確保のため、定年を60歳から65歳の選択定年制としています。女性の活躍促進を含む社内の多様性確保にも注力し、年齢や性別等区別なく意欲と能力のある従業員が平等に管理職登用への機会を得られるような人事評価を整備しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


女性管理職比率、男性育児休業取得率、および男女賃金差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、開示されていません。

多様性・登用


提出会社を対象とした集計値です。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 39.5%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本和装ホールディングスは、和服および和装品の販売仲介を中心としたきもの関連事業を展開する企業グループです。同社グループは、きもの文化の普及啓発と販売仲介業務を通じて、和装文化の継続と発展を支援しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、文化ビジネス創造企業として、きものを「教える」または「伝える」プロセスを通じて、技術や産業の継続を支援する仲介の新業態ビジネスモデルを確立しています。具体的には、無料きもの着付け教室の運営や各種イベントの企画を通じて、新規顧客と既存顧客にきものを「着る」機会と「物の価値」を伝えています。

収益は、全国のきものや帯のメーカー、和装品全般の総合卸売業者、生産者組合等(契約企業)が、受講者や卒業生に販売する機会を同社が提供し、その仲介手数料が主な源泉となっています。また、購入されたきもの等の加工から納品までの一貫した工程管理も契約企業から請け負っています。連結子会社は、博多織の製造販売、割賦販売斡旋業、きもの専門のモデルエージェンシー事業、和装小物の通信販売事業、ベトナムでの和服縫製に関する生産管理コンサルティング業、和服縫製業、沖縄県での「日本和装」事業および和服・和装品の卸売事業など、多岐にわたる事業を展開しています。

直近の動向としては、無料着付け体験コースの新規顧客獲得に課題が見られましたが、秋の教室ではプロモーション強化により新規顧客数が好調に推移しました。ECサイト「KAERUWA」のリニューアルやオリジナル商品の開発にも注力し、和の総合サイトとしての価値向上を目指しています。収益は主に販売仲介手数料、和服および和装品販売、縫製加工から構成されており、販売仲介手数料が最も大きな割合を占めていますが、前期と比較すると減少しています。一方で、和服および和装品販売による収益は増加傾向にあります。主要な顧客として、となみ織物と長嶋成織物からの売上高が一定の割合を占めています。なお、同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績は、売上高と各利益において変動が見られます。直近の当連結会計年度では、売上高は前期から減少しました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益も前期と比較して減少しています。

これは主に、春の新規顧客数および新規顧客向けの販売会での参加者数が計画を下回ったことが影響しています。一方で、秋の無料「きもの着付け教室」の新規顧客数は好調に推移するなど、一部では改善の兆しが見られます。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 50.6億円 47.7億円 45.0億円 47.0億円 44.9億円
経常利益 4.5億円 3.9億円 3.5億円 4.3億円 3.2億円
経常利益率 8.9% 8.2% 7.8% 9.2% 7.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.7億円 2.4億円 1.7億円 3.0億円 2.3億円
1株当たり当期純利益(円) 29.88 26.11 19.06 32.70 25.51

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの収益性と利益は、直近の連結会計年度において変化が見られます。従業員1人あたり売上高(連結)は前期と比較して減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少する結果となりました。

これらの数値は、直近の事業環境の変化や売上高の減少が、従業員一人ひとりの生み出す収益や利益に影響を与えていることを示しています。組織全体の効率性や収益構造の改善が今後の課題となる可能性があります。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 30.4百万円 29.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.1百万円 2.4百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


日本和装ホールディングスは、財務基盤と資金の流れから、現在の経営状況を把握できます。自己資本比率は安定した水準を維持しており、本業で着実に資金を生み出している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準にあります。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金は前期から減少していますが、一定の現金を確保している状況です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 36.3億円 37.3億円
自己資本比率 38.9% 42.6%
ROE(自己資本利益率) 8.4% 6.3%
現金及び預金 27.5億円 25.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、前期に引き続きプラスで推移し、本業で安定的に資金を獲得していることを示しています。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や割賦売掛金の減少によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入による支出などにより、資金を使用する状況となっています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や配当金の支払額により、資金を使用する状況です。

フリーキャッシュフローはプラスを維持しており、本業で得た資金で投資活動を賄い、なお余剰資金を生み出している状態です。このキャッシュフローの状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来に向けた投資も行いつつ、資金繰りに無理がないことを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 3.4億円 3.9億円
投資CF △0.5億円 △0.9億円
財務CF △2.5億円 △6.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 3.0億円 2.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは「日本和装」事業への依存度が高い状況です。このビジネスモデルが社会情勢や文化の激変により展開できなくなった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、和装業界は長年市場縮小傾向にあり、この傾向が加速し、各契約企業の販売活動の継続が困難となった場合、事業に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループでは、「日本和装」事業の拡大と安定化のため、ビジネスモデルを理解し積極的に業務に取り組む人材の確保が必須の課題となっています。人材確保ができない場合、労務、財務及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本和装ホールディングスは、日本の伝統文化である和装を次世代へ繋ぐことを目指し、「教えて・伝えて・流通を促す」独自のビジネスモデルを展開しています。関わるすべての人々との“五方良し”を追求する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


日本和装ホールディングスグループは、和装という日本の伝統文化を守り、次世代へ繋げていくことを経営方針としています。きものを自分で着られる人を増やすため、「教えて・伝えて・流通を促す」という設立当初からのビジネスモデルを通じて、和装市場の活性化に努めています。

同社グループは、関わるすべての人々から「出会えてよかった!」と思ってもらえるようサービスの向上に努め、消費者、生産者、株主、取引先、そして社員一人ひとりが喜びを共有できる“五方良し”の企業を目指しています。今後は、和装業界における売上シェアナンバーワンを目指す方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


日本和装ホールディングスグループは、「人の喜ぶところに栄えあり」という企業理念を掲げ、和装という日本の伝統文化を守り次世代へ繋ぐことを目指しています。同社グループの基本的な価値観は、消費者、生産者、取引先、株主、社員のすべてが喜ぶ“五方良し”を基礎としています。

この理念を実現できる人材の育成を基本方針とし、従業員が安全かつ安心して働き続けられる職場環境の整備を推進しています。年齢や性別に関わらず、意欲と能力のある優秀な従業員が平等に管理職登用機会を得られるような人事評価制度を整備し、多様性を尊重する企業風土の醸成に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


日本和装ホールディングスグループは、優先的に対処すべき課題として、全社的な生産性向上に取り組んでいます。具体的には、組織整備と教育強化による人材育成を進める方針です。

また、無料きもの着付け教室の卒業生へのアプローチも重視しており、「きものを着ることを楽しむ機会」の充実や感動体験・付加価値の提供を通じて、品質・サービスの向上と顧客満足度の向上を目指しています。さらに、ガバナンス体制の強化も重要な課題と認識し、グループ全体で適切な経営管理体制の構築と内部管理体制の充実を図っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日本和装ホールディングスは、社外取締役を含む取締役会と監査役会制度を導入しています。意思決定の迅速化、コンプライアンス体制の充実、経営責任の明確化を重視したガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日本和装ホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は個人である吉田重久氏です。同氏は創業家の一員であり、発行済株式の過半数を保有しています。その他、個人株主や日本和装加盟店持株会が上位株主に名を連ねています。特定の株主が経営に対して強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
吉田 重久 53.88%
中川 昴 4.74%
日本和装加盟店持株会 3.47%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.0%です。代表取締役社長は鶴野尚史氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
鶴野 尚史 代表取締役社長 1996年10月ダンザス株式会社入社、2007年8月三洋貿易株式会社入社、2019年3月同社入社 財務経理部上席部長、2021年3月同社取締役管理本部長、2023年3月同社専務取締役管理本部長、2025年3月より現職。
井上 誠司 取締役 2002年4月三和シヤッター工業株式会社入社、2003年7月同社入社、2024年11月同社執行役員 東日本営業統括本部本部長、2025年3月より現職。
近藤 美知子 取締役 1967年4月株式会社第三銀行入社、2005年10月同社きもの講師、2024年3月より現職。


社外取締役は、渡辺弘氏(元日本テレビ放送網専務取締役)、松葉重樹氏(株式会社zengo代表取締役)、菅原洋二氏(元株式会社福岡放送代表取締役会長)です。

同社は監査役会設置会社です。社外取締役は取締役会における監督機能の強化を、社外監査役は独立性の高い監査機能の強化を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


日本和装ホールディングスの役員報酬は、取締役および監査役ともに月例の固定報酬のみで構成されています。取締役の報酬額は、役職ごとの責任や経営への影響度を考慮し、取締役会決議に基づき代表取締役社長に決定が委任されています。監査役の報酬は、独立性確保の観点から固定報酬のみとし、監査役会で協議の上決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 59百万円 14.7百万円
社外役員 7名 31百万円 4.4百万円


同社の役員報酬等の総額は89.8百万円であり、対象となる役員の合計人数は11名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。