【平均年収527万円】JPMC 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収527万円】JPMC 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

JPMCは、賃貸住宅の一括借上事業を主軸に、プロパティマネジメント事業をグループ各社とともに全国展開しています。連結従業員数は411名で、直近期は減収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社JPMC の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


JPMCは、賃貸住宅オーナーから賃貸物件を一括して借上げ、一般入居者に転貸する一括借上事業を主軸に、プロパティマネジメント事業を全国展開しています。大手賃貸住宅メーカー系とは異なり、建築事業に付随しない形でオーナーの賃貸経営を代行しています。

単体従業員数は285名、連結従業員数は411名です。同社グループの事業はプロパティマネジメント事業及びその付随業務の単一セグメントとなっています。

主な国内グループ会社は、JPMCファイナンス、みらい少額短期保険(保険業)、JPMCエージェンシー(不動産賃貸業)、JPMCシンエイ(賃貸管理業)、JPMCワークス&サプライ(リフォーム業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


JPMCはプロパティマネジメント事業を展開しており、若手社員が中心となって活躍しつつも、キャリアを築ける環境があることがうかがえます。人材育成や多様な働き方への取り組みも積極的に行われており、従業員が安心して長く働き続けられるような制度や環境の整備に注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


平均年齢が比較的若く、平均勤続年数も一定の期間を示していることから、若手社員が中心となって活躍しつつも、キャリアを築ける環境があることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,268,000円
平均勤続年数 4.4年
平均年齢 32.3歳
単体従業員数 285人
連結従業員数 411人
単体のグループ内比率 69.3%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


JPMCは「持続可能な賃貸経営を。」をスローガンに掲げ、「住む論理の追求」と「オーナー資産の最大化」を実現する上で、人材を最も重要な経営資源と位置付けています。付加価値の高いソリューションを提供する専門家集団の育成と、従業員が安心して長く働き続けられる制度・環境の整備を目指しています。

同社グループは「全社員の経営参加」を経営の三大基本方針の一つとし、年俸の一部を株式報酬として支給する制度を導入しています。また、従業員持株会参加者には50%の奨励金を拠出することで、業績向上への貢献と自身の資産価値の連動性を強調し、経営への参加意識と働き甲斐の向上に繋げています。

人材育成と社内環境整備の方針として、ダイバーシティの推進、健康経営の推進、エンゲージメントの向上、マインドとスキルの向上を重点テーマとしています。ダイバーシティ推進では、女性の積極的な採用やフレックスタイム導入、育児・介護休業法の改正への対応、男性育児休業取得の促進などに取り組んでいます。健康経営では、人間ドック受診の機会提供や定期的なカウンセリング、運転講習による労働災害防止策などを実施し、「健康経営優良法人2026」に5年連続で認定されています。エンゲージメント向上に向けては、全社員対象のエンゲージメントサーベイやメンター制度の導入、キャリア採用者への定期面談などを通じて、従業員の定着とモチベーション向上を図っています。マインドとスキルの向上では、新入社員から管理職までを対象とした各種研修や、資格取得支援制度の充実により、専門知識の習得と能力開発を支援しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 2.7%
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 66.5%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 65.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 62.8%

多様性・登用

指標 数値
女性役員比率(執行役員含む) 15.4%
女性管理職比率 5.4%

健康・安全

指標 数値
ストレスチェック受診率 95.7%
労働災害件数 0件

人材育成・エンゲージメント


エンゲージメントスコアは、株式会社リンクアンドモチベーション「エンゲージメントサーベイ」において調査を実施した、同社の算定基準による評価及び偏差値です。

指標 数値
エンゲージメントスコア 53.8
宅地建物取引士有資格者 101名
賃貸不動産経営管理士有資格者 110名

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社JPMCは、賃貸住宅オーナーから物件を一括して借り上げ、一般入居者に転貸する一括借上事業を主軸としています。この事業を通じて、オーナーの賃貸経営を代行し、全国でプロパティマネジメント事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、賃貸住宅のプロパティマネジメント事業とその付随業務を単一セグメントとして展開しています。主な収益源は、オーナーから賃貸物件を一括で借り上げ、入居者に転貸する一括借上事業です。この事業では、独自の収益分配型サブリースである「スーパーサブリース(SSL)」などを提供し、多様な顧客ニーズに対応しています。

建築工事やリフォーム工事、賃貸物件の管理・仲介、高齢者住宅の運営といった業務は、全国のパートナー企業と連携して行われています。同社グループは、パートナー契約を締結した企業から加入金や月会費を受け取る収益モデルも構築しています。

また、滞納保証事業、保険事業、ブロードバンド事業(JPMCヒカリ)、建築部材等の販売事業、都市圏でのリニューアル・リフォーム・リノベーション工事の請負なども手掛けています。これらの事業は、プロパティマネジメント収入、PM付帯事業収入、その他の収入として収益を構成しています。当連結会計年度においては、プロパティマネジメント収入が同社グループの収益の大部分を占め、PM付帯事業収入は前期から増加しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも増加傾向にありました。しかし、当連結会計年度においては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてが前期と比較して減少しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 534億円 562億円 574億円 590億円 585億円
経常利益 23.1億円 24.0億円 25.8億円 27.3億円 26.5億円
経常利益率 4.3% 4.3% 4.5% 4.6% 4.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 11.6億円 15.9億円 18.2億円 18.3億円 18.0億円
1株当たり当期純利益(円) 65.80 90.23 102.70 103.28 107.24

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して減少しています。同様に、従業員1人あたりの営業利益も前期から減少する結果となりました。これらの指標は、同社グループ全体の生産性が前期からわずかに低下したことを示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 145.3百万円 142.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 6.7百万円 6.4百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、安定した自己資本と潤沢な手元資金を維持しています。本業で着実に資金を創出しながら、将来に向けた投資も行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は当期53.1%であり、前期の49.8%から増加しています。これはプライム市場平均と比較しても高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は当期19.4%で、前期の20.4%からわずかに減少しましたが、プライム市場平均を大きく上回る水準を維持しています。

手元資金である現金及び預金は、当期末で68.5億円となっています。これらの財務指標から、同社グループは強固な財務基盤を築いており、安定した事業運営が期待できる状況です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 93.3億円 92.6億円
自己資本比率 49.8% 53.1%
ROE(自己資本利益率) 20.4% 19.4%
現金及び預金 75.6億円 68.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当期の営業活動によるキャッシュ・フローは26.0億円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上、営業貸付金の減少、仕入債務の増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは△3.8億円の支出となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出があったためです。

財務活動によるキャッシュ・フローは△29.3億円の支出となりました。これは主に、配当金の支払額、長期借入金の返済、自己株式の取得による支出があったためです。これらの結果、フリーキャッシュ・フローは22.2億円のプラスとなっています。同社グループは本業で安定的に資金を創出し、事業に必要な投資を行いながらも、手元に余剰資金を確保している状況です。これは、事業の持続的な成長と、従業員の雇用や給与の安定性につながる財務状況を示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 29.5億円 26.0億円
投資CF △4.3億円 △3.8億円
財務CF △18.7億円 △29.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 25.2億円 22.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

人口減少や少子高齢化の進行、都市への人口集中による賃貸住宅の需給関係悪化は、収益性低下につながる可能性があります。また、賃貸住宅マーケットにおける大手ハウスメーカーや賃貸管理会社との競争激化、異業種からの新規参入も、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

優秀で多様な人材の確保と育成は、経営理念の実現と企業価値成長のために重要であると認識されています。人材獲得競争の激化や働き方の多様化に対応できない場合、サービスの質が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


JPMCは、社会の課題と向き合い、持続可能な賃貸経営を追求することを企業活動の根幹に据えています。オーナーの資産価値最大化を目指し、賃貸住宅市場における新たな価値創造に取り組む会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「住む論理の追求」をパーパス(目的)として掲げ、社会課題と向き合い持続可能な賃貸経営を追求しています。ミッションは「オーナーの資産価値の最大化」であり、これを実現するために新たなサービス、商品、事業を開発しています。事業規模の拡大と企業価値の向上を目指し、持続的な成長を追求する方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、パーパス経営を通じて持続的な企業価値向上を目指しています。全国規模のパートナーネットワークや金融機関との提携、既存物件の賃貸経営ノウハウを独自の無形資産とし、競争優位性の源泉と考えています。

また、「全社員の経営参加」を経営の三大基本方針の一つとして掲げており、多様な発想と能力を持つ人材が集い、活発な議論を交わす企業風土を重視しています。お互いを尊重し助け合うことで、活き活きと働ける組織を育むことを大切にしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的な成長のために競争優位性の強化を課題としています。運用データの蓄積や人的資本・組織資産の強化、PropTech(AIとDXの融合により賃貸住宅業界の課題を解決する技術)を活用した賃貸経営代行の効率化・高度化に取り組んでいます。

また、サステナビリティに関するマテリアリティを特定し、事業活動を通じてESG経営を推進することも重要なテーマです。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


JPMCは、株主総会、取締役会、監査等委員会、会計監査人を設置しています。経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を分離するため、執行役員制度を採用しています。また、独立社外役員が過半数を占める指名・報酬委員会やサステナビリティ委員会を設置し、ガバナンス体制の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


JPMCの筆頭株主はムトウエンタープライズ2です。上位株主には、代表取締役である武藤英明氏も名を連ねており、創業家が同社の資本構成に一定の影響力を持っていることがうかがえます。その他、信託銀行や投資事業有限責任組合、事業会社なども上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
ムトウエンタープライズ2 26.34%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.64%
光通信KK投資事業有限責任組合 6.97%
武藤 英明 3.15%
日本カストディ銀行(信託口) 2.64%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


JPMCの役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役社長執行役員グループCEOは武藤英明氏が務めています。社外取締役比率は55.6%です。

氏名 役職 主な経歴
武藤 英明 代表取締役 社長執行役員 グループCEO 1997年3月ネクスト(現LIFULL)設立代表取締役。2002年6月同社設立代表取締役社長。2016年4月代表取締役社長執行役員グループCEOより現職。
上田 晋也 取締役 専務執行役員 グループCOO 兼 アーバン カンパニー プレジデント 2000年4月住友建設(現三井住友建設)入社。2005年4月同社入社。2024年3月取締役常務執行役員グループCo-COO兼オペレーティングカンパニープレジデント。2026年1月取締役専務執行役員グループCOO兼アーバンカンパニープレジデントより現職。
池田 茂雄 取締役 専務執行役員 アドミニストレーション本部長 兼 人事総務部長 1996年4月エスケイトレーディング入社。2004年8月同社入社。2024年3月取締役専務執行役員グループCo-COO兼セールス&マーケティングカンパニープレジデント。2026年1月取締役専務執行役員アドミニストレーション本部長兼人事総務部長より現職。
屋宮 貴之 取締役 常務執行役員 グループCFO 兼ファイナンス 本部長 2007年12月あずさ監査法人入所。2019年9月MOA(現エクスプライス)入社CFO兼管理本部長。2024年3月取締役上席執行役員グループCFO兼ファイナンス本部長。2026年1月取締役常務執行役員グループCFO兼ファイナンス本部長より現職。


社外取締役は、川久保公司氏(元みずほ不動産販売代表取締役社長・取締役会議長)、細田隆氏(弁護士法人Y&P法律事務所オブカウンセル)、大西伸幸氏(OMデジタルソリューションズCFO・監査等委員)、桜井祐子氏(桜井法律事務所代表・監査等委員)、貞廣亜紀氏(貞廣公認会計士事務所・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が経営の監視機能を強化しています。これにより、経営の健全性、効率性、透明性の確保に努めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


JPMCは、取締役(監査等委員を除く)の報酬について、基本報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式報酬を組み合わせています。監査等委員である取締役の報酬は基本報酬のみで構成されています。報酬の決定においては、独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬委員会が審議を行い、客観性と透明性の確保を図っています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 1.5億円 36.6百万円
社外役員 6名 32百万円 5.3百万円


なお、取締役の報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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