※本記事は、株式会社ワイヤレスゲート の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ワイヤレスゲートは、ワイヤレス・ブロードバンド関連事業を展開しています。複数の公衆無線LAN事業者や通信事業者のネットワークを活用し、ユーザーニーズに応じた無線通信サービスを家電量販店やECサイト等を通じて提供しています。月額有料会員からの利用料収入が継続的に発生するストック型の課金モデルを主軸としています。
ワイヤレスゲートの単体従業員数は35名、連結従業員数は55名です。同社グループはワイヤレス・ブロードバンド関連事業の単一セグメントで事業を展開しています。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)FREEDiVE(モバイルWiFiサービス)などです。
ワイヤレスゲートは2025年11月13日に株式会社FREEDiVEの株式を取得し、完全子会社化しました。これにより、モバイルWi-Fiサービス事業を強化しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ワイヤレスゲートは、創造性あふれる社会の実現と情報格差のない社会づくりを目指し、持続可能な社会の発展に貢献しています。企業理念として「イマジネーションとつなげる力で社会に、そして未来に「あって良かった」を届ける」を掲げています。
同社グループは人的資本の強化を重要課題と位置づけ、社員一人ひとりが働くことに感動できる状態を目指しています。創業以来、残業のない職場づくりやリモートワーク環境の推進、ワークライフバランスの実現に注力しており、社員がライフステージに合わせて働き方を選べる環境づくりに取り組んでいることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ワイヤレスゲートの平均年齢は42.8歳、平均勤続年数は5.1年となっており、比較的落ち着いた年齢構成で、中堅層が中心となって業務を遂行している傾向が見られます。従業員数は単体で35人、連結で55人であり、単体従業員がグループ全体の6割強を占めています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,058,617円 |
| 平均勤続年数 | 5.1年 |
| 平均年齢 | 42.8歳 |
| 単体従業員数 | 35人 |
| 連結従業員数 | 55人 |
| 単体のグループ内比率 | 63.6% |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ワイヤレスゲートグループは人的資本経営を最重要視しており、企業価値向上のための人的資本経営のあり方をまとめた「Human Capital Report」を作成しています。同社は性別や国籍に関係なく、能力や実績を重視する人物本位の人材登用を実施しています。持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、多様な視点や価値観を尊重し、経験・技能・キャリアが異なる人材を積極的に採用しています。
これらの人材が活躍できるよう、従業員の多様性に適応できる職場環境の整備や教育研修制度の拡充に取り組んでいます。同社グループは「働きやすさ」と「働きがい」を共存させる「成功循環モデル」を念頭に置き、組織像を「WIRE」(Well-being, Equity, Respect, Innovation)、人材像を「GATE」(Thank, Act, Explore, Grow)と表現しています。この「GATE」で表す求める人材像については「行動指針ハンドブック」を作成し、目標管理制度の評価項目に落とし込むことで、人材の育成・指導を行っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。パート・有期労働者の男女賃金差異は該当者が不在のため記載がありません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 55.6% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 86.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 86.5% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ワイヤレスゲートは、ワイヤレス・ブロードバンド関連事業を展開しています。主に無線通信サービスと、その価値を高める周辺サービスを提供している会社です。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、複数の公衆無線LAN事業者や通信事業者の通信網を活用し、ユーザーのニーズに合わせた無線通信サービスを提供しています。これらのサービスは、家電量販店や携帯電話販売店、自社ECサイトなどを通じて提供されています。収益モデルとしては、月額有料会員からの利用料収入が継続的かつ安定的に発生するストック型が特徴です。
ワイヤレス・リモートサービス事業では、高速モバイルインターネットのWiMAX+5GやWiMAX2+、全国約40,000ヵ所で利用できるWi-Fiサービスを提供しています。また、スマホ保険やPC保険が付帯したWi-Fiサービス、抗菌ガラスコート「ピカプロDX」、セキュリティ対策の「ウイルスバスタークラウド月額版」といった周辺サービスも提供しています。デジタルマーケティング事業では、訪日客向けのe-SIMを軸に、既存顧客向けのデジタル商材のクロスセルや新規顧客向けのEC事業を展開しています。e-SIMはスマートフォンへのダウンロードで即時利用が可能であり、訪日客への高い利便性を提供しています。
2025年11月には株式会社FREEDiVEを完全子会社化し、モバイルWi-FiサービスのEC販売も手掛けるモバイルWiFiサービス事業を強化しました。この事業では、「MUGEN WiFi」「AIR WiFi」「5G CONNECT」などのモバイルWi-Fiレンタルサービスを展開し、こちらも月額有料会員からの利用料収入を主な収益源としています。同社グループの売上高は、GMOペイメントゲートウェイ株式会社への売上高が約89.1%を占めており、これは一般顧客に対する回収代行委託金額となっています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
過去5期間の業績推移を見ると、同社グループの売上高は変動が見られます。直近の2025年12月期では、売上高は83.5億円となっています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、2021年12月期に損失を計上していましたが、2022年12月期には黒字に転換しました。2025年12月期においては、経常利益が1.7億円、親会社株主に帰属する当期純利益が2.8億円と、利益が大きく増加しています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 97.8億円 | 85.3億円 | - | - | 83.5億円 |
| 経常利益 | △3.4億円 | 2百万円 | - | - | 1.7億円 |
| 経常利益率 | △3.5% | 0.0% | - | - | 2.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △3.9億円 | 26百万円 | - | - | 2.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △36.22 | 2.44 | - | - | 25.82 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、直近の2025年12月期で151.8百万円となっています。従業員1人あたり営業利益は、同期間で3.1百万円です。これらの指標は、同社グループの事業活動における従業員一人ひとりの貢献度を示しています。連結従業員数は2025年12月期で55人となっており、事業規模に対して効率的な運営を目指していることがうかがえます。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | 151.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | - | 3.1百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている段階を示しています。これにより、持続的な成長を目指す姿勢がうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が36.1%となっており、非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は19.3%であり、プライム市場平均を上回る収益性を示しています。手元資金である現金及び預金は16.8億円となっており、事業運営に必要な資金を確保している状況です。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営基盤を維持していることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 13.2億円 | 16.0億円 |
| 自己資本比率 | - | 36.1% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 19.3% |
| 現金及び預金 | 18.3億円 | 16.8億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが1.7億円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の発生や減価償却費の計上、法人税等の還付額があった一方で、売上債権の増加や未払金の減少があったことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは△5.0億円の支出となっており、主に関係会社株式の取得による支出が発生したことを示しています。これにより、フリーキャッシュフローは△3.3億円の支出となりました。財務活動によるキャッシュフローは1.8億円の収入であり、主に長期借入による収入があった一方で、短期借入金の減少や長期借入金の返済による支出があったことを示しています。これらの資金の流れは、同社グループが事業で得た資金を成長のための投資に充てつつ、借入によって資金を調達している状況を示しており、今後の事業拡大に向けた積極的な姿勢がうかがえます。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | 1.7億円 |
| 投資CF | - | △5.0億円 |
| 財務CF | - | 1.8億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | △3.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、主力事業であるワイヤレスゲートWi-FiサービスのWiMAXへの依存度が高い状況です。また、新規加入者の多くを特定の取引先に依存しており、取引先の方針変更や関係悪化が事業に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、独自の通信設備を持たず、外部の通信事業者等からの通信回線等の仕入に依存しているため、これらの取引関係の悪化や通信回線の中断が事業に影響を与えるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業拡大と持続的な成長のために優秀な人材の確保が必要であると認識しています。計画通りに人材の採用や育成が進まない場合、事業運営や持続的な成長に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ワイヤレスゲートは、「イマジネーションとつなげる力で社会に、そして未来に『あって良かった』を届ける」ことをパーパスに掲げ、社員の感動と社会の笑顔が循環する未来を目指しています。ワイヤレス・ブロードバンドサービスを基点に、新たな付加価値創造に取り組む企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ワイヤレスゲートグループは、企業理念として「パーパス」と「ビジョン」を制定しています。パーパスは「イマジネーションとつなげる力で社会に、そして未来に『あって良かった』を届ける」ことを掲げています。これは、あらゆる人々に通信サービスを通じて「あって良かった」を届け、誰かと誰かを、何かと何かを、いつでもどこでもつなげることを意味しています。
ビジョンは「社員に感動を 社会に笑顔を」であり、社員の感動と社会の笑顔が循環する未来を目指しています。社会インフラとして不可欠なワイヤレス・ブロードバンドサービスを基点に、新たな付加価値創造の実現を目指す方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ワイヤレスゲートグループは、人的資本の強化をサステナビリティに関する重要課題と位置づけています。社員一人ひとりが働くことに感動できる状態を目指し、社員の感動と社会の笑顔が循環する未来を実現しようとしています。リモートワーク活用や女性登用を実践し、個々の価値観を認め合い、共に成長を助け合える働きやすい職場を目指す方針です。
ワークライフバランスの実現に向け、ライフステージに合わせて選べる働き方ができる職場の実現にも取り組んでいます。法規制やルールを遵守し、高い倫理観を持って活動することを重視しています。
同社グループは、組織像を「WIRE」、人材像を「GATE」と表現し、行動指針ハンドブックを通じて人材育成・指導を行っています。能力や実績を重視する人物本位の人材登用を実施し、多様な人材が活躍できる職場環境の整備に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ワイヤレスゲートグループは、事業の継続的な発展のため、有能な人材の獲得と育成を重要な課題としています。必要な人材を適時採用するほか、教育研修制度の拡充や外部ノウハウの活用にも積極的に取り組む方針です。
また、コーポレート・ガバナンス機能の強化も必須の課題と捉えています。経営体制の健全化を図るため、取締役会や監査等委員会、指名・報酬委員会、独立的な内部監査室を設置しています。内部監査による定期的なモニタリングや内部通報制度の導入により、コンプライアンスの強化に努めています。
ステークホルダーに対して経営の適切性や健全性を確保し、全社的に効率化された組織体制の構築に向けて、内部管理体制のさらなる強化に取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ワイヤレスゲートは監査等委員会設置会社であり、取締役会は業務執行の監督機能を強化し、企業価値の向上を目指す体制を構築しています。社外取締役が監査等委員として経営の透明性と健全性の維持に貢献しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ワイヤレスゲートの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるヨドバシカメラです。上位株主には投資事業有限責任組合や個人株主が名を連ねており、多様な株主によって支えられていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ヨドバシカメラ | 13.02% |
| UH Partners 2投資事業有限責任組合 | 6.67% |
| 光通信KK投資事業有限責任組合 | 6.51% |
| ライフイン24group | 5.46% |
| 池田 武弘 | 4.59% |
なお、当事業年度における取得自己株式は、譲渡制限付株式報酬対象者が退職したことによる無償取得分です。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は5名(男性4名・女性1名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役CEOは成田徹氏が務めています。社外取締役比率は0.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 成田 徹 | 代表取締役CEO | 1998年4月 DDIポケット入社、2010年10月 トリプレットゲート(現 同社)入社、2024年3月 同社代表取締役CEOより現職。 |
| 原田 実 | 取締役COO兼CFO | 1990年4月 マニュファクチュラース・ハノーバー銀行入行、2004年1月 トリプレットゲート(現 同社)設立 取締役、2024年3月 同社取締役COO兼CFOより現職。 |
社外取締役は、西康宏氏(MySkin代表取締役・監査等委員)、渡邊龍男氏(オールアバウトライフマーケティング監査役・監査等委員)、江口真理恵氏(祝田法律事務所パートナー弁護士・監査等委員)です。
ワイヤレスゲートは監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つことで、監査・監督機能の強化を図っています。社外取締役3名全員が監査等委員を務め
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 2名 | 42百万円 | 21.0百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 18百万円 | 6.0百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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