※本記事は、株式会社グランディーズ の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
グランディーズは、不動産販売事業と建築請負事業を主軸に展開しています。同社グループは、建売住宅や投資用不動産の企画・開発・販売、および国産銘木を使用した注文住宅の建築請負を手掛けています。
単体従業員数は24名、連結従業員数は60名です。セグメントは不動産販売事業、建築請負事業の2つです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)もりぞう(建築請負事業)、三愛ホーム(不動産販売事業)などです。
2025年1月6日付で三愛ホームを連結子会社化し、同社は不動産販売事業セグメントに含まれています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
グランディーズは、不動産販売事業を主軸とする企業です。従業員の平均年齢や勤続年数から、比較的若手が多く活躍し、活気のある職場環境がうかがえます。同社グループは、人材の確保と育成を事業成長の重要な要素と位置づけています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数から従業員の定着傾向が見られます。平均年齢も比較的若く、若手社員がキャリアを築きやすい環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,328,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.5年 |
| 平均年齢 | 33.8歳 |
| 単体従業員数 | 24人 |
| 連結従業員数 | 60人 |
| 単体のグループ内比率 | 40.0% |
同社グループは、連結子会社である株式会社もりぞうにおいて、従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。この制度は国内グループ会社に適用されます。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
グランディーズは、不動産事業の安定的な成長には優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識しています。採用市場の競争激化や人材流動性の高まりをリスクと捉えつつも、従業員の専門性向上や組織力強化を中長期的な競争力向上につながる機会と捉えています。
同社グループは、安定的かつ持続的な成長のため、新卒定期採用を継続しています。公的資格の取得に向けた支援制度や成長に応じた研修プログラムを実施し、3年計画での育成と戦力化に努めています。
また、従業員の成長と定着を促すため、性別や年齢などに関係なく安心して働き続けられる職場環境の整備に努めています。具体的には、入社8年目までの新卒定期採用社員について、人事評価に基づく年2回(4月、10月)の昇給を実施しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
グランディーズグループは、不動産販売事業と建築請負事業を主軸に展開しています。顧客のニーズに応じた多様な住宅や投資用不動産の提供、そして高品質な注文住宅の建築を通じて収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、不動産販売事業と建築請負事業の二つの報告セグメントで事業を展開しています。不動産販売事業が収益規模において最大の事業であり、建築請負事業がこれに続いています。
不動産販売事業
建売住宅及び投資用不動産の販売を行っています。建売住宅販売では、地方都市や首都圏郊外で一次取得者層をターゲットに、高品質で価格優位性のある住宅を提供しています。投資用不動産販売では、個人富裕層や法人向けに投資用マンション「レスコ」シリーズ、投資用木造アパート「アテレーゼ」シリーズ、簡易宿泊所などを企画・開発・販売しています。収益は、これらの不動産の販売から得ています。運営は、グランディーズ及び三愛ホームが行っています。
建築請負事業
顧客から注文住宅の設計・建築を請け負う事業です。国産銘木「木曾ひのき」を使用した中高級志向の注文住宅を得意とし、関東甲信越エリアを中心に事業を展開しています。収益は、注文住宅の建築請負から得ています。運営は、もりぞうが行っています。
同社グループの外部顧客への売上高はすべて本邦からのものであり、海外比率や為替リスクに関する特段の言及はありません。前期には特定の主要顧客への売上高がありましたが、当期は該当事項がありません。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| 不動産販売事業 | 25.0億円 | 20.4億円 |
| 建築請負事業 | 17.3億円 | 13.8億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は変動を伴いながらも直近の連結会計年度で減少に転じています。経常利益も大きく変動しており、直近の連結会計年度では大幅な減少となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の連結会計年度で損失を計上しています。これは、投資用不動産販売の減少や建築請負事業の売上減少、株主優待費用の増加などが影響しています。営業活動によるキャッシュ・フローは、直近の連結会計年度で資金を使用する状況となりました。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 28.1億円 | 26.6億円 | 46.0億円 | 42.3億円 | 34.2億円 |
| 経常利益 | 2.8億円 | 2.2億円 | 1.2億円 | 4.7億円 | 29百万円 |
| 経常利益率 | 9.8% | 8.4% | 2.7% | 11.0% | 0.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.8億円 | 66百万円 | 1.8億円 | 2.5億円 | △3百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 50.72 | 18.77 | 51.06 | 69.45 | △0.76 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から大きく減少する結果となりました。これらの指標の変動は、同社グループの収益構造や事業環境の変化、特に直近の連結会計年度における売上高の減少や利益の減少が影響していると考えられます。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 60.4百万円 | 56.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 6.9百万円 | 0.2百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、当連結会計年度において営業活動および投資活動で資金を使用しており、成長投資フェーズにあることがうかがえます。一方で、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、財務の安定性について現状を把握することが重要です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は、当連結会計年度末で48.4%となっています。これは前期の61.2%から減少していますが、非製造業のプライム市場平均(24.2%)と比較すると高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は当連結会計年度で△0.1%となり、前期の10.4%からマイナスに転じました。
現金及び預金は当連結会計年度末で10.1億円となり、前期の16.1億円から減少しています。自己資本比率は比較的高い水準を維持しているものの、ROEがマイナスに転じ、現金及び預金も減少しているため、今後の収益改善が安定性維持の鍵となることが示唆されます。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 27.7億円 | 26.9億円 |
| 自己資本比率 | 61.2% | 48.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 10.4% | △0.1% |
| 現金及び預金 | 16.1億円 | 10.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度において△5.3億円の使用となりました。これは前期の1.8億円の獲得から資金使用に転じています。主な要因としては、棚卸資産の増加、前渡金の増加、未収消費税の増加などが挙げられます。
投資活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度で△4.1億円の使用となり、前期の△0.2億円の使用から資金使用額が増加しました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が要因となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度で2.9億円の獲得となり、前期の2.8億円の獲得からほぼ横ばいで推移しています。これは主に短期借入れによる収入によるものです。
これらの結果、フリーキャッシュ・フローは当連結会計年度で△9.3億円の使用となりました。これは、事業拡大のための投資(子会社買収、棚卸資産増加)を積極的に行っている成長投資フェーズと見られますが、本業での資金創出が追いついていない状況を示しています。短期借入れで資金を調達しており、今後の収益改善とキャッシュフローの安定化が、雇用や給与の安定性、さらなる成長に影響を与える可能性があります。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 1.8億円 | △5.3億円 |
| 投資CF | △0.2億円 | △4.1億円 |
| 財務CF | 2.8億円 | 2.9億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1.6億円 | △9.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの不動産販売事業は、景気動向や不動産市況、金利情勢、住宅税制等に左右される傾向があります。これらの変動により、経営成績や財政状態が大きく変動する可能性があります。
また、建売住宅販売や注文住宅の建築請負事業では、地場業者や大手・中堅業者の参入により競争が激化する傾向があります。競争において優位に立てない場合、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループの不動産販売事業には、専門的かつ高度な知識や資格を有した人材が不可欠です。また、事業拠点の拡大には営業人員等の増強が必要であり、人材の確保と育成が不調に終わった場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
グランディーズは、お客様の多様なニーズに応える住環境の提供を通じて、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。全てのステークホルダーと共に物質的・精神的豊かさを追求する経営理念を掲げ、変化する市場環境に適応しながら事業を展開しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「我々の創造する立派な商品・サービスを通じ、全てのステークホルダーと共に物質的・精神的豊かさを追求する」ことを経営理念としています。
高品質・価格優位な建売住宅の販売、富裕層向け投資用不動産の販売、中高級志向の注文住宅の建築請負など、お客様の多様なニーズに沿った最適な住環境の提供を通じて、持続的な成長と企業価値の向上に取り組むことを基本的な経営方針としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、取締役会をサステナビリティ全般に関する基本方針や重要課題を審議・決定する最高意思決定機関と位置付けています。
経営会議で重要事項を審議し、重要性に応じて取締役会へ報告または付議することで、ガバナンス体制を構築しています。不動産事業の安定的な成長には優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識しており、従業員の専門性向上や組織力強化を中長期的な競争力向上につながる機会と捉えています。
性別や年齢などに関係なく安心して働き続けることができる、働きやすい職場環境の整備に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、2026年12月期のスローガンを「整える」と定め、今後の更なる成長発展に向けて、収益基盤および人員体制を整備することを重要な経営課題としています。
人的資本に関しては、人材の確保および定着、従業員の能力開発、労働環境の整備等を重要な経営課題として認識し、継続的に管理しています。
連結子会社である株式会社もりぞうについては、早期の黒字転換を実現し、投資回収フェーズへの移行を目指すことも課題の一つです。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
グランディーズは監査役会設置会社であり、社外取締役を含む取締役会と監査役会が連携して経営を監督する体制を構築しています。これにより、経営の公正性・透明性の確保に努めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
グランディーズの筆頭株主は代表取締役社長の亀井浩氏です。創業者が大株主として経営を支える体制となっています。また、有限会社イージー・コンサルティングが上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 亀井 浩 | 41.04% |
| 有限会社イージー・コンサルティング | 9.75% |
| SBI証券 | 0.88% |
| 山口 定男 | 0.59% |
| 楽天証券 | 0.59% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
グランディーズの役員は7名(男性7名・女性-名)で構成され、女性役員比率は-%です。代表取締役社長は亀井浩氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 亀井 浩 | 代表取締役 社長 | 1988年7月みえのインテリア入社、1989年7月インテリア亀井創業、2006年11月同社設立代表取締役社長より現職。 |
| 後藤 大岳 | 取締役 営業本部長 | 2009年4月ヒューマンリソシア入社、2013年7月同社入社、2024年3月取締役営業本部長より現職。 |
社外取締役は、原口祥彦氏(弁護士法人アゴラ代表社員)、藤嶋司氏(藤嶋公認会計士事務所所長)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役2名と社外監査役2名を含む体制で、経営の公正性・透明性確保に努めています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
取締役の報酬は、株主総会で決議された報酬限度内で、代表取締役社長が担当職務や貢献度を総合的に勘案して決定しています。月額支給の固定報酬と役員賞与の業績連動報酬で構成され、その割合は固定報酬4に対し業績連動報酬1としています。監査役の報酬は監査役会で決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 2名 | 42百万円 | 21.2百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 4百万円 | 4.2百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 5百万円 | 1.2百万円 |
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