【平均年収1074万円】オンコリスバイオファーマ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収1074万円】オンコリスバイオファーマ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

オンコリスバイオファーマは、創薬バイオ企業として、がんのウイルス療法や重症ウイルス感染症治療薬などの開発と事業化を推進しています。研究開発先行型のため、直近の売上は減少、損失は拡大しました。


目次

※本記事は、オンコリスバイオファーマ株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


オンコリスバイオファーマは、創薬バイオ企業として研究開発先行型の事業を展開しています。独自性の高いがんのウイルス療法や重症ウイルス感染症治療薬などの開発と事業化を推進しており、「ウイルス創薬企業」として成長を目指しています。

同社の単体従業員数は38名です。事業セグメントは創薬事業の単一セグメントとなっています。

オンコリスバイオファーマは、従来のライセンス型事業モデルに加え、自社で製造販売承認を得る製薬会社型事業モデルへのハイブリッド移行を進めています。医薬品の製造は外部に委託し、国内販売は富士フイルム富山化学と提携するなど、アライアンスを通じて事業を展開しています。

オンコリスバイオファーマは、従来のライセンス型事業モデルから、自社で製造販売承認を得る製薬会社型事業モデルとのハイブリッド型事業モデルへの移行を進めています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


オンコリスバイオファーマは、ウイルス創薬という専門性の高い分野で事業を展開しています。従来のライセンス型事業モデルから、自社での製造販売承認を目指すハイブリッド型への移行を進めており、事業構造の変革期にあります。このような環境で、同社がどのような給与水準や働き方を提供しているのか、具体的なデータから見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、専門性の高い創薬事業を担う従業員で構成されています。平均勤続年数と平均年齢からは、一定の経験を積んだ人材が在籍している傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 10,744,197円
平均勤続年数 4.7年
平均年齢 49.4歳
単体従業員数 38人


同社は、国内の従業員を対象に退職一時金制度を設けています。給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型です。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


オンコリスバイオファーマは、成長戦略を実現するために、高度な専門的知識、技能、経験を有する多様な人材の確保と育成が不可欠であると考えています。これを維持・向上させるため、基本的な人事施策を確実に実施しています。

具体的には、社員がワークライフバランスを実現しやすいよう、勤務開始時間の選択制度やフレックスタイム制を導入しています。また、譲渡制限付株式報酬などの株式報酬による人材確保のための各種制度整備や、社内外の機会を捉えた社員教育も行っています。今後も人材育成に努め、より働きやすい環境の実現や社内制度の改善に向けた取り組みを推進していく方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


オンコリスバイオファーマは、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、法定開示データは開示されていません。

任意開示


オンコリスバイオファーマは、多様な人材の確保および育成、社内環境整備について、現時点では定量的な指標や目標を設定していません。今後、達成に向けた進捗を注視するとともに、指標や目標の設定要否についても引き続き検討する予定です。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


オンコリスバイオファーマは、創薬バイオ企業として、がんのウイルス療法や重症ウイルス感染症治療薬などの開発と事業化を進めています。従来のライセンス型事業モデルに加え、自社での製造販売承認を目指す製薬会社型事業モデルへの移行を進めている点が特徴です。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は研究開発先行型の事業を展開しており、独自性の高いがんのウイルス療法や重症ウイルス感染症治療薬などの開発と事業化を推進しています。特に、がんのウイルス療法OBP-301やOBP-702などの「がんのウイルス療法領域」と、ウイルス感染症治療薬OBP-2011を中心とした「重症ウイルス感染症領域」でパイプラインを構築しています。

また、HIV感染症治療薬として開発してきたOBP-601は、ドラッグリポジショニングにより神経難病治療薬として開発が進められています。さらに、がん細胞を特異的に発光させる検査用ウイルスOBP-401を用いた検査薬の開発や、眼科領域への応用が試みられているHDAC阻害剤OBP-801もパイプラインに含まれています。

同社の収益モデルは、パイプラインの開発を一定段階まで進め、製薬企業へライセンスを許諾し、その対価として契約一時金やマイルストーン、ロイヤリティ収入などを得るライセンス型事業モデルが中心でした。しかし、今後は自社で製造販売承認を得る製薬会社型事業モデルも展開する「ハイブリッド型事業モデル」への移行を進めています。OBP-301は国内での製造販売承認申請を行い、国内販売は富士フイルム富山化学、台湾での商業化権はMedigen Biotechnology Corp.に許諾しています。

OBP-601はTransposon社とのライセンス契約の下、同社が全世界での開発を進めています。同社の販売実績はTransposon Therapeuticsへの売上が100%を占めており、特定の顧客への収益集中が見られます。また、海外における臨床試験や製造が主に外貨建てで行われているため、為替変動リスクを認識しており、外貨建て収入の増加によってリスク低減を図る方針です。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


オンコリスバイオファーマは研究開発先行型の事業を展開しており、直近の事業年度においても損失を計上しています。当事業年度の売上高は28百万円となり、前期の31百万円から減少しました。営業損失は前期の△16.8億円から△20.2億円に拡大しています。

経常損失も前期の△16.6億円から△20.5億円に、当期純損失は前期の△16.8億円から△20.6億円にそれぞれ拡大しました。これは、研究開発活動の推進に伴う費用が増加しているためと考えられます。一方で、新株発行による増資などにより純資産は増加しており、現金及び現金同等物も増加しています。

営業活動によるキャッシュ・フローは引き続き支出となっていますが、財務活動によるキャッシュ・フローは株式の発行による収入が大きく、全体として資金の流入が見られます。

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性の観点から、同社の現在地を示します。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、自己資本比率やROE(自己資本利益率)、手元資金の状況から確認できます。これらの指標は、企業の安定性や収益性を測る上で重要です。具体的な数値の開示がないため、詳細な傾向を読み取ることはできません。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
自己資本比率 - -
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動における資金の出入りを示しています。事業活動によるキャッシュフローは、同社の本業における資金の創出能力や運転資金の状況を反映します。投資活動によるキャッシュフローは、設備投資やM&Aなど、将来の成長に向けた投資の状況を示しています。また、財務活動によるキャッシュフローは、借入や株式発行による資金調達、あるいは返済や配当といった資金の動きを表します。これらの資金の流れは、企業の成長戦略や財務状況を理解する上で重要な要素となりますが、具体的な数値の開示がないため、詳細な傾向を読み取ることはできません。そのため、雇用安定性や給与安定性、成長性への直接的な影響を判断することは難しい状況です。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF - -
投資CF - -
財務CF - -
フリーCF(営業CF+投資CF) - -

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、競合品が市場を寡占化した場合、パイプラインによる収入に影響を受ける可能性があります。また、海外企業・機関との外貨建取引が多いため、為替相場の変動が同社の事業、財務状況及び業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は、優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識しています。人材育成が円滑に進まない場合や、中心的役割を担う特定の従業員が社外に流出した場合、同社の事業、財務状況及び業績に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


オンコリスバイオファーマは、がんのウイルス療法薬や重症感染症治療薬の開発を通じて、医療現場の課題解決に貢献することを目指す創薬バイオ企業です。同社は「ウイルス創薬企業」として、独自の技術と事業モデルで成長を追求しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


オンコリスバイオファーマは「未来のがん治療に新たな選択肢を与え、その実績でがん治療の歴史に私たちの足跡を残してゆくこと」をビジョンとして掲げています。同社は医療の“イノベーション”を追求し、「オンコリスなしでは医療現場が、ひいては患者様が困る」という存在感ある創薬を展開することを基本方針としています。がんのウイルス療法薬や重症感染症治療薬の開発を通じて、いち早く医療現場の課題解決に貢献することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


オンコリスバイオファーマは、「少人数で大きな仕事を成し遂げるアドベンチャー」を重視する企業風土です。同社は、どれだけの人を救えるかに価値観を持ち、その結果としての利益を追求しています。経営者と社員、株主が意識を共有し、常に透明な経営とコンプライアンス遵守を心がけています。経営理念を具現化するための行動規範を策定し、役職員への浸透を図っています。研究開発部門と事業開発部門が一元的に情報を共有する組織体制を構築し、管理部門はステークホルダーを意識したコンプライアンスを徹底しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


オンコリスバイオファーマは、経営理念の浸透、人財の確保と成長、研究開発体制の強化、事業開発部門の強化、アウトソーシング戦略の効率化を重要な経営課題としています。経営理念に基づいた柔軟で活気ある組織構築を目指し、国際的視野を持つ人財の採用・育成を推進しています。製薬会社モデルへの移行に伴い、薬事体制や信頼性保証業務の経験者確保・育成が課題です。また、科学的知識とビジネス能力を持つ人財を育成し、海外製薬企業とのネットワーク強化と共同開発機会の創出を図っています。外部委託先との関係強化やリスク分散によるアウトソーシングの効率化にも取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


オンコリスバイオファーマは、取締役会、監査役会、会計監査人設置会社として、経営の効率性と適法性を確保し、健全な発展を目指しています。経営に対する監視機能の強化、研究開発を基盤とした効率的経営による収益体制の強化、経営内容の健全性の実現を目的としています。社外取締役を起用することで、事業の拡大発展と企業価値向上に向けた適切な意思決定を行う仕組みを構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は事業会社であるアステラス製薬です。また、代表取締役社長である浦田泰生氏も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
アステラス製薬 2.48%
モルガン・スタンレーMUFG証券 2.23%
浦田 泰生 1.77%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は浦田泰生氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
浦田 泰生 代表取締役社長 1983年4月小野薬品工業入社。1994年8月日本たばこ産業入社。2004年3月同社設立、代表取締役社長就任。2016年8月Oncolys USA Inc. CEO兼取締役会議長就任。2020年4月OPA Therapeutics Inc. CEO兼取締役会議長就任。2025年12月同社代表取締役社長より現職。
樫原 康成 常務取締役事業開発・リスク管理担当 1991年4月日本チバガイギー入社。2005年2月UMNファーマ代表取締役社長就任。2007年12月同社入社。2016年8月Oncolys USA Inc.取締役社長就任。2020年4月OPA Therapeutics Inc.取締役就任。2024年4月同社常務取締役事業開発・リスク管理担当より現職。
原野 修 取締役 1987年4月ハウス食品入社。1993年2月キリンビール入社。2005年4月キリンビバレッジ経営企画部部長就任。2020年4月協和発酵バイオ常勤監査役就任。2026年3月同社取締役就任より現職。


社外取締役は、斎藤泰氏(ゆこゆこホールディングス代表取締役)、飯野直子氏(京都府立医科大学学長補佐特任教授)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による経営の意思決定と業務執行の監督に加え、社外取締役の設置や監査役3名中2名を社外監査役とすることで、経営への監視機能を強化しています。社外取締役は、企業経営の豊富な経験や専門的な知見に基づき、独立した立場で経営の監視と助言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の金銭報酬は、株主総会で承認された報酬限度額の範囲内で、各取締役の中長期的な貢献度、役割、責任を勘案して年間報酬を決定しています。同社事業の収益モデル上、経営努力が収益化に至るまで相応の年数を要するため、業績連動報酬は原則として採用していません。中長期的な企業価値及び株主価値の持続的な向上を図るインセンティブとして、取締役(社外取締役を除く)に対し、譲渡制限付株式を付与する非金銭報酬を採用しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 83百万円 41.6百万円
監査役(社外除く) 2名 7百万円 3.6百万円
社外役員 6名 22百万円 3.6百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。