【平均年収451万円】MRT 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収451万円】MRT 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

MRTは、医療分野の人材ネットワークを強みとし、医療情報プラットフォーム事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は307名で、直近期は売上収益が増加し、利益は黒字に転換しました。


目次

※本記事は、MRT株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


MRTグループは、「医療を想い、社会に貢献する。」を企業理念とし、医師の互助組織を母体として発足しました。医療分野の人材ネットワークを強みとし、医師に対するインターネットを活用した非常勤医師紹介および常勤医師紹介を中心とした医療情報プラットフォーム事業を展開しています。

単体従業員数は238名、連結従業員数は307名です。同社グループの事業セグメントは医療情報プラットフォームの提供の単一セグメントです。

主な国内グループ会社は、MRTスタッフィング、医師のとも、MRTメディアパートナーズ(キャリア支援事業)、anew(BPO事業・ファイナンス事業)、バリューメディカルなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


MRTは、医療情報プラットフォームの提供を通じて社会貢献を目指す企業です。柔軟な働き方を支援する社内環境の整備にも力を入れており、多様な人材が活躍できる基盤づくりを進めています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が比較的若く、勤続年数もキャリア形成の初期段階にある人材が中心となっている傾向が見られます。これは、新しい環境で自身の専門性を高めたいと考える方にとって、刺激的な環境である可能性を示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 4,506,398円
平均勤続年数 5.3年
平均年齢 32.7歳
単体従業員数 238人
連結従業員数 307人
単体のグループ内比率 77.5%


同社には、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の退職給付制度があります。これらの制度は国内グループ会社を対象としています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「医療を想い、社会に貢献する。」という企業理念の実現に向け、行動指針として「医療に関わる全ての人のために」「上品に」「合理的に」を掲げています。この理念に共感し、バリューを体現する人材の育成が持続的な成長と社会貢献に不可欠であると考えています。

人材の多様性を確保し、育成すること、そして社内環境を整備することを重視しています。具体的には、国籍、年齢、性別にとらわれない多様性を重んじた人材登用、研修機会の提供、人事評価を実施しています。

また、持続可能な働き方の実現に向け、育児・介護関連制度の整備と周知、本人および家族を含む健康管理支援、在宅勤務・テレワーク等の働き方支援、ICT化による業務効率向上支援、福利厚生制度の拡充などを図っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。なお、自治体から受託した業務に従事する医療従事者は算定から除かれています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 33.3%
男性労働者の育児休業取得率 1.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 73.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 75.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 102.6%

指標及び目標


提出会社の任意開示データです。
労働者の男女の賃金の格差は、男性賃金を100としたときの女性賃金の割合を示しています。実績値の算定時における男性平均年齢は36歳、女性平均年齢は31歳です。

指標 目標 実績(当事業年度)
管理職に占める女性比率 40.0%以上 33.3%
労働者の男女の賃金の格差(正規雇用労働者) 85.0%以上 75.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


MRTは、医療現場の主役である医師のQOL向上と医療の創造を目指し、インターネットを活用した医療情報プラットフォーム事業を展開しています。医療人材サービスを主軸に、多岐にわたるサービスで医療現場を支援しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、「医療を想い、社会に貢献する。」を企業理念に掲げ、医療分野の人材ネットワークを強みとしています。インターネットを活用した医療情報プラットフォームの提供を単一事業としています。

主なサービスは、医師向けの非常勤医師紹介(Gaikin)と常勤医師紹介(career)からなる医療人材サービスです。看護師、薬剤師、臨床検査技師、臨床工学技士、放射線技師といったコメディカル人材のアルバイト紹介や転職紹介も手掛けています。

また、医局業務をサポートするグループウェア「ネット医局®」や、オンライン診療・健康相談サービス「Door.into健康医療相談」「ポケットドクター」も提供しています。医師によるマーケティング・商品開発支援、出版サービス、医療機関運営支援サービス、医師向け医薬品プロモーション支援、自治体・企業向けBPO、Well-beingサービス、医療機器プラットフォームサービスなど、幅広い事業を展開しています。

収益は、医療人材が紹介先の医療機関に勤務を開始した時点で認識される紹介手数料が中心です。PRサービスや運営受託業務など、一定期間にわたって役務を提供するサービスでは、契約期間の経過とともに収益を認識しています。同社グループは、特定の顧客に収益が集中することはありません。海外においては、ベトナム事業が大きく成長しており、現地企業との提携を通じて医療人材プラットフォームを本格始動させています。

セグメント 売上収益(2024年12月期) 売上収益(2025年12月期)
当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日) - 4兆1,915億円
前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日) - 4兆1,655億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上収益は、直近5年間で変動が見られます。前期は売上収益が減少しましたが、当期はわずかに増加に転じました。

利益面では、前期に営業損失、税引前当期損失、親会社の所有者に帰属する当期損失を計上しましたが、当期は黒字に転換しています。営業活動によるキャッシュ・フローは前期、当期ともにプラスを維持しており、本業によるキャッシュ創出能力は継続している状況です。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上収益 44.7億円 87.4億円 54.1億円 41.7億円 41.9億円
税引前利益 12.6億円 29.4億円 8.6億円 △3.3億円 1.1億円
税引前利益率 28.1% 33.6% 15.9% △8.0% 2.6%
親会社の所有者に帰属する当期利益 7.7億円 21.6億円 5.2億円 △3.1億円 56百万円
1株当たり当期純利益(円) 139.30 387.53 94.65 △56.55 9.91

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上収益(連結)は、前期から横ばいとなっています。一方、従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期のマイナスから当期はプラスに転じました。これは、同社グループの収益性が改善し、従業員一人ひとりの稼ぐ力が向上している傾向を示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上収益(連結) 13.7百万円 13.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △0.4百万円 0.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


MRTは、本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている段階にあります。財務基盤や資金の流れから、同社グループの安定性と成長への姿勢を見ていきます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


MRTの財務基盤は、自己資本比率が高く、安定した状態にあることを示しています。これは、外部からの借入に過度に依存せず、自社の資金で事業を運営していることを意味します。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と比較して低い水準にあり、資本を効率的に活用して利益を生み出す点には改善の余地があることを示しています。手元資金は前期から減少していますが、事業運営に必要な流動性を確保している状況です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
自己資本 45.2億円 46.5億円
自己資本比率 66.9% 71.7%
ROE(自己資本利益率) -6.8% 1.2%
現金及び現金同等物 26.1億円 16.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


MRTの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益の計上や減価償却費及び償却費の増加により資金を獲得しています。これは本業で安定的に資金を生み出していることを示しています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは、元本の安全性の高い金融商品の取得や無形資産の取得による支出が増加し、資金を使用しています。これは将来の成長に向けた積極的な投資を行っている状況を反映しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済や自己株式の取得により資金を使用しています。結果としてフリーキャッシュ・フローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあることがうかがえます。このような資金の流れは、同社グループが事業拡大と将来の収益基盤強化に注力しており、中長期的な成長が期待できる状況にあることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 5.0億円 4.2億円
投資CF △18.4億円 △6.2億円
財務CF 1.6億円 △7.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △13.4億円 △2.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

人材紹介業界は新規参入障壁が低く、多数の事業者が存在しています。医療分野では医師からの信頼が重要であり、同社グループは差別化を図っているものの、競合による紹介手数料や利用料の低下、業界再編が進む可能性を認識しています。

同社グループはASEANをはじめとする東南アジア圏へのサービス提供を拡大しています。海外事業においては、進出国や地域の法律・規制の違い、政情不安、通貨危機、自然災害、伝染病の蔓延、インフレなどが業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業拡大を進める上で優秀な人材の確保と育成を重要な課題と認識しています。人材を適時に確保できない場合や、人材が大量に社外へ流出した場合、あるいは育成が計画通りに進捗しない場合には、同社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


MRTは「医療を想い、社会に貢献する。」という企業理念のもと、医療・ヘルスケア分野の革新を目指す企業です。医療現場の課題解決と持続可能な社会の実現に貢献する企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


MRTグループは「医療を想い、社会に貢献する。」を企業理念としています。医療現場の主役である医師のQOL向上を通じて、豊かな医療の創造を目指しています。

ビジョンとしては「医療・ヘルスケアの革新的なマーケットプレイスを創る」ことを掲げています。相互扶助精神に基づき、患者のために医療現場の問題を解決し、医療環境の未来をつなぐプラットフォームを構築することを目指しています。

具体的には、医局向けサービスの拡充、地方へのビジネス拡大、グループ共有プラットフォームの活用を通じて、医師会員登録数および医療機関登録数の増加を図っています。また、医療人材紹介サービスに加え、医師同士、企業と医師、患者と医師をつなぐ多様なサービスの拡充にも取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


MRTグループは「医療を想い、社会に貢献する。」という企業理念を実現するため、「医療に関わる全ての人のために」「上品に」「合理的に」という三つの行動指針を掲げています。これらのコアバリューを共有する医療のプロフェッショナル集団として、社会貢献に尽力しています。

企業理念に共感し、バリューを体現する人材の採用と育成を重視しています。多様な属性や経験を持つ人材が公平感とやりがいを感じて働けるよう、国籍、年齢、性別にとらわれない人材登用、研修機会の提供、人事評価を行っています。

また、育児・介護関連制度の整備、健康管理支援、在宅勤務・テレワークの推進、ICT化による業務効率向上支援、福利厚生制度の拡充など、持続可能な働き方を実現するための社内環境整備にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


MRTグループは、持続的な成長を実現するため、いくつかの課題に取り組んでいます。医療人材紹介においては、常勤紹介の認知度向上や、医療従事者会員数および登録医療機関数の増加を目指しています。

また、医療人材プラットフォームを活用し、医療従事者の地域偏在や診療科偏在といった地域医療課題の解決にも貢献しようとしています。新たな価値創造として、サービスの質や連携を高め、医師、医療機関、患者、一般顧客に向けたサービス拡充を進めています。

さらに、海外市場での医療DX・医療人材プラットフォーム構築、システムの安定稼働と強化、そして優秀な人材の継続的な採用と育成も重要なテーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


MRTの取締役会は7名で構成され、経営の重要な意思決定と職務執行の監督を行っています。また、監査役会が独立した立場から監査機能を担う体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


MRTの株主構成を見ると、創業家およびその関連会社が上位を占めていることが特徴です。筆頭株主は株式会社冨田医療研究所であり、創業家が経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
株式会社冨田医療研究所 21.69%
冨田 兵衛 16.36%
冨田 留美 8.13%
伊藤忠商事 4.88%
馬場 稔正 4.77%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長は小川智也氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
小川 智也 代表取締役社長 メディカル・ヘルスケア本部長 2002年医師国家試験合格後、救命救急センターに入職。2011年同社取締役事業本部長に就任し、2019年より代表取締役社長メディカル・ヘルスケア本部長、2025年より現職。
冨田 兵衛 取締役会長 1993年医師国家試験合格後、虎ノ門病院入職。2000年に有限会社メディカルリサーチアンドテクノロジー(現同社)を設立し代表取締役に就任。2012年より同社取締役会長、2017年より医療法人社団優腎会理事長、2024年よりデータサイエンス代表取締役会長兼社長より現職。
西岡 哲也 取締役 コーポレート本部長 兼 事業推進室長 2000年朝日監査法人入所。2006年マスターピースに入社し、2013年同社入社。2015年より同社取締役コーポレート本部長兼事業推進室長、2019年よりanew代表取締役社長より現職。
加藤 修孝 取締役 グローバル事業管掌 2009年ワールドストアパートナーズ入社。2017年同社入社後、2023年より取締役メディカル・ヘルスケア本部長。2025年より同社取締役グローバル事業管掌、MRT VIETNAM CEOより現職。


社外取締役は、雨宮玲於奈氏(株式会社スマートエージェンシー代表取締役社長)、青山綾子氏(ARIA株式会社代表取締役)、富樫泰良氏(一般社団法人オール・ニッポン・レノベーション代表理事)です。

同社は監査役会設置会社です。社外取締役は、豊富な経験と知識に基づき、独立した立場から経営の健全性・透明性向上に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬と業績連動報酬で構成されています。業績連動報酬は、営業利益の対前年度比や各取締役の貢献度を勘案して支給され、報酬全体に占める割合は0%から50%の範囲で算定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 68百万円 16.9百万円
社外取締役 3名 10百万円 3.4百万円
社外監査役 3名 10百万円 3.4百万円


使用人兼務としての給与及び賞与の支給はありません。提出会社の役員ごとの報酬等の総額等については、報酬等の総額が1億円以上である者が存在していないため、記載しておりません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。