※本記事は、株式会社robot home の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
robot homeは、AI・IoTなどの先端技術を活用したDXを推進し、不動産領域で多様なサービスを提供する企業です。リアルとテクノロジーの知見を融合させ、住宅の変革と企業価値向上を目指しています。
単体従業員数は147名、連結従業員数は244名です。同社グループの事業セグメントは、AI・IoT事業、robot home事業の2つです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)rh labo(AI・IoT事業)、rh maintenance(robothome事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社robot homeは、テクノロジーを活用した住宅関連事業を展開しており、その事業特性から従業員の働き方や給与水準は転職を検討する上で重要な要素となります。同社グループの給与水準や在籍傾向、人材戦略、そして多様性に関する指標について詳しく見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均年齢が35.7歳、平均勤続年数が5.2年となっており、比較的若手から中堅層の従業員が中心となって活躍している傾向が見られます。この勤続年数から、一定の定着感があることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,731,000円 |
| 平均勤続年数 | 5.2年 |
| 平均年齢 | 35.7歳 |
| 単体従業員数 | 147人 |
| 連結従業員数 | 244人 |
| 単体のグループ内比率 | 60.2% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「テクノロジーで、住宅を変え、世界を変えていく。」という理念のもと、持続的な企業価値向上の実現に向けて、優秀なIT人材の採用とDX体制の加速を重要視しています。
積極的な採用活動を推進する一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築、DX教育研修等を進める方針です。人材育成と社内環境整備を通じて、従業員の成長と企業の発展を目指しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体のデータを示します。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、記載を省略しています。また、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は、公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 28.6% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
robot homeは、AI・IoT等の先端技術を活用し、不動産領域のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進している企業です。これまで培ってきたリアルとテクノロジーの知見を活かし、多様な生活スタイルに合わせた利便性の高いサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、「AI・IoT事業」と「robot home事業」の2つの報告セグメントで事業を展開しています。収益の大部分はrobot home事業から得られており、AI・IoT事業も収益に貢献しています。同社グループの事業は主に日本国内を対象としており、特定の顧客への収益集中は見られません。
AI・IoT事業
AI・IoT事業では、土地から選べるアパート経営「robot home」の継続的な開発・運用、およびサービスの提供を行っています。入居者、オーナー、メンテナンス会社、賃貸仲介会社、賃貸管理会社の全てのプレーヤーをプラットフォーム上で繋ぎ、賃貸経営の自動化を目指しています。
収益は、これらのプラットフォームサービスや、不動産業界のみならず他業界への「DX総合支援サービス」の提供から得ています。
robot home事業
robot home事業では、AI・IoT事業で構築したアパート経営「robot home」を活用し、不動産オーナーに向けた新築・中古物件の供給から賃貸管理の受託、売却・再投資までを一貫して支援しています。プラットフォーム内の流通を拡大する好循環成長サイクルの構築に努めています。
収益は、新築・中古物件の供給といったフロー領域と、賃貸管理RPAシステム「robot home for PM」を活用したPM業務や家賃保証等のインシュアランスサービス、メンテナンス領域といったストック領域から得ています。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| robot home事業 | 125億円 | 232億円 |
| AI・IoT事業 | 6.9億円 | 9.1億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、過去5期間にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに継続的に増加する傾向を示しています。特に当連結会計年度においては、売上高および各利益が前期から大幅に増加しました。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 40.9億円 | 54.2億円 | 86.3億円 | 132億円 | 241億円 |
| 経常利益 | 3.6億円 | 6.6億円 | 7.4億円 | 10.2億円 | 17.9億円 |
| 経常利益率 | 8.7% | 12.3% | 8.6% | 7.7% | 7.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.7億円 | 7.2億円 | 8.9億円 | 9.1億円 | 19.9億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 4.12 | 8.00 | 9.86 | 10.16 | 22.13 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、当期に前期から大きく増加しました。また、従業員1人あたり営業利益も当期に前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 55.3百万円 | 98.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 4.4百万円 | 7.2百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
robot homeは、堅実な財務基盤を構築しており、安定した経営状況を示しています。本業で得た資金を効率的に活用し、将来に向けた投資も行いながら、健全な資金の流れを維持しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループは高い自己資本比率とROEを維持しており、強固な財務体質を示しています。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営における安定性がうかがえます。このような財務基盤は、事業の継続性や将来の成長投資を支える上で重要な要素となります。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 93.1億円 | 112億円 |
| 自己資本比率 | 70.3% | 70.1% |
| ROE(自己資本利益率) | 10.2% | 19.4% |
| 現金及び預金 | 65.0億円 | 75.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、その資金を事業活動や投資に充てている状況を示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは18.5億円の収入となり、前連結会計年度と比較すると減少しています。これは主に税金等調整前当期純利益の増加要因があった一方で、売上債権及び契約資産の増減額が減少要因となったことによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは△6.6億円の支出となり、前連結会計年度よりも支出が減少しました。これは主に有形固定資産の取得による支出があった一方で、投資事業組合からの分配による収入があったことによるものです。本業で得た資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出すフリーキャッシュフローは11.9億円のプラスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは△1.8億円の支出となり、前連結会計年度の収入から支出へと転換しました。これは長期借入れによる収入があった一方で、長期借入金の返済や配当金の支払額があったことによるものです。これらの資金の流れから、同社グループは本業で安定した収益力を持ち、健全な財務運営を行っていることがうかがえ、雇用や給与の安定性にもつながる基盤があると言えます。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 20.6億円 | 18.5億円 |
| 投資CF | △7.3億円 | △6.6億円 |
| 財務CF | 4.5億円 | △1.8億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 13.3億円 | 11.9億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループが属する不動産業界は、景気動向や金利動向、地価動向、税制改正等の経済市況の影響を受けやすい特性があります。入居率の悪化や家賃相場の下落、金利負担増などが、アパート経営に支障をきたす可能性があります。
また、不動産業界には多数の事業者が存在しており、プラットフォームを利用した不動産マッチングビジネスにおいても、他社の本格参入による競争激化や価格競争、会員獲得コストの増加が生じる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループの将来の成長は優秀な人材をはじめとする人的資源に大きく依存しており、人材採用及び人材育成は重要な経営課題です。事業拡大に伴い優秀な人材を積極的に採用していく方針ですが、十分な人材が確保できない場合や、現在在籍している人材が流出する場合には、事業展開や経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
robot homeグループは、「テクノロジーで、住宅を変え、世界を変えていく。」という経営理念のもと、事業を展開しています。AI・IoT等の先端技術を活用したDXを推進し、不動産領域における多様なサービスを通じて、社会に貢献することを目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループの経営理念は「テクノロジーで、住宅を変え、世界を変えていく。」です。AI・IoT等の先端技術を活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)により、不動産領域で多様なサービスを提供しています。これまで培ってきたリアル領域とテック領域のノウハウを基盤に、「リアル×テクノロジー」の知見をDX領域へ展開し、企業価値の向上を目指しています。中長期的な視点では、DX企業としてさらなる成長を遂げ、AI・IoT×不動産のリーディングカンパニーを目指す方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、法令遵守のもと、株主やその他のステークホルダーからの信頼確保を重視しています。企業価値の持続的な向上のため、経営の効率性、透明性、健全性を確保できる経営体制をコーポレート・ガバナンスの基本としています。持続的企業価値向上の実現に向けて、優秀なIT人材の採用とDX体制の加速を重要視しています。従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築、DX教育研修等を進めることで、人材育成にも力を入れています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、コーポレートガバナンスの強化を重要な課題と認識しています。経営の透明性・客観性を確保するため、意思決定の迅速化と機動的な業務執行、経営の監督機能と業務執行機能の明確な分離を図っています。コンプライアンス・リスク管理体制の強化も優先課題であり、コンプライアンス統括本部の設置や内部通報制度の充実に取り組んでいます。また、優秀なIT人材の確保と育成、技術革新への対応、システムトラブルへの対応も重要なテーマとしています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
robot homeは監査等委員会設置会社を採用しており、経営の監督機能と業務執行機能の分離を図ることで、迅速な意思決定と機動的な業務執行を目指しています。取締役会による監督機能の強化に加え、執行役員制度を導入しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
robot homeの筆頭株主は代表取締役CEOである古木大咲氏です。上位株主には、古木氏をはじめとする個人株主が複数名を占めており、同社の資本構成は特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ特徴があります。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 古木 大咲 | 44.44% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 4.95% |
| 清板 大亮 | 2.95% |
| 石井 啓子 | 2.32% |
| ケイアイスター不動産 | 1.90% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役CEOは古木大咲氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 古木 大咲 | 代表取締役CEO | 2001年11月に三和エステートに入社後、2006年1月に同社を設立し代表取締役に就任しました。2018年3月より同社代表取締役CEOを務めています。 |
| 藤本 一之 | 取締役 執行役員CCO | 1977年4月に同和火災海上保険(現あいおいニッセイ同和損害保険)に入社し、2010年6月にはあいおいニッセイ同和損害保険の常務執行役員に就任。2020年3月より同社取締役執行役員CCOを務めています。 |
| 安井 慎二 | 取締役執行役員CFO | 2004年11月に監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)に入所し、2018年7月に同社に入社しました。2023年3月より同社取締役執行役員CFOを務めています。 |
| 安田 博一 | 取締役執行役員CSO | 2007年4月にガリバーインターナショナル(現IDOM)に入社後、2016年11月にiVacation(現rh maintenance)に入社しました。2023年3月より同社取締役執行役員CSOを務めています。 |
社外取締役は、鈴木良和氏(シティユーワ法律事務所パートナー・監査等委員会委員長)、原雅彦氏(元オリックス銀行取締役兼執行役員副社長・監査等委員会委員)、浅田浩氏(元ハウスドゥ専務取締役CFO・監査等委員会委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会は社外取締役3名を含む7名で構成されています。監査等委員である社外取締役は、取締役の業務執行に対する監視・監督機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
robot homeの役員報酬は、業績連動報酬や非金銭報酬等はなく、基本報酬のみで構成されています。報酬額は、役位や職責、在任年数に加え、他社水準や同社の業績、従業員給与の水準などを総合的に考慮して決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 1.4億円 | 34.4百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 22百万円 | 7.2百万円 |
なお、報酬の対象となる役員の人数は、当事業年度末現在の取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名、監査等委員である取締役3名で構成されています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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