※本記事は、WASHハウス株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月30日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
WASHハウスは、セルフランドリー事業とコンテナ事業を展開しています。同社グループのセルフランドリー事業では、「WASHハウス」ブランドの店舗の企画、開発、運営、システム提供を行い、FCオーナーに代わって店舗管理まで手掛けています。
単体従業員数は105名、連結従業員数は107名です。セグメントはセルフランドリー事業、コンテナ事業の2つです。
主な国内グループ会社は、WASHHOUSEフィナンシャル、WASHハウスサステナブルなどです。
当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更し、中華人民共和国に連結子会社を設立し海外第1号店舗を出店しました。また、コンテナ事業ではホテル「1NLDK」を2拠点オープンしています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
WASHハウスは、セルフランドリー事業を主軸とする企業です。給与水準や働き方については、従業員の平均年齢や勤続年数から、人材の定着状況や年齢構成の傾向を把握することができます。同社グループがどのような人材戦略を持ち、従業員の育成や働きやすい環境づくりにどのように取り組んでいるかを確認することは、入社後のキャリアを考える上で重要です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が40代前半であり、平均勤続年数は5年未満となっています。従業員の年齢構成や定着状況について、これらの数値から傾向を読み取ることができます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,135,000円 |
| 平均勤続年数 | 4年10ヶ月 |
| 平均年齢 | 42歳6ヶ月 |
| 単体従業員数 | 105人 |
| 連結従業員数 | 107人 |
| 単体のグループ内比率 | 98.1% |
同社は退職金規程に基づく確定給付型の退職一時金制度を採用しています。これは給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度です。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「全ての発想をお客様の立場で考えることを基準とし、真に社会から必要とされる存在であり続ける」を企業理念としています。持続的な成長や企業価値向上のためには、人材が重要な経営資源であると位置づけています。事業の成長に向けて主体的に取り組める多様性のある人材の確保と育成が必要であると考えています。
人材採用と社員教育を行う人材開発室を中心に、専門性のある有資格者のみならず、多様性のある人材を確保するため、年齢、学歴、性別、国籍などの枠を超えた採用に努めています。教育制度や管理職者のマネジメント力向上に資する研修等の実施及び充実を図っています。
また、就業環境の改善や社内制度の定期的な見直しを行い、安定して企業の成長に寄与できる人材の育成に取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 16.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 77.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 78.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 28.2% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
WASHハウスは、セルフランドリー事業とコンテナ事業を展開する企業です。同社グループは、これらの事業を通じて顧客にサービスを提供し、収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、セルフランドリーの企画、開発、運営、システム提供を行うセルフランドリー事業と、コンテナハウスを利用したホテル等の施設販売およびその管理運営を受託するコンテナ事業を展開しています。
セルフランドリー事業
同社グループのセルフランドリー「WASHハウス」は、単に機器を販売するだけでなく、出店後の店舗管理も同社が行うことで、FCオーナーに代わり店舗利用者に快適なサービスを提供することを目指しています。
FC部門では、出店候補地の選定から店舗の設計、内装工事、機器設置までをパッケージ化した「WASHハウスセルフランドリーシステム一式」を販売し、開業準備費用やFC加盟金を受領しています。店舗運営部門では、FC店舗と直営店舗のすべてを一括管理運営し、24時間365日対応のコールセンター、管理カメラと遠隔コントロールによるサポート、毎日の点検・清掃、洗剤補充、メンテナンス巡回、広告活動などのサービスを提供し、これらに係る対価を受領しています。
収益は、FCパッケージの販売、FC加盟金、店舗管理委託契約に基づく洗剤販売、店舗管理料、清掃受託費、広告分担金、および直営店舗の利用料などから得ています。
コンテナ事業
同社グループのコンテナ事業では、コンテナハウスを利用したホテル等の施設販売およびその管理運営を受託しています。
収益は、コンテナハウスを利用したホテル等の施設販売や貸付、およびその管理運営の受託から得ています。
同社グループの売上高は、本邦以外の外部顧客からの売上高はありません。また、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先は存在しません。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| セルフランドリー事業 | 20.8億円 | 21.3億円 |
| コンテナ事業 | 1百万円 | 4.0億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は直近の2025年12月期にかけて増加傾向にあります。経常利益は変動が見られますが、直近の2025年12月期には前期から大きく増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益も変動があり、直近の2025年12月期は前期から減少しています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 21.3億円 | 19.2億円 | 19.1億円 | 20.8億円 | 25.3億円 |
| 経常利益 | △1.4億円 | 61百万円 | 26百万円 | 24百万円 | 63百万円 |
| 経常利益率 | △6.7% | 3.2% | 1.4% | 1.2% | 2.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △1.8億円 | 11百万円 | △33百万円 | 31百万円 | 10百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △25.62 | 1.70 | △4.83 | 4.53 | 1.55 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、2025年12月期に前期から増加しています。一方、従業員1人あたりの営業利益は、2025年12月期に前期から横ばいとなっています。これらの指標は、同社グループの収益体質や組織の効率化の傾向を示しています。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 20.6百万円 | 23.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.2百万円 | 0.2百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況です。現在の財務状況から、同社グループの安定性について確認します。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準にあります。これは、事業運営における安定性を示す一つの指標となります。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準で推移しています。手元資金である現金及び預金は増加傾向にあり、事業活動を支える資金を確保している状況です。これらの財務状況は、同社グループの事業継続性や将来の成長投資の余力に影響を与える要素となります。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 18.2億円 | 18.4億円 |
| 自己資本比率 | 42.3% | 39.7% |
| ROE(自己資本利益率) | 1.8% | 0.6% |
| 現金及び預金 | 10.0億円 | 10.8億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況を示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは6百万円の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の発生があった一方で、棚卸資産の増加や仕入債務の減少があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは159百万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出や無形固定資産の取得による支出があった一方で、預り保証金の受入による収入があったことによるものです。この結果、事業活動で得た資金を上回る投資を行っており、フリーキャッシュフローはマイナスとなっています。
財務活動によるキャッシュフローは230百万円の増加となりました。これは主に、短期借入金の増加があった一方で、長期借入金の返済による支出やリース債務の返済による支出があったことによるものです。同社グループは、事業の拡大に向けた投資を継続しており、資金調達によってこれを支えている状況です。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 234百万円 | 6百万円 |
| 投資CF | △167百万円 | △159百万円 |
| 財務CF | △98百万円 | 230百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 67百万円 | △153百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、セルフランドリー事業において競合企業との競争激化や新規参入による競争激化のリスクを認識しています。また、FC事業の売上高が全体の14.2%を占めており、国内外の経済動向により新規FCオーナーの開拓が進まない場合や既存FCオーナーの出店意欲が低下した場合に、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、正社員107名と小規模な組織であり、事業拡大や業務内容の多様化に伴う内部管理体制の充実を課題としています。人員の増強が計画通りに進まなかった場合や既存の人材が社外に流出した場合には、組織的効率が低下し、業績や今後の事業展開に影響を与える可能性があることをリスクとして認識しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
WASHハウスは、「全ての発想をお客様の立場で考えることを基準とし、真に社会から必要とされる存在であり続ける」ことを企業理念としています。お客様への価値提供を最優先に考え、社会に貢献し続けることを目指す会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「全ての発想をお客様の立場で考えることを基準とし、真に社会から必要とされる存在であり続ける」ことを企業理念としています。FC店舗数に比例して得られる店舗管理収入によるストックビジネスで、安定した経営基盤を築くことを基本方針としています。
中長期的には、FC店舗の加速度的な増加はもちろん、広告収入や洗剤の自社製造といったセルフランドリー周辺事業や関連事業への進出も予定しています。これら新規事業とストックビジネスを合わせて展開し、事業規模の拡大と収益性の両面を追求することで、継続的に安定した経営基盤と財務体質の維持を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「全ての発想をお客様の立場で考えることを基準とし、真に社会から必要とされる存在であり続ける」という企業理念のもと、「安心、安全、清潔」な店舗環境を提供する基本姿勢を大切にしています。お客様に喜ばれる付加価値を創造し提供し続けることを重視する企業風土です。
人材育成においては、人材開発室を中心に、専門性のある有資格者だけでなく、年齢、学歴、性別、国籍などの枠を超えた多様性のある人材の確保に努めています。教育制度や管理職のマネジメント力向上に資する研修の実施・充実を図り、就業環境の改善や社内制度の定期的な見直しを通じて、企業の成長に貢献できる人材の育成に取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、さらなる成長のために人材の確保と育成を不可欠な課題と認識しています。人材開発室を中心に、教育制度や管理職のマネジメント力向上に資する研修の実施・充実を図り、組織として力を発揮できる基盤づくりに取り組んでいます。
また、海外も含めた業容の拡大に伴い、経営管理体制の充実・強化も重要な課題です。コーポレート・ガバナンスのさらなる強化に向けた取り組みが必要と考えており、法令遵守や社内の徹底した情報共有のための施策を進めています。店舗売上の維持向上に向けては、QSC(クオリティー・サービス・クレンリネス)の向上やWASHハウスアプリを活用した販売促進施策を継続しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
WASHハウスは、株主総会、取締役会、監査役会を設置し、経営の透明性と公正性の向上を目指した経営管理体制を構築しています。取締役会は代表取締役社長が議長を務め、社外取締役を含む6名で構成されています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
WASHハウスの株主構成を見ると、筆頭株主は個人の児玉康孝氏であり、第2位にはKDMが名を連ねています。同社グループの主要株主である児玉康孝氏の持株比率は、持株会社であるKDMおよび二親等以内の親族の所有株式を合計すると過半数となることから、支配株主に該当します。これにより、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 児玉 康孝 | 28.25% |
| KDM | 21.35% |
| 日高 栄作 | 3.32% |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点第3位以下を切り捨てて記載されています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は児玉康孝氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 児玉康孝 | 代表取締役社長 | 1988年新日本証券株式会社入社、1996年日本マクドナルド株式会社入社、2001年同社設立代表取締役社長就任より現職。 |
| 阿久津浩 | 専務取締役 | 1990年株式会社日本旅行入社、2001年株式会社コスモス薬品入社、2006年同社入社、2019年専務取締役就任より現職。 |
| 德田俊行 | 取締役営業部長 | 1999年株式会社大興投資コンサルタンツ入社、2002年同社入社、2008年同社取締役営業開発部ゼネラルマネージャー、2022年取締役営業部部長就任より現職。 |
| 児玉ユミ子 | 取締役本店営業部部長 | 2001年同社設立取締役就任、2003年一般社団法人全国コインランドリー管理業協会設立理事就任、2022年取締役本店営業部部長就任より現職。 |
| 古川一樹 | 取締役営業担当部長兼設計施工監理担当部長 | 1994年株式会社大興不動産入社、2004年同社入社、2008年同社取締役営業部ゼネラルマネージャー、2022年取締役設計施工監理担当部長、2022年取締役営業担当部長兼設計施工監理担当部長就任より現職。 |
社外取締役は、山渋幸德氏(福保代表取締役社長)です。
同社は監査役会設置会社であり、株主総会、取締役会、監査役会を設置しています。取締役会は経営に関する重要事項の意思決定と業務執行の監督を行い、監査役会は取締役の職務執行状況を監視しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
WASHハウスの役員報酬は、月例の固定報酬のみで構成されています。役位、職責、在任年数、同社グループの業績、従業員給与の水準などを総合的に考慮して決定される方針です。固定報酬が個人別の報酬等の全額を占めており、業績連動報酬や非金銭報酬は含まれていません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 5名 | 1.4億円 | 27.2百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 6百万円 | 6.0百万円 |
| 社外取締役 | 1名 | 3百万円 | 3.0百万円 |
| 社外監査役 | 2名 | 3百万円 | 1.5百万円 |
報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人給与は含まれていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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