【平均年収476万円】JMC 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収476万円】JMC 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

JMCは、製造業のものづくりをトータルサポートする企業です。3Dプリンター、鋳造、CTの各事業を展開しています。直近の業績は増収となりましたが、経常利益は減少し、当期純損失を計上しました。


目次

※本記事は、株式会社JMC の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


JMCは、製造業を中心に幅広い業種の「試作品」から「最終製品」までのものづくりをトータルサポートしています。3次元CADデータ技術を核に、樹脂を素材とする3Dプリンターと金属を素材とする砂型鋳造の両成型法を活用しています。

単体従業員数は138名です。セグメントは3Dプリンター事業、鋳造事業、CT事業の3つです。

JMCは、3Dプリンター事業、鋳造事業、CT事業の3つの事業を主体として、製造業のものづくりをトータルサポートしています。3次元CADデータ技術を駆使し、試作品から最終製品までを一貫して提供しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社JMCは、先進的なものづくり技術を核に事業を展開しており、その働き方や給与水準は、技術革新を追求する企業としての特徴を反映していると考えられます。同社では、従業員の成長と多様な働き方を支援する方針が示されており、安定した環境で専門性を高めたい方に適した職場環境が期待できます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均年齢が30代後半であり、比較的若い世代が中心となって活躍している傾向が見られます。平均勤続年数は5年台半ばとなっており、専門技術を習得しながらキャリアを築くことが期待できる環境です。

項目 数値
平均年間給与 4,755,948円
平均勤続年数 5.6年
平均年齢 38.9歳
単体従業員数 138人


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


株式会社JMCは、「ものづくりに知性を。」というビジョンのもと、「持続可能な社会の実現を、ものづくりの現場から加速させる。」をサステナビリティ基本方針としています。働く人を中心に考えた柔軟で多様性のある労働環境の整備と人材育成を重視しており、従業員が能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでいます。

具体的には、女性活躍推進に力を入れており、能力ある女性社員の積極的な管理職登用を通じて女性管理職比率の向上を目指しています。ジェンダーに捉われず優秀な人材を登用する方針であり、中途採用においても管理職として見込みのある人材を積極的に登用しています。

また、育児休業の取得率向上にも注力しており、女性社員だけでなく男性社員の育児休業取得も積極的に推奨しています。定年退職者に対しては、希望者全員を65歳まで再雇用する制度を設けており、豊富な経験やスキルを継続して発揮し、技術継承ができる社内環境の整備を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男女賃金差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、記載を省略しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.6%
男性労働者の育児休業取得率 0.0%

人的資本に関する指標及び目標


男性社員育児休業取得率の実績は、法定開示のデータと同一です。

指標 目標 実績
男性社員育児休業取得率(%) 95 0

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社JMCは、3次元CADデータ技術を基盤に、3Dプリンター、砂型鋳造、CTスキャンといった先進技術を駆使し、製造業を中心に幅広い業界のものづくりをトータルで支援しています。試作品から最終製品まで、顧客の多様なニーズに応えるサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、「ものづくりに知性を。」というビジョンのもと、製造業における強固なブランド確立を目指しています。3次元CADデータ技術を活用し、樹脂素材の3Dプリンターと金属素材の砂型鋳造という二つの成形法を発展させながら、試作品から最終製品までのものづくりをトータルでサポートしています。同社の事業は、3Dプリンター事業、鋳造事業、CT事業の三つのセグメントで構成されており、これらの事業間でノウハウや資源を共有し、効率的な運営を図っています。

鋳造事業

鋳造事業は、多品種少量生産に適した砂型鋳造法を採用しています。木型製作から鋳造、熱処理、機械加工、検査までの一貫した製造工程を内製化することで、安定した製品品質と短納期を実現しています。従来の職人技に加えて、精緻な3次元CADデータの取り込みにより、砂型鋳造の精度を向上させています。試作品だけでなく最終製品の受託も手掛けており、トヨタ生産方式を導入して製造工程の効率化を進めています。品質検査体制も強化しており、一部の完成車メーカーから一次サプライヤーとして選定されています。この事業は同社の売上高において最も大きな割合を占めており、前期から売上高が増加しています。

3Dプリンター事業

3Dプリンター事業では、顧客からの試作依頼を3Dプリンターで製作し提供するサービスを行っています。製造だけでなく、3次元CADデータの特殊処理や装置メンテナンスも自社で行い、メーカーと受託サービス会社双方のノウハウを一貫して有しています。年中無休の稼働体制で顧客ニーズに対応しており、医療分野では心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」の開発・販売も手掛けています。この事業は同社の売上高において二番目に大きな割合を占めており、前期から売上高が大きく伸長しています。

CT事業

CT事業は、産業用CTによる非破壊検査や三次元測定などの高度な検査・測定サービスを提供しています。製品評価やリバースエンジニアリング、全数検査・選別サービスなどを提案しており、ベーカーヒューズ製などの産業用CT装置や関連ソフトウェアの販売も行っています。次世代蓄電池分野を中心に産業用CTの認知拡大を推進していますが、国内メーカーへのCT装置販売が当初予定を下回ったことなどにより、前期から売上高が減少しています。

同社は、株式会社メックインターナショナル、株式会社安川電機、ファナック株式会社といった特定の顧客への販売実績が一定の割合を占めています。また、売上高の大部分は日本国内の外部顧客から得ており、海外比率は低い状況です。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
鋳造事業 19.5億円 20.8億円
3Dプリンター事業 6.3億円 7.6億円
CT事業 4.9億円 3.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高は前期から増加傾向にあります。営業利益も前期から増加しましたが、経常利益は減少しました。当期純利益については、鋳造事業セグメントにおける減損損失の計上が主な要因となり、当期純損失を計上する結果となりました。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


JMCの単体従業員数は138人であり、平均年齢は38.9歳、平均勤続年数は5.6年となっています。平均年間給与は4,755,948円です。管理職に占める女性労働者の割合は5.6%であり、男性労働者の育児休業取得率は0.0%となっています。これらの数値は、同社の組織構成や働き方に関する現状を示しています。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


JMCは当事業年度に当期純損失を計上しており、財務基盤に変動が見られます。キャッシュフローは営業活動で資金を獲得していますが、投資活動と財務活動で資金を使用している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


JMCの自己資本比率は当期で57.5%となっており、前期の61.7%から減少しています。これはプライム市場の製造業平均と比較して高い水準を維持している状況です。

当期は当期純損失を計上したため、ROEはマイナスとなっています。現金及び現金同等物は当期末で4.3億円であり、前期末から増加しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産合計 29.0億円 16.5億円
自己資本比率 61.7% 57.5%
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び現金同等物 4.2億円 4.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当期は営業活動によるキャッシュフローが6.7億円の獲得となっています。これは主に減損損失の計上や減価償却費の増加があったことによるものです。

投資活動によるキャッシュフローは△1.7億円の使用となっています。これは主に有形固定資産の取得による支出があったためです。

財務活動によるキャッシュフローは△4.9億円の使用となっています。これは主に長期借入金の返済や短期借入金の純減額によるものです。

フリーキャッシュフローは当期5.0億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、余剰資金を生み出している状況です。この資金の流れは、事業活動で安定的に資金を獲得しつつ、投資も行い、財務活動で借入金の返済を進めていることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 5.3億円 6.7億円
投資CF △2.1億円 △1.7億円
財務CF △2.0億円 △4.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 3.2億円 5.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

JMCは当事業年度に鋳造事業の収益悪化による減損損失計上と当期純損失を計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在していると認識しています。しかし、同社は鋳造事業の収益性改善策を進め、コミットメントライン契約の財務制限条項抵触についても金融機関の同意を得ています。このため、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断されています。

② 事業構造・収益性に関するリスク

JMCは、試作開発において試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。また、3Dプリンター分野では顧客内製化や競合企業の増加が事業に影響を及ぼすリスクがあります。さらに、自動車をはじめとした輸送用機器分野やFA分野の景気悪化が、受注量及び受注金額の減少につながる可能性も指摘されています。

③ 人材・組織に関するリスク

JMCは、日本国内の鋳造業界における砂型鋳造業者の減少傾向や技術者の高齢化が進む中で、高度なものづくりを維持するための人材確保・育成がリスクとして挙げられています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


JMCは、「ものづくりに知性を。」というビジョンを掲げ、日本の製造業に変革をもたらすことを目指している会社です。革新的な技術とサービスを通じて、持続可能な社会の実現に貢献する企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社の企業理念は「MADE BY JMC」であり、ビジョンは「ものづくりに知性を。」です。この理念には、製造業における強固なブランドを確立し、同社が先頭に立って日本の製造業を変えていくという強い想いが込められています。

同社は、製造方法や設備によって事業を定義するのではなく、「社会に求められているもの」や「時代にふさわしいサービス」を追求しています。既存のものづくりの枠組みに縛られない事業展開を通じて、“最強のサプライヤー”を目指す姿勢を示しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社の使命は、全てのステークホルダーの利益を尊重しつつ、革新的な製品及びサービスを提供し、顧客満足度を最大化できる価値を創造し続けることです。社会的責任を持って公正かつ倫理的に事業を行い、公平な雇用をし、職場の安全性を守り、全ての法律を遵守するとしています。

行動指針として、法令等遵守の徹底、高品質とスピードを両立したサービス提供、お客様の声への適切な対応を掲げています。また、人権を尊重する職場環境の実現、快適な職場環境の整備、適切なリスク管理、情報管理、公正な情報開示、知的資産の保護、反社会的勢力との関係拒絶など、多岐にわたる規範を定めています。

サステナビリティ基本方針として「持続可能な社会の実現を、ものづくりの現場から加速させる。」を掲げています。ガバナンス強化のため、社外の内部通報窓口(JMCコンプライアンス・ヘルプライン)も設置しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、変化する事業環境に最適な企業構造を保ちつつ、長期的な成長を担保するために、優秀な人材の確保と育成を急務の課題と認識しています。3Dプリンター事業、鋳造事業、CT事業、また製造部門と営業部門を横断できるゼネラリスト型人材と、製造業特有の技術・知識に長けた職人型人材の両面の育成に取り組んでいます。

また、コーポレートブランドの知名度向上も重要な課題であり、製品の品質やサービスに裏付けられたコーポレートブランドの確立を目指しています。広報宣伝、IR、PR活動を推進し、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングに取り組んでいます。

人的資本に関する取り組みとして、女性管理職比率を高める方針や、男性社員の育児休業取得率向上を目指し制度利用を推奨しています。定年退職者のうち再雇用を希望する社員全員を対象に65歳まで再雇用を行うなど、多様な人材が活躍できる環境整備を進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査役会設置会社であり、取締役会は社外取締役を含む7名で構成されています。経営の透明性確保と監督機能の強化に努めていることが示されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知氏が筆頭株主となっています。また、専務取締役COOの鈴木浩之氏や渡邊商事株式会社も上位株主に名を連ねており、創業家や経営陣が主要な株主として同社を支えていることがうかがえます。

株主名 持株比率
渡邊 大知 22.86%
鈴木 浩之 7.35%
渡邊商事 3.85%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長兼CEOは渡邊大知氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
渡邊 大知 取締役社長 (代表取締役) CEO 1994年3月ボクシングプロデビュー。1999年4月同社入社、2004年12月同社代表取締役社長。2019年2月より同社代表取締役社長兼CEO現職。
鈴木 浩之 専務取締役 COO 2002年11月有限会社エス・ケー・イー設立。2006年1月同社と合併し専務取締役。2019年2月より同社専務取締役兼COO現職。
篠﨑 史郎 取締役 CFO 1988年4月ガデリウス株式会社入社。2005年6月ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ株式会社取締役。2018年3月同社取締役、2019年2月より同社取締役兼CFO現職。
山﨑 浩 取締役 CHRO 1993年4月プリマ食品株式会社入社。2014年7月株式会社セルシード管理部門長。2023年2月同社入社、2025年3月より同社取締役兼CHRO現職。
山﨑 晴太郎 取締役 CDO 2006年4月ビルコム株式会社入社。2008年10月株式会社まくら(現株式会社セイタロウデザイン)設立代表取締役。2014年7月同社取締役、2019年2月より同社取締役兼CDO現職。


社外取締役は、長坂英樹氏(グローバル・トランザクション・パートナーズ代表取締役)、岡本英利氏(オン・アンド・オン代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社を採用しています。社外取締役は、税務・会計分野やIT分野における豊富な経験と知見に基づき、経営全般に対する適切な役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、企業価値の持続的な向上と株主利益に連動する体系を基本方針としています。特に、社外取締役を除く取締役には、株式保有を通じた株主との価値共有を目的として譲渡制限付株式報酬が付与されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.1億円 22.3百万円
社外取締役 2名 7百万円 3.6百万円
社外監査役 3名 13百万円 4.4百万円


同社の役員報酬総額は1億3199万円であり、対象となる役員の合計人数は10名です。
なお、取締役(社外取締役を除く)に対する非金銭報酬等の総額の内訳は、譲渡制限付株式7,341千円です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。