【平均年収420万円】HANATOUR JAPAN 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収420万円】HANATOUR JAPAN 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

HANATOUR JAPANは、韓国をはじめとする東アジアや東南アジアからの訪日インバウンド旅行商品の手配を主軸に、バス事業やホテル施設運営事業もグループ各社とともに展開しています。直近の業績は増収となり、経常利益と営業利益は過去最高を更新しましたが、純利益は減少となりました。


目次

※本記事は、株式会社HANATOUR JAPAN の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


HANATOUR JAPANグループは、韓国をはじめとする東アジアや東南アジアからの訪日インバウンド旅行商品の手配業務を主軸に事業を展開しています。旅行事業のほか、バス事業やホテル施設運営事業も手掛けており、訪日旅行者向けの多様なサービスを提供しています。

単体従業員数は105名、連結従業員数は308名です。同社グループの事業セグメントは、旅行事業、バス事業、ホテル等施設運営事業、その他の4つです。

主な国内グループ会社は、友愛観光バス、アレグロクスTMホテルマネジメントなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


HANATOUR JAPANは、旅行事業を主軸にバス事業やホテル運営も手掛ける企業です。従業員の平均年齢や勤続年数からは、比較的若く活気のある職場環境がうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が3.6年、平均年齢が33.8歳となっており、比較的若い世代の従業員が活躍している傾向が見られます。単体従業員数は連結従業員数と比較して約3割を占めています。

項目 数値
平均年間給与 4,199,000円
平均勤続年数 3.6年
平均年齢 33.8歳
単体従業員数 105人
連結従業員数 308人
単体のグループ内比率 34.1%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「世界の旅行者に安全で感動的な体験を提供し、人々を幸せにする」という使命のもと、事業活動を通じて社会に持続的な価値を提供することをサステナビリティの基本的な考え方としています。その中でも、人的資本を最も重要な経営資源の一つと位置付けています。

具体的には、リーダー人材やDX人材の育成・確保を進めています。育成プログラムの体系化や権限委譲を通じた自律的な業務推進、社内コミュニケーションの活性化などを通じて、社員のモチベーションと生産性の向上を図る方針です。これらの取り組みは、中長期的な企業価値を高めるための投資であると捉えられています。人的資本の高度化を通じて事業の競争力を高め、持続的な成長と企業価値向上を実現することが、同社グループのサステナビリティ方針の中核となっています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率は、対象期間において取得対象者となる従業員がいないため「-」と表示されています。連結子会社は法定開示の公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 56.3%
男性労働者の育児休業取得率 -
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 82.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 79.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 64.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


HANATOUR JAPANは、訪日外国人旅行(インバウンド)に特化した旅行事業を主軸に、バス事業、ホテル等施設運営事業を展開しています。日本を訪れる旅行者への多様なサービス提供を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、韓国をはじめとする東アジア、東南アジア、欧米などからの訪日旅行客を主な顧客としています。インバウンド旅行商品の日本国内での各種手配業務、旅行販売専用サイトの運営などを中心に事業を展開しています。訪日旅行需要の獲得を成長ドライバーと位置づけ、FIT(個人旅行)需要への対応を強化しています。

ホテル等施設運営事業

ホテルの運営等を行っています。国内外の旅行エージェントとの連携強化や、OTA(オンライントラベルエージェント)を通じた戦略的な販売施策を推進しています。稼働率および客室平均単価が前年を上回り、セグメント利益は過去最高を更新しました。

旅行事業

韓国その他アジア諸国、欧米などから日本へのインバウンド旅行手配業務、個人客向けにホテル等宿泊施設や旅ナカ商材の拡充を主なサービスとしています。オンラインプラットフォーム「Gorilla」の商品ラインアップ拡充も進めています。当連結会計年度の売上高は前年同期比で減少となり、セグメント利益も減少しました。

バス事業

貸切観光バスの運送事業等を行っています。東京、大阪、北海道、福岡の4拠点で、韓国を中心に台湾や東南アジア、欧州などからのインバウンド需要獲得と国内向けの営業活動を強化しています。業界全体でドライバー不足が続く中、業務効率化を推進し、当連結会計年度の利益は過去最高を更新しました。

その他、同社グループのシステム開発・運用・保守を担うソフトウェア開発事業も展開しています。この事業はグループ外部との取引はなく、セグメント損失が拡大しています。

同社グループの収益は、訪日旅行需要に大きく依存しており、国際情勢や為替変動の影響を受ける傾向があります。親会社であるHANATOUR SERVICE INC.は同社グループの主要な顧客の一つであり、旅行事業における売上高の一定割合を占めています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
ホテル等施設運営事業 27.9億円 32.6億円
旅行事業 30.0億円 29.3億円
バス事業 8.7億円 9.9億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期間で売上高が着実に増加しています。経常利益も大きく改善し、直近の連結会計年度では過去最高を更新しました。営業利益も同様に過去最高を更新しています。

一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失の計上により前期から減少しています。営業活動によるキャッシュ・フローは継続して資金を獲得しており、本業でのキャッシュ創出力は堅調に推移している状況です。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 8.6億円 20.1億円 51.5億円 66.6億円 71.8億円
経常利益 △19.6億円 △14.0億円 7.7億円 16.4億円 19.4億円
経常利益率 △226.6% △69.7% 14.9% 24.7% 27.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 △19.7億円 △6.6億円 12.2億円 16.3億円 13.9億円
1株当たり当期純利益(円) △178.33 △52.36 97.32 129.60 110.32

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しています。これは、インバウンド需要の拡大を背景に、同社グループ全体の売上高が堅調に推移したことを示しています。

従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、組織全体の生産性が向上している傾向が見られます。これは、業務のデジタル化推進や人員配置の最適化といった取り組みが寄与していると考えられます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 21.7百万円 23.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.6百万円 6.5百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、財務の安定性を確保しつつ事業を展開しています。本業で得た資金を投資に回し、将来の成長に向けた基盤を築いている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回る水準を示しています。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、財務基盤の安定性がうかがえます。これらの財務状況は、事業の継続性や将来の成長投資の余力に繋がり、結果として雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 34.8億円 44.9億円
自己資本比率 32.4% 40.0%
ROE(自己資本利益率) 61.1% 34.8%
現金及び預金 25.5億円 29.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上などにより、前期から増加し資金を獲得しています。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入や有形・無形固定資産の取得などにより、前期よりも資金の使用額が増加しています。財務活動によるキャッシュフローは、短期・長期借入金の返済や配当金の支払いなどにより、前期よりも資金の使用額が増加しています。

結果として、フリーキャッシュフローはプラスを維持しており、本業で得た資金が投資活動を上回る状況を示しています。これは、事業活動で安定的に資金を生み出しつつ、将来に向けた投資も行っていることを意味します。このような資金の流れは、企業の持続的な成長と財務の健全性を示しており、雇用や給与の安定性にも繋がる要素であると言えます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 18.3億円 19.7億円
投資CF △3.8億円 △8.8億円
財務CF △8.9億円 △13.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 14.5億円 10.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、取扱旅行客のおよそ40%超が韓国からとなっており、韓国における政治・経済情勢や外国為替相場などの変動に大きな影響を受ける可能性があります。また、近年インターネットを通じた宿泊施設やオプショナルツアーの直接販売が増加しており、生成AIなどの新技術を活用した新サービスを提供する企業の参入により、競争が激化するリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループでは、優秀な人材の確保を重要視しており、採用活動や労働環境の整備に努めています。しかし、雇用情勢の変化などにより、計画どおりに人材が確保できない場合には、事業活動に支障をきたす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


HANATOUR JAPANは、訪日外国人旅行客へのサービス提供を核に、旅行、バス、ホテル等施設運営の3事業を展開しています。世界中の旅行者に安全で感動的な体験を提供し、人々を幸せにすることを目指している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「世界の旅行者に“安全”で“感動的”な旅行(体験)を提供し、人々を幸せにすることを通して、世界平和に貢献する」ことをミッションとして掲げています。日本の旅行会社のリーディングカンパニーを目指すという長期Visionの実現に向けた取り組みを進めています。

旅行事業を基盤とし、訪日旅行市場におけるインフラの整備を進め、同社グループでワンストップサービスを提供する事業展開を進めています。旅行、バス、ホテルの3つの事業の連携をシステム開発により高度化し、持続的な企業価値向上を実現する「旅行プラットフォーム企業」を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、サステナビリティに関する課題への対応を、重要なリスクの減少だけでなく、グループの長期的な成長に繋がる重要な経営課題の一部と認識しています。取締役会がサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しています。

最も重要な経営資源の一つとして人的資本を位置付けています。リーダー人材やDX人材の育成・確保を進め、育成プログラムの体系化や権限委譲を通じた自律的な業務推進、社内コミュニケーションの活性化を通じて、社員のモチベーションと生産性の向上を図る方針です。これらの取り組みは、中長期的な企業価値を高めるための投資であると考えています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的な発展のために優秀な人材の確保が必要であると考えています。賃金のベースアップ等の施策を継続的に実施し、優秀な人材の採用を強化するとともに、人材の流出を防ぎ、人材教育に注力しています。

事業拡大を見据え、内部管理体制の強化も重点テーマです。財務、人事、広報、法務等の分野で高い専門性や豊富な経験を有するコア人材の採用を進め、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。

また、バス事業においては、お客様に安全、安心、快適なサービスを提供するため、安全確保を社会的使命としています。運行管理者が乗務員の健康を十分にチェックし、無理のない運行計画を作成するとともに、有資格整備士による日常的な車両点検を実施し、安全な運行に万全を期しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


HANATOUR JAPANは、監査役会設置会社として、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。取締役会が経営の基本方針や重要な業務執行を決定し、独立性の高い監査役会が取締役の職務執行を監査する体制をとっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


HANATOUR JAPANの株主構成を見ると、筆頭株主はHANATOUR SERVICE INC.であり、同社グループの経営を支える主要な存在となっています。また、個人株主である李炳燦氏も上位に名を連ねており、特定の株主グループが同社グループの経営に強い影響力を持っていることがうかがえます。

株主名 持株比率
HANATOUR SERVICE INC. (常任代理人:みずほ証券) 54.47%
李 炳燦 18.07%
セントラル短資 1.15%
SBI証券 0.64%
中村 春雄 0.63%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は金尚昱氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。

氏名 役職 主な経歴
金 尚昱 代表取締役 社長 2005年9月同社入社。九州営業所長、韓国事業部長、営業1事業部長を経て、2022年3月取締役営業1事業部長兼IT企画部長に就任。2025年3月より現職。
李 炳燦 取締役 1996年3月株式会社ワス入社。1999年8月株式会社宇進(Sun Tour)設立。2005年9月同社設立、代表取締役就任。2025年3月より現職。
柳 敞淏 取締役 1999年10月HANATOUR SERVICE INC.入社。航空事業部部長、航空事業本部本部長を経て、2021年3月同社取締役就任。2025年4月HANATOUR SERVICE INC.副社長供給本部長より現職。
張 瀞允 取締役 2003年11月HANATOUR SERVICE INC.入社。日本本部サポート総括チーム長、日本商品企画部署長を経て、2021年3月同社取締役就任。2025年4月HANATOUR SERVICE INC.日本事業部署長より現職。
李 振鎬 取締役 2001年11月三政会計法人IM4本部入社。2020年7月HANATOUR SERVICE INC.入社。財務本部財務管理部署長、財務本部長を経て、2023年3月同社取締役就任より現職。


社外取締役は、坂本公敏氏(琉球ホテルマネジメント取締役総支配人)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会が経営の意思決定と業務執行の監督を行い、独立性の高い監査役3名(全員が社外監査役)で構成される監査役会が取締役の職務執行を監査しています。社外取締役は客観的な視点から職務執行に関する監督及び助言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


HANATOUR JAPANの役員報酬は、株主総会で決定された報酬総額の範囲内で支給されています。取締役の個人別報酬は、代表取締役社長が担当職務や業績、貢献度を総合的に考慮して決定する方針です。監査役の報酬は、監査役間の協議によって決定されており、基本報酬が主な構成要素となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 28百万円 7.1百万円
社外役員 7名 9百万円 1.3百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

💬キャリコネで会社の実態を確認する

決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。

ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。

企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。


この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。