【平均年収556万円】FIG 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収556万円】FIG 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

FIGは、モバイルクリエイト、REALIZEなどを傘下に持つ持株会社です。IoTとマシーンの2つの事業を展開し、グループ全体で事業を推進しています。直近期は売上高が増加し、経常利益・当期純利益ともに大幅な増益となりました。


目次

※本記事は、FIG株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


FIGは持株会社であり、単体従業員数は75名、グループ連結従業員数は668名です。

同社グループは、子会社13社で構成され、「IoT」と「マシーン」の2つの事業区分で事業を展開しています。IoT事業では移動体管理システムや通信サービスを、マシーン事業では半導体・自動車関連製造装置や搬送ロボットの製造販売を手掛けています。

主な国内グループ会社は、モバイルクリエイト(IoT)、REALIZE(マシーン)などです。

FIGは、2025年4月1日付で株式会社オプトエスピー(現:博報堂SYNVOICE)の全株式を譲渡し、連結子会社から除外しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


FIGは、持株会社としてグループ全体の経営戦略を担い、多様な事業を展開しています。同社グループは、人財を最大の財産と位置づけ、持続的な成長のために人財の確保と育成に力を入れています。社員一人ひとりの成長と自己実現を支援し、働きやすい環境づくりにも取り組む姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が40代半ばであり、平均勤続年数も10年近くとなっています。このことから、比較的落ち着いた年齢構成と、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向がうかがえます。多様な働き方を支援する環境整備にも取り組んでおり、安定して働ける基盤があると考えられます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,560,000円
平均勤続年数 9.85年
平均年齢 43.6歳
単体従業員数 75人
連結従業員数 668人
単体のグループ内比率 11.2%


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を一部の連結子会社で設けています。これらの制度は国内グループ会社を対象としています。
退職一時金制度も存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は2.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人財を最大の財産と位置づけ、持続的な成長のために優秀な人財の確保と育成に注力しています。社員一人ひとりの成長と自己実現を両立させ、幸福度を高めることが企業の持続的成長に繋がるという考えのもと、「人財の育成」と「社内環境整備」を重点課題としています。
人財育成においては、社員のスキルアップを促進するため、研修プログラムの充実化や人事評価システムを通じた定期的なフィードバック面談を実施しています。また、多様な視点や考えによる活躍を支援する自己啓発支援制度も導入し、社員が学び続け、新たなスキルを習得する機会を提供しています。
社内環境整備では、多様な働き方を実現するため、在宅勤務手当の支給、短時間勤務の延長、フレックスタイム制度を導入し、育児や介護と仕事の両立を支援しています。さらに、福利厚生アウトソーシングへの加入や自社システムで開発したオフィスコンビニの導入により、快適な職場環境を提供しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ モバイルクリエイト

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 4.55%


▼ REALIZE

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


FIGは、IoT関連事業とマシーン関連事業を主軸に、幅広い分野で事業を展開する持株会社です。同社グループは、携帯通信のインフラを活用した移動体管理システムや、半導体・自動車搭載品関連製造装置の提供を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、IoT事業とマシーン事業の2つのセグメントで事業を展開しています。IoT事業が同社グループの売上高の大部分を占めており、マシーン事業がこれに続いています。両セグメントともに前期から売上高を増加させています。

IoT

IoTセグメントでは、モバイルクリエイトを中心に、携帯通信のインフラとGPSを活用した移動体管理システムを提供しています。主にトラック運送事業者やタクシー・バス事業者に対し、音声通話システムや動態・運行管理システム、タクシー配車システムなどを提供しています。収益は、販売時におけるフロービジネスと、継続的なサービス提供による利用料などのストックビジネスから得ています。運営は、モバイルクリエイトを中心に11の子会社が行っています。

マシーン

マシーンセグメントでは、REALIZEが半導体・自動車搭載品関連製造装置や金型、搬送ロボットの製造販売を主事業としています。半導体製造後工程における切断・成形装置や、自動車搭載品関連装置、医療関連装置などが含まれます。収益は、これらの製造販売から得ています。運営は、REALIZEが行っています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えています。特定の顧客として、第一実業への売上高が当連結会計年度に増加しています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
IoT 84.1億円 92.8億円
マシーン 35.5億円 40.4億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は増減を繰り返しながら推移しています。経常利益も同様に変動が見られますが、当期は前期から大きく増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に損失を計上しましたが、当期は大幅な利益転換を果たしています。前期の純損失は、投資有価証券評価損を特別損失に計上した影響によるものでした。一方、営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に多額の収入があり、当期も収入を確保しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 123億円 129億円 135億円 120億円 133億円
経常利益 5.7億円 9.6億円 7.2億円 3.9億円 8.3億円
経常利益率 4.7% 7.5% 5.3% 3.3% 6.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 4.4億円 6.8億円 2.1億円 △14.1億円 7.8億円
1株当たり当期純利益(円) 15.12 23.36 6.97 △46.72 25.83

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。これは、同社グループ全体の売上高が伸びたことと、連結従業員数が減少したことによるものです。また、従業員1人あたり営業利益も前期から大きく向上しており、収益性の改善が見られます。これらの指標の改善は、同社グループの事業効率が高まっていることを示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 16.9百万円 19.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.5百万円 1.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動で得た資金を元手に、将来に向けた投資も行いつつ、安定した資金の流れを維持していることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均を上回る水準で推移しており、安定した経営基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)も当期はプラスに転じ、プライム市場平均に近い水準となっています。手元資金として現金及び預金を確保しており、事業運営の安定性につながる要素です。これらの財務状況は、従業員の雇用や給与の安定性にも影響を与える可能性があります。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 81.7億円 88.6億円
自己資本比率 50.6% 55.8%
ROE(自己資本利益率) -16.1% 9.3%
現金及び預金 26.1億円 18.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが当期は5.1億円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の計上によるものです。投資活動によるキャッシュフローは△0.8億円の支出となり、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出が主な減少要因となっています。その結果、フリーキャッシュフローは4.3億円のプラスとなり、本業で得た資金が投資を上回る状況を示しています。財務活動によるキャッシュフローは△11.1億円の支出で、短期借入金の減少や長期借入金の返済による支出が主な減少要因です。これらの資金の流れは、同社グループが事業で安定的に資金を生み出し、将来への投資も行いつつ、財務の健全性を維持していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながる傾向があります。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 31.6億円 5.1億円
投資CF 29.2億円 △0.8億円
財務CF △56.7億円 △11.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 60.8億円 4.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、情報通信業界における競合激化や価格競争、半導体・自動車業界の市況変動、ロボット業界の価格競争激化といった事業環境リスクを認識しています。また、海外での事業展開においては、商慣習の相違、法令改正、経済動向の変化、為替変動などが事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、市場ニーズに合った良質な製品を提供するため、高い能力と志を持つ人材の確保に注力しています。しかし、中核となる社員の予期せぬ退社や、事業展開に応じた人材の確保・育成に支障が生じた場合、事業拡大の制約要因となる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


FIGグループは、「想像と技術と情熱で快適な未来を創造」という経営理念のもと、社会と人の役に立つことを使命としています。持続可能な社会の実現に貢献しながら、社員がワクワク感を持ってチャレンジできる企業グループを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「想像と技術と情熱で快適な未来を創造」を経営理念としています。
「笑顔になれる企業グループ」をVisionに掲げ、社員がワクワク感を持ってチャレンジし、お客様や株主の満足を目指しています。
SmartSocietyの実現による快適な未来を目指し、IoT分野で社会と人の役に立つことが同社グループの使命であり、笑顔が溢れる持続可能な社会の実現に貢献するとしています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念とVisionのもと、ESG経営を推進しています。
「人財が最大の財産」という考え方を持ち、社員一人ひとりの成長と自己実現、幸福度向上を重視しています。
グループの価値観を共有し、グループ横断での人財活用を通じて人的資本の価値最大化を目指す姿勢を示しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、技術力を核とした競争優位性の強化を課題としています。
AI活用・知能化技術を含む研究開発力を継続的に強化し、付加価値の高い製品・サービスの創出に取り組んでいます。
また、人的資本への投資と多様な人財が活躍できる環境整備も重点テーマです。
優秀な人財の確保・育成、グループ横断での人財活用、自己啓発支援制度や資格取得支援制度等の育成施策を推進しています。
さらに、ガバナンスの高度化及びESG・SDGsへの取組も掲げており、サステナブルな社会の実現に貢献するとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


FIGは、監査等委員会設置会社として、取締役会、監査等委員会、会計監査人、そして経営会議を設置しています。複数の社外取締役を選任することで、取締役会の監督機能を高め、コーポレート・ガバナンスの強化を図る体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、代表取締役社長である村井雄司氏の資産管理会社であるフューチャーが筆頭株主となっています。このことから、特定の株主グループが同社グループの経営に強い影響力を持つ傾向が見られます。また、FIG従業員持株会も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
フューチャー 23.66%
FIG従業員持株会 2.87%
大分銀行 1.60%
第一交通産業 1.31%
青木 義行 1.31%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性6名・女性2名)で構成され、女性役員比率は25.0%です。代表取締役社長は村井雄司氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
村井 雄司 代表取締役社長 2002年12月モバイルクリエイト代表取締役社長、2015年6月石井工作研究所(現REALIZE)取締役、2018年7月同社代表取締役社長、2019年12月ケイティーエス取締役、2022年3月匠取締役、2024年6月大分県ドローン協議会会長より現職。
岐部 和久 取締役常務執行役員経営企画本部長 2013年11月沖縄ICカード監査役、2015年8月モバイルクリエイト取締役、2018年7月同社取締役、2022年4月同社取締役常務執行役員経営企画本部長、2022年8月匠取締役、2024年3月REALIZE取締役より現職。
阿知波孝典 取締役常務執行役員グループ統括本部長 2011年7月大分ベンチャーキャピタル代表取締役、2018年3月石井工作研究所(現REALIZE)取締役、2018年7月モバイルクリエイト取締役、2019年12月ケイティーエス取締役、2022年4月同社取締役常務執行役員グループ統括本部長、2022年8月匠代表取締役社長より現職。


社外取締役は、奥山由実子氏(カルチャリア代表取締役)、山田耕司氏(ダイプロ代表取締役会長・大分県LPガス協会会長・大分商工会議所副会頭・全国LPガス協会会長)、大呂紗智子氏(S&W国際法律事務所入所・弁護士)、木下佳明氏(税理士法人羽生会計事務所大分事務所所長・税理士)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、複数の社外取締役の選任を通じて取締役会の監督機能を高める体制を採用しています。社外取締役は、それぞれの豊富な経験や専門的見地から経営の妥当性、効率性及び公正性について発言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬としての賞与、そして非金銭報酬としての株式報酬で構成されています。業績連動報酬は、事業年度ごとの業績向上への意識を高めるため、連結営業利益を業績指標(KPI)として目標達成度合いに応じて支給されます。非金銭報酬は、中長期的な企業価値向上との連動性を強化するため、譲渡制限付株式として付与される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 92百万円 30.7百万円
監査等委員(社外除く) 1名 7百万円 7.0百万円
社外役員 5名 9百万円 1.8百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、上記非金銭報酬の額は、譲渡制限付株式報酬に係る当事業年度中の費用計上額です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。