※本記事は、株式会社ギフティ の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ギフティは持株会社であり、単体従業員数は332名、グループ連結従業員数は685名です。
同社グループは、「eギフトを軸として、人、企業、街の間に、さまざまな縁を育むサービスを提供する」というビジョンの下、eギフトプラットフォーム事業を展開しています。スマートフォン等のオンライン上で送付・使用できるeギフトの生成・流通・販売を一貫して行い、複数の連結子会社を通じて事業を推進しています。
主な国内グループ会社は、ソウ・エクスペリエンス(eギフトプラットフォーム事業)、paintory(同)などです。
ギフティグループは、2025年12月期第3四半期連結会計期間に企業結合に係る会計処理を確定し、YouGotaGift.com Ltd.他4社を連結子会社化しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ギフティグループは、eギフトプラットフォーム事業を通じて社会課題解決に取り組む企業です。同社グループは、多様な背景を持つ人材が活躍できる環境を重視し、人的資本への投資として人材開発・育成に力を入れています。柔軟な働き方を支援する制度や健康経営にも積極的に取り組んでおり、従業員エンゲージメントの向上を目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ギフティでは、平均年齢が30代半ばであり、平均勤続年数は比較的短めとなっています。これは、事業の成長に伴い新たな人材を積極的に迎え入れ、組織が常に変化・発展している傾向を示していると言えるでしょう。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,767,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.1年 |
| 平均年齢 | 34.2歳 |
| 単体従業員数 | 332人 |
| 連結従業員数 | 685人 |
| 単体のグループ内比率 | 48.5% |
ギフティグループでは、一部の在外連結子会社において、所在地国の法律に基づき確定給付型の退職一時金制度を採用しています。確定給付型とは、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる制度です。
退職一時金制度は存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は1.3億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ギフティグループは、多様な背景を持つ人材が新たな価値を創造できると考え、人的資本への投資として人材開発・育成を重視しています。役職員一人ひとりが個々の多様性を受け入れ、能力を最大限に発揮できるよう、個と組織の強化に取り組んでいます。
人権尊重を極めて重要な要素と捉え、あらゆる差別の禁止やハラスメントの禁止、労働基本権の尊重などを推進しています。採用においては、ビジョンミッションに共感し行動指針を実行できる人材を積極的に迎え入れ、グループ全体の価値創造を加速させることを目指しています。
人事考課では、年度単位の目標設定と上司との1on1による進捗確認、期中・期末のフィードバックを通じて、従業員の成長とパフォーマンス発揮を促しています。また、新入社員大学や管理職研修、技術職研修、eラーニング研修など、カテゴリ別の能力開発機会を提供しています。
ワークライフマネジメントの向上にも力を入れており、産前産後休暇、育児中・介護中の時短勤務、リモートワーク制度、フレックスタイム制などを導入しています。健康経営として、年1回の健康診断やストレスチェック、産業医面談などを実施し、従業員の心身の健康をサポートしています。
従業員エンゲージメントの向上も重視しており、ストックオプション制度や従業員持株会制度、定期的なエンゲージメントサーベイなどを通じて、働きがいのある職場づくりを目指しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 40.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 87.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 86.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 78.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 135.1% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ギフティグループは、eギフトプラットフォーム事業を単一セグメントとして展開しています。オンライン上で送付・使用できるeギフトの生成、流通、販売を一貫して提供しており、個人、法人、自治体など幅広い顧客層にサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは「eギフトを軸として、人、企業、街の間に、さまざまな縁を育むサービスを提供する」というビジョンのもと、eギフトプラットフォーム事業を展開しています。主なサービスとして、個人ユーザーがオンラインでeギフトを購入できる『giftee』サービス、法人がキャンペーン等でeギフトを利用する『giftee for Business』サービス、eギフト発行企業が生成・流通・販売・決済・実績管理を行うシステムを提供する『eGift System』サービス、そして地域通貨の電子化ソリューションを提供する『地域通貨サービス』の4つがあります。
これらのサービスを通じて、同社グループはeギフトの販売手数料やシステム利用料を主な収益源としています。例えば、『giftee』サービスではeギフトの発行企業から販売手数料を、『giftee for Business』サービスでは利用企業からeギフトの発行手数料と販売手数料を、『eGift System』サービスや『地域通貨サービス』ではシステム利用料を受領しています。
また、アラブ首長国連邦やサウジアラビアを主な対象地域とする『YouGotaGift.com Ltd.』サービス、体験ギフトを提供する『Sow Experience』サービス、カスタムアパレル制作プラットフォームの『paintory』、クラフトビール販売の『Brewtope』サービスなども展開しています。当連結会計年度における売上高のうち、日本以外の地域からの売上高も存在しています。主要な顧客としては、PIPO (SG) Pte. Ltd.への販売実績があります。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあり、特に直近の連結会計年度では大幅な成長を示しています。経常利益も同様に増加傾向にありますが、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に損失を計上したものの、当期には大幅な黒字転換を果たしています。この変動には、当連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理の確定が行われ、前期の各数値に反映されたことも影響しています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 37.2億円 | 47.2億円 | 72.3億円 | 95.5億円 | 141億円 |
| 経常利益 | 2.5億円 | 3.5億円 | 12.4億円 | 15.8億円 | 22.1億円 |
| 経常利益率 | 6.7% | 7.5% | 17.1% | 16.5% | 15.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.5億円 | 10百万円 | 1.3億円 | △5.1億円 | 9.3億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 5.49 | 0.38 | 4.43 | △17.33 | 31.51 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、事業規模の拡大とともに従業員一人ひとりの貢献度が高まっている傾向が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、組織全体の収益性および効率性が向上していることを示しています。これらの指標の改善は、同社グループが事業成長と並行して生産性の向上にも取り組んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 16.3百万円 | 20.7百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 3.0百万円 | 3.8百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務基盤と資金の流れは、事業の安定性と成長性を測る上で重要な要素です。直近の財務状況からは、本業で得た資金を元手に事業活動を行っている様子がうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率と手元資金の状況から確認できます。当期の自己資本比率は18.9%であり、プライム市場の非製造業平均24.2%と比較すると下回っています。一方、ROE(自己資本利益率)は11.6%と、プライム市場平均の9.4%を上回る水準となっています。手元資金である現金及び預金は当期末で169億円となっており、前期の110億円から増加しています。これらの指標は、同社グループの財務健全性と資本効率、そして不測の事態への対応力を示すものです。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 83.5億円 | 92.7億円 |
| 自己資本比率 | 18.3% | 18.9% |
| ROE(自己資本利益率) | -6.5% | 11.6% |
| 現金及び預金 | 110億円 | 169億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動を通じた資金の流れを示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは111億円の収入となりました。これは主に前渡金の減少や仕入債務の増加によるものです。前期は35.9億円の使用となっており、当期は大幅に改善しています。
投資活動によるキャッシュフローは△16.9億円の使用となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出が要因となっています。前期も△15.3億円の使用であり、引き続き投資を行っている状況です。
財務活動によるキャッシュフローは△34.4億円の使用となりました。これは主に短期借入金の返済による支出が収入を上回ったことによるものです。前期は110億円の獲得となっていました。
これらの結果、フリーキャッシュフローは当期94.0億円のプラスとなり、前期の△51.2億円のマイナスから大きく改善しています。本業で得た資金で投資を賄い、余剰資金を生み出している状況は、同社グループが安定した事業運営を行いながら成長投資を継続していることを示しています。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △35.9億円 | 111億円 |
| 投資CF | △15.3億円 | △16.9億円 |
| 財務CF | 110億円 | △34.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △51.2億円 | 94.0億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、eギフト市場の成長が阻害された場合や、新規参入による競争が激化した場合に、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があるとしています。また、eギフトの発行企業及び利用企業の獲得・継続が順調に進まない場合も、事業及び業績に影響を与える可能性があると認識しています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、競争力の向上及び今後の事業展開のため、優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると考えています。しかし、計画通りに進まない場合や優秀な人材の社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業規模拡大の制約要因になる可能性があると示しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ギフティは、eギフトを軸に、人、企業、街の間に多様な縁を育むサービスを提供しています。社会に新しい価値を生み出し、持続的な企業価値向上を目指す企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「eギフトを軸として、人、企業、街の間に、さまざまな縁を育むサービスを提供する」というビジョンを掲げています。また、「キモチの循環を促進することで、よりよい関係でつながった社会をつくる」ことをミッションとしています。eギフトプラットフォーム事業を通じて、社会的な責任を果たしながら企業価値の向上に取り組んでいます。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、多様な背景を持つ人材が活躍することで新たな価値を創造できると考えています。役職員一人ひとりがお互いを認め合い、個々の多様性を受け入れ、能力を最大限に発揮できるような組織を目指しています。全てのステークホルダーを尊重し、企業の健全性と透明性を高めることを重視しています。
人権尊重を極めて重要な要素と捉え、あらゆる差別の禁止やハラスメントの禁止など、国際的な人権の原則・基準に従った取り組みを進めています。ビジョンミッションに共感し、行動指針を実行できる人材の採用・育成に力を入れています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、事業を展開する上で人材の確保・育成を重要な課題と認識しています。特に、サービスの利便性向上に貢献するエンジニアや、収益基盤を強化する営業担当者の継続的な採用に努めています。最適な人材の確保・育成のため、知名度の向上、教育・研修の拡充、採用活動の柔軟化に取り組んでいます。
また、成長段階にある同社グループは、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化を重要な課題としています。経営の公正性・透明性を確保するため、バックオフィス業務の整備を推進し、より強固な内部管理体制の構築に取り組んでいます。システム開発やサービス提供における機密情報や個人情報の管理強化も重点テーマであり、社内教育・研修の実施やシステムの整備を継続しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ギフティは、企業価値の持続的な増大と株主価値の向上を目指し、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでいます。監査役会設置会社として、事業に精通した取締役会が経営の意思決定を行い、独立した監査役が職務執行を監査する体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ギフティの筆頭株主は代表取締役CEOである太田睦氏です。上位株主には、創業メンバーである代表取締役COOの鈴木達哉氏や取締役CTOの柳瀬文孝氏も名を連ねており、創業者が経営に深く関与している資本構成となっています。また、信託銀行や事業会社も上位株主として同社を支えています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 太田 睦 | 17.36% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 8.95% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 6.63% |
| 梅田 裕真 | 5.74% |
| 柳瀬 文孝 | 4.58% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役CEOは太田睦氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 太田 睦 | 代表取締役CEO | 2007年8月アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ株式会社(現、アクセンチュア株式会社)入社。2010年8月同社設立、代表取締役CEOに就任。GIFTEE MALAYSIA SDN. BHD. Representative Director、ソウ・エクスペリエンス株式会社取締役、Giftee Mekong Company Ltd. Chairman、PT giftee International Indonesia. President Director、YouGotaGift.com Ltd. Directorを兼任し現職。 |
| 鈴木 達哉 | 代表取締役COO | 2008年4月株式会社インスパイア入社。2011年5月株式会社WACUL取締役。2013年4月同社取締役COO。2020年3月同社代表取締役COOに就任。ソウ・エクスペリエンス株式会社取締役、株式会社paintory取締役、Brewtope株式会社取締役を兼任し現職。 |
| 柳瀬 文孝 | 取締役CTO | 2007年8月アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ株式会社(現、アクセンチュア株式会社)入社。2011年3月同社取締役CTOに就任。GIFTEE TECH VIETNAM COMPANY LIMITED CEOを兼任し現職。 |
| 藤田 良和 | 取締役CFO | 2009年4月野村證券株式会社入社。2013年8月オリックス株式会社入社。2017年2月同社取締役CFOに就任。株式会社paintory取締役、Brewtope株式会社取締役を兼任し現職。 |
社外取締役は、妹尾堅一郎氏(特定非営利活動法人産学連携推進機構理事長)、中島真氏(株式会社CAMPFIRE代表取締役)、伊能美和子氏(株式会社Yokogushist代表取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会は社外取締役3名を含む7名で構成されています。社外取締役は独立した立場から取締役会の意思決定や業務執行を監督し、コーポレート・ガバナンスの強化に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ギフティの取締役報酬は、基本報酬、業績連動報酬、および株式報酬(譲渡制限付株式報酬)で構成されています。基本報酬は取締役の役割や職責に応じて毎月支給され、業績連動報酬はEBITDA計画の達成度合いに基づいて決定されます。株式報酬は、株主との価値共有と中長期的な企業価値向上へのインセンティブとして機能しています。社外取締役には監督機能の観点から基本報酬のみが支給され、監査役は独立性確保のため固定報酬のみとなっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役 | 7名 | 1.5億円 | 22.0百万円 |
| うち社外取締役 | 3名 | 18百万円 | 6.0百万円 |
| 社外監査役 | 3名 | 8百万円 | 2.7百万円 |
同社の役員報酬等の総額は1億62百万円であり、対象となる役員の合計は10名です。
なお、取締役(社外取締役を除く)に対する非金銭報酬等の総額の内訳は、業績連動報酬36百万円です。また、同社では上記報酬の枠組み以外に、取締役に対して公正価格にて払込がなされる有償ストック・オプションを発行しており、これに係る費用を当事業年度に計上しています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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