※本記事は、株式会社スポーツフィールド の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
スポーツフィールドグループは、スポーツ人財採用支援事業を主軸に、スポーツの価値と可能性を高める事業活動を展開しています。新卒・既卒のスポーツ経験者と企業のマッチングを支援し、スポーツ用品の企画・販売も手掛けています。
単体従業員数は324名、連結従業員数は335名です。セグメントはスポーツ人財採用支援事業、スポーツ用品企画・販売事業の2つです。
主な国内グループ会社は、エスエフプラス、リンドスポーツ(スポーツ用品の企画販売)などです。
2025年10月1日には株式会社リンドスポーツが連結子会社となり、従来のスポーツ人財採用支援事業に加え、スポーツ用品企画・販売事業が新たな報告セグメントとして加わりました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社スポーツフィールドは、スポーツ人財採用支援事業を主軸とする企業です。同社グループでは、従業員の健康維持・増進や生産性向上を重視し、多様な働き方を認めながら、個々の成長を支援する環境づくりに取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均年齢が比較的若く、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や成長機会の多さがうかがえます。従業員数は単体と連結で大きな差がなく、グループ全体で一体感のある事業運営を行っていることが推測されます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,211,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.9年 |
| 平均年齢 | 29.6歳 |
| 単体従業員数 | 324人 |
| 連結従業員数 | 335人 |
| 単体のグループ内比率 | 96.7% |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、持続的な成長と企業価値向上を実現するため、従業員の健康維持・増進、採用・育成・定着、そして一人ひとりのサービス業務における生産性向上を重要な経営課題と認識しています。健康維持・増進に向けては、健康保険組合や衛生委員会と連携し、各種の健康経営施策を推進しています。
具体的には、ライフイベントへの対応や従業員の定着、生産性向上を図るため、社内運動イベントや産婦人科・小児科オンラインの導入、残業時間上限の設定、1on1クロストークといった施策を実施しています。採用においては、自社採用業務の一元管理を行い、経営理念への共感をベースに多様な働き方を認めることで定着を促しています。
また、階層別研修や営業人員のスキルチェックを通じて、体系的かつ継続的な育成と生産性向上に努めています。これらの取り組みを通じて、多様な働き方を認める文化の醸成と、従業員のエンゲージメント向上および定着に継続的に取り組む方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 9.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 37.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 63.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 64.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 61.1% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
スポーツフィールドは、「スポーツが持つ可能性を様々なフィールドで発揮し、個人、法人、地域社会そして日本の発展に貢献すること」を経営理念に掲げ、スポーツの価値や可能性を高める事業活動を展開しています。主にスポーツ人財の採用支援とスポーツ用品の企画・販売を通じて収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、スポーツに打ち込んだ経験を持つ人財と、そのような人財を求める企業を結びつける事業を主軸としています。また、スポーツ用品の提供を通じて、競技生活そのものを支援する事業も展開しています。収益は、これらのマッチングサービスや製品販売から得ています。海外からの売上高はなく、特定の主要な顧客に収益が集中している状況もありません。
スポーツ人財採用支援事業
この事業では、主に現役の体育会学生や過去にスポーツ経験のある社会人を対象に、採用を希望する企業とのマッチングサービスを提供しています。新卒者向けには就職フェアなどのイベント開催やWebサイトを通じた人財紹介を行い、既卒者向けには個別の転職カウンセリングと企業紹介を行っています。収益は、企業からの採用支援手数料や求人広告掲載料から得ています。運営は、スポーツフィールドが行っています。
スポーツ用品企画・販売事業
この事業は、テーピング、トレーニング用品、ケア用品などを中心としたスポーツ用品の企画・販売を行っています。自社ブランド製品を「低価格・高品質」を強みとして展開し、全国の大学・高校の部活動、プロスポーツチーム、整骨院・病院などを主な顧客としています。収益は、これらのスポーツ用品の販売から得ています。運営は、リンドスポーツが行っています。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| スポーツ人財採用支援事業 | 38.5億円 | 44.3億円 |
| スポーツ用品企画・販売事業 | - | 3.5億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、直近5年間で一貫して増加傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、直近の4年間は順調に増加しており、特に当期は大幅な伸びを示しています。過去には一時的に経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失を計上した期もありましたが、その後は回復し、安定した成長を続けていることがうかがえます。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 21.3億円 | 28.7億円 | 34.2億円 | 38.5億円 | 47.8億円 |
| 経常利益 | △35百万円 | 6.3億円 | 8.7億円 | 8.7億円 | 10.8億円 |
| 経常利益率 | △1.7% | 22.1% | 25.4% | 22.7% | 22.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △79百万円 | 4.1億円 | 6.1億円 | 6.0億円 | 7.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △11.10 | 57.22 | 83.73 | 81.21 | 107.28 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、組織全体の効率性が高まっていることを示しています。これらの指標の改善は、同社グループが事業規模の拡大とともに、従業員一人ひとりの貢献度を高めていることを示唆しています。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 12.9百万円 | 14.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.9百万円 | 3.2百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、安定した財務基盤を築き、事業活動で得た資金を成長投資に回しながらも、手元資金を確保している状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROEから見て堅固な状態を示しています。自己資本比率は62.6%と、プライム市場平均と比較して高い水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)も37.4%と、プライム市場平均を大きく上回る水準で推移しています。手元資金である現金及び預金は17.8億円となっており、前期から増加しています。これらの財務状況は、同社グループが安定した経営基盤を持ち、事業活動を通じて効率的に利益を生み出していることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 17.6億円 | 24.3億円 |
| 自己資本比率 | 65.1% | 62.6% |
| ROE(自己資本利益率) | 37.8% | 37.4% |
| 現金及び預金 | 17.0億円 | 17.8億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、成長に向けた投資も行っている状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは8.6億円の増加となり、税金等調整前当期純利益の計上などが主な要因となっています。これは、同社グループが事業活動を通じて着実に利益を創出していることを示しています。
投資活動によるキャッシュフローは△5.8億円の減少となりました。これは主に、株式会社リンドスポーツの連結子会社化に伴う株式の取得支出によるものであり、事業拡大に向けた積極的な投資が行われていることがうかがえます。財務活動によるキャッシュフローは△2.1億円の減少となり、長期借入金の返済や配当金の支払いによるものです。
これらの資金の流れから、同社グループは本業で得た資金を成長投資に充てつつ、健全な財務運営を行っていることがわかります。この状況は、入社後の雇用や給与の安定性、そして将来的な事業成長への期待につながるものと言えます。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 6.2億円 | 8.6億円 |
| 投資CF | △0.5億円 | △5.8億円 |
| 財務CF | △3.2億円 | △2.1億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 5.7億円 | 2.9億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、人材サービス業界における新規参入企業の増加や競争激化のリスクを認識しています。また、採用手法の多様化や技術革新により、既存サービスが代替される可能性も事業構造上のリスクとして挙げられています。スポーツ用品企画・販売事業においては、為替相場の変動や原材料価格の高騰が仕入コストの上昇に繋がり、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、従業員の確保・育成が計画通りに進まない場合や、既存従業員の社外流出が生じた場合に、事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識しています。特に、求職人財との密な関係構築を強みとしているため、従業員一人あたりの生産高には限界があり、人材の確保と育成が重要であるとしています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
スポーツの可能性を信じ、人財と企業、そして社会の発展に貢献することを目指すスポーツフィールド。同社グループは、スポーツを通じて培われる価値を多角的に展開し、成長を続けています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時にスポーツが持つ可能性を様々なフィールドで発揮し、個人、法人、地域社会そして日本の発展に貢献すること」を経営理念としています。社名の由来でもある「スポーツが持つ可能性を様々なフィールドで発揮し」を経営方針とし、スポーツ自体の価値を高めることを目指しています。
主力事業であるスポーツ人財採用支援では、求職者がスポーツで培った素養をビジネスで活かせるよう最適な企業と結びつけています。将来的には「スポーツ人財会社」から「日本を代表するスポーツカンパニー」への飛躍を図ることをビジョンとしています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、経営理念への共感を基盤に多様な働き方を認め、従業員の定着を重視しています。従業員一人ひとりの健康維持・増進、採用、育成、定着、そしてサービス業務の生産性向上を重要な経営課題と認識しています。
ワークライフバランスの向上やメンタルヘルスケア、身体的健康の増進を図るため、社内運動イベントやオンライン医療相談、残業時間上限の設定、1on1クロストークなどの施策に取り組んでいます。透明・公正な意思決定とコーポレート・ガバナンスの強化にも努め、多様な働き方を認める文化の醸成と従業員のエンゲージメント向上を目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、主要事業の強化として、サービス登録者・利用者数の増加と提供サービスの品質向上に取り組んでいます。具体的には、オフィス出店エリアの拡大や広報・広告へのリソース投下、営業人員の増強と拠点の拡充を進めています。
また、従業員の採用・定着・育成も重要な課題であり、自社採用業務の一元管理や多様な働き方を認める施策、体系的な育成を通じて生産性向上を図っています。さらに、スポーツの価値を様々なフィールドで発揮するため、新規事業の創出やM&Aに積極的に取り組み、事業ポートフォリオの多様化を進めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
スポーツフィールドは、会社法に基づく取締役会設置会社、監査役会設置会社です。経営の最高意思決定機関である取締役会に業務執行の権限と責任を集中させ、独立した監査役および監査役会が監査機能を担う体制となっています。また、経営への積極的な関与と日常の業務執行を機動的に行うため、執行役員制度を採用しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの株主構成を見ると、代表取締役である篠﨑克志氏が筆頭株主となっています。また、取締役副社長の伊地知和義氏、専務取締役の加地正氏も上位株主として名を連ねています。このように、経営陣が上位株主として同社グループを支えていることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 篠﨑 克志 | 21.65% |
| 伊地知 和義 | 10.77% |
| 加地 正 | 10.77% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役は篠﨑克志氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 篠﨑 克志 | 代表取締役 兼 体育会・スポーツ事業本部長(特命)兼 スポーツ事業部門長 | 2005年株式会社リンク・ワン入社。2007年株式会社ガーディアンウィル(現:株式会社スポーツリンク)入社。2010年株式会社スポーツリンク埼玉(現:同社)代表取締役。2025年株式会社エスエフプラス取締役より現職。 |
| 伊地知 和義 | 取締役副社長 兼 体育会・スポーツ事業本部長 兼 体育会事業部門長 | 2006年株式会社ウィル(現:株式会社スポーツリンク)入社。2009年株式会社スポーツリンク九州代表取締役。2014年同社入社、取締役副社長。2025年株式会社リンドスポーツ代表取締役より現職。 |
| 加地 正 | 専務取締役 兼 経営管理本部長 | 1990年株式会社ビジネスコンサルタント入社。2004年株式会社リンク・ワン入社。2006年株式会社ヒューマンウォーク代表取締役。2014年同社入社、専務取締役より現職。 |
| 森本 翔太 | 専務取締役 兼 ICT開発本部長 兼 ICT開発Div.長 | 2005年株式会社リンク・ワン入社。2007年株式会社ガーディアンウィル(現:株式会社スポーツリンク)入社。2009年株式会社スポーツリンク関西代表取締役。2014年同社入社、常務取締役。2018年同社専務取締役より現職。 |
社外取締役は、小林明彦氏(akソリューションアドバイザリー会長)、河村直人氏(株式会社シンライフワーク代表取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役2名と社外監査役3名を選任しています。社外取締役は、客観的かつ中立的な立場から業務執行取締役に対する監督と経営への助言を通じて、取締役会の透明性維持と強化を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、月額報酬と役員賞与で構成されています。役員賞与は、連結売上高と連結経常利益の両指標が当初業績予想を超過した場合に支給される業績連動型です。月額報酬と役員賞与の構成割合は、賞与の支給上限を8:2としています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 74百万円 | 18.5百万円 |
| 社外取締役 | 2名 | 8百万円 | 4.2百万円 |
| 社外監査役 | 3名 | 18百万円 | 6.0百万円 |
中長期的な企業価値向上への動機付けや株主との利益・リスク共有については、取締役(社外取締役を除く)が一定の株式数を保有していることから、現時点では非金銭報酬等の中長期的な変動報酬は導入していません。非執行である社外取締役および監査役の報酬は月額報酬のみで構成されています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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