【平均年収686万円】スペースマーケット 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収686万円】スペースマーケット 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

スペースマーケットは、あらゆるスペースを貸し借りできるマーケットプレイスの運営を主軸に、遊休不動産の活用を促進しています。直近の業績は売上高が過去5年間で増加傾向にあり、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も順調に増加し、増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社スペースマーケット の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


スペースマーケットは、あらゆるスペースを貸し借りできるマーケットプレイス「SPACEMARKET」の運営を主軸に、公共施設予約管理システム「Spacepad」の提供、およびスペースの運営代行を手掛けています。遊休不動産の活用を促進し、不動産の新たな価値創造を目指しています。

単体従業員数は53名、連結従業員数は73名です。同社グループはスペースマーケット事業の単一セグメントで事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、スペースモール(スペースの企画・運営代行等)、クルトン(スペースの運用代行等)、エミーナ(レンタルスペース運営等)などです。

2025年4月1日には、株式会社クルトン、株式会社エミーナ、株式会社システリアの3社を新たに子会社化し、用途開発力と運営機能を強化しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


スペースマーケットは、スペースシェアリングという新しい価値を提供する事業を展開しており、その働き方や給与水準は、事業の特性を反映した特徴が見られます。多様な働き方を支援する制度を導入し、従業員の成長と働きやすさを重視する環境が整えられています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は比較的若い年齢層の従業員が多く、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や成長機会を求める傾向があると考えられます。新しい事業領域でキャリアを築きたい方にとって、自身のスキルや経験を活かせる環境が期待できるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 6,862,000円
平均勤続年数 3.9年
平均年齢 36.2歳
単体従業員数 53人
連結従業員数 73人
単体のグループ内比率 72.6%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、事業規模及び事業領域を積極的に拡大していく上で、人材を最も重要な経営資源と位置付けています。優秀な人材の育成と定着化を図るため、社内における教育プランや人事評価制度を整備し、研修やプロジェクトの現場を通じて実践的な成長を促しています。

また、働きやすさの追求と能力の最大化を重要課題と捉え、多様な人材が無理なく働ける制度やシステムを整えています。具体的には、リモートワークやフレックス制度を導入し、有給休暇や育児休暇の取得促進、残業時間の適切な管理など、職場環境の整備に積極的に取り組んでいます。これにより、従業員が自ら学ぶ時間を確保し、意欲や集中力を高めることで、個人の成長と成果に繋がる働きやすい環境づくりを目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


当社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


スペースマーケットは、あらゆるスペースを貸し借りできるマーケットプレイス「SPACEMARKET」の運営を主軸に、公共施設予約管理システム「Spacepad」の提供、およびスペースの運営代行を手掛ける企業です。遊休不動産の活用を促進し、人々がチャレンジする機会を増やすことを目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」というビジョンのもと、「スペースシェアをあたりまえに」というミッションを掲げ、事業を展開しています。主なサービスは、インターネット・スマートフォン上で簡単にスペースを貸し借りできるプラットフォーム「SPACEMARKET」の運営です。会議室やセミナー会場だけでなく、レストラン、住宅、映画館、廃校、お寺、お城など多種多様なスペースが全国で利用されています。

収益は、ホストとゲストの間で発生するスペース料金に応じた手数料から得ています。ゲストからはスペース料金にゲスト手数料5%を加算した金額を、ホストからはスペース料金からホスト手数料30%を差し引いた金額をそれぞれ受け取り、これらを合計した額を売上高として計上しています。また、不動産オーナーが保有するスペースの活用を総合的に支援する「レンタルスペーストータルプロデュースサービス」も提供しており、スペースの企画開発から運営代行までを行い、初期費用や運営代行手数料を収益としています。直近では、マーケットプレイスサービスが引き続き最大の収益源であり、レンタルスペーストータルプロデュースサービスも大きく成長しています。

同社グループは、本邦以外の外部顧客への売上高はなく、国内市場に特化しています。特定の主要顧客への収益集中は見られません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5年間で増加傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、一時的に損失を計上した時期もありましたが、直近2期は順調に増加しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 12.3億円 12.3億円 15.6億円 19.7億円 25.7億円
経常利益 66百万円 △1.1億円 1.1億円 1.8億円 2.4億円
経常利益率 5.4% △9.2% 7.2% 9.0% 9.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 39百万円 △1.1億円 △1.7億円 1.8億円 2.1億円
1株当たり当期純利益(円) 3.27 △9.66 △14.08 15.12 17.71

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も同様に増加しており、組織全体の生産性が向上している傾向が見られます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 30.8百万円 35.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.8百万円 3.4百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている段階を示しています。これにより、事業の成長と安定性の両面から現在の経営状態を把握できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期からやや低下したものの、プライム市場の非製造業平均に近い水準を維持しています。また、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を大きく上回る水準で推移しており、効率的な資本活用ができていることを示しています。手元資金も増加傾向にあり、事業運営に必要な流動性を確保している状況です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 7.6億円 10.1億円
自己資本比率 27.7% 24.6%
ROE(自己資本利益率) 29.8% 26.4%
現金及び預金 9.1億円 11.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、当連結会計年度において収入となりました。これは主に取扱高の増加による営業利益の計上や未払金の増加によるものです。しかし、前期と比較すると収入額は減少しています。

投資活動によるキャッシュフローは、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得、有形固定資産および無形固定資産の取得による支出が増加し、支出超過となっています。これは事業拡大に向けた積極的な投資が行われていることを示しています。

財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の借入による収入が増加したため、収入超過となりました。これにより、事業活動で得た資金と借入による資金を合わせて、成長のための投資を行っている状況がうかがえます。

当連結会計年度のフリーキャッシュフローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあることを示しています。これは、将来の事業拡大に向けた積極的な姿勢を反映しており、今後の事業成長が期待できる状況です。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 3.8億円 15百万円
投資CF △85百万円 △2.6億円
財務CF 56百万円 4.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 3.0億円 △2.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、シェアリングエコノミーサービス市場の成長が予測通りに進まなかった場合、中期経営計画の達成や事業展開に影響を及ぼす可能性があると認識しています。また、競合他社の動向により競争が激化した場合、財政状態や経営成績に影響を及ぼすリスクがあることを示しています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業の急速な拡大に伴い、優秀な人材の継続的な獲得と育成が必須であると認識しています。計画通りに進まなかった場合、事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があることを示しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


スペースマーケットは、「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」というビジョンを掲げ、場所のシェアリングを通じて社会に新たな価値を提供することを目指しています。多様な働き方やライフスタイルに対応し、持続可能な社会の実現に貢献する企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


スペースマーケットグループは、「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」をビジョンに掲げています。そして、「スペースシェアをあたりまえに」をミッションとしています。時間単位でのスペースの貸し借りを可能にすることで、世の中の多様性に対応可能な選択肢を提供していくことを目指しています。

同社グループは、日本での事業モデルを確立した後、海外展開も視野に入れています。全社総取扱高の成長をミッション実現の重要な要素と捉え、企業価値の向上につなげていく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


スペースマーケットグループは、スペースシェアを通じて誰一人取り残さない、環境負荷の少ない持続可能な社会を目指しています。既存の不動産を「所有ではなく利用」、「占有ではなく共有」することで、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献することに邁進しています。

同社グループは、多様性が持続可能な社会を実現するために重要であると考えています。そのため、「はたらく」「あそぶ」「くらす」のあらゆるシーンで多種多様な場所を提供し、社会の多様性の受け皿となることを目指しています。また、ホスト・ゲスト、事業パートナー、投資家、地域社会、社員といったマルチステークホルダーとのオープンな対話を重視しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


スペースマーケットグループは、シェアによって利用される良質なスペースの増加に継続して取り組んでいます。利用者にとっての利便性を高めるため、継続したサービスの改善と効率的な運営体制の構築に努めています。

また、システム稼働の安定性確保やサービスの安全性・健全性強化も重要な課題です。情報管理体制の強化として、個人情報保護方針に基づいた管理徹底やISMS認証の取得、社内教育・研修の実施を継続しています。さらに、優秀な人材の採用や少人数単位でのチーム制、権限委譲を推進し、組織体制の強化と内部統制及びコンプライアンス体制の強化を図っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


スペースマーケットは、監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能強化を図り、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいます。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


スペースマーケットの株主構成を見ると、創業者が筆頭株主として経営を支える一方で、事業会社も主要な株主として名を連ねています。創業者が経営に深く関与し、その影響力が大きい資本構成となっています。

株主名 持株比率
重松 大輔 24.38%
ティーケーピー 21.08%
ダブルパインズ 13.79%
CA Startups Internet Fund2号投資事業有限責任組合 5.73%
鈴木 真一郎 4.39%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性4名・女性2名)で構成され、女性役員比率は33.0%です。代表取締役社長は重松大輔氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。

氏名 役職 主な経歴
重松 大輔 代表取締役社長 2000年4月東日本電信電話入社、2006年1月フォトクリエイト入社。2014年1月同社設立・代表取締役社長就任。2015年9月ダブルパインズ設立代表取締役就任。2016年1月一般社団法人シェアリングエコノミー協会代表理事就任。2022年4月一般社団法人シェアリングエコノミー協会理事就任より現職。
佐々木 正将 取締役 2006年12月ブイエスシー(現イオンペット)入社、2007年11月イントランス入社。2011年10月ミサワ入社。2014年7月スマイルワークス入社、2015年7月同社取締役就任。2017年1月同社入社、2017年4月同社コーポレート部長就任。2017年12月同社取締役就任。2021年3月同社執行役員就任。2025年3月同社取締役就任より現職。
田中 優子 取締役 1999年4月トヨタ自動車入社、2003年4月A.T.カーニー入社。2006年2月ジュピターショップチャンネル入社。2011年7月A.T.カーニー入社。2014年4月クラウドワークス入社執行役員就任。2023年3月同社取締役就任より現職。


社外取締役は、藤川祐一氏(Miri Capital Management Japan代表・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能を強化しています。社外取締役は、専門的な知見や豊富な経験に基づき、経営全般の監視や助言を行う役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


スペースマーケットの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能するよう設計されています。報酬は、役割と責任に応じた基本報酬と、非金銭報酬としての株式報酬で構成されています。基本報酬は固定報酬と業績連動報酬により構成され、業績連動報酬には全社総取扱高の成長率および管理会計上の限界利益が指標として採用されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 39百万円 13.1百万円
監査等委員(社外除く) 1名 3百万円 3.0百万円
社外役員 5名 11百万円 2.3百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。