【平均年収614万円】モダリス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収614万円】モダリス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

モダリスは、独自の切らないCRISPR技術を基盤に、希少疾患の遺伝子治療薬開発を国内と海外子会社を通じてグローバルに展開しています。現時点では事業収益の計上がなく、研究開発投資が先行し損失が継続しています。


目次

※本記事は、株式会社モダリス の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


モダリスグループは、独自の「切らないCRISPR技術(CRISPR-GNDM®技術)」を基盤とした創薬を通じて、希少疾患に属する遺伝子疾患の治療薬開発を主たる事業としています。遺伝子コードやエピジェネティクスのエラーによる疾患に対し、革新的な治療法を提供しています。

単体従業員数は3名、連結従業員数は17名です。同社グループのセグメントは遺伝子治療薬開発事業の1つです。

国内においてはモダリスが事業を担い、海外1社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


モダリスは、遺伝子治療薬の研究開発を専門とする企業です。最先端の医療分野で、専門性を活かして働く環境が特徴と言えるでしょう。同社グループでは、従業員の成長を支援し、働きがいのある職場づくりを目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


モダリスの従業員は比較的若年層が中心となっており、平均年齢は30代後半を示しています。平均勤続年数は短めですが、これは事業の特性や組織の成長段階を反映している可能性があります。専門性の高い分野でキャリアを築きたい方にとって、新しい挑戦の機会が多い環境と言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 6,137,000円
平均勤続年数 1.42年
平均年齢 37.0歳
単体従業員数 3人
連結従業員数 17人
単体のグループ内比率 17.6%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


モダリスは、「Every life deserves attention(すべての命に、光を)」という企業理念のもと、遺伝子疾患治療薬の研究開発に取り組んでいます。同社グループは、研究開発分野における専門的な人材の増強と組織の強化を重要な経営課題と位置づけ、人的資本の拡充に積極的に取り組む方針です。

具体的には、人材確保のためフレックスタイム制度、ストックオプション制度、事後交付型株式報酬制度などの各種制度を整備しています。また、社内外の機会を捉えた社員教育も実施し、従業員の専門性向上とキャリア形成を支援しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


モダリスは、遺伝子疾患に対する治療薬開発を専門とするバイオベンチャーです。独自の技術を基盤に、未だ治療法が確立されていない希少疾患の患者に貢献することを目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


モダリスグループは、遺伝子治療薬開発事業の単一セグメントで事業を展開しています。同社グループは、独自のプラットフォーム技術である「切らないCRISPR技術(CRISPR-GNDM®技術)」を用いて、遺伝子疾患の治療薬開発を主たる事業としています。この技術は、遺伝子の切断を伴わずに目的遺伝子の発現をオン・オフする「遺伝子スイッチ」として機能し、多くの遺伝子疾患の原因遺伝子に対して治療法を生み出す可能性を秘めています。

同社グループのビジネスモデルは、「協業モデルパイプライン」と「自社モデルパイプライン」を組み合わせた「ハイブリッドモデル」を目指しています。協業モデルでは、パートナー企業からの契約一時金やマイルストン収入、ライセンス契約一時金、ロイヤルティ収入などを収益源とする計画です。自社モデルでは、同社グループが開発を進めた後にパートナーとライセンス契約を締結し、同様の収入を得ることを想定しています。

現時点では、顧客との契約から生じる事業収益は計上されていません。また、本邦以外の外部顧客への事業収益はなく、海外比率や為替リスクに関する特筆すべき状況はありません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


モダリスグループは、遺伝子治療薬開発に特化しており、現時点では事業収益の計上がありません。過去5期にわたり、経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失が継続しています。

営業活動によるキャッシュ・フローも継続して資金を使用する状況が続いています。これは、創薬事業が多額の研究開発費用と長い時間を要する特性を反映したものです。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
経常利益 △12.3億円 △20.0億円 △23.5億円 △13.0億円 △21.5億円
親会社株主に帰属する当期純利益 △7.4億円 △27.0億円 △23.9億円 △13.2億円 △21.5億円
1株当たり当期純利益(円) △25.70 △92.85 △77.24 △28.57 △27.86

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


モダリスグループの従業員1人あたり当期純利益(連結)は、前期から当期にかけて減少しています。これは、同社グループが研究開発段階にあり、現時点では収益を計上していない事業特性を反映したものです。従業員数が増加する中で、研究開発投資が先行している状況を示しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり当期純利益(連結) △94.1百万円 △126.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、遺伝子治療薬の研究開発を行う創薬ベンチャー企業であり、先行投資期間が長く、継続的な営業損失を計上しています。財務基盤や資金の流れから、同社グループの現状を把握できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は93.0%となっており、前期の95.5%から減少しています。これはプライム市場平均と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は当期でマイナス67.9%となっており、前期はデータがありません。手元資金である現金及び預金は当期で28.1億円となり、前期の35.8億円から減少しています。同社グループは研究開発型企業であり、先行投資が続く中で、自己資本比率は高い水準を維持しつつも、利益は損失を計上している状況です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 35.5億円 27.9億円
自己資本比率 95.5% 93.0%
ROE(自己資本利益率) - △67.9%
現金及び預金 35.8億円 28.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、21.2億円の使用となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、3百万円の使用となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、13.5億円の獲得となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入によるものです。

これらの結果、フリーキャッシュ・フローは21.2億円のマイナスとなっています。同社グループは研究開発型企業であり、先行投資期間が長く、営業活動によるキャッシュ・フローは継続的にマイナスを計上しています。資金調達により事業活動に必要な資金を確保している状況であり、今後の事業進展と収益化が雇用や給与の安定性に影響を与える可能性があります。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △14.3億円 △21.2億円
投資CF △0百万円 △3百万円
財務CF 30.4億円 13.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △14.3億円 △21.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


同社グループは、継続的な営業損失の発生と営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在しています。しかし、翌連結会計年度の事業活動を展開するための資金は十分に確保していると判断しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、ゲノム編集技術において国内外の数多くの企業や研究機関と激しい競争状態にあります。技術革新が急速に進む中で、同社グループの技術が常に追い越される可能性があります。また、医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要し、臨床試験や前臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により、研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループは、創薬基盤技術の深化や研究開発の進展のため、専門的な知識・技能をもった優秀な人材の確保が必要であると考えています。想定した人材の確保に支障が生じた場合や、優秀な人材の社外流出が生じた場合には、事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


モダリスは、独自のゲノム編集技術を核に、遺伝子疾患に苦しむ人々に光をもたらすことを目指しています。最先端の医療技術で社会貢献を追求する企業文化が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


モダリスグループは、ゲノム編集治療薬の研究開発及び製造を営んでいます。そのコアとなるプラットフォームは「切らないCRISPR技術(CRISPR-GNDM®技術)」です。この技術を用いた創薬によって、希少疾患に属する遺伝子疾患に対して治療薬を生み出すことを目指しています。

企業理念として「Every life deserves attention(すべての命に、光を)」を掲げており、病気で希望を失わなくてすむ社会の実現に貢献することを目標としています。数千あるといわれる遺伝子疾患で苦しむ方々に貢献し、新しい創薬技術である「遺伝子治療」や「エピゲノム編集治療」市場の創成に寄与することで、世界の医療の進歩に貢献していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


モダリスグループは、企業理念「Every life deserves attention(すべての命に、光を)」に基づき、遺伝子疾患に対する治療薬の研究開発を通じて社会に貢献することを重視しています。サステナビリティに関連するリスクや機会を、その他の経営上のリスクや機会と一体的に監視及び管理するガバナンス体制を構築しています。

研究開発分野における専門的な人材の増強と組織の強化を重要な経営課題と捉え、人的資本の拡充に積極的に取り組む姿勢です。患者、医療従事者、株主をはじめとする全てのステークホルダーから信頼を得られるよう、社会に対して説明可能な意思決定と事業遂行を重要視しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


モダリスグループは、継続企業として成長し続けるために複数の課題に対処しています。研究開発活動では、独自のCRISPR-GNDM®技術の強化と、自社・提携プログラムの開発を進めています。国内外の製薬企業や研究機関との共同研究を推進し、研究開発体制と知財ポジションの強化を進めています。

営業活動においては、パートナーとの共同研究開発の連携体制を構築し、バリューチェーンの補完を目指しています。内部管理・統制では、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な課題と認識し、経営の健全性、透明性を高めることを目指しています。人材獲得では、米国に研究開発拠点を置き、世界中から研究人材へのアクセスを高め、国際的な競争力を維持・強化する方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


モダリスは監査等委員会設置会社であり、社外取締役が多数を占める取締役会によって経営の監視と意思決定を行っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は代表取締役の資産管理会社であるLSIMであり、経営基盤を支えています。また、複数の証券会社が上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
LSIM 3.27%
楽天証券共有口 3.07%
SBI証券 2.86%


なお、LSIMは同社代表取締役森田晴彦の資産管理会社であり、所有株式数にはEVO FUNDとの株式貸借契約に基づく貸株2,000,000株を除いて表記しております。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役CEOは森田晴彦氏が務めています。社外取締役比率は83.3%です。

氏名 役職 主な経歴
森田 晴彦 代表取締役CEO 1994年4月麒麟麦酒株式会社(現 協和キリン株式会社)入社。2002年1月Booz Allen Hamilton Inc.(現 PwC Strategy &)。2003年11月ワイズセラピューティックス株式会社経営企画部長兼事業企画部長。2004年5月LSIM取締役。2006年3月レグイミューン代表取締役CEO。2016年1月同社代表取締役CEOより現職。2016年4月EdiGENE Inc.(現 Modalis Therapeutics Inc.)CEOより現職。


社外取締役は、竹田英樹氏(Medical Patent Research代表取締役)、ジョセフ・マクラッケン氏(Life Science Investment LLC President)、嶋根みゆき氏(Mesenkia Therapeutics AB Board Member・監査等委員)、田島照久氏(田島公認会計士事務所代表・監査等委員)、古田利雄氏(弁護士法人クレア法律事務所代表社員・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役3名全員が社外取締役で構成されています。社外取締役が取締役会の過半数を占めることで、経営の透明性と監督機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、基本報酬と株式報酬の2つで構成されています。業績連動報酬は設けていません。株主との価値共有と中長期的な企業価値向上を目的として、取締役(監査等委員である取締役を除く)には新株予約権(ストック・オプション)が付与されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
社外取締役 5名 20百万円 4.0百万円


なお、取締役(監査等委員である取締役を除く)のうち1名の基本報酬は無報酬です。取締役の非金銭報酬等には、事後交付型株式報酬制度に基づく費用計上額とストック・オプションとしての新株予約権の費用計上額の合計が含まれています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。