※本記事は、株式会社グローバルインフォメーション の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
グローバルインフォメーションは、市場・技術動向に関する情報提供事業を主軸とし、海外の調査出版会社と提携して英文調査レポートなどの情報商品を国内外に提供しています。幅広い産業カテゴリーに対応し、世界各国に販売拠点を展開しています。
単体従業員数は49名、連結従業員数は51名です。セグメントは市場・技術動向に関する情報提供事業、その他事業の2つです。
主な国内グループ会社は、ギブテック(その他事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社グローバルインフォメーションは、市場・技術動向に関する情報提供事業を展開しており、専門性の高い情報を取り扱う企業です。従業員数は比較的小規模ながら、専門知識を活かして働く環境が特徴と言えるでしょう。給与水準や働き方に関する具体的なデータから、同社グループの職場環境を詳しく見ていきます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も高めであることから、経験豊富な人材が定着して活躍している傾向がうかがえます。専門性の高い事業において、長期的なキャリア形成が可能な環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,232,088円 |
| 平均勤続年数 | 9.83年 |
| 平均年齢 | 47.7歳 |
| 単体従業員数 | 49人 |
| 連結従業員数 | 51人 |
| 単体のグループ内比率 | 96.1% |
同社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)の両方を採用しています。国内の従業員を対象として、退職給付制度を設けています。
退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、人的資本を最も重要な経営資本と捉え、年齢・性別・国籍を問わず多様な背景や専門性を持つ人材が、責任と誇りを持って満足して働ける環境を創出することを経営理念の一つとして掲げています。従業員の個性を尊重し、各自の能力を最大限発揮できる環境づくりを推進しています。
柔軟な働き方を提供できるよう、人材育成及び社内環境整備方針を定めていく方針です。これらの取り組みに係る指標及び目標については、同社グループの人的資本規模に対して特定の数値的目標を採用することが困難であるため、現在のところ具体的な設定は行っていません。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
グループ全体(連結)
海外の現地採用者は含んでいません。また、男性労働者の育児休業取得率は、公表義務の対象ではないため記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 46.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 64.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 70.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 50.9% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
グローバルインフォメーションは、世界の市場・技術動向に関する情報提供を主軸とする企業です。お客様の意思決定を支援し、各業界・産業界の活性化に貢献することを目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、海外の調査出版会社と提携し、世界の市場・技術動向に関する英文の調査レポート等の情報商品を国内外の製造業やシンクタンク等のお客様に提供しています。インターネット検索で情報が溢れる現代において、真に有用な情報を選別し、WEBサイトをプラットフォームとして提供しています。
商品面では、医薬品、通信・IT、エネルギー、半導体、環境等の幅広い産業カテゴリーに対応するため、世界各国の調査出版会社との提携拡大に注力しています。販売面では、米国、韓国、台湾、ベルギーに支店を展開し、サービスのボーダレス化を推進しています。同社グループの事業は、顧客からの受注後に調査出版会社や会議主催者等に発注を行う受託販売であるため、在庫を抱えるリスクはありません。
同社グループは「市場・技術動向に関する情報提供事業」と「その他事業」の二つの報告セグメントを展開しています。
市場・技術動向に関する情報提供事業
この事業は、市場調査レポート事業、年間情報サービス事業、委託調査事業、国際会議・展示会事業の4つに区分されます。市場調査レポート事業では、特定の調査項目について調査出版会社のアナリストがまとめたレポートを仕入れ販売しています。年間情報サービス事業では、年間契約で継続的に市場・技術動向に関する情報を提供しています。
委託調査事業は、既存レポートでカバーできないお客様の調査ニーズに対し、カスタム調査を受託して実施しています。国際会議・展示会事業では、世界各地で行われる国際会議・展示会への参加者を募集しています。収益は、これらの情報商品やサービスの提供から得ています。運営は、グローバルインフォメーションが行っています。
その他事業
この事業では、IoT向け無線通信LPWAの規格の一つである「ZETA」に関する製品の開発、製造、販売を行っています。また、他社製のZETA関連製品を利用したIoTネットワークの構築・管理の受託等も主な事業としています。
自社ブランド製品「JAZE」シリーズや非接触型展示会DXシステム「AiMeet」の販売促進にも取り組んでいます。収益は、これらの製品販売や受託開発から得ています。運営は、連結子会社であるギブテックが行っています。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| 市場・技術動向に関する情報提供事業 | 27.0億円 | 25.2億円 |
| その他事業 | 47百万円 | 50百万円 |
同社グループの売上高は、日本が最大の割合を占めており、次いで韓国、台湾、欧州、その他地域が続きます。海外支店を展開していることから、為替変動が業績に影響を与える可能性があります。特定の顧客に売上高の10%以上を占める相手先はないため、顧客集中リスクは低いと言えます。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに減少傾向にあります。特に当連結会計年度は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前年同期を下回る結果となりました。市場調査レポート事業の受注低迷や海外部門の不調が影響しています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 26.5億円 | 29.8億円 | 29.2億円 | 27.5億円 | 25.7億円 |
| 経常利益 | 5.5億円 | 6.5億円 | 5.7億円 | 4.7億円 | 3.4億円 |
| 経常利益率 | 20.8% | 21.7% | 19.4% | 16.9% | 13.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.6億円 | 4.4億円 | 3.8億円 | 3.2億円 | 2.3億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 131.29 | 148.64 | 129.91 | 106.58 | 78.28 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少しています。これは、売上高と営業利益が減少した一方で、連結従業員数が増加したことが影響していると考えられます。これらの指標は、組織全体の効率性や収益体質を示すものとなります。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 57.3百万円 | 50.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 9.1百万円 | 6.2百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
株式会社グローバルインフォメーションの財務基盤は、安定した経営状況を示しています。本業で得た資金を適切に活用し、健全な資金の流れを維持しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は高く、財務基盤が強固であることを示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と比較して同水準であり、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金である現金及び預金も潤沢であり、事業運営における安定性が高い状態です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素となります。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 24.7億円 | 25.2億円 |
| 自己資本比率 | 78.0% | 79.5% |
| ROE(自己資本利益率) | 13.2% | 9.3% |
| 現金及び預金 | 26.7億円 | 27.0億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度におけるキャッシュフローは、本業で安定した資金を創出していることを示しています。営業活動によるキャッシュフローは増加となり、主に税金等調整前当期純利益の計上や役員退職慰労引当金の増加、売上債権及び仕入債務の減少が要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出により減少しています。
財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払額により減少しています。その結果、フリーキャッシュフローはプラスとなり、本業で得た資金が投資を上回る状況です。前期はフリーキャッシュフローがマイナスでしたが、当期はプラスに転換しており、資金の創出力が向上しています。この健全な資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた基盤を維持していることを示しており、入社後の安定性や成長性にもつながる要素となります。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 4.0億円 | 2.2億円 |
| 投資CF | △8.1億円 | △2百万円 |
| 財務CF | △1.5億円 | △1.9億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △4.1億円 | 2.2億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業は、市場調査レポートの販売に大部分を依存しており、2025年12月期において売上額全体の79.2%を占めています。また、市場・技術動向に関する情報提供事業においては、仕入先上位5社による売上高が総売上高の37.6%を占めており、特定の仕入先への依存度が高い状況です。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、優秀な人材を適時に確保し、育成していくことが重要であると認識しています。雇用環境の変化等により、必要な人材の確保が計画通りに進まない場合や、人材の社外流出があった場合には、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
グローバルインフォメーションは、市場情報の提供を通じて産業界の活性化と社会の発展に貢献することを目指しています。多様な人材が活躍できる環境を重視し、持続的な成長と社会貢献を両立する企業風土を築いています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
グローバルインフォメーションの経営理念は、「最適な市場情報をタイムリーに提供することにより、お客様の意思決定を支援し、各業界・産業界の活性化に“情報”というフェイズから貢献し、ひいては社会の発展に寄与する」ことです。同社グループは、ブランド力の向上や顧客サービス品質の向上を通じて、市場・技術動向調査を検討する際に顧客から第一に想起され、選ばれる存在となることを目指しています。また、2026年12月期を初年度とする3か年の中期経営計画『GII Vision 2028』を策定し、主力事業である市場調査レポート事業の強化と、多様化する顧客の情報ニーズに全方位的に対応できる「総合市場情報プロバイダーへの進化」を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、人的資本を最も重要な経営資本と捉え、年齢・性別・国籍を問わず、多様な背景や専門性を持つ人材が責任と誇りを持って働ける環境を創出することを経営理念の一つとしています。従業員の個性を尊重し、能力を最大限発揮できる環境づくりを推進するとともに、柔軟な働き方を提供できるよう、人材育成及び社内環境整備方針を定めています。また、サステナビリティに関する基本方針として、環境、社会、ガバナンスに配慮したESG経営の視点を取り入れ、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長を両立していくことを掲げています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、中期経営計画『GII Vision 2028』の実践を重要な課題としています。ESGを意識したSDGs経営の推進にも取り組んでおり、サステナビリティ委員会を設置し、環境、社会、ガバナンスに配慮した経営に努めています。また、コーポレート・ガバナンスと内部管理体制の強化も重要な課題と認識し、内部監査による定期的なモニタリングの実施等により内部統制の実効性向上を図っています。重点施策として「人材への投資」を掲げ、事業構造の転換に伴い、より高度なスキル・知見を備えた人材の獲得と教育に注力しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
株式会社グローバルインフォメーションは、監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能強化とガバナンスの充実を図っています。外部からの客観的かつ中立的な経営監視を重視し、持続的な成長と企業価値向上を目指す体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
グローバルインフォメーションの株主構成を見ると、創業家が上位を占めていることが特徴です。筆頭株主は小野優子氏であり、小野悟氏、田野聡美氏、樋口めぐ美氏、樋口荘祐氏といった個人株主や、関連会社が上位に名を連ねています。これらの株主グループが同社の経営基盤を支えている状況です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 小野 優子 | 21.06% |
| 小野 悟 | 17.52% |
| 田野 聡美 | 5.05% |
| 樋口 めぐ美 | 5.05% |
| いちとせ | 5.05% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は樋口荘祐氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 樋口 荘祐 | 代表取締役社長 | 2014年4月JX日鉱日石エネルギー株式会社(現 ENEOS株式会社)入社。2018年6月同社入社。2020年1月株式会社ギブテック代表取締役。2023年7月同社代表取締役社長より現職。 |
| 小野 悟 | 取締役会長 | 1970年4月同時通訳業(個人事業)開業。1983年4月IGIコンサルティング日本事務所(個人事業)開設。1995年1月同社設立代表取締役社長。2023年7月同社取締役会長より現職。 |
| 杜山 悦郎 | 取締役CFO兼 管理部長 | 1983年4月日興証券株式会社(現 SMBC日興証券株式会社)入社。2004年1月株式会社フルッタフルッタ取締役。2018年4月同社取締役CFO兼管理部長より現職。 |
社外取締役は、久富有道氏(元三井住友海上火災保険健康保険組合常務理事・常勤監査等委員)、船山雅史氏(船山公認会計士事務所代表・監査等委員)、岡田尚人氏(岡田・今西・山本法律事務所パートナー・監査等委員)、元田達弥氏(元田会計事務所所長・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることで、取締役会の監督機能を強化し、ガバナンスの充実を図っています。社外取締役は、豊富な経験と専門知識を活かし、公正な立場から経営の監督・助言を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
グローバルインフォメーションの役員報酬は、取締役(監査等委員である取締役を除く)に対しては職務に応じた基本報酬と業績を勘案した役員賞与を支給する体系です。社外取締役に対しては、客観的な立場からの監督・助言の役割を考慮し、固定報酬のみで構成されています。報酬決定プロセスには独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬委員会が関与し、客観性・透明性を確保しています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 87百万円 | 29.0百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 14百万円 | 3.5百万円 |
報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示は省略されています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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