※本記事は、株式会社コアコンセプト・テクノロジー の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
コアコンセプト・テクノロジーは、DX支援とIT人材調達支援の2つの事業を展開しています。製造業・建設業・物流業向けに、AIなどの先端技術とものづくりへの深い知見を活かし、DX推進とIT人材の迅速な調達を支援しています。
単体従業員数は416名、連結従業員数は584名です。同社グループの事業セグメントはDX関連事業の単一セグメントとなっています。
主な国内グループ会社は、ピージーシステム(DX関連事業)、電創(同)、Pros Cons(同)、Pro-X(同)、デジタルデザインサービス(同)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
コアコンセプト・テクノロジーは、DX関連事業を主軸とする企業として、専門性を重視した働き方が特徴です。従業員の成長と企業への貢献を両立させるための制度が整備されており、活気ある環境が期待できます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の定着と成長を重視する傾向が見られます。平均年齢は30代半ばであり、比較的若い人材が活躍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,873,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.85年 |
| 平均年齢 | 35.45歳 |
| 単体従業員数 | 416人 |
| 連結従業員数 | 584人 |
| 単体のグループ内比率 | 71.2% |
同社および一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、確定拠出制度または確定給付制度を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度における確定拠出制度への要拠出額は80百万円です。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
コアコンセプト・テクノロジーは、持続的な成長のために、理念に共感し高い意欲を持った優秀な人材の採用・確保、育成を重要視しています。働きやすく多様な働き方を可能とする制度整備や福利厚生の充実を図っています。
自己成長と同社グループへの貢献が相互にリンクすることを実感できるよう、社内教育制度の充実も推進しています。人事制度は「プロフェッショナル意識の醸成」「成果による評価」「賃金体系の透明性」「評価制度の随時見直し(公平性担保の努力)」の4項目で構成されています。成果に対して適切な評価を反映できるよう、年に2回の評価及び給与改定が行われています。
具体的には、多様な価値観やバックグラウンドを持つ人材の獲得に注力し、特に次世代を牽引するリーダー層の採用を最優先事項としています。新卒採用者には3ヶ月間の新入社員研修を実施し、未経験者でもエンジニアとしてスタートラインに立てることを目標としています。若手・中堅社員向けには、行動指針「CCT WAY」の研修を半期に一度開催し、ビジネス論理思考やプレゼンテーションなどのベーススキル向上を目指しています。
また、時間・場所にとらわれない働き方によるワークライフバランスの実現を目指し、2年連続で「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されています。四半期ごとにエンゲージメント・サーベイを実施し、課題把握と施策検討に活用しています。女性活躍推進では「くるみん」認定を取得し、仕事と育児の両立支援に関する取り組みを継続的に改善しています。外国籍・障がい者雇用の促進にも積極的に取り組み、安心して就業できる環境整備を進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男女の賃金差異については、基準年収が高い等級における女性社員の数が男性社員よりも少ないことによるものであり、同一等級の男女差には大きな差異はありません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 10.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 55.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 77.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 79.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち非正規雇用労働者) | 45.9% |
人的資本・多様性
提出会社単体の任意開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性育児休業取得率(目標:2026年12月期) | 50.0% |
| 男性育児休業取得率(実績:2025年12月期) | 55.6% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
コアコンセプト・テクノロジーは、テクノロジーと人の力を活用し、産業の持続可能な発展に貢献することを目指しています。主にDX支援とIT人材調達支援の二つの事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
コアコンセプト・テクノロジーは、「テクノロジーと人の力で産業のサステナブルな発展に貢献する」ことをパーパスに掲げ、DX支援とIT人材調達支援の二つの事業を展開しています。同社グループは、国内システムインテグレーション業界の構造的な課題を打開し、新しい価値を提供するITベンダーを目指しています。
DX支援では、主に製造業、建設業、物流業を対象に、形状認識、3Dグラフィックス、AIといった技術力とものづくりへの深い知見を活かし、顧客企業のDXを支援しています。独自のDX支援メソドロジー「CCT-DX Method」やDX開発基盤「Orizuru」を活用し、DX後のあるべき姿の策定から技術検証、システム構築、運用・保守、内製化まで一貫した伴走支援を提供しています。
IT人材調達支援では、大手SIer、コンサルティングファーム、事業会社向けに、顧客が必要とする技術を持ったIT人材の調達を支援しています。広範なビジネスパートナーネットワーク「Ohgi」を活用することで、IT人材の需給が逼迫する状況下でも、顧客のIT人材需要に迅速に応えることが可能となっています。これにより、中間マージンの縮小やエンジニアの待遇向上にも貢献することを目指しています。
同社グループの事業はDX関連事業の単一セグメントであり、収益は主に国内の外部顧客からの売上高で構成されています。特定の顧客への売上高が全体の10%以上を占めることはありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、直近3期間において売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向を示しています。特に売上高は着実に成長を続けており、それに伴い各利益も順調に推移しています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | 159億円 | 192億円 | 209億円 |
| 経常利益 | - | - | 17.7億円 | 20.5億円 | 22.0億円 |
| 経常利益率 | - | - | 11.1% | 10.7% | 10.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | 13.0億円 | 14.4億円 | 15.0億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | 76.59 | 85.58 | 89.80 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期からわずかに減少しましたが、従業員1人あたりの営業利益は前期と同水準を維持しています。これは、従業員数の増加と売上高の伸びがほぼ同程度であったことを示しており、組織全体の効率性が安定している傾向が見られます。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 36.0百万円 | 35.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 3.8百万円 | 3.8百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは堅実な財務基盤を築き、事業活動で得た資金を成長投資に充てています。安定した事業運営と将来への投資を両立している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は59.1%であり、プライム市場平均(製造業46.8%、非製造業24.2%)と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は32.5%で、プライム市場平均の9.4%を上回っており、効率的な資本活用を示しています。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営の安定性につながる財務状態です。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 42.0億円 | 50.6億円 |
| 自己資本比率 | 52.4% | 59.1% |
| ROE(自己資本利益率) | 38.9% | 32.5% |
| 現金及び預金 | 22.0億円 | 25.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュフローは当期に18.4億円の増加となっており、前期の9.8億円の収入から大きく伸びています。これは主に税金等調整前当期純利益の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは△2.8億円の減少となっており、有形及び無形固定資産の取得や投資有価証券の取得による支出が主な要因です。
財務活動によるキャッシュフローは△13.0億円の減少となっており、短期借入金の返済や自己株式の取得が主な要因となっています。当期のフリーキャッシュフローは15.5億円と大幅に増加しており、本業で得た資金を成長投資に充てつつ、余剰資金も確保できている状態です。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続しながら、将来に向けた投資も行っていることを示しています。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 9.8億円 | 18.4億円 |
| 投資CF | △9.7億円 | △2.8億円 |
| 財務CF | 2.3億円 | △13.0億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 0.1億円 | 15.5億円 |
※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
生成AIをはじめとするAI技術は急速に進展しており、同社グループの既存サービスの付加価値が相対的に低下する可能性があります。また、IT業界では技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが速く、対応が遅れると競争力や付加価値を確保できず、新規受注の減少や既存顧客の離反を招く可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは継続的な事業拡大のため、中核となるIT人材の積極的な採用・定着・育成が重要だと認識しています。市場におけるITエンジニア不足により、想定どおりにIT人材を確保できない場合、同社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
コアコンセプト・テクノロジーは、テクノロジーと人の力を通じて産業の持続可能な発展に貢献することを目指す企業です。DX支援とIT人材調達支援を軸に、社会課題の解決にも取り組んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは「テクノロジーと人の力で産業のサステナブルな発展に貢献します」をパーパスに掲げ、「IT産業の次世代を創出する」ことを目指しています。製品と人の進化により、各産業が持続可能な形で発展する未来を描き、それを実現する仕組みを構築することで、持続可能な社会の実現に貢献する方針です。
DXを通じて顧客の業務プロセスとバリューチェーンを改革し、環境負荷低減、人手不足解消、ノウハウ継承などの社会課題解決に貢献しています。また、広範なビジネスパートナーネットワーク「Ohgi」を活用し、日本のシステムインテグレーション業界における多重請負構造の弊害やIT人材の地域間所得格差の縮小にも貢献することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは「Think Big, Act Together.」をOur Values(大切にする価値観)としています。「Think Big」では、常識や固定観念にとらわれず自由に発想し、世界が求める新しい価値に気づくことを促しています。
「Act Together」では、顧客、社員、関係者への感謝を忘れず、その理解を日々の行動に結びつける精神を貫くことを重視しています。行動指針として「CCT WAY」を定め、「オーナーシップ」「カスタマーズ・ルール」「ロジック×パッション」を掲げています。
また、サステナビリティに関する取り組みを推進し、事業活動を通じて持続可能な社会づくりへ貢献することを目的に、代表取締役社長CEOを委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、事業上の対処すべき課題としてIT人材の確保と育成を挙げています。経営ビジョン実現と事業拡大のため、中核的な技術やノウハウを社内に蓄積するコア人材の採用・定着・育成が重要だと認識しています。
また、経営管理体制の強化も課題としています。業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制整備、マネジメント人材の拡充に努めており、2025年12月には情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得しました。
さらに、コーポレート・ガバナンス体制の強化も重点テーマです。持続的な成長と企業価値向上を目指し、コンプライアンスの徹底、内部監査の強化、監査等委員会や指名・報酬委員会の設置等により、実効性を担保しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は、持続的な成長と企業価値向上を目指し、監査等委員会を設置することで経営の透明性を確保し、コーポレート・ガバナンスの強化を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は代表取締役社長CEOの金子武史氏です。上位株主には、金子武史氏のほか、株式会社BIPEDや芸陽線材株式会社といった事業会社が名を連ねています。これにより、経営陣と事業会社が同社グループの事業を支える資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 金子武史 | 14.42% |
| 株式会社BIPED | 8.63% |
| 芸陽線材株式会社 | 5.59% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長CEOは金子武史氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 金子 武史 | 代表取締役社長CEO | 2000年4月(株)インクス(現SOLIZE(株))入社、2015年7月代表取締役社長CEO就任より現職。 |
| 中島 数晃 | 取締役副社長CFO | 1995年4月(株)日本興業銀行(現(株)みずほ銀行)入行、2025年3月取締役副社長CFO就任より現職。 |
社外取締役は、上田昌平氏(パナソニックコネクト(株)担当監査役員・監査等委員長)、廣瀬卓生氏(アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業パートナー・監査等委員)、鈴木雅也氏(鈴木雅也公認会計士事務所開業・監査等委員)、中島恵理氏(同志社大学教授・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社です。社外取締役は監査等委員である取締役として、取締役会における経営の重要事項の決定や業務執行の監査・監督に有益な助言を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、取締役の報酬について、株主総会で承認された報酬枠の範囲内で決定しています。報酬は各取締役の役位・役割・責務に応じた基本報酬100%で構成されており、業績連動報酬や非金銭報酬は支給しない方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 1.1億円 | 27.2百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 24百万円 | 4.7百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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