【平均年収767万円】セーフィー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収767万円】セーフィー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

セーフィーは、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・提供し、グループ各社とともに現場のDXとAI活用を推進しています。直近の業績は増収となり、経常利益の損失幅は縮小、親会社株主に帰属する当期純利益は黒字転換しました。


目次

※本記事は、セーフィー株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


セーフィーは、「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・提供しています。小売・飲食・建設など幅広い業界で活用され、現場のDXとAI活用を推進しています。

単体従業員数は534名、連結従業員数は548名です。セグメントは映像プラットフォーム事業の1つです。

主な国内グループ会社は、セーフィーベンチャーズ、Kix、セーフィーセキュリティ、セーフィーグロースパートナーズ(レンタル・リース事業)、セーフィーフィールドワークスなどです。

同社グループは、AI警備・セキュリティ、保守・施工、タイでのグローバル展開を担う複数の子会社を設立し、グループ体制を強化しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


セーフィーは、映像プラットフォーム事業を展開する企業として、従業員の成長と働きがいを重視した環境づくりを進めています。多様な人材が集まり、新しい挑戦を続けられるような制度や文化が特徴です。給与水準や働き方に関する具体的なデータは、以下の各項目で確認できます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の平均年齢が比較的若く、平均勤続年数も短めであることから、活発な組織であることがうかがえます。事業の拡大に伴い従業員数も増加しており、成長フェーズにある企業の特徴を示しています。

項目 数値
平均年間給与 7,671,000円
平均勤続年数 2.9年
平均年齢 35.4歳
単体従業員数 534人
連結従業員数 548人
単体のグループ内比率 97.4%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「異才が集い、常に挑み、顧客とともに未来をつくる」という組織ビジョンを掲げ、人材戦略を推進しています。顧客の多様な課題に対応するため、性別、年齢、国籍を問わず多様なバックグラウンドを持つ人材「異才」を集めることを重視しています。

社内では、意思決定に関わる従業員の多様性向上、特に年代とジェンダーのギャップ解消を重要課題と位置づけています。若手や女性のロールモデル候補を抜擢し、管理職育成と母集団増加のための施策を実行しています。また、海外展開を見据え、ベトナムやタイでの人材登用・育成も進めています。

集まった人材が能力を最大限に発揮できるよう、心理的安全性の担保とチャレンジできる環境整備にも注力しています。具体的には、メンター制度や異才ランチ制度、部活動制度を通じて部署を超えたコミュニケーションを活性化し、風通しの良い環境を醸成しています。ライフスタイルの変化に対応できる人事制度として、FA制度やスーパーフレックス勤務制度、産休育休明けの職場復帰サポートなども充実させています。

従業員の成長を支援するため、カメラ研修やネットワーク研修、ロジカルシンキング研修、管理職研修など、業務に密接に関わるものから汎用的なスキルまで多様な内製研修を提供しています。特に新卒採用者を含む若手の育成・抜擢に力を入れています。2023年には基幹人事制度を刷新し、個々の成長が報酬に反映される仕組みを洗練させました。管理職以上には株式報酬(譲渡制限株式)を付与し、株主と同じ目線で経営に携わる体制を構築しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、記載を省略しています。男女の賃金差異の主な要因は、男女間の等級別人数構成の差によるものであり、非正規雇用労働者については女性がパートタイマーのみで構成されているためです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合(%) 11.1%
男性労働者の育児休業取得率(%) 107.7%
労働者の男女の賃金の差異(%)全労働者 77.9%
労働者の男女の賃金の差異(%)正規雇用労働者 78.9%
労働者の男女の賃金の差異(%)非正規雇用労働者 75.2%

人的資本への取り組み(任意開示)


同社グループの組織ビジョン「異才が集い、常に挑み、顧客とともに未来をつくる」を実現するために、以下の指標及び目標を定義しています。

指標 数値
女性管理職比率 10.3%
男性の育休取得率 107.7%
心理的安全性に関する従業員サーベイの回答平均値 7.8点
チャレンジに関する従業員サーベイの回答平均値結果 7.7点
同社グループの従業員一人当たり粗利額 20.5百万円

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


セーフィーは「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie(セーフィー)」の開発と提供を行っています。このプラットフォームは、高画質・安価・安全で、スマートフォンやパソコンから誰もが簡単に利用できることが特徴です。小売、飲食、サービス、建設、物流、製造、インフラ、公共、医療など、幅広い業界で活用されています。

「Safie」は、自社開発のソフトウエアをカメラ機器等のハードウエアに組み込んだサービスであり、映像データのクラウドアップロードだけでなく、クラウドからの指示に従ったデバイス制御やデバイス上での画像処理も柔軟に行うことができます。録画機能に加え、さまざまな映像分析や連携サービスを追加できるサブスクリプション型プラットフォームとして提供されています。収益は、クラウド録画サービスや一部のカメラレンタル、LTE通信費、画像解析サービス等を含むリカーリング収益と、カメラ等の機器販売や設置作業費などが含まれるスポット収益から構成されています。同社グループは、国内市場を中心に事業を展開しており、海外の外部顧客への売上高は少ない状況です。労働力不足という社会課題に対し、AIを活用した「AX(AI Transformation)」への歩みを加速させており、映像プラットフォームと膨大な映像データを活用し、オープンなAIプラットフォーム「Safie AI Studio」を構築することで、現場へのAI社会実装を推進しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期にわたり着実に増加傾向を示しています。経常利益は過去数期にわたり損失が続いていましたが、直近の期ではその損失幅が大きく縮小しました。親会社株主に帰属する当期純利益についても、過去数期の損失から直近の期で利益に転換しています。この利益転換には、特別利益として計上された補助金収入が寄与しています。営業活動によるキャッシュ・フローは、前期の資金支出から直近の期では資金の増加に転じており、本業でのキャッシュ創出力が改善していることがうかがえます。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 - 92.5億円 118億円 150億円 190億円
経常利益 - △13.0億円 △11.1億円 △6.2億円 △1.2億円
経常利益率 - △14.0% △9.4% △4.1% △0.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 - △14.3億円 △14.4億円 △15.5億円 4.4億円
1株当たり当期純利益(円) - △27.05 △26.34 △28.07 7.88

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から増加傾向にあります。これは、従業員一人ひとりの生産性が向上していることを示唆しています。また、従業員1人あたり営業利益は、前期の損失から直近の期で損失幅が大きく縮小しています。この改善は、事業規模の拡大と効率化が進んでいることを反映しており、組織全体の収益性向上への取り組みがうかがえます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 32.0百万円 34.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △1.2百万円 △0.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性という観点から、セーフィーの現在の状況を説明します。同社グループは成長投資フェーズにあり、将来に向けた積極的な事業展開を進めていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


セーフィーの財務基盤は、自己資本比率やROE、手元資金の状況から確認できます。自己資本比率は、企業の財務的な安定性を示す重要な指標です。ROE(自己資本利益率)は、自己資本をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかを示します。手元資金は、不況時や予期せぬ事態への耐性を見る上で役立ちます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 85.7億円 92.2億円
自己資本比率 77.4% 75.0%
ROE(自己資本利益率) - 5.0%
現金及び預金 68.0億円 68.2億円


自己資本比率は当期で75.0%となっており、前期の77.4%から減少しています。これはプライム市場平均(製造業46.8%・非製造業24.2%)と比較すると高い水準です。ROE(自己資本利益率)は当期で5.0%となっています。現金及び預金は当期で68.2億円を確保しており、前期の68.0億円から増加しています。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


セーフィーのキャッシュフローは、本業での資金の出入り、投資活動、財務活動の状況を示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローはプラスに転じ、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローはプラスとなっています。これは、本業で得た資金を投資に回しつつ、一部を財務活動で補っている状況を示しています。

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは1.2億円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の発生や投資有価証券評価損の計上などが増加要因となった一方で、売上債権及び契約資産の増加や棚卸資産の増加が減少要因となったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは△12.1億円の支出となりました。これは主に、定期預金の預入による支出や敷金の差入による支出があったことによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは1.0億円の収入となりました。これは主に、非支配株主からの払込みによる収入や新株予約権の行使による株式の発行による収入があったことによるものです。フリーキャッシュ・フローは△10.8億円となっており、本業で稼いだ資金だけでは投資を賄いきれていない状況ですが、成長のための先行投資を積極的に行っているフェーズにあると考えられます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △1.0億円 1.2億円
投資CF △2.7億円 △12.1億円
財務CF △0.4億円 1.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △3.8億円 △10.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、先行投資と事業の拡大に伴うリスクを認識しています。新機能の拡充や新機種対応などの研究開発投資、広告宣伝活動や営業体制の強化等において一定の先行投資が必要であり、設立以来営業損失を計上し、累積損失を抱えている状況です。また、販売パートナー経由での販売が売上高全体のうち一定の比率を占めており、販売パートナーの経営方針や販売方針の変更、取引条件の変更が生じる場合には、同社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、業容の拡大及び従業員の増加に合わせて内部管理体制の整備を進めており、今後も一層の充実を図る予定です。しかし、適切な人材を十分に確保できない場合や、在職中の従業員が退職するなどした場合には、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。特にエンジニア人員の確保が計画どおり進まなかった場合や流出が生じた場合には、事業拡大の制約となるリスクがあります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


同社グループは「映像から未来をつくる」というビジョンを掲げ、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を提供しています。このビジョンを実現するため、独自の企業文化と行動指針を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「映像から未来をつくる」というビジョンを掲げています。このビジョンのもと、家から街まであらゆるビジネスシーンの映像をデータ化し、人々の意思決定を支援するクラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・提供しています。

映像、クラウド、AI技術を駆使し、APIを通じて様々な開発パートナーがデータ連携できるオープンなプラットフォームを構築しています。これにより、一人ひとりの日々の意思決定を迅速かつ効果的に行える世界の実現を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「映像から未来をつくる」というビジョンを実現するため、「7つのSafie Culture」を行動指針として定義しています。このCultureに共感する社員が集まり、個々人が高い自律性を持ちながらも強い一体感を持つ組織を目指しています。

また、組織ビジョンとして「異才が集い、常に挑み、顧客とともに未来をつくる」を定めています。さらに、安心・安全な社会作りへの貢献を目指し、遵守すべき行動原則として「セーフィー データ憲章」を定めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループが優先的に対処すべき課題として、優秀な人材の採用と育成を挙げています。持続的な成長のため、多岐にわたる経歴を持つ人材を多数採用し、営業体制、開発体制、管理体制等の整備を進めています。

また、情報管理体制の継続的な強化も重要な課題です。多くの個人情報を扱うプラットフォーマーとして、個人情報保護に係る施策に万全の注意を払い、社外有識者との会議を含め、社内体制や管理方法の強化・整備に取り組んでいます。

さらに、技術力の強化と追加サービスの展開も重点テーマです。大量の映像データ処理・解析技術の継続的な改善・強化、優秀な技術者の採用、先端技術への投資を通じて、技術力の向上を図っています。映像プラットフォームとしての価値向上のため、自社サービスの追加開発や、他社のソリューションが提供しやすい仕組みの開発も継続しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


セーフィーは、監査等委員会設置会社として、社外取締役による監督機能を強化したガバナンス体制を構築しています。経営の透明性・公正性・迅速性を高め、企業価値の向上を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主は創業者である佐渡島隆平氏であり、同氏が同社グループの経営を支える主要な存在であることがうかがえます。また、上位株主にはソニーネットワークコミュニケーションズやオリックス、キヤノンマーケティングジャパン、関西電力といった事業会社が名を連ねており、幅広い事業パートナーからの支援を受けていることが特徴です。

株主名 持株比率
佐渡島 隆平 23.82%
下崎 守朗 8.43%
ソニーネットワークコミュニケーションズ 8.33%
森本 数馬 7.43%
日本カストディ銀行(信託口) 5.70%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長CEOは佐渡島隆平氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。

氏名 役職 主な経歴
佐渡島 隆平 代表取締役 社長CEO 1999年12月 Daigakunote.com創業、2002年4月 ソネット入社、2014年10月 同社設立 代表取締役社長CEOより現職。
森本 数馬 取締役 開発本部本部長兼 CTO 2001年4月 ソニー入社、2012年8月 グリー入社、2014年10月 同社設立 取締役開発本部長兼CTOより現職。
古田 哲晴 取締役 兼 COO 2006年4月 McKinsey&Company Inc.入社、2010年11月 産業革新機構入社、2026年1月 同社取締役兼COOより現職。


社外取締役は、岩田彰一郎氏(フォース・マーケティングアンドマネージメント代表取締役社長)、中島早香氏(公認会計士・元イグニス取締役常勤監査等委員長)、工藤克己氏(元ソニーネットワークコミュニケーションズ取締役執行役員SVP)、岡田淳氏(森・濱田松本法律事務所パートナー)です。

同社は2026年3月26日開催の定時株主総会の決議に基づき、監査等委員会設置会社へ移行しています。社外取締役4名による助言・提言を通じて、経営の監視・監査体制を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、基本報酬と譲渡制限付株式報酬で構成されています。業績連動報酬に該当するものはありません。各取締役の報酬は、報酬諮問委員会で検討された案に基づき、取締役会で決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役 3名 59百万円 19.6百万円
社外役員 4名 28百万円 7.1百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。