【平均年収677万円】ファーストアカウンティング 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収677万円】ファーストアカウンティング 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ファーストアカウンティングは、AIと最先端技術を活用し、会計分野に特化したAIソリューション事業を海外のグループ会社とともにグローバルに展開しています。直近の連結会計年度では、売上を確保し、利益を計上しました。


目次

※本記事は、ファーストアカウンティング株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ファーストアカウンティングは、AIと最先端技術を活用し、会計分野に特化したAIソリューション事業(経理AI事業)を提供しています。経理業務のDXと効率化、リモートワーク推進を支援するRobotaシリーズを中心に事業を展開しています。

単体従業員数は74名、連結従業員数は74名です。セグメントはAIソリューション事業(経理AI事業)の1つです。

国内においてはファーストアカウンティングが生産・販売を一手に担い、海外1社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

同社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しており、グループ全体の財政状態や経営成績を連結ベースで開示しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ファーストアカウンティングは、AIソリューション事業を展開する企業です。同社はプロフェッショナル人材の中途採用を重視し、多様性を尊重した就業環境の整備に力を入れています。経理AI事業という専門性の高い分野で、従業員が能力を発揮しやすい働き方を推進していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ファーストアカウンティングでは、平均年齢が30代後半であり、比較的若い年齢層の従業員が中心となっています。平均勤続年数は短めであり、新しい人材が継続的に加わり、組織が成長している傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 6,766,915円
平均勤続年数 3.6年
平均年齢 38.8歳
単体従業員数 74人
連結従業員数 74人
単体のグループ内比率 100.0%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ファーストアカウンティングは、「制約を取り払うことで、自信と勇気を与える。」をパーパスに掲げ、経理業務のDX化を通じて社会に貢献しています。人材戦略としては、プロフェッショナル人材の中途採用を重視し、優秀な人材が働きやすい環境の整備と多様性を重視した登用を進めています。

具体的には、経営者育成プログラムを策定し、将来の経営者層候補者への教育研修投資を通じて、プロフェッショナル人材の多角化と高度化を推進しています。また、育児休業の取得推進や、社内で英語によって業務ができる環境整備を進めることで、男女間や国籍による差がなく、多様な人材が活躍できる就業環境の構築に努めています。事業成長には多様性の確保が重要であるとの認識のもと、性別や国籍にかかわらず幅広い人材の採用と経営の中核となる役職への登用を目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象ではないため、記載が省略されています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 10.5%
男性労働者の育児休業取得率 66.7%

多様性・登用


当連結会計年度末における提出会社のデータです。

指標 数値
役員に占める女性の割合 1名
正社員に占める外国籍の割合 23.0%
正社員に占める女性の割合 29.7%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ファーストアカウンティングは、AIと最先端技術を活用し、顧客と取引先にシームレスで効率的な商取引を提供することで、生産性の向上と社会の発展を支援する企業です。会計分野に特化したAIソリューション事業(経理AI事業)を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、会計分野に特化したAIソリューション事業(経理AI事業)を単一セグメントとして展開しています。経理業務のデジタルトランスフォーメーションとリモートワークの推進を支援するため、Robotaシリーズ、Remota、経理AIエージェント、Peppolアクセスポイントといったサービスを提供しています。

RobotaシリーズはAI-OCR関連技術と会計仕訳のアルゴリズムをサービス化したもので、非定型フォーマットや手書き書類の高い読取精度を実現し、経費精算や請求書支払いの突合業務にも活用されています。Remotaは経理業務の効率化・リモート化を実現するプラットフォームであり、Robotaシリーズと連携して機能します。経理AIエージェントは、豊富な会計・税務データを学習したAIが複雑な会計処理や税務判断を支援し、経理人材不足や業務の複雑化に対応しています。また、デジタルインボイスの送受信に必要なPeppolアクセスポイントのサービスも提供しています。

同社グループのサービスはSaaS型のクラウドサービスであり、収益は主に月額課金(MRR)、読み取った帳票枚数に応じた従量課金、および初期設定サービス等に応じたプロフェッショナルサービスで構成されています。契約期間の長期化により、継続的な収益の安定性を実現していることが特徴です。主要なターゲットは売上高500億円以上のエンタープライズ(大企業)であり、直接営業に加え、販売パートナーを通じたアプローチも採用しています。中小企業へは会計ソフトウェアベンダー等へのOEM提供を通じてサービスを広範に展開しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループは、第10期連結会計年度より連結財務諸表を作成しています。そのため、それ以前の期間との比較は行われていません。

直近の第10期連結会計年度においては、売上高を計上し、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益を確保しています。企業のリモートワーク化と経理業務のデジタルトランスフォーメーションが促進される中で、従来のAPIソリューションサービスであるRobotaシリーズに加え、クラウド型AIプラットフォームであるRemotaが引き続き好調に推移したことが主な要因となっています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 - - - - 23.7億円
経常利益 - - - - 2.9億円
経常利益率 - - - - 12.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 - - - - 2.0億円
1株当たり当期純利益(円) - - - - 18.28

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループは第10期連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期との比較はできません。当期においては、従業員1人あたり売上高および従業員1人あたり営業利益を計上しており、同社グループの生産性を示す指標となっています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) - 32.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) - 3.9百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ファーストアカウンティングは、本業で安定した資金を生み出し、その資金を事業の成長に投資しながらも、手元に十分な資金を確保している状態を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ファーストアカウンティングは、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、財務基盤が安定していることを示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も十分に確保されており、事業運営における資金的な安定性があると言えます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 - 17.1億円
自己資本比率 - 57.3%
ROE(自己資本利益率) - 12.2%
現金及び預金 16.0億円 17.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ファーストアカウンティングの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは3.5億円のプラスとなりました。これは、税金等調整前当期純利益や減価償却費、契約負債の増加などによるものです。一方で、売上債権及び契約資産の増加額があったことも示されています。

投資活動によるキャッシュ・フローは△2.7億円のマイナスとなりました。これは、学習用サーバの購入などの有形固定資産の取得による支出や、サービス機能拡充のための無形固定資産の取得による支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは0.8億円のプラスとなりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行収入や新株予約権の発行収入があった一方、配当金の支払いがあったことによるものです。

これらの結果、フリーキャッシュ・フローは0.8億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状態を示しています。この資金の流れは、事業の成長に向けた投資を継続しつつ、財務的な安定性を維持していることを示しており、将来の雇用や給与の安定性にもつながる傾向があると言えます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF - 3.5億円
投資CF - △2.7億円
財務CF - 0.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) - 0.8億円


※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの基幹技術であるAI-OCRを利用した会計帳票の読み取り技術は、類似サービスが多く存在しており、価格競争による売上単価の減少リスクがあります。また、AI業界の技術は急速に進歩しており、最新技術の収集や優秀な人材確保に努めていますが、技術革新への対応が遅れた場合、新規契約の伸び悩みや既存顧客の解約が発生する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループの事業領域は進化の早いAI領域であり、多様化する顧客ニーズに対応するためには、最先端の技術と経験を有する優秀な人材の確保が必要です。必要な人材を獲得できない場合や十分な人材育成が進まなかった場合には、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ファーストアカウンティングは、AIソリューションを通じて経理業務のDXを推進し、企業活動を支援する会社です。「制約を取り払うことで、自信と勇気を与える。」というパーパスを掲げ、顧客・従業員・社会に貢献することを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「制約を取り払うことで、自信と勇気を与える。」をパーパス(社会における存在意義)として掲げています。顧客・従業員・社会が抱える制約を取り払い、「自信」と「勇気」が満ち溢れる社会を作ることを目的として追求しています。

会計分野に特化したAIソリューションサービスを提供し、煩雑で複雑な経理業務を自動化することで、導入企業の正確で早い会計を実現しています。社内リソースを単純作業から価値の高い戦略的な経理業務へシフトさせることを支援し、エンタープライズの経理DX領域でマーケットシェアNo.1を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、パーパスである「制約を取り払うことで、自信と勇気を与える。」の実現に向け、事業を推進しています。経理業務のDX化を通じて、企業の業務効率化や紙の利用削減、ひいては環境負荷の低減にも貢献できると考えています。

人材育成の方針としては、プロフェッショナル人材の中途採用を重視し、就業しやすい環境の整備や多様性を重視した人材登用を進めています。育児休業の取得推進や、社内で英語によって業務ができる環境を整備することで、性別や国籍に関わらず広く就業できる環境づくりに取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、技術革新への対応を重要な課題と認識しており、最先端技術の研究と優秀な人材の確保に努めています。AI市場での知名度向上を図り、魅力的な企業であることを訴えかけるとともに、労働環境や福利厚生の充実、社内研修の強化による人材育成にも取り組んでいます。

顧客ニーズを迅速かつ的確に捉え、魅力的なサービスを継続的に提供するためのカスタマーサクセスの充実も重視しています。高度化・複雑化する導入案件に対応するため、サービスデリバリー能力の強化を課題とし、人材、プロセス、プロダクトの三つの観点から取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ファーストアカウンティングは、取締役会、監査役会、会計監査人を設置する企業統治体制を採用しています。社外役員が取締役会に参加することで、経営の機動性を保ちながら意思決定の透明性を確保する体制がとられています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ファーストアカウンティングの筆頭株主は代表取締役社長である森啓太郎氏です。また、第2位のMoriSpaceManagementは、森啓太郎氏の資産管理会社となっています。これにより、創業家が同社の経営に大きな影響力を持つ資本構成であることが示されています。

株主名 持株比率
森 啓太郎 23.05%
MoriSpaceManagement 21.40%
INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券) 8.11%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は森啓太郎氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
森 啓太郎 代表取締役社長 2000年ソフトバンク入社、アカマイ・テクノロジーズ合同会社営業本部長、ホワイト・コンタクト代表取締役、ホワイトフード代表取締役を経て、2016年同社設立、代表取締役社長より現職。
松田 顕 取締役執行役員 CTO 1998年HMVジャパン入社、有限会社ワンダーウォール代表取締役、Dozens代表取締役を経て、2017年同社入社。プロダクト開発部長、社長室長を歴任し、2025年取締役執行役員CTOより現職。
中薗 直幸 取締役執行役員 CRO 1996年日本デジタルイクイップメントコーポレーション入社、日本マイクロソフトエンタープライズソリューション統括本部デバイス&モビリティ本部長、UiPathパートナーソリューション本部長を経て、2020年同社入社。2025年取締役執行役員CROより現職。
上村 朗 取締役CFO 1988年藤沢薬品工業入社、アステラス製薬財務統括部長、経理部長を歴任。KHネオケム執行役員コーポレート担当兼財務部長、執行役員経理財務部長を経て、2025年同社取締役CFOより現職。


社外取締役は、牧野正幸氏(元ワークスアプリケーションズ代表取締役)、三村真宗氏(元コンカー代表取締役)、石関加代子氏(ユニ・チャームFinancial BPR Consultant)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。社外取締役が取締役会に参加することで、経営の意思決定の透明性を確保する体制がとられています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ファーストアカウンティングの役員報酬は、固定報酬を基本としています。取締役の報酬は、株主総会で決議された総額の範囲内で、指名報酬委員会の答申に基づき取締役会で個別に決定されます。また、中長期的な企業価値向上への貢献意欲を高めるため、ストック・オプション制度も導入されています。業績連動報酬は採用されていません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 60百万円 8.5百万円
社外役員 6名 27百万円 4.5百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。