※本記事は、株式会社AVILEN の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
AVILENは、2018年に創業し、「データとアルゴリズムで、人類を豊かにする」というパーパスのもと、AIソリューション事業を展開しています。同社グループは、独自開発した技術コアモジュール「AVILEN AI」を活用し、AIソフトウエアの開発・実装と、AI推進のための組織開発・人材育成コンテンツを提供することで、企業のAI推進を一気通貫で支援しています。
単体従業員数は68名、連結従業員数は70名です。同社グループの事業セグメントはAIソリューション事業の単一です。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)LangCoreなどです。
2024年10月には、生成AI関連ソフトウエアの受託開発やAI活用コンサルティングを手掛ける株式会社LangCoreを連結子会社化しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
AVILENはAIソリューション事業を展開しており、その事業特性から専門性の高い人材が活躍する環境がうかがえます。給与水準や働き方についても、同社グループの成長戦略と人材への投資方針が反映されていると考えられます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
AVILENでは、従業員の平均年齢が比較的若く、平均勤続年数も短めであることから、成長フェーズにある企業で新しい挑戦を求める人材が集まっている傾向が見られます。活気があり、変化を恐れない働き方が期待できる環境と言えるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,504,000円 |
| 平均勤続年数 | 2.7年 |
| 平均年齢 | 31.8歳 |
| 単体従業員数 | 68人 |
| 連結従業員数 | 70人 |
| 単体のグループ内比率 | 97.1% |
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
AVILENグループは、持続的な成長と企業価値の向上において、人材を重要な経営資源と位置づけています。多様な属性、スキル、経験を持つ人材の採用に力を入れるとともに、従業員の能力開発支援にも積極的に取り組む方針です。これにより、企業と人がAIを自在に使いこなし、発展し続ける豊かな未来の実現を目指しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
AVILENは、「データとアルゴリズムで、人類を豊かにする」というパーパスのもと、AIソフトウエアの開発・実装と、AI推進のための組織開発や人材育成コンテンツを提供することで、企業のAI推進を一貫して支援するAIソリューション事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、AIソリューション事業の単一セグメントとして、「AIソフトウエアユニット」と「ビルドアップユニット」の2つのサービスを提供しています。AIソフトウエアユニットは法人向け、ビルドアップユニットは法人及び個人向けにサービスを提供しています。
AIソフトウエアユニットでは、独自開発技術コアモジュール「AVILEN AI」を活用し、AIソフトウエアの開発と提供、ビジネスプロセスへのAI実装やデータ利活用を支援しています。連結子会社であるLangCoreも同様のサービスを提供しており、生成AI関連ソフトウエアの受託開発やAI利活用コンサルティングも行っています。このユニットの収益は主にフロー型ですが、一部サービスはストック型収益となっています。
ビルドアップユニットでは、AI/DXに関わる組織と人材の現状評価から、必要な人材育成まで、AI実装を実現するための組織開発に必要なサービスを一貫して提供しています。具体的には、eラーニングをベースとしたAI/DXに関するパッケージ化された研修サービスを提供しており、新たに生成AI関連コンテンツもリリースしサービス範囲を広げています。
同社グループの売上高は、AIソフトウエアユニットがビルドアップユニットを上回る規模で推移しています。両ユニットともに前期から売上高を伸ばしており、特にAIソフトウエアユニットの伸びが顕著です。同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めており、特定の主要顧客への依存は見られません。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| AIソフトウエアユニット | 7,909億円 | 1兆876億円 |
| ビルドアップユニット | 4,506億円 | 5,849億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、直近の連結会計年度において売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも大幅な増加となりました。特に親会社株主に帰属する当期純利益は前期から大きく伸びています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | 12.4億円 | 16.7億円 |
| 経常利益 | - | - | - | 1.9億円 | 2.6億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | 15.2% | 15.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | 1.2億円 | 1.7億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | 19.14 | 28.54 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、従業員1人あたりの営業利益も同様に増加傾向を示しています。これらの指標の伸びは、同社グループの事業規模拡大と効率性の向上が進んでいることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 19.7百万円 | 23.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 3.0百万円 | 3.9百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、財務基盤の強化と効率的な資金運用を通じて、安定した経営状況を維持しています。本業で生み出した資金を成長投資に充てつつ、財務的な健全性も確保している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの純資産は増加傾向にあり、自己資本比率も向上しています。これは財務基盤の安定性を示すものです。ROEもプライム市場平均を大きく上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営における資金的な余裕がある状態です。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 5.5億円 | 7.3億円 |
| 自己資本比率 | 44.8% | 52.6% |
| ROE(自己資本利益率) | 21.0% | 27.3% |
| 現金及び預金 | 5.7億円 | 6.4億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュフローが1.6億円の収入、投資活動によるキャッシュフローが△6百万円の支出となりました。これにより、フリーキャッシュフローは1.6億円の収入となっています。前期は成長投資フェーズでフリーキャッシュフローがマイナスでしたが、当期は本業で得た資金が投資を上回る状況に転じています。
これは、事業活動で安定的に資金を生み出しつつ、投資を効率的に行っていることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは△82百万円の支出となっており、借入金の返済等に資金を充てている状況です。これらのキャッシュフローの状況は、同社グループが安定した事業運営と効率的な資金活用を行っており、将来の成長に向けた基盤を強化していることを示しています。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.2億円 | 1.6億円 |
| 投資CF | △3.6億円 | △6百万円 |
| 財務CF | 4.2億円 | △82百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △1.4億円 | 1.6億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループはAIビジネス市場の急速な拡大を背景に事業を展開していますが、市場拡大スピードの鈍化や競争優位性が発揮されない可能性をリスクとして認識しています。また、AI関連領域には多くの企業が参入しており、競合他社との競争激化により同社グループの競争力が低下する可能性も指摘されています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは持続的な高成長のために優秀な人材の確保・育成が不可欠であると認識しており、計画通りに進まない可能性や退職者の増加により必要な人員を維持できない可能性をリスクとして挙げています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
AVILENは、「データとアルゴリズムで、人類を豊かにする」というパーパスを掲げ、AI技術を通じて社会の発展に貢献することを目指しています。企業と人がAIを自在に使いこなし、豊かな未来を築くことを追求する会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「データとアルゴリズムで、人類を豊かにする」をパーパスに掲げています。これは、「企業と人がAIを自在に使いこなし、発展し続ける豊かな未来」の実現を目指すものです。
そのために、「AIを搭載したソフトウエアの開発」と「デジタル組織の構築を支援するプログラムの提供」を事業の主軸としています。企業のAI活用による成長を支援し、資本業務提携先との連携やM&Aによる非連続成長を通じて、データ×AIで豊かな未来を実現することを目指しています。
社会課題の解決に向けては、様々な業界の顧客企業と協働・提携することで、多様な産業・社会課題を解き、その革新を実現し続けることを目標としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、持続的成長と企業価値向上において、人材を重要な経営資源と考えています。多様な属性、スキルや経験を有した人材の採用と、就業人員の能力開発の支援に積極的に取り組んでいます。
AIアルゴリズムの構築等の技術面に豊富な知見を持つデータサイエンティストやエンジニアが在籍しています。また、AIを活用した具体的な解決策の提示や難易度の高いAIプロジェクトのマネジメント等のビジネス面での執行能力を持つコンサルタントも在籍しています。
「AVILEN DS-Hub」を通じた採用も行うことで、技術面及びビジネス面双方の課題を解決できる能力を持つ人材の育成・採用に投資を継続しています。サステナビリティに関する方針・組織は設定しておらず、ガバナンス及びリスク管理体制をコーポレート・ガバナンスの体制と区別していません。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、持続的な成長のために業界及び顧客基盤の拡張を課題としています。これまでの既存の業界及び顧客で積み上げた実績や知見を同社グループ全体で活用することで、継続的に成長を続ける方針です。
一顧客当たり売上高の向上と契約の長期化も重要なテーマです。顧客企業との契約期間が長期化することが見込まれており、一顧客当たり売上高は上昇する傾向にあります。
既存パッケージ型ソフトウエアの強化と新規パッケージ型ソフトウエアの開発も課題であり、開発体制の強化及び資本業務提携先との更なる連携深化を進めています。また、技術とビジネス双方において優れた人材の育成も課題であり、人材の確保と育成に投資を継続していく方針です。
非連続な成長を支える事業資金の確保も今後の重点テーマの一つです。今後の更なる事業拡大に伴う人材獲得や経営基盤の強化、M&A等のために、戦略的な資金調達を検討していく方針を示しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
AVILENは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が連携して経営を監督する体制を構築しています。
独立性の高い社外役員が経営の透明性と客観性の確保に貢献しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
AVILENの株主構成を見ると、事業会社や機関投資家が上位に名を連ね、同社グループの事業を多角的に支える資本基盤が形成されていることがうかがえます。
特定の株主が過半数を占めることなく、幅広いステークホルダーによって支えられている状況です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本郵政キャピタル | 21.61% |
| 大塚商会 | 18.66% |
| 崔 一鳴 | 5.61% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。
代表取締役は高橋光太郎氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 高橋 光太郎 | 代表取締役 | 2019年8月 同社入社。2019年11月 同社取締役就任。2020年12月 同社代表取締役就任より現職。2024年10月 LangCore取締役就任より現職。 |
| 松倉 怜 | 取締役CEO | 2008年11月 最高裁判所司法研修所入所。2010年1月 経済産業省入省。2018年9月 Bain&Company入社。2025年3月 同社取締役CEO就任より現職。 |
| 錦 拓男 | 取締役CSO | 2010年4月 三井住友銀行入社。2012年4月 SMBC日興証券入社。2024年7月 同社取締役CSO就任より現職。2024年10月 LangCore取締役就任より現職。 |
社外取締役は、小野種紀氏(元日本郵政キャピタル代表取締役社長)です。
AVILENは監査役会設置会社を採用しています。
独立性の高い社外取締役1名と社外監査役3名が、取締役の業務執行に対する監督と監査を通じて、経営の適正性・健全性の確保に努めています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
AVILENの役員報酬は、中長期的な視点での経営を重視し、安定性を考慮した基本報酬(金銭報酬)を基本方針としています。
業績連動報酬は現在採用していませんが、今後適切な時期に導入を検討する方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 47百万円 | 15.8百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 10百万円 | 1.9百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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