【平均年収528万円】モロゾフ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

【平均年収528万円】モロゾフ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

モロゾフは、洋菓子製造販売を主な事業とし、喫茶・レストラン事業もグループ全体で展開しています。直近の業績は売上高が増加したものの、利益は減少する増収減益となりました。


目次

※本記事は、モロゾフ株式会社 の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


モロゾフは洋菓子製造販売を主な事業とし、喫茶・レストラン事業も展開しています。チョコレートやクッキーなどの干菓子製品、チーズケーキやプリンなどの洋生菓子製品の製造・販売を主に行っています。

単体従業員数は547名、連結従業員数は573名です。セグメントは洋菓子製造販売事業、喫茶・レストラン事業の2つです。

主な国内グループ会社は、鎌倉ニュージャーマン(洋菓子製造販売事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


モロゾフは、長年にわたり高品質な洋菓子を提供し続けている企業です。このような事業特性から、従業員は安定した環境で専門性を磨き、長期的なキャリアを築くことができる傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


モロゾフでは、従業員の平均勤続年数と平均年齢から、比較的長期にわたってキャリアを形成している方が多い傾向がうかがえます。これは、落ち着いた環境で専門性を深めることができる可能性を示しています。

項目 数値
平均年間給与 5,283,750円
平均勤続年数 13.4年
平均年齢 40.9歳
単体従業員数 547人
連結従業員数 573人
単体のグループ内比率 95.5%


モロゾフは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を設けています。これらの制度は同社を対象としています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は28.2億円、年金資産は40.8億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


モロゾフは、すべての従業員を会社にとっての財産と捉え、一人ひとりの人格や個性を尊重しながら、会社と従業員がともに成長できる企業を目指しています。従業員が安心して、健やかに、生きがいを持って働けるような各種制度や職場環境の整備を基本理念としています。

具体的には、有能な人材の確保、性別・年齢・宗教・人種などによる差別を排除した公平な雇用・処遇、従業員の能力開発に努めています。また、従業員の健康維持増進、快適な職場環境確保、活気溢れる企業風土形成、ワーク・ライフ・バランスの推進にも取り組んでいます。

特に女性の活躍推進に力を入れており、2008年には「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受け、2023年には「ひょうご・こうべ女性活躍推進企業(ミモザ企業)」に認定されています。給与や賞与の具体的な決定方針については、有価証券報告書では詳細を確認できません。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は公表義務の対象外のため記載を省略しています。なお、同一の役割・等級による賃金に男女差はありません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 18.8%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 62.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 68.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 87.3%

多様性・登用


同社は、グループ各社と連携してサステナビリティに関する重要課題に取り組んでいますが、具体的な実績及び目標に関しては連結ベースにまとめることが困難であることから、提出会社単体の数値を記載しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 18.8%

育児・介護支援


同社は、グループ各社と連携してサステナビリティに関する重要課題に取り組んでいますが、具体的な実績及び目標に関しては連結ベースにまとめることが困難であることから、提出会社単体の数値を記載しています。

指標 数値
育児短時間勤務利用者率 51.2%
子育て女性の勤務率 38.3%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


モロゾフグループは、洋菓子の製造販売を主軸とし、喫茶・レストラン事業も展開しています。多様な洋菓子製品と飲食サービスを通じて、顧客に価値を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、洋菓子製造販売事業と喫茶・レストラン事業の二つのセグメントで構成されています。主力である洋菓子製造販売事業は、チョコレート、焼菓子、チーズケーキ、プリンなどの幅広い洋菓子製品を製造し、販売しています。喫茶・レストラン事業では、飲食サービスの提供を通じて収益を上げています。

同社グループの収益は、主に洋菓子の販売と喫茶・レストランでの飲食サービス提供から得られています。当連結会計年度においては、洋菓子製造販売事業が同社グループ全体の収益の大部分を占めており、喫茶・レストラン事業がこれに次ぐ規模となっています。国内市場が主要な収益源であり、特定の顧客への収益集中は見られません。

洋菓子製造販売事業

チョコレート、焼菓子、チーズケーキ、プリンなどの洋菓子を製造し、販売しています。当連結会計年度では、新ブランドやイベントの展開、焼菓子の売上獲得に努めたことやバレンタイン商戦が好調だったことにより、前期を上回る売上高となりました。一方で、洋生菓子は消費マインドの低下による買い控えの影響などにより、前期を下回る売上高となっています。収益は、洋菓子の製品販売から得ています。運営は、モロゾフが行っています。

喫茶・レストラン事業

喫茶店やレストランの運営を行っています。当連結会計年度では、メニュー改変や実質的な価格改定により売上拡大を図った結果、前期を上回る売上高となりました。収益は、飲食サービスの提供から得ています。運営は、モロゾフが行っています。

セグメント 売上高(2025年1月期) 売上高(2026年1月期)
洋菓子製造販売事業 340億円 342億円
喫茶・レストラン事業 19.8億円 20.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は直近5期で増加傾向にあります。しかし、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は直近2期で減少傾向を示しています。特に当連結会計年度においては、カカオを中心とした原材料価格の高騰が売上原価率を大幅に上昇させ、利益を圧迫したことが要因として挙げられています。

項目 2022年1月期 2023年1月期 2024年1月期 2025年1月期 2026年1月期
売上高 - 325億円 349億円 360億円 363億円
経常利益 - 26.2億円 25.2億円 21.0億円 12.9億円
経常利益率 - 8.0% 7.2% 5.8% 3.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 - 17.0億円 17.2億円 14.1億円 6.4億円
1株当たり当期純利益(円) - 80.69 81.55 68.85 31.85

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期からわずかに減少しています。一方、従業員1人あたり営業利益は前期から減少しました。これは、原材料価格の高騰による利益率の低下が影響していると考えられます。

指標 2025年1月期 2026年1月期
従業員1人あたり売上高(連結) 63.6百万円 63.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.6百万円 2.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動による資金を確保しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている段階にあることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


モロゾフの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均を大きく上回る水準で推移しており、安定した経営基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)は前期から減少していますが、事業活動による収益性を確保しています。手元資金は減少傾向にありますが、事業運営に必要な資金は確保されている状況です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性に関わる重要な要素となります。

指標 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
純資産 195億円 199億円
自己資本比率 76.1% 70.6%
ROE(自己資本利益率) 7.2% 3.3%
現金及び預金 45.9億円 21.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが4.0億円の収入となりました。これは税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の計上などによるものです。一方、投資活動によるキャッシュフローは、有形及び無形固定資産の取得による支出などにより、△21.5億円の支出となっています。これは焼菓子拡大戦略に向けた工場への大型投資が影響していると説明されています。

その結果、フリーキャッシュフローは△17.5億円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金や長期借入れによる収入が増加したことで、2.8億円の収入となっています。全体として、同社グループは本業で資金を生み出しつつ、将来の成長に向けた積極的な投資を行っている状況です。このような資金の流れは、事業の成長性とそれに伴う雇用・給与の安定性に関わる重要な情報となります。

項目 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
営業CF △5.6億円 4.0億円
投資CF △6.8億円 △21.5億円
財務CF △18.2億円 2.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △12.4億円 △17.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、主に百貨店や量販店で事業展開していますが、少子高齢化による人口減少や贈答習慣の変化により、ギフト市場の縮小が想定されています。これに対し、焼菓子を成長戦略の中心に据えていますが、市場環境の急速な変化が経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、商品の主原料である農産物の天候不順や需給状況、為替変動などにより、原材料の仕入価格が変動するリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループは、持続的成長の基盤を「人」と認識し、人的資本経営を推進しています。しかし、少子高齢化による人口減少に伴う人手不足が顕在化し、中堅管理職層の人員不足や生産・販売現場での採用難が続いた場合、事業活動に支障をきたす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


モロゾフは、お客様の笑顔のために最高のおいしさを追求し、感動を届けることを経営の根幹に置いています。スイーツを通して「こころ」と「こころ」をつなぎ、かがやく笑顔を広げることを目指している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


モロゾフは、経営理念『Be Prime,Be Sweet.』を掲げています。すべてのお客様の笑顔のために、最高のおいしさ、安心・安全な品質、最良のサービスを追求し、一流をめざして日々進化することで感動を届けることを約束しています。

企業スローガンは『こころつなぐ。笑顔かがやく。』であり、スイーツを通して人々の心を結び、感動や歓びを記憶に刻む力を信じています。

同社グループは、2031年の創立100周年を見据え、「企業価値の向上」「ブランド価値の向上」「社会的価値の向上」を中長期ビジョンとして掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、創業以来「最高のおいしさ、安心・安全な品質、最良のサービス」を追求する精神を受け継いでいます。

サステナビリティへの取り組みを推進するため「サステナビリティ委員会」を設置し、すべてのステークホルダーの満足度向上と「企業」と「社会」の持続可能性の両立を目指しています。

人的資本経営を推進し、すべての従業員を会社の財産ととらえ、一人ひとりの人格や個性を尊重しながら、会社と従業員がともに成長できる企業を目指すことを基本理念としています。

具体的には、有能な人材の確保、性別・年齢・宗教・人種・身体的特徴の違いなどによる差別を排除した公平な雇用・処遇、従業員の能力開発に努めています。

また、従業員の健康維持増進、快適な職場環境確保、活気溢れる企業風土形成、ワーク・ライフ・バランスの推進、多様化する就業形態や就業意識に対応できる雇用形態の実現を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中長期ビジョン実現のため、中期経営計画「つなぐ ~next stage 2031~」を推進しています。

組織・文化・人材に関する重点テーマとして、戦略テーマ③「人材確保と従業員満足度向上」を掲げています。

従業員一人ひとりの能力を最大限に引き出すための人事制度改革を進め、組織全体のパフォーマンスを最大化する人的資本経営を推進しています。

具体的には、人事理念の制定、等級制度の改定、賃金制度の改定、評価制度の改定の4つの柱で人事制度改革を実行し、従業員満足度とエンゲージメントの向上を図る方針です。

将来のコア人材や現場人材の確保、強靭な組織体制の確立を目指しています。

サステナビリティの取り組みにおいては、すべてのステークホルダーの満足度向上に取り組み、企業価値とブランド価値の向上を図るとともに、「企業」と「社会」の持続可能性の両立を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


モロゾフは監査等委員会設置会社であり、取締役会は定期的に開催され、重要事項の決定と業務執行状況の監督を行っています。取締役の指名や報酬に関する手続きの公平性・透明性・客観性を高めるため、任意の指名報酬委員会も設置されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、筆頭株主は信託銀行であり、そのほかにも事業会社や金融機関が上位に名を連ねています。特定の創業家や関連会社が複数名を占めるような特徴は見られず、幅広い機関投資家や事業会社に支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.66%
平和 4.65%
みずほ銀行 3.79%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性9名・女性2名)で構成され、女性役員比率は18.2%です。代表取締役社長は山口信二氏が務めています。社外取締役比率は36.4%です。

氏名 役職 主な経歴
山口 信二 代表取締役 社長 1981年4月同社入社、2009年4月取締役マーケティングセンター長兼商品企画グループ長、2011年4月代表取締役社長マーケティングセンター長、2016年4月代表取締役社長、2025年4月より現職。
山岡 祥記 代表取締役 副社長 管理部門統括 1980年4月㈱第一勧業銀行(現㈱みずほ銀行)入行、2008年4月同社監査役(常勤)、2009年4月常務取締役経理グループ長、2020年4月代表取締役副社長経営統括本部長、2024年4月より現職。
鈴木 正人 常務取締役 マーケティング本部長 1994年4月同社入社、2015年4月マーケティング本部商品企画部長、2023年4月取締役営業本部長、2025年4月より現職。
高田 耕治 取締役 生産本部長 1989年4月同社入社、2011年4月生産本部六甲アイランド工場長、2020年4月より現職。
磯野 健治 取締役 経営統括本部長 1989年4月同社入社、2012年4月営業本部関西支店営業部長、2024年4月より現職。
佐々木 誉之 取締役 営業本部長 1990年4月同社入社、2012年4月営業本部CS担当部長、2025年4月より現職。


社外取締役は、笠原かほる氏(ザ・パック社外取締役)、森澤武雄氏(森澤武雄法律事務所弁護士)、渡邊純子氏(京都大学大学院経済研究科教授・監査等委員)、松尾茂樹氏(河淳常務執行役員管理本部長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会において議決権を持つ監査等委員である取締役を置くことで、監督機能の強化と経営の効率化を図っています。社外取締役4名全員が東京証券取引所の定める独立役員として届け出ています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の業務執行取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬と業績連動報酬で構成されています。業績連動報酬は金銭と譲渡制限付株式で支給され、報酬全体に占める基本報酬と業績連動報酬の割合は概ね7:3です。上位役位ほど業績連動報酬の割合が高まる仕組みです。非業務執行取締役と監査等委員である取締役は、独立性の観点から固定報酬のみが金銭で支払われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 1.4億円 23.8百万円
監査等委員(社外除く) 1名 17百万円 17.0百万円
社外役員 4名 19百万円 4.8百万円


なお、業績連動報酬にかかる業績指標は前事業年度の連結ベースでの営業利益率であり、その実績は5.7%です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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