※本記事は、株式会社ソフィアホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
ソフィアホールディングスは純粋持株会社であり、単体従業員数は10名、グループ連結従業員数は204名です。
同社グループは、インターネット関連事業、通信事業、調剤薬局及びその周辺事業の3つの事業セグメントを展開しています。連結子会社8社を中心に、グループ戦略の策定、経営モニタリング、専門サービスの提供を行っています。
主な国内グループ会社は、(親会社)E-BONDホールディングス(グループの経営戦略の立案・遂行)、(連結子会社)ソフィア総合研究所.3(インターネット・関連事業)などです。
同社グループは、前期に子会社1社の売却を行ったほか、当連結会計年度には株式会社ソフィアグローバルワークスおよびSOPHIA SG MANAGEMENT PTE. LTD.の全株式を譲渡しており、事業譲受による支出も発生しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社グループは、ICTサービスと調剤薬局事業を通じて社会貢献を目指しており、人的資本を重要な経営戦略の中核に位置付けています。従業員の育成と働きやすい環境整備に力を入れ、多様な人材が活躍できる企業文化を醸成している傾向が見られます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の定着と成長を重視する姿勢が見られます。平均勤続年数と平均年齢から、比較的若手から中堅層が中心となって活躍している傾向がうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,309,255円 |
| 平均勤続年数 | 3年6ヶ月 |
| 平均年齢 | 40歳11ヶ月 |
| 単体従業員数 | 10人 |
| 連結従業員数 | 204人 |
| 単体のグループ内比率 | 4.9% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「たえずお客様のニーズを先取りし、先進的なICTサービスを通して社会貢献します。」「調剤薬局を通して地域に根ざした明るい未来をサポートします。」という企業理念の実現と企業価値向上のため、人的資本を重要な資本と認識し、人材戦略を経営戦略の中核に位置付けています。人材の育成と社内環境整備に関する方針を推進しています。
従業員の給与等の決定においては、個々の社員の職務内容や役職に応じた適切な報酬水準を設定し、業績や行動に対して適切に評価し報いる制度を導入しています。経済状況や労働市場の変化に対応するため定期的に見直しを行い、競争力のある報酬を提供することで優秀な人材の確保と定着を図っています。
主な取り組みとして、人材の確保、育成、多様化、働きやすい環境、健康と安心の5つのテーマを掲げています。具体的には、開発エンジニア、インフラエンジニア、薬剤師、管理部門のキャリア採用を強化しています。人材育成では、新卒薬剤師向けの3年間研修プログラムや認定薬剤師取得費用補助制度、エンジニアの技術研修プログラムを実施し、新たなIT技術習得を人事評価に反映させています。多様な働き方として、女性活躍の推進、育児休業取得や職場復帰の推進、短時間勤務制度の利用推進、リモート勤務の推進(調剤薬局店舗を除く)に取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率は、配偶者が出産した従業員がいないため、算出されていません。労働者の男女の賃金の差異は、管理職比率や人員分布により差異が生じていますが、制度上や運用上、性別による処遇差はありません。パート・有期労働者の男女賃金差異は開示されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 64.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 60.7% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ ルナ調剤株式会社
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 100.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 66.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 66.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 79.9% |
グループ全体(連結)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 40.0% |
人材に関する課題
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| エンジニアの採用数 | 7名 |
| 薬剤師の採用数 | 18名 |
| 女性管理職数 | 2名 |
| 女性育児休業取得者数 | 10名 |
| 短時間勤務者数 | 9名 |
健康・安心に関する課題
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性育児休業取得者数 | 1名 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ソフィアホールディングスは純粋持株会社制を導入し、グループ全体の戦略策定と経営モニタリングを担っています。同社グループは、インターネット関連事業、通信事業、調剤薬局及びその周辺事業を主要な柱として多角的な事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、純粋持株会社としてグループ戦略の策定やグループ経営のモニタリング機能を果たし、グループ会社への専門サービスの提供を行っています。事業は大きく3つの報告セグメントとその他の事業に区分されており、各事業会社がそれぞれの活動を展開しています。
インターネット関連事業
インターネット関連のシステム開発業務サービスの提供や、システムエンジニアリングの派遣サービスの提供などを行っています。企業のデジタル変革(DX)推進を背景に、ITエンジニアの需要は引き続き高い状態にあります。収益は、インターネット関連のシステム開発やデータセンターの運用・保守、一時点で移転される財またはサービス、一定の期間にわたり移転されるサービスから得ています。
通信事業
MVNO(Mobile Virtual Network Operator)を中心とした情報通信サービスを提供しています。MVNO事業は競業他社との競争激化の影響を受けています。収益は、移動通信サービス(MVNO)や、一時点で移転される財またはサービス、一定の期間にわたり移転されるサービスから得ています。
調剤薬局及びその周辺事業
主に調剤薬局の運営を行っています。薬価改定や調剤報酬改定による影響があるものの、受診患者数は増加傾向にあります。収益は、調剤医薬品等の販売や、一時点で移転される財またはサービス、一定の期間にわたり移転されるサービスから得ています。
その他の事業セグメント
国内およびアジア圏内において新規事業を進めています。前期には子会社の売却があり、当期も一部子会社を譲渡しています。
| セグメント | 売上収益(2025年3月期) | 売上収益(2026年3月期) | セグメント利益(2025年3月期) | セグメント利益(2026年3月期) | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 調剤薬局及びその周辺事業 | 69.4億円 | 69.7億円 | 2.1億円 | 3.6億円 | 5.2% |
| インターネット関連事業 | 12.8億円 | 11.6億円 | 50百万円 | 67百万円 | 5.7% |
| 通信事業 | 1.5億円 | 2.3億円 | △25百万円 | 28百万円 | 12.1% |
| その他の事業セグメント | 10百万円 | 0百万円 | △45百万円 | △15百万円 | - |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上収益は、直近5期で変動が見られます。税引前利益および親会社の所有者に帰属する当期利益は、直近2期で減少傾向にあり、当連結会計年度は損失を計上しています。
当連結会計年度は営業損失、税引前当期損失、親会社の所有者に帰属する当期損失となりました。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローはプラスを維持しており、本業でのキャッシュ創出力は継続している状況です。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 118億円 | 94.2億円 | 90.3億円 | 83.6億円 | 83.3億円 |
| 税引前利益 | - | - | 3.8億円 | 3.2億円 | △57百万円 |
| 税引前利益率 | - | - | 4.2% | 3.9% | △0.7% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | - | - | 2.3億円 | 95百万円 | △34百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 228.11 | - | 76.40 | 20.79 | △7.36 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上収益(連結)は前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期のプラスから当期はマイナスに転じています。これは、同社グループ全体の収益性および生産性が前期と比較して低下していることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | 41.6百万円 | 40.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.7百万円 | △0.3百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、本業の収益力に課題が見られる中で、投資活動を行っている状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)はマイナスとなっており、前期から減少しています。手元資金は前期から減少しているものの、一定の残高を維持している状況です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 30.3億円 | 29.9億円 |
| 自己資本比率 | 40.6% | 41.5% |
| ROE(自己資本利益率) | 3.3% | △1.1% |
| 現金及び現金同等物 | 27.5億円 | 21.5億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは資金を獲得しています。これは主に営業債務及びその他の債務の増減額による資金の増加が要因となっています。投資活動によるキャッシュ・フローは資金を使用しており、事業譲受による支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローも資金を使用しており、長期借入金の返済による支出が主な要因となっています。
これらの資金の流れから、同社グループは本業で資金を創出しているものの、投資活動に資金を投じている状況がうかがえます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.6億円 | 1.3億円 |
| 投資CF | 3.8億円 | △2.6億円 |
| 財務CF | △8.5億円 | △4.7億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 6.4億円 | △1.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、薬価や調剤報酬の改定、情報サービス産業における技術革新や価格競争、新規事業・新規サービスに関するリスクを認識しています。これらの経営環境の変化が、同社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、ICT
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ソフィアホールディングスは、インターネット関連事業・通信事業と調剤薬局事業を核に、社会貢献と地域サポートを目指す企業です。グループ全体のシナジー効果を追求し、企業価値の拡大を図ることを中長期的な成長戦略としています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、インターネット関連事業・通信事業において「たえずお客様のニーズを先取りし、先進的なICTサービスを提供することで社会貢献をする」ことを目指しています。また、調剤薬局及びその周辺事業においては「調剤薬局を通して、地域に根差した明るい未来をサポートする」ことを目指しています。これら3つの事業を有機的に結合させ、グループのシナジー効果を創出することで企業価値の拡大を図ることを中長期のグループ成長戦略としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「たえずお客様のニーズを先取りし、先進的なICTサービスを通して社会貢献します。」「調剤薬局を通して地域に根ざした明るい未来をサポートします。」という企業理念を掲げています。この理念のもと、ステークホルダーの期待に応え、事業活動を通じて社会課題の解決を目指しています。人的資本を重要な資本と認識し、人材の確保・育成・多様化を推進しています。社員が心身ともに健康で安心して働ける職場・環境づくりも重視する価値観の一つです。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、グループ各社が培ってきたICTと医療周辺事業を有機的に結合させ、医療・介護・調剤のオンライン化などICTと医療を融合した高品質のソリューション提供に取り組んでいます。これにより、診療・服薬における利便性の高いサービスの構築と事業展開を目指しています。また、経営資源の重要な要素である人的資本については、企業の成長を推進するために人材の確保・育成が不可欠との認識のもと、優秀な人材の確保と社員教育・研修制度の充実化を図っています。社員が心身ともに健康で安心して働くことができる職場・環境づくりも目指しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ソフィアホールディングスは監査役会設置会社として、独立社外監査役が過半数を占める監査役会が取締役の職務執行を監査しています。また、複数の独立社外取締役で構成される取締役会が経営上の重要事項の決定と監督を行っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ソフィアホールディングスの筆頭株主は株式会社E-BONDホールディングスであり、同社グループの資本構成において大きな割合を占めています。これにより、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ体制となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| E-BONDホールディングス | 53.00% |
| INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人インタラクティブ・ブローカーズ証券) | 0.55% |
| 松浦 行子 | 0.53% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役は飯塚秀毅氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 飯塚 秀毅 | 代表取締役 | 2006年10月サンリツメディカル(現ウィーズ)取締役、2009年8月ウィーズホールディングス(現E-BONDホールディングス)取締役副社長、2017年12月同社執行役員、2020年6月同社代表取締役社長より現職。 |
| 小山田 智 | 取締役 | 2013年12月監査法人アヴァンティア入所、2016年2月小山田智会計事務所開業、2019年2月opLabo代表取締役、2024年7月同社執行役員、2026年6月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、赤羽根秀宜氏(ジャスリード代表取締役)、水野信次氏(日比谷パーク法律事務所パートナー)です。
ソフィアホールディングスは監査役会設置会社であり、2名の独立社外取締役と2名の独立社外監査役が経営全般への監視・助言機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ソフィアホールディングスの役員報酬は、固定報酬である基本報酬を主体としています。業績連動報酬、非金銭報酬、退職慰労金は支給しない方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 2名 | 32百万円 | 15.8百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 9百万円 | 9.0百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 18百万円 | 4.5百万円 |
役員報酬の総額は58.6百万円であり、対象となる役員の合計人数は7名です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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