【平均年収593万円】きんえい 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

【平均年収593万円】きんえい 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

きんえいは、映画興行、ビル賃貸、娯楽場の経営を主たる事業とする近鉄グループの一員です。大阪市阿倍野区を中心に、映画館「あべのアポロシネマ」や「きんえいアポロビル」の運営管理などを通じ、シネマ・アミューズメント事業と不動産事業を展開しています。直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社きんえい の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月20日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


きんえいは、映画興行、ビル賃貸、娯楽場の経営を主たる事業としています。近鉄グループホールディングス株式会社のグループ企業として、大阪市阿倍野区を中心に事業を展開しています。

単体従業員数は45名です。セグメントはシネマ・アミューズメント事業、不動産事業の2つです。

きんえいは、シネマ・アミューズメント事業として映画館「あべのアポロシネマ」とゲームセンター2店を、不動産事業として「きんえいアポロビル」や「あべのルシアス」の賃貸・運営管理、宝くじ売店などを自社で経営しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社きんえいは、映画興行とビル経営を事業の柱としており、安定した事業基盤を持つ企業です。従業員の平均年齢や勤続年数から、長期的なキャリア形成が可能な環境であることが伺えます。人材育成や多様な働き方への取り組みも積極的に行われています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も高めであることから、長期にわたって安定して働くことができる環境が整っていることがうかがえます。これは、従業員がキャリアを継続しやすい職場環境であることを示しています。

項目 数値
平均年間給与 5,931,942円
平均勤続年数 14.3年
平均年齢 50.7歳
単体従業員数 45人
連結従業員数 -
単体のグループ内比率 -


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。国内の従業員を対象としています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は「働きがいのある職場づくりと人材の成長」を重要テーマとして掲げています。人権の尊重を基本とし、性別、国籍、経歴などによる差別やハラスメントのない健全な職場環境の確保に努めています。

多様な人材の活躍を推進しており、中途採用者の登用や女性活躍、シニア人材の活用にも力を入れています。人材成長のためには、宅地建物取引士など58種類の資格取得奨励制度や、コンプライアンス研修、接遇力向上研修などの各種研修を実施しています。

働き方改革として、半日単位での有給休暇取得制度や育児・介護支援制度を運用し、仕事と生活のバランスを保てる環境を整備しています。健康経営にも取り組み、定期健康診断やストレスチェック、インフルエンザ予防接種などを実施し、従業員の心身の健康をサポートしています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の数値は本記事では取得できていません。

働きがいのある職場づくりと人材の成長

指標 数値
コンプライアンス研修受講率 89.8%
定期健康診断受診率 98.6%
ストレスチェック受検率 100%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


きんえいは、映画興行やアミューズメント施設の運営を行うシネマ・アミューズメント事業と、商業施設の賃貸・管理を行う不動産事業を主軸としています。大阪市阿倍野区を中心に、地域に根ざした事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


きんえいは、映画興行、ビル賃貸及び付帯事業、娯楽場の経営を主たる事業としています。同社の親会社は近鉄グループホールディングス株式会社であり、同社の企業集団は運輸業、不動産業、国際物流業、流通業、ホテル・レジャー業を営んでいます。

同社は、大阪市阿倍野区所在のきんえいアポロビルや、大阪市の再開発ビル「あべのルシアス」の賃貸・運営管理業務も行っています。

シネマ・アミューズメント事業

シネマ・アミューズメント事業では、映画館9スクリーンで構成されるシネマコンプレックス1館とゲームセンター2店の経営を行っています。収益は、映画の興行収入やゲームセンターの運営収入から得ています。

当事業年度の収入合計は前期と比較して増加しています。

不動産事業

不動産事業では、きんえいアポロビルをテナントビルとして経営し、付帯するきんえいアポロ駐車場の経営、並びに「ヴィアあべのウォーク」内に所有する店舗区画の賃貸を行っています。また、「あべのルシアス」の賃貸・運営管理業務や宝くじ売店2店の経営も行っています。

収益は、不動産賃貸収入、駐車場収入、ビル共益費等収入、その他事業収入から得ています。当事業年度の収入合計は前期と比較して増加しており、同社の事業セグメントの中で最も大きな収益を上げています。

セグメント 売上高(2025年1月期) 売上高(2026年1月期)
不動産事業 20.4億円 20.6億円
シネマ・アミューズメント事業 15.3億円 17.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


きんえいの当事業年度における売上高は前期と比較して増加しました。営業利益、経常利益、当期純利益もそれぞれ前期から増加しており、全体として業績は順調に推移しています。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


きんえいは、本業で安定した資金を生み出し、事業活動に必要な投資を行いつつも、手元資金を確保している状況です。これは、事業の持続可能性と成長に向けた基盤が整っていることを示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、安定していることがうかがえます。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、前期から改善傾向にあります。手元資金も確保されており、不測の事態への耐性も一定程度あると考えられます。

指標 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
純資産 25.8億円 27.6億円
自己資本比率 43.6% 45.8%
ROE(自己資本利益率) 5.0% 5.2%
現金及び預金等 87百万円 1.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社の営業活動によるキャッシュフローは、税引前当期純利益の計上や減価償却費等により、当期は前期に比べて増加しています。投資活動によるキャッシュフローは、固定資産の取得等により支出となっていますが、前期に比べて支出額は減少しました。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済等により支出となり、前期に比べて支出額が減少しています。

これらの結果、フリーキャッシュフローは当期もプラスを維持し、前期から増加しています。本業で安定的に資金を生み出し、投資を賄いつつも余剰資金を確保できている状況は、今後の事業展開や雇用・給与の安定性につながる基盤があることを示しています。

項目 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
営業CF 5.3億円 6.3億円
投資CF △4.6億円 △3.9億円
財務CF △1.9億円 △2.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 67百万円 2.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、映画興行の成績が作品による差異が大きく、競合館の出店により業績に影響を及ぼす可能性があると認識しています。また、賃貸ビル市場の景気動向等により、賃料低下や空室率の上昇、テナント退去のおそれがあることもリスクとして挙げています。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


きんえいは、映画興行とビル賃貸事業を通じて、お客様の豊かな生活文化と地域の発展に貢献することを目指しています。ステークホルダーとの信頼関係を重視し、持続可能な社会の実現にも積極的に取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


きんえいは、映画興行、ビル賃貸および付帯事業、娯楽場の経営を主たる事業としています。お客様の立場に立った高度なサービスを提供し、豊かな生活文化に貢献するとともに、地域の発展に寄与する様々な取り組みを行っています。経営環境の変化に機敏に対応し、安定的な経営基盤の確立と業容の一層の拡大に全力を傾ける方針です。

中長期的には、あべの・天王寺エリア唯一の映画館「あべのアポロシネマ」を継続・発展させ、周辺施設との連携で相乗効果を醸成し、お客様が映画を楽しめる劇場事業を展開します。また、不動産賃貸事業の収支安定化を図り、経営基盤の強化を目指しています。

サステナビリティ方針として、「映画興行とビル経営の事業活動を通じて、企業価値の向上に取り組むとともに、将来にわたって持続可能な社会の実現に貢献してまいります」を掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


きんえいでは、お客様の立場に立った高度なサービスを提供し、豊かな生活文化と地域の発展に貢献することを重視しています。ステークホルダーとの信頼関係を築き、長期的な視点での社会課題解決と企業価値向上を目指す姿勢です。

「きんえい倫理規定」において、人権の尊重、性別・国籍・経歴・宗教・信条・出身地等による差別やハラスメントのない健全な職場環境の確保を定めています。人権に対する意識を高め、人権の尊重を行動の規範としています。

多様な専門性を持つ人材の採用に力を入れ、中途採用者の活躍を推進しています。女性活躍の推進やシニア人材の活用にも取り組み、能力や見識に応じた公正な人材登用を行っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


きんえいは、サステナビリティに関する重要テーマとして、多岐にわたる課題に取り組んでいます。具体的には、「あべの」の賑わいの創出と持続的な発展への貢献を掲げ、顧客満足度の高いサービス提供や地域社会との連携、社会貢献活動、教育・文化振興に努めています。

また、環境の保全と脱炭素・循環型社会実現への貢献として、省エネルギー化や温暖化防止、省資源、環境教育に取り組んでいます。安全・安心の実現に向けては、施設の安全徹底、情報セキュリティ強化、防災への取り組みを推進しています。

さらに、働きがいのある職場づくりと人材の成長を重視し、人権の尊重、ダイバーシティの確保、人材成長のための仕組みづくり、働き方改革、健康経営にも力を入れています。公正な経営体制の強化として、コーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底、リスクマネジメントの強化も重点テーマです。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


きんえいでは、取締役会と監査役会を設置し、社外取締役や社外監査役が業務執行の監視・監査を担う体制を構築しています。経営の意思決定の迅速化と監督機能の強化、透明性の確保を重視しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


きんえいの株主構成を見ると、近畿日本鉄道株式会社の退職給付信託口が筆頭株主となっています。上位には近鉄グループ関連の企業が複数名を連ねており、同社が近鉄グループに深く関連している資本構成であることが特徴です。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(近畿日本鉄道株式会社退職給付信託口) 45.55%
近鉄保険サービス 9.00%
近鉄グループホールディングス 5.87%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は作田憲彦氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
作田憲彦 取締役社長(代表取締役) 1983年4月近畿日本鉄道入社。2010年6月アド近鉄取締役広告事業本部長。2013年4月同社取締役シネマ・アミューズメント事業部長。2024年4月同社取締役社長より現職。
北悦治 専務取締役技術部担当不動産事業部長 1985年4月近畿日本鉄道入社。2015年4月同社取締役企画部長、不動産事業部長。2025年4月同社専務取締役技術部担当、不動産事業部長より現職。
山野貴生 常務取締役総務部長 1987年4月近畿日本鉄道入社。2012年5月近鉄不動産総務部長。2023年4月同社常務取締役総務部長より現職。
都司尚 取締役 1982年4月近畿日本鉄道入社。2019年6月近畿日本鉄道取締役社長。2024年4月同社取締役より現職。


社外取締役は、梅本史郎氏(MBSメディアホールディングス顧問)、船戸貴美子氏(弁護士・アイマン総合法律事務所入所)です。

同社は監査役会設置会社です。取締役会は少人数で構成され、2名の社外取締役が独立役員として指定されており、経営の監督機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


きんえいの役員報酬は、固定報酬のみで構成されています。取締役の個人別報酬は、株主総会で承認された総額の範囲内で、各役員の役職や役割に応じて人事・報酬諮問委員会の意見を踏まえ、取締役会で決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 45百万円 11.1百万円
監査役(社外除く) 1名 1百万円 1.3百万円
社外役員 6名 17百万円 2.9百万円


同社の役員報酬等の総額は63百万円であり、対象となる役員の合計は11名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。