※本記事は、株式会社ネオジャパン の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、グループウェアを中心としたソフトウエアの開発・提供、クラウドサービスの運営、ライセンス販売、およびシステム開発サービスを国内外で展開しています。企業向けDaaSクラウドサービスの提供や、基幹システム・情報系システムの開発・保守も手掛けています。
単体従業員数は163名、連結従業員数は322名です。セグメントはソフトウエア事業、システム開発サービス事業、海外事業の3つです。
主な国内グループ会社は、ネオジャパン、Pro-SPIREなどです。
同社グループは、当連結会計年度の期首より報告セグメントの区分を変更しており、連結子会社DELCUI Inc.の事業をソフトウエア事業に含める形となりました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ネオジャパンは、ビジネスICTツール製品の開発を通じて、社会のDX推進と新しい働き方を支援する企業です。同社グループは、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境を重視し、イノベーションと新たな価値創造を目指しています。技術力の強化と健康で生産的な働き方を追求する姿勢が、働く環境の基盤となっています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ネオジャパンでは、従業員の平均年齢と平均勤続年数から、比較的若手から中堅層が中心となって活躍し、一定期間のキャリアを築いている傾向が見られます。これは、同社が長期的な視点で人材育成に取り組んでいることの表れとも考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,154,000円 |
| 平均勤続年数 | 9.0年 |
| 平均年齢 | 36.3歳 |
| 単体従業員数 | 163人 |
| 連結従業員数 | 322人 |
| 単体のグループ内比率 | 50.6% |
ネオジャパンでは、退職給付制度として確定給付型と確定拠出型を導入しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度であり、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。これらの制度は、同社および連結子会社に適用されています。退職一時金制度も採用されていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ネオジャパンは、「リアルなITコミュニケーションで豊かな社会形成に貢献する」という企業理念のもと、多様な人材を活かし、その能力を最大限に発揮できる機会を提供することでイノベーションと新たな価値創造を目指しています。日本屈指のソフトウェア技術力を持つグループとなることを目標に掲げ、計画的な人材採用と育成に取り組んでいます。
具体的には、国内では新卒採用を主軸としつつ、中途採用による技術者の確保・増強・定着にも注力しています。海外では中途採用を中心に優秀な技術者や営業担当者を採用し、グループ内での人材交流も促進しています。OJTを育成のベースとし、階層や役割に応じた研修や、ITパスポートなどの技術資格取得奨励制度を通じて社員の専門性向上を支援しています。
また、多様な人材が働きやすい環境を整備するため、育児・介護に関する相談窓口の設置や、育児中の社員向けの短時間勤務制度(小学校6年修了時まで延長可能)、配偶者出産休暇などを導入しています。社員の安全と健康確保にも力を入れ、衛生委員会を中心に労働安全衛生管理体制を構築し、健康経営優良法人に6年連続で認定されるなど、健康経営を推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、及び労働者の男女の賃金の差異に関する記載を省略しています。これらの数値は本記事では取得できていません。
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 採用者に占める女性の割合 | 14.3% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ネオジャパングループは、主にソフトウェア事業、システム開発サービス事業、海外事業を展開しています。主力製品であるグループウェア「desknet's NEO」を中心に、企業や組織の業務効率化を支援するサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、グループウェア製品の開発・提供を主軸に、システム開発サービスや海外での事業展開を通じて収益を上げています。収益モデルとしては、クラウドサービスによる継続的な利用料やパッケージ製品のサポートサービス料といった、一定期間にわたって安定的に発生する収益が特徴です。また、パッケージ製品のライセンス販売や、製品カスタマイズなどの請負契約による収益も得ています。
ソフトウエア事業
ソフトウエア事業は、同社および米国子会社が展開する事業です。主に「desknet's NEO」を主力製品とするグループウェア製品の開発、クラウドサービスによる提供、パッケージ製品としてのライセンス販売、およびこれらに関連する役務作業の提供を行っています。米国企業の製品・サービスの日本での販売も手掛けています。
収益は、クラウドサービスの利用料やパッケージ製品のライセンス販売、サポートサービス料などから得ています。運営は、ネオジャパンおよび米国子会社が行っています。
システム開発サービス事業
システム開発サービス事業は、Pro-SPIREが展開する事業です。長年培ってきたクラウドインテグレーションやシステムインテグレーションのノウハウを基盤に、技術者の育成を図り、先端技術を活用したシステムエンジニアリングサービスを主に提供しています。
収益は、準委任契約や派遣契約、請負契約によるシステムエンジニアリングサービスから得ています。運営は、Pro-SPIREが行っています。
海外事業
海外事業は、ASEAN地域の海外子会社3社が展開する事業です。ASEAN地域において、同社製品・サービス(グループウェア)の販売や現地パートナー企業の開拓などを行っています。
収益は、現地企業向けのクラウドサービス提供を中心に得ています。運営は、海外子会社3社が行っています。
同社グループの売上高は、ソフトウエア事業が最も大きく、次いでシステム開発サービス事業が続きます。海外事業は売上高全体に占める割合は小さいものの、前年同期と比較して大きく増加しました。主要な顧客として、ダイワボウ情報システム株式会社への売上高が一定の割合を占めています。地域ごとの売上高については、本邦の外部顧客への売上高が連結売上高の90%を超えているため、海外比率は低い傾向にあります。
| セグメント | 売上高(2025年1月期) | 売上高(2026年1月期) |
|---|---|---|
| ソフトウェア事業 | 52.1億円 | 62.2億円 |
| システム開発サービス事業 | 20.2億円 | 19.4億円 |
| 海外事業 | 36百万円 | 77百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高は継続的に増加傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に増加しており、特に直近の当連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前年同期比で大きく伸びています。これは、クラウドサービスの価格改定効果やユーザー数の増加などが主な要因となっています。
| 項目 | 2022年1月期 | 2023年1月期 | 2024年1月期 | 2025年1月期 | 2026年1月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 59.2億円 | 60.1億円 | 66.2億円 | 72.6億円 | 82.3億円 |
| 経常利益 | 13.6億円 | 13.4億円 | 13.8億円 | 20.5億円 | 26.1億円 |
| 経常利益率 | 23.0% | 22.2% | 20.8% | 28.2% | 31.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 8.7億円 | 8.1億円 | 9.6億円 | 14.1億円 | 18.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 58.17 | 54.50 | 64.43 | 100.41 | 129.18 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から当期にかけて増加しており、同社グループ全体の生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、事業規模の拡大と効率的な運営が進んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2025年1月期 | 2026年1月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 23.8百万円 | 25.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 6.4百万円 | 7.8百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
ネオジャパンは、安定した財務基盤を築き、事業活動で得た資金を効率的に活用している状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
ネオジャパンは、強固な財務基盤を維持している状況です。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を大きく上回っており、財務の安定性を示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営における安定性が高い状態です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にも良い影響を与える要素となります。
| 指標 | 2025年1月期(前期) | 2026年1月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 63.1億円 | 74.8億円 |
| 自己資本比率 | 68.3% | 69.9% |
| ROE(自己資本利益率) | 22.4% | 26.3% |
| 現金及び預金 | 54.0億円 | 64.3億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
ネオジャパンのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資も行っている状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは22.5億円の収入となり、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の増加が主な増加要因となっています。これは、同社グループが事業活動を通じて着実に資金を創出していることを示しています。
投資活動によるキャッシュフローは△5.3億円の支出となっており、有形固定資産や無形固定資産の取得、投資有価証券の取得による支出が主な要因です。これは、事業拡大や技術開発への積極的な投資が行われていることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは△6.6億円の支出となり、主に配当金の支払によるものです。
営業活動で得た資金が投資活動による支出を上回るフリーキャッシュフローは17.2億円のプラスとなっており、本業で稼いだ資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している優良な状態です。このキャッシュフローの状況は、同社グループの事業が安定しており、将来の成長に向けた投資余力も確保されていることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素と言えます。
| 項目 | 2025年1月期(前期) | 2026年1月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 20.6億円 | 22.5億円 |
| 投資CF | △4.5億円 | △5.3億円 |
| 財務CF | △14.9億円 | △6.6億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 16.1億円 | 17.2億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
IT業界では生成AIをはじめとするAI技術の進展により、ソフトウェアの開発手法や提供価値、競争環境が急速に変化しています。大手IT企業やスタートアップ企業によるAI関連サービスの参入・競争激化により、同社グループの製品・サービスの競争優位性が低下する可能性があります。
また、同社グループは海外事業を中長期的な成長機会と位置付け、マレーシア・タイ・フィリピンの3か国で事業を展開しています。計画通りに売上高が拡大しない場合や、各国における法律・規制・租税制度の変更、社会的混乱、為替などの市場動向が、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
代表取締役である社長齋藤晶議氏は、同社グループの創業以来の代表取締役であり、事業の立案や運営、開発活動の遂行等についてリーダーシップを発揮しています。不慮の事故等何らかの理由により同氏が事業展開に関与することが困難になった場合には、同社グループの事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ネオジャパンは、ITコミュニケーションを通じて社会に貢献することを目指し、先進的な技術とパイオニア精神を大切にする企業です。持続的な成長と社会課題の解決を両立させるための価値観とカルチャーを育んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ネオジャパンは、「リアルなITコミュニケーションで豊かな社会形成に貢献する」ことを経営理念としています。一部の先進企業だけでなく、全ての企業に優れたITのメリットを提供することを目指しています。同社グループは「ビジネスICTツールを社会インフラに、すべての企業にITメリットを」というビジョンを掲げています。2030年までに国内グループウェアのトップブランドとしてのポジション確立を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ネオジャパンは、経営理念を実践するための行動指針として三つの項目を掲げています。一つ目は「柔軟な思考と発想で、次世代のニーズをつかむ」ことです。二つ目は「ゼロから何かを生み出す喜びをお客様とともに」という姿勢です。三つ目は「一人ひとりがパイオニア精神を持ち続けること」を大切にしています。同社は多様な人材を活かし、その能力を最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションと新たな価値創造を目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ネオジャパンは、持続的な成長に向けた経営課題として、AI技術の進化への対応と競争力の強化を挙げています。全社を挙げてAIへの対応を強化し、人材・組織の観点では従業員へのリスキリング機会の継続的な提供や最適な人員体制の構築に取り組んでいます。また、営業活動の変革として「営業起点の価値創造」への転換を図っています。さらに、ESGを含むサステナビリティ経営を推進し、サステナビリティ委員会を中心に活動内容の開示に努めています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ネオジャパンでは、取締役会と監査役会が連携し、経営の健全性と透明性を確保する体制を構築しています。社外役員を積極的に登用することで、客観的な視点を取り入れたガバナンスを推進しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ネオジャパンの筆頭株主はプロシードゥスであり、同社の代表取締役社長である齋藤晶議氏も上位株主の一人です。創業家や関連会社が上位に名を連ねており、安定した資本構成を形成していることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| プロシードゥス | 37.09% |
| 大坪 克也 | 9.76% |
| 齋藤 晶議(戸籍名:齊藤 章浩) | 8.85% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は11名(男性9名・女性2名)で構成され、女性役員比率は18.2%です。代表取締役社長は齋藤晶議氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 齋藤 晶議(戸籍名:齊藤 章浩) | 代表取締役社長 | 1980年日本電信電話公社入社、1990年ビジネスインフォア入社。1992年同社設立、代表取締役社長に就任。プロシードゥス代表取締役、Pro-SPIRE取締役会長などを兼任し現職。 |
| 大神田 守 | 常務取締役 DX事業部長 | 1980年東芝エンジニアリング入社。2005年同社入社、プロダクト事業本部本部長。2016年常務取締役に就任。2025年よりDX事業部長を務め現職。 |
| 常盤 誠 | 取締役 管理部長 | 1998年太田昭和監査法人入所。2007年同社入社、執行役員経理財務担当部長。2021年取締役経理財務担当管理部部長に就任。2025年より管理部長を務め現職。 |
| 矢野 裕二 | 取締役 技術開発事業部長 | 2000年同社入社。2022年技術開発事業部部長、執行役員に就任。2025年より取締役技術開発事業部長を務め現職。 |
| 早馬 一郎 | 取締役 営業事業部長 | 1998年図研プロセスデザイン研究所入社。2002年同社入社。2021年カスタマーサクセス部部長、執行役員に就任。2025年より取締役営業事業部長を務め現職。 |
社外取締役は、尾崎博史氏(尾崎博史税理士事務所所長・税理士)、松本滋彦氏(元日本総合研究所取締役専務執行役員・指名・報酬委員会委員長)、細川早智子氏(クリアリバー法律事務所共同経営・弁護士)です。
ネオジャパンは監査役会設置会社であり、取締役8名のうち3名が社外取締役、監査役3名のうち2名が社外監査役で構成されています。社外役員が経営の客観性と透明性の維持に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ネオジャパンの役員報酬は、固定報酬と業績条件型譲渡制限付株式による非金銭報酬で構成されています。社外取締役および監査役については、その職責を考慮し固定報酬のみが支給される仕組みです。報酬の決定プロセスにおいては、指名・報酬委員会への諮問を経て取締役会で決議されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 6名 | 1.7億円 | 28.3百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 8百万円 | 8.0百万円 |
| 社外役員 | 6名 | 17百万円 | 2.8百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
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