※本記事は、株式会社バリューゴルフ の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
バリューゴルフは、ゴルフ事業を主軸に、トラベル事業、広告メディア制作、DX推進、SES、不動産事業など多岐にわたるサービスを展開しています。ゴルファーの幅広いニーズに応えるASPサービスやレッスン、ゴルフ用品のEC販売、旅行商品の企画・販売などをグループ各社とともに手掛けています。
単体従業員数は42名、連結従業員数は77名です。セグメントはゴルフ事業、トラベル事業、その他の事業の3つです。
主な国内グループ会社は、スクラム、ジープ(ゴルフ事業)、産経旅行(トラベル事業)、ノア(その他の事業・(DX推進事業))などです。
同社グループは当連結会計年度より不動産事業に新規参入し、系統用蓄電池施設の開発に関するノウハウ取得を進めています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
バリューゴルフは、ゴルフ事業とトラベル事業を軸に展開する企業です。同社グループでは、事業を通して社会活動の円滑化と持続的な企業価値向上を目指しています。人材の確保と育成を重視し、働きやすい環境づくりにも取り組んでいることが特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
バリューゴルフでは、従業員の定着と成長を重視する姿勢が見られます。平均勤続年数と平均年齢からは、一定の経験を積んだ従業員が在籍している傾向がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,458,000円 |
| 平均勤続年数 | 6.3年 |
| 平均年齢 | 38.7歳 |
| 単体従業員数 | 42人 |
| 連結従業員数 | 77人 |
| 単体のグループ内比率 | 54.5% |
退職給付制度
同社及び一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。この制度は、同社及び一部の連結子会社に適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。確定拠出制度への当連結会計年度の要拠出額は5百万円です。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
バリューゴルフグループは、「世の中のしたいを具現化する」という経営理念のもと、事業領域の拡大と社会課題の解決を通じて持続的な企業価値向上を目指しています。この目標達成のため、人材の確保と育成を急務と捉え、1人当たりの生産性を高める施策を推進しています。
同社グループでは、年齢や性別、国籍等に関係なく能力に応じて積極的に人材を登用する方針です。時代の変化に対応するため、独自の報酬制度や研修制度を導入し、健康経営優良法人の認定取得など、働きやすい環境づくりにも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
人材育成・エンゲージメント
バリューゴルフグループは、サステナビリティ実現のための指標として、1人当たりの売上高を重視しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 生産性(1人当たり売上高) | 45百万円 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
バリューゴルフグループは、ゴルフ事業を主軸に、トラベル事業、そして広告メディア制作、DX推進、不動産といった多角的な事業を展開しています。ゴルファーの幅広いニーズに応えるサービスから、旅行、IT支援まで多様な領域で収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、株式会社バリューゴルフと6社の子会社で構成されており、ゴルフ事業、トラベル事業、その他の事業を主な業務としています。これらの事業を通じて、顧客の多様なニーズに応え、収益を上げています。
ゴルフ事業
ゴルフ事業では、ゴルファーの幅広いニーズに応えるべく、多岐にわたるサービスを展開しています。1人でもゴルフプレーの予約ができる「1人予約ランド」を中心としたASPサービス、レッスンサービス、広告プロモーションサービス、ゴルフ場サポートサービス、ゴルフ用品のEC販売などが含まれます。
収益は、ASPサービスの月額利用料、広告料、プロモーション対価、ゴルフ用品の販売、レッスン料などから得ています。運営は、バリューゴルフ、ジープが行っています。前期と比較して売上高は増加しましたが、営業利益は減少しています。
トラベル事業
トラベル事業では、旅行業法に基づく旅行事業とその付帯事業を行っています。ゴルフと旅行を組み合わせた「1人予約ゴルフ旅」や「海外VGカップ」などの募集型企画旅行、社員旅行やインバウンドツアーなどの受注型企画旅行、航空券や宿泊の手配を行う手配旅行を展開しています。
収益は、旅行商品の企画販売や手配手数料から得ています。運営は、産経旅行、エスプリ・ゴルフが行っています。前期と比較して売上高、営業利益ともに増加しています。
その他の事業
その他の事業には、広告メディア制作事業、DX推進事業及びSES事業、不動産事業が含まれます。広告メディア制作事業ではブライダルや旅行関連の広告・記事制作を、DX推進事業及びSES事業ではグループ内のITサービス開発・運用や外部企業へのIT支援を行っています。不動産事業はゴルフ場遊休地の有効活用を目指し、系統用蓄電池施設の開発に取り組んでいます。
収益は、制作業務の受託料、IT関連の業務委託収入や技術提供収入、受託開発、AIコンサルティング、そして将来的な不動産売却などから得ています。運営は、スクラム、ノア、バリューゴルフが行っています。前期と比較して売上高、営業利益ともに大きく増加しています。
| セグメント | 売上高(2025年1月期) | 売上高(2026年1月期) |
|---|---|---|
| ゴルフ事業 | 34.2億円 | 35.0億円 |
| トラベル事業 | 5.0億円 | 6.6億円 |
| その他の事業セグメント | 2.0億円 | 2.6億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は直近で増加傾向にあります。しかし、経常利益はピークから減少傾向が続き、親会社株主に帰属する当期純利益は直近で損失を計上する結果となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローも減少傾向にあり、直近では大幅な資金減少となっています。これは、不動産事業の開始やAI技術投入のための開発活動、広告宣伝活動といった先行投資を進めたことや、棚卸資産の増加などが主な要因として挙げられます。
| 項目 | 2022年1月期 | 2023年1月期 | 2024年1月期 | 2025年1月期 | 2026年1月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 42.8億円 | 44.4億円 | 36.6億円 | 41.3億円 | 44.3億円 |
| 経常利益 | 1.9億円 | 2.1億円 | 49百万円 | 74百万円 | 39百万円 |
| 経常利益率 | 4.4% | 4.7% | 1.4% | 1.8% | 0.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.2億円 | 1.1億円 | 23百万円 | 6百万円 | △8百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 68.63 | 63.56 | 12.56 | 3.06 | △4.40 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの収益性と生産性を見ると、従業員1人あたり売上高(連結)は前期から増加しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から減少しています。
これは、売上高が伸びる一方で、先行投資や費用増加により利益が圧迫されている状況を示しています。企業全体の売上規模拡大と同時に、利益創出の効率化が今後の課題となることがうかがえます。
| 指標 | 2025年1月期 | 2026年1月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 52.2百万円 | 57.5百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.1百万円 | 0.7百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業拡大に向けた先行投資を進めている段階にあります。資金の流れを見ると、本業からの資金創出が投資を下回っている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率はプライム市場の非製造業平均(24.2%)と比較して高い水準にあります。一方で、ROE(自己資本利益率)はマイナスとなっており、プライム市場平均(9.4%)を下回っています。手元資金である現金及び預金は前期から減少しており、資金の流動性には注意が必要です。これらの状況は、今後の事業展開や雇用・給与の安定性に影響を与える可能性があります。
| 指標 | 2025年1月期(前期) | 2026年1月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 11.3億円 | 10.7億円 |
| 自己資本比率 | 42.3% | 33.6% |
| ROE(自己資本利益率) | 0.5% | △0.7% |
| 現金及び預金 | 8.9億円 | 7.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは前期に引き続きマイナスで、その減少幅が拡大しています。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上、棚卸資産の増加、法人税等の支払、旅行前払金の増加による資金の減少が要因です。投資活動によるキャッシュフローも前期に引き続きマイナスですが、減少幅は縮小しています。敷金及び保証金の差入や有形固定資産の取得による資金の減少が主な要因です。
財務活動によるキャッシュフローは、前期のマイナスから当期はプラスに転じています。短期借入金の増加や長期借入れによる収入が資金増加の主な要因です。結果として、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは前期に引き続きマイナスとなり、その減少幅が拡大しています。同社グループは事業拡大に向けた先行投資を進めており、そのための資金を借入れで賄っている状況がうかがえます。このような資金の流れは、今後の事業成長の可能性を示す一方で、資金繰りの状況を注視する必要があることを示しています。
| 項目 | 2025年1月期(前期) | 2026年1月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △0.3億円 | △4.7億円 |
| 投資CF | △0.8億円 | △0.8億円 |
| 財務CF | △2.7億円 | 4.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △1.1億円 | △5.5億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業構造に関するリスクとして、主力であるゴルフ事業におけるゴルフ市場の動向が挙げられます。ゴルファーの人口やプレー回数が期待通りに増加しない場合、中長期的な成長が制約される可能性があります。また、ゴルフ事業のインターネットメディア・システム提供分野では大手企業を含む複数の競合他社が存在し、競争激化により業績に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクとして、同社グループは事業規模に応じた比較的小規模な組織で運営されており、優秀な人材の流出や新たな人材の採用・育成が計画通りに進まない場合、事業活動や内部管理体制に支障が生じる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
バリューゴルフは、ゴルフ関連事業を軸に、人々の「したい」を具現化することを目指す企業です。変化する市場環境に対応しながら、持続的な成長と社会貢献を追求する企業文化を醸成しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
バリューゴルフは「世の中の『したい』を具現化する」という経営理念を掲げています。ゴルフ場予約サービス「1人予約ランド」の運営やフリーペーパー「月刊バリューゴルフ」の発行、ゴルフ用品ショップ「ジーパーズ」の運営など、ゴルフ事業を中心に展開しています。
また、ゴルフツアーの企画・運営を行うトラベル事業に加え、当事業年度には不動産事業にも参入しました。これらの事業を通じて、ゴルフ業界における消費活動を活発化させ、ユーザーの希望を具現化する新しいサービスの開発・提供を通して社会へ貢献することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは「世の中のしたいを具現化する」という経営理念のもと、常に新たなサービスの開発に取り組み、事業領域の拡大に努めることを重視しています。サステナビリティを事業を通じた社会活動の円滑化と持続的な企業価値向上と認識しています。
経営においては、迅速な経営判断と業務執行、そして監督機能の強化を重視しており、過半数の社外役員からなる指名・報酬委員会を設置し、経営の透明性を高める体制を構築しています。多様な人材を積極的に登用し、年齢や性別、国籍に関わらず能力に応じた活躍を推進する企業風土があります。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、人的資本の最大化と次世代組織の構築を重要な経営課題としています。少子高齢化や生成AIの進化を機会と捉え、高度な専門性と柔軟な発想を兼ね備えた人材の育成・確保を急務としています。
採用戦略の抜本的強化、適材適所の人事配置、自律的なキャリア形成支援を通じて、従業員が長期的に高いパフォーマンスを発揮できる職場環境の整備を進めています。これらの取り組みにより、従業員エンゲージメントと労働生産性を高め、強靭な組織基盤を構築することを目指しています。
また、経営の機動性向上と管理体制の高度化も重点テーマです。迅速な意思決定と経営リスクの適切なコントロールのため、本社移転による拠点集約を契機にグループ全体のコミュニケーションを向上させています。事業部門と管理部門が連携する「強固な両輪体制」を確立し、ガバナンスの高度化を図っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社グループは、「世の中の『したい』を具現化する」という経営理念のもと、社会の発展に寄与することを目指しています。経営の健全性・効率性・透明性の高いガバナンス体制を構築するため、社外取締役の充実と執行役員制度の導入を図っています。これにより、監督機能と執行機能の分離を行い、監督機能の強化および経営判断の迅速化を実現し、持続的な企業価値の向上に努めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの筆頭株主は、代表取締役社長執行役員である水口通夫氏です。同氏が36.73%の株式を保有しており、経営に対して強い影響力を持つ資本構成となっています。また、上位株主には事業会社であるゼネラルアサヒや、複数の個人株主が名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 水口 通夫 | 36.73% |
| ゼネラルアサヒ | 11.79% |
| 渡辺 薫 | 4.63% |
| MMパートナー | 4.46% |
| 佐藤 久美子 | 3.45% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長執行役員は水口通夫氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 水口 通夫 | 代表取締役 社長執行役員 | 2004年2月同社設立、代表取締役社長就任。2016年9月㈱ジープ取締役就任。2022年4月同社代表取締役社長執行役員より現職。 |
| 渡辺 和昭 | 取締役 専務執行役員 | 2005年1月同社入社、管理部部長。2008年4月同社取締役就任。2012年3月㈱スクラム代表取締役就任。2022年4月同社取締役専務執行役員より現職。 |
社外取締役は、廣田幹雄氏(ネクスト・ステージ・ラボ所長)、曽我紀厚氏(弁護士法人TNLAW代表社員)です。
同社は監査役会設置会社であり、株主総会、取締役会、監査役、監査役会、会計監査人を設置しています。社外取締役および社外監査役は、それぞれ異なる専門的知見を有しており、独立した立場から経営の監視と監督の役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の取締役の報酬は、持続的な企業価値の向上を図るインセンティブとして機能するように、業績動向等を考慮のうえ、各取締役の職責等を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としています。個人別の報酬額は、取締役会決議に基づき委任された代表取締役水口通夫氏が決定しています。代表取締役は、各取締役の報酬額を決定する際に、指名・報酬委員会に諮問・答申を得るものとし、答申内容に沿った決定を行うことで、権限が適切に行使される措置を講じています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 2名 | 45百万円 | 22.5百万円 |
| 監査役(社外除く) | 2名 | 6百万円 | 3.1百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 17百万円 | 4.1百万円 |
取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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