【平均年収586万円】ベルトラ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収586万円】ベルトラ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ベルトラは、現地体験型オプショナルツアーのオンライン予約サイト運営を主軸に、観光IT事業も展開しています。世界150か国に事業を展開し、直近の期では営業収益が増加。経常利益と純利益は5年ぶりに黒字転換しました。


目次

※本記事は、ベルトラ株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ベルトラは、国内および世界150か国の現地体験型オプショナルツアー専門のオンライン予約サイト「VELTRA」を運営しています。約8,000社の催行会社と直接契約し、観光ツアー、文化体験、グルメツアー、ショー・エンターテインメントなど幅広いジャンルのツアーを提供しています。

単体従業員数は141名、連結従業員数は242名です。セグメントはOTA事業、観光IT事業の2つです。

主な国内グループ会社は、リンクティビティ.4(企業間の取引システムの提供)などです。

同社グループは、当連結会計年度より報告セグメントを従来の単一セグメントからOTA事業と観光IT事業の2つに区分しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


同社グループは、旅行関連のオンラインサービスを展開しており、グローバルな事業特性を持っています。従業員の働き方については、成果主義を重視しつつ、個人の成長と生産性向上を支援する環境づくりに注力している傾向が見られます。また、多様な働き方や健康経営にも積極的に取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は平均年齢が30代後半であり、比較的若い世代が中心となって活躍していることがうかがえます。平均勤続年数も5年台と、キャリア形成の初期から中期にかけての従業員が多く在籍している傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 5,860,612円
平均勤続年数 5.6年
平均年齢 38.4歳
単体従業員数 141人
連結従業員数 242人
単体のグループ内比率 58.3%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、『人を想い、人に寄り添うことでよりよい世界を実現する』という経営ビジョンを掲げ、人的資本を企業価値向上の核心と位置付けています。2025年度は「人的資本の拡充と組織変革」をテーマに、全社戦略の実現に向けた組織再編や、成果主義の徹底による人材密度の向上、生産性を基軸とした働き方の再定義を断行しました。

報酬制度については、「Pay for Performance」の原則に基づき、個々の役割と期待値を明確化し、評価プロセスの透明性を高める施策を導入しています。また、全社行動指針(コンピテンシー)を刷新することで、従業員のパフォーマンスを最大限に引き出す仕組みへと進化させています。

人材育成では、次世代リーダーが中心となる新規プロジェクトの企画・実行を通じてリーダーシップを強化しています。また、「ベルトラカレッジ」をAI活用などの実践的テーマに転換し、自律的なキャリア開発を支援しています。働き方においては、「Work From Anywhere」を生産性向上の戦略的手段と位置づけ、AI利用の促進により業務効率化を図っています。

健康経営にも注力しており、エンゲージメントサーベイの定期実施によるウェルビーイングの可視化や、メンタルヘルスケアを推進しています。さらに、「健康経営優良法人」及び「金の認定」の取得を目指し、心身ともに充実して働ける基盤強化に取り組んでいます。2026年度は『個の成長が組織の活性化に直結する仕組みづくり』を人事方針とし、個人の挑戦と組織の共創を両輪で推進する方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 37.1%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 67.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 74.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 108.3%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ベルトラは、国内および世界150か国の現地体験型オプショナルツアー専門オンライン予約サイト「VELTRA(ベルトラ)」を運営しています。世界中の催行会社と直接契約し、観光ツアーから文化体験、グルメツアーまで幅広いラインナップを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループの主な収益源は、現地体験ツアーを運営する催行会社からの手数料収入です。この収入は、ツアー代金、手数料率、および同社グループが運営する予約サイトでの予約数によって決定されます。同社グループは、旅行者と催行会社をオンラインで結びつけ、予約から体験談投稿までの一連の体験をオンライン上で完結させるサービスを提供しています。

OTA事業

現地体験ツアーオンライン予約サイトを運営するオンライン・トラベル・エージェント(OTA)事業です。「VELTRA」の日本語サイトや、催行地をハワイに特化した英語サイト「Hawaii Activities」が含まれます。収益は、アクティビティツアーの予約成立に応じて得ています。運営は、VELTRA Inc.などが担っています。この事業の営業収益は前期から増加し、営業利益率は大幅に向上しました。

観光IT事業

交通・観光事業者向けのチケットプラットフォーム事業や、観光関連事業者のDXを支援するITインフラ事業を展開しています。収益は、主力であるチケットプラットフォーム事業の成長によって得ています。運営は、連結子会社であるリンクティビティが行っています。この事業の営業収益は前期から大きく増加しましたが、ITインフラ事業への積極的な先行投資により営業損失を計上しています。

同社グループは世界150か国で事業を展開しており、為替変動が経営成績に影響を与える可能性があると認識しています。特定の販売先に収益が集中している状況は見られません。

セグメント 営業収益(2024年12月期) 営業収益(2025年12月期)
OTA 35.8億円 36.6億円
観光IT 7.0億円 8.8億円
その他の事業セグメント 20百万円 38百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの営業収益は過去5年間で増加傾向にあり、直近の期では前期から増加しました。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期で黒字に転換しています。これは、コロナ禍以降、5年ぶりの黒字達成となります。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
営業収益 4.9億円 11.6億円 31.2億円 43.0億円 45.8億円
経常利益 △11.0億円 △7.5億円 △1.1億円 △3.0億円 99百万円
経常利益率 △224.1% △64.8% △3.6% △6.9% 2.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 △11.6億円 △7.9億円 △58百万円 △4.1億円 1.4億円
1株当たり当期純利益(円) △35.12 △22.92 △1.62 △11.18 3.84

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり営業収益(連結)は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたり営業利益(連結)も前期の損失から当期は利益に転換しており、収益体質の改善が進んでいることがうかがえます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり営業収益(連結) 16.7百万円 18.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △0.7百万円 0.4百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ベルトラは、財務基盤の安定性と資金の流れを通じて、事業の健全性を示しています。本業で得た資金を効率的に活用し、将来に向けた投資も行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ベルトラの財務基盤を見ると、自己資本比率は28.3%であり、プライム市場の非製造業平均と比較してやや高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は5.6%で、プライム市場平均を下回っています。しかし、現金及び預金は56.9億円と潤沢であり、不測の事態にも対応できる手元資金を確保している状況です。これらの数値は、同社グループが安定した事業運営を継続するための基盤を持っていることを示しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 28.9億円 29.7億円
自己資本比率 29.1% 28.3%
ROE(自己資本利益率) - 5.6%
現金及び預金 51.7億円 56.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ベルトラのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは9.2億円の増加となりました。これは主に仕入債務や前受金の増加が要因となっています。投資活動によるキャッシュ・フローは△3.9億円の減少となり、固定資産の取得による支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは0百万円の増加であり、株式の発行による収入が要因となっています。

これらの結果、フリーキャッシュ・フローは5.3億円のプラスとなっており、同社グループは本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している優良な状態を示しています。この資金状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力も確保していることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 4.6億円 9.2億円
投資CF △4.4億円 △3.9億円
財務CF 13.5億円 0百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 23百万円 5.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

ベルトラは、現地体験ツアーを専門に販売するオンラインサービスを展開しており、業界でユニークなポジションを築いています。しかし、航空券やホテル等のオンライン旅行事業を営む有力企業が現地体験ツアー分野に進出し、競争が激化する可能性があります。また、海外商品を主力としているため、ツアー催行会社への外貨建決済において為替変動の影響を受けるリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業拡大と経営管理体制強化のために優秀な専門人材やマネジメント人材の確保と育成が必要不可欠であると認識しています。人材の確保や教育が不十分な場合、同社グループの成長スピードが鈍化する可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ベルトラは、「人を想い、人に寄り添うことでよりよい世界を実現する」という企業ビジョンを掲げ、観光産業をリードすることを目指しています。旅行を通じた「体験」と「交流」を重視し、信頼されるサービスを提供することで、関わる全ての人々の発展と繁栄を目指す会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「人を想い、人に寄り添うことでよりよい世界を実現する」を企業ビジョンとして掲げています。旅行者、取引先、株主を含む全ての関係者の発展と繁栄を目指し、共存共栄の精神で観光産業をリードする方針です。世界各地の奥深い魅力ある体験を世界中の旅行者に届けることを目指しています。

同社グループのサービスは、現地体験ツアーのバリエーションの広さと奥行きを追求することに独自性があります。今後は、旅行という枠を超えて「体験」と「交流」をベースに新しい技術やビジネスモデルを取り入れたサービスに変革し、新たな収益モデルの確立を目指しています。AI時代のリーディングカンパニーとしての地位確立も目標としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ベルトラグループは、人的資本を企業価値向上の核心と認識し、「人的資本の拡充と組織変革」をテーマに掲げています。市場環境の変化に即応するため、組織体制の抜本的な見直しを行い、意思決定から実行までのスピードを最大化する方針です。次世代リーダーが中心となり、新規プロジェクトを企画・実行することで、リーダーシップの強化と事業の発展可能性を追求しています。

「Work From Anywhere」を生産性向上の戦略的手段と再定義し、優秀な人材の獲得と労働生産性の向上を両立させています。また、AI利用の促進により業務生産性の飛躍的向上を図っています。役割と成果を重視した透明性の高い評価制度へと刷新し、「Pay for Performance」の原則に基づいた成果主義を徹底しています。全社行動指針(コンピテンシー)を刷新することで、従業員のパフォーマンスを最大限に引き出す仕組みへと進化させています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、組織パフォーマンスの最大化と人的資本の高度化を重要な課題としています。社内人材の適材適所な配置と適切な権限委譲を推進し、AIをはじめとする先端技術を活用したスキルの再開発を強力に進めることで、高い生産性を発揮できる環境を整える方針です。エンゲージメントの向上と共に、少数精鋭で高い成果を生む組織体質の構築を目指しています。

AI時代への完全適応とビジネスモデルの変革も重点テーマです。蓄積された顧客データを基盤としたAI活用の内製化を急ぎ、旅行者一人ひとりに最適化されたパーソナライズ・サービスを即時提供できる体制を構築します。AIによる業務プロセスの自動化を全社的に推進し、コスト構造の抜本的改革と付加価値の向上を同時に成し遂げることを目指しています。

ベルトラグループ全体におけるガバナンス及び管理体制の再構築も進めています。子会社を含めたグループ各社の管理業務の平準化を強力に推進し、親会社の知見を活かしたプロセスの厳格化を図る方針です。情報セキュリティ・ガバナンスの高度化とリスク管理の徹底も優先課題であり、グループ共通の「情報セキュリティ・ガバナンス」を確立し、高度な監視体制を導入しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ベルトラは監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会が連携して業務執行の監査と監視を行っています。これにより、同社グループは透明性と効率性の高い経営体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ベルトラの株主構成を見ると、筆頭株主は資産管理会社であるPaxalan S.à r.l.です。この資産管理会社は、同社の創業者が代表を務めており、同社グループの経営に深く関わる株主によって支えられていることがうかがえます。また、事業会社や個人株主も上位に名を連ねています。

株主名 持株比率
Paxalan S.à r.l.(常任代理人小谷野税理士法人) 24.56%
オープンドア 14.61%
永島 徹三 4.54%
二木 渉 4.18%
齊藤 精良 2.86%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


ベルトラの役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長兼CEOは二木渉氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。

氏名 役職 主な経歴
二木 渉 代表取締役社長兼CEO 1989年4月 株式会社IWANAGA入社、2004年4月 同社入社、2015年4月 同社代表取締役社長兼CEOより現職。
倉上 智晴 取締役 HR&General Affairs Division Director 1994年4月 株式会社サンクレスト入社、2001年8月 同社入社、2017年11月 同社取締役より現職。
皆嶋 純平 取締役 CFO兼Headquareters Division Director 1993年4月 明治製菓株式会社入社、2016年5月 同社入社、2016年8月 同社取締役より現職。


社外取締役は、カスバート ロドニー氏(Viator CEO)、池田 哲司氏(セガサミーホールディングス執行役員・常勤監査等委員)、鈴木 学氏(あさひ狛法律事務所パートナー・監査等委員)、毛利 正人氏(東洋大学国際学部グローバル・イノベーション学科教授・監査等委員)です。

ベルトラは監査等委員会設置会社であり、社外取締役が経営の監視と意思決定の妥当性確保に貢献しています。社外取締役は、同社グループの経営に資する経験と幅広い見識に基づき、社外からの経営監視を可能とする体制を構築しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ベルトラの役員報酬は、固定報酬に加えて業績連動型の株式報酬制度を導入しています。この制度は中期経営計画の期間を対象とし、連結ROEと連結当期純利益の達成度に応じて普通株式が付与される仕組みです。これにより、役員の経営責任と企業価値向上へのインセンティブが明確に設計されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 36百万円 12.0百万円
社外取締役 1名 12百万円 12.0百万円
監査等委員(社外除く) 3名 24百万円 8.0百万円


なお、取締役の報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。また、合計の支給員数は、実際の支給員数を記載しています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。