※本記事は、株式会社アールプランナー の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月21日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
アールプランナーは、連結子会社1社とともに、戸建住宅事業と中古再生・収益不動産事業を展開しています。注文住宅、分譲住宅、土地の3事業をワンストップで提供し、顧客の住生活を豊かにすることを目指しています。
単体従業員数は362名、連結従業員数は419名です。セグメントは戸建住宅事業、中古再生・収益不動産事業の2つです。
主な国内グループ会社は、当社、不動産仲介事業を行っております。、主に火災保険の代理店事業等を行っております。などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
アールプランナーは、戸建住宅事業を中核とする企業グループです。従業員を「人財」と位置付け、積極的な採用と育成を通じて、持続的な企業成長を目指しています。従業員一人ひとりが健康でやりがいを持って働ける環境づくりにも注力しているのが特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
アールプランナーでは、従業員の平均勤続年数が比較的短く、平均年齢も若めであることから、活発な人材の流動性や成長フェーズにある組織の傾向がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,947,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.6年 |
| 平均年齢 | 34.6歳 |
| 単体従業員数 | 362人 |
| 連結従業員数 | 419人 |
| 単体のグループ内比率 | 86.4% |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
アールプランナーグループは、従業員を重要な経営資源である「人財」と位置付け、企業価値向上に不可欠であると考えています。そのため、創業以来の増収を背景に、今後も事業の発展拡大を見据え、積極的な人財採用を行う方針です。
採用においては、プロフェッショナルな即戦力となる中途採用と、経営理念に共感する新卒採用をバランスよく行い、プロフェッショナリズムと経営理念の継承の両立を図っています。育成面では、中途・新卒問わず継続的な教育研修を強化しており、社内研修プログラムや社内コンテスト、資格取得祝金制度などを通じて、従業員の能力開発とモチベーション向上に取り組んでいます。特に新卒採用では、事業紹介や従業員との交流を充実させ、育成担当者を配置して早期戦力化を推進しています。
また、従業員エンゲージメントの向上を持続的な企業成長の源泉と捉え、初めて「エンゲージメントサーベイ」を実施しました。サーベイ結果を受けて、次期より年間休日を5日間増加し120日とすることや、人事評価制度の刷新プロジェクトを始動するなど、処遇・労働環境の改善を進めています。健康維持・増進や柔軟な働き方の継続支援として、定期健康診断、産業医による指導、フィットネスジムの法人会員加入、早出時差出勤制度、時短勤務制度、連続休暇の取得促進なども提供しています。社内表彰制度やハラスメント研修を通じて、称賛文化の醸成と心理的安全性の高い職場づくりにも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律および育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定に基づき算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 6.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 71.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 52.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 57.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 130.0% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社アールプランナー不動産
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 0.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 35.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 45.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 57.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | - |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
アールプランナーは、「住。」を通じてすべての人に満足を提供するというパーパスのもと、デザインとテクノロジーを融合させ、人々の住生活を豊かにすることを目指しています。注文住宅、分譲住宅、土地の3つの事業をワンストップで展開し、顧客の多様なニーズに応える住宅プラットフォーム企業を目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、「戸建住宅事業」を中核に、「中古再生・収益不動産事業」を展開しています。Web集客を軸としたデジタルマーケティングを活用し、デザイン性、高断熱・制振性能、そして適正な価格を兼ね備えた住宅を提供しています。住宅購入の検討から入居までをワンストップでサポートするプラットフォームを強みとしています。
戸建住宅事業
この事業では、主に注文住宅の請負、分譲住宅の販売、不動産の仕入れ・販売、不動産仲介、リフォーム・エクステリアの請負などを行っています。収益は、注文住宅、分譲住宅、不動産仲介、エクステリア、リフォームの販売高から得ています。
中古再生・収益不動産事業
この事業は、主に中古不動産や収益不動産の取得、再生、販売を手掛けています。収益は、中古住宅・収益不動産物件の売却収入や賃料から得ています。
その他の事業セグメント
その他の事業セグメントでは、主に顧客紹介手数料や火災保険の代理店手数料などを扱っています。
同社グループの事業は国内に集中しており、本邦以外の外部顧客への売上高はありません。また、特定の主要な顧客に売上が集中している状況は見られません。
| セグメント | 売上高(2025年1月期) | 売上高(2026年1月期) |
|---|---|---|
| 戸建住宅 | 399億円 | 483億円 |
| 中古再生・収益不動産 | 2.5億円 | 2.4億円 |
| その他の事業セグメント | 45百万円 | 40百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近5期間の業績を見ると、同社グループの売上高は継続して増加傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、直近の期において大きく増加しました。特に当期は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期を上回る結果となりました。
| 項目 | 2022年1月期 | 2023年1月期 | 2024年1月期 | 2025年1月期 | 2026年1月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 281億円 | 312億円 | 321億円 | 402億円 | 486億円 |
| 経常利益 | 13.8億円 | 5.1億円 | 3.6億円 | 20.0億円 | 35.2億円 |
| 経常利益率 | 4.9% | 1.6% | 1.1% | 5.0% | 7.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 9.6億円 | 3.3億円 | 2.2億円 | 14.4億円 | 24.6億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 91.02 | 30.53 | 20.69 | 135.07 | 230.66 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から当期にかけて増加しており、生産性の向上がうかがえます。これらの指標の改善は、事業規模の拡大と効率的な運営体制の構築が進んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2025年1月期 | 2026年1月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 108.6百万円 | 116.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 5.8百万円 | 8.9百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
アールプランナーは、事業拡大のための投資を積極的に行いながら、財務基盤の強化にも取り組んでいます。現在の資金の流れと財務状況から、同社グループの安定性と成長に向けた姿勢を読み解きます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は前期から改善し、非製造業のプライム市場平均と比較して同程度の水準となっています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を大きく上回る水準で推移しており、効率的な経営を示しています。手元資金も増加傾向にあり、事業運営の安定性を支える基盤が整っていると言えます。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。
| 指標 | 2025年1月期(前期) | 2026年1月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 56.6億円 | 78.2億円 |
| 自己資本比率 | 19.6% | 22.3% |
| ROE(自己資本利益率) | 28.7% | 36.5% |
| 現金及び預金 | 53.6億円 | 62.9億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、前期の増加から減少に転じました。これは主に棚卸資産の増加による資金の減少が、税金等調整前当期純利益の計上や仕入債務の増加による資金の増加を上回ったためです。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入による支出などにより、引き続き減少となっています。
財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れによる収入が長期借入金の返済による支出を上回ったことで、前期から大幅に増加しました。この結果、フリーキャッシュフローは前期の増加から減少に転じています。同社グループは事業拡大のための積極的な投資を行っており、そのための資金調達を財務活動で賄っている状況です。この資金の流れは、今後の事業成長への期待と、それに伴う雇用や給与の安定性につながる可能性があります。
| 項目 | 2025年1月期(前期) | 2026年1月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 19.5億円 | △13.1億円 |
| 投資CF | △3.2億円 | △3.7億円 |
| 財務CF | 2.9億円 | 23.9億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 16.3億円 | △16.8億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業は、注文住宅・分譲住宅を中心とする戸建住宅販売が連結売上高の大半を占めており、住宅及び住宅用土地の需要が景気や金融政策、金利、住宅税制などの影響を受けやすい傾向があります。また、愛知県や首都圏エリアでの競合激化により、土地の仕入力や販売力が低下するリスク、価格変動等による需要低下のリスクがあることを示しています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、優秀な「人財」の確保・育成を経営上不可欠と認識しており、これが十分に確保できない場合や流出する場合には、業績及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があると記載されています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
アールプランナーグループは、「住。」を通じてすべての人に満足を提供することをパーパスとし、デザインとテクノロジーで人々の住生活を豊かにすることを目指しています。顧客満足度を追求し、社会貢献度の高い企業となることを志向しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「All Satisfaction -「住。」を通じてすべての人に満足を提供する-」をパーパスに掲げています。ミッションは「デザイン×テクノロジーで人々の住生活を豊かにする」ことです。
将来的に日本一顧客満足度の高い住宅プラットフォーム企業として全国展開することを目指しています。また、“こだわりのある良質な住まいをよりリーズナブルに”をバリューとし、サステナビリティを重視した社会貢献度の高い企業となることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「こだわりのある良質な住まいをよりリーズナブルに」を企業バリューとしています。また、「Arr Planner For SDGs-私たちのSDGs宣言」を掲げ、すべてのステークホルダーとの関係を尊重し、環境・社会・ガバナンスを意識した経営を推進しています。
従業員を『人財』と位置付け、そのエンゲージメントを重視しています。働きがいと成長意欲を促進するため、社内表彰制度や月間MVP制度、資格取得祝金制度を積極的に運用しています。
互いに尊重し合い、心理的安全性の高い職場づくりを目指し、ハラスメント研修などのコンプライアンス研修にも取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、今後の成長に向けて複数の重点テーマに取り組んでいます。その一つが「人的資本経営の推進」です。
従業員を『人財』と位置付け、中長期的な企業価値向上のための競争力の源泉として人的資本経営を強力に推進しています。専門性を有する即戦力人財と次世代を担う新卒人財の双方を安定的に確保し、人財基盤の継続的な拡充を図っています。
また、将来のプロフェッショナル育成に向けた教育体制の強化や、多様な価値観を尊重した働きやすい職場環境の整備を通じて、エンゲージメントを深化させています。個々の能力が最大限に発揮される組織風土の醸成に努めています。
さらに、「品質の向上」も重要な課題です。企業バリューである「こだわりのある良質な住まいをよりリーズナブルに」を実現するため、デザイン性・設計力と高性能、高品質を兼ね備えた住宅の提供に取り組んでいます。脱炭素社会の実現に向けたGX志向型住宅やZEHの普及にも注力し、上質な住まいを安定的に提供することを目指しています。
「デジタルマーケティング・ブランディングの強化」も重点テーマです。独自のデジタルマーケティングや最新鋭テクノロジーの活用、ブランディング強化を通じて、コミュニケーションの変革と業務効率化を実現しています。これにより、収益獲得機会の増加と生産性の向上を目指しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
アールプランナーは、事業に精通した取締役による取締役会が経営の意思決定を行い、独立した監査役が職務執行を監査する体制を構築しています。外部からの客観的かつ中立的な経営監視を強化するため、社外取締役および社外監査役を選任しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
アールプランナーの株主構成を見ると、代表取締役会長の古賀祐介氏の資産管理会社であるKo.Internationalと、代表取締役社長の梢政樹氏の資産管理会社であるTreeTop、そして梢政樹氏個人が上位を占めています。これにより、創業家およびその関連会社が同社グループの主要な株主として経営を支えていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| Ko.International | 18.73% |
| 梢 政樹 | 17.61% |
| TreeTop | 14.99% |
| 古賀 祐介 | 13.86% |
| アールプランナー従業員持株会 | 2.87% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は梢政樹氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 古賀 祐介 | 代表取締役会長 | 1997年4月積水ハウス㈱入社、2003年10月同社設立代表取締役社長就任、2013年8月同社代表取締役会長就任より現職。 |
| 梢 政樹 | 代表取締役社長 | 1998年4月中部積和不動産㈱入社、2009年12月同社取締役就任、2013年8月同社代表取締役社長就任より現職。 |
| 舟橋 和 | 取締役CFO | 2008年12月新日本有限責任監査法人入所、2017年10月同社入社管理部長就任、2022年5月同社取締役CFO管理本部長就任より現職。 |
社外取締役は、安藤弘志氏(アラカン取締役副社長)です。
アールプランナーは監査役会設置会社を採用しています。外部からの客観的かつ中立的な経営監視を強化するため、社外取締役および社外監査役を選任し、独立性を保ちながら監査機能を発揮できる体制を構築しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
アールプランナーの役員報酬は、取締役(社外取締役を除く)に対しては基本報酬と譲渡制限付株式報酬を組み合わせた構成です。これは企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的としています。社外取締役および監査役の報酬は、その独立性と中立性を担保するため基本報酬のみで構成されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 1.6億円 | 53.9百万円 |
| 社外取締役 | 1名 | 4百万円 | 3.6百万円 |
| 社外監査役 | 3名 | 15百万円 | 5.0百万円 |
同社グループの役員報酬総額は180百万円であり、対象となる役員の合計は7名です。
連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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