【平均年収519万円】ジェイック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

【平均年収519万円】ジェイック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

ジェイックは、教育融合型人材紹介サービスを主軸に、New Career Business、First Career Business、Human Growth Businessなどの事業を展開しています。直近の業績は売上高が増加した一方で、利益は減少する増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ジェイック の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ジェイックは、教育融合型人材紹介サービスを主な業務としています。同社グループは、New Career Business、First Career Business、Human Growth Businessその他の3つの事業を展開しています。

単体従業員数は228名、連結従業員数は289名です。同社グループはNew Career Businessの単一セグメントですが、提供サービスの内容や対象者によってNew Career Business、First Career Business、Human Growth Businessその他の3つの事業に分かれています。

連結子会社の杰意可有限公司は清算され、連結の範囲から除外されました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ジェイックは、「可能性を羽ばたかせる」をミッションに掲げ、働く人と組織の課題解決を通じて社会貢献を目指しています。同社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を重視しており、特に子育て中の女性が働きやすい環境整備に注力している点が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が35.2歳と比較的若く、平均勤続年数は7.8年となっています。このデータからは、若手から中堅層が中心となって活躍し、一定の期間にわたってキャリアを築いている傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,188,000円
平均勤続年数 7.8年
平均年齢 35.2歳
単体従業員数 228人
連結従業員数 289人
単体のグループ内比率 78.9%


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職給付制度を採用しています。この制度は国内グループ会社に適用されます。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は37百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ジェイックグループは、人を最も重要な経営資源と位置づけ、ミッションやビジョンに共感する多様な人材の採用と育成に注力しています。若者のキャリア形成支援を事業とする同社グループは、従業員自身の自律的なキャリア形成も支援する方針です。

具体的な施策として、キャリアに関するアンケート「マイキャリア」の実施や、グループ内の募集職種・ポジションの開示、社内外のキャリア相談プラットフォーム利用機会を提供しています。また、副業制度を設けることで、従業員が視野を広げ、スキルアップできる機会を創出しています。

従業員の教育にも力を入れており、「7つの習慣®」研修や「ストレングス・ファインダー®」研修といった全社員対象のプログラムに加え、階層別、選抜型、職種別など多岐にわたる研修プログラムを提供しています。業務上または将来のキャリア形成に有用な資格取得にかかる費用も会社が負担し、従業員のスキルアップを支援しています。

社内環境整備においては、多様な従業員が働きやすく、働きがいを感じられる企業風土の醸成を目指しており、特に子育て中の女性が働きやすい環境整備に注力しています。ブラザーシスター制度によるスムーズな組織への適応支援、在宅勤務や短時間・短日数勤務、時差出勤制度といった柔軟な働き方を可能にする制度を導入しています。さらに、不妊治療支援制度や育児・介護支援制度、従業員持株会制度、心身の健康をサポートする取り組みも行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。全労働者における男女の賃金の差異は、パート・有期雇用の女性比率が高いことが要因です。また、正規雇用における男女の賃金の差異は、管理職比率に占める男女の割合や、時短で働く女性労働者の割合が高いことが要因となっています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 31.6%
男性労働者の育児休業取得率 83.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 70.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 83.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 59.0%

多様性・登用


女性管理職比率は、厚生労働省の定義に基づき、連結子会社の管理職を含めて算出されています。

指標 数値
女性管理職比率 33.3%

育児・介護支援


産・育休からの復帰率は提出会社を対象としたデータです。

指標 数値
産・育休からの復帰率 100.0%

健康・安全


ストレスチェック受診率は提出会社を対象としたデータです。

指標 数値
ストレスチェック受診率 99.1%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社ジェイックは、教育と人材紹介を融合させたサービスを主軸に、多様な人材のキャリア形成と企業の採用活動を支援しています。特に、就職ポテンシャル層や新卒学生、企業の若手社員からリーダー層まで、幅広い対象に合わせた独自のプログラムを提供し、社会全体の雇用創出と人材育成に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、教育融合型人材紹介サービスを主な業務としています。単一セグメントであるNew Career Businessとして事業を展開していますが、提供するサービスの内容や対象者によって「New Career Business」「First Career Business」「Human Growth Businessその他」の3つの事業に分けています。

New Career Businessは、フリーターや第二新卒、大学中退者といった「就職ポテンシャル層」に対し、無料の就職支援講座を提供した上で企業に紹介する教育融合型人材紹介サービスです。自己分析や面接対策、ビジネスマナーなどを学ぶ機会を提供し、集団面接会を通じて求職者と企業のマッチングを図ります。入社後の定着・活躍支援として、1年間にわたる研修プログラムも提供しており、これが同社グループの独自性となっています。この事業は、同社グループの連結売上高の約35.4%を占めています。

First Career Businessでは、新卒学生の採用支援を行っています。大学4年生向けの無料就職支援サービス「新卒カレッジ®」では、内定未取得者や就職活動が遅れている学生の支援に強みを持っています。また、連結子会社のキャンパスサポートが大学生協事業連合から委託を受け、合同企業説明会を開催しています。さらに、適性診断エンジンを搭載した求人サイト「Future Finder®」も提供し、企業と学生の効率的なマッチングを支援しています。この事業は、同社グループの連結売上高の約39.6%を占めており、前期から売上高が伸長しています。

Human Growth Businessその他は、中堅中小企業を中心に、一部大手企業向けに様々な階層別の研修プログラムを提供しています。「7つの習慣®」研修や「原田メソッド®」研修、デール・カーネギー・トレーニングといったパッケージ研修のほか、若手リーダー育成プログラム「リーダーカレッジ」や若手エース育成プログラム「エースカレッジ」も展開しています。これらの研修は、講師派遣型とオープンセミナー型の両方で提供されています。その他の事業として、適性診断の販売や、連結子会社のKakedasによるキャリア面談プラットフォーム事業の運営も行っています。この事業は、同社グループの連結売上高の約25.0%を占めており、前期から売上高が大きく伸長しています。

同社グループの売上高は、主にこれら3つの事業における人材紹介手数料や研修サービスの提供から得られています。海外売上高は連結売上高の90%未満であり、本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めています。また、特定の顧客への売上高が連結売上高の10%以上を占める相手先はありません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は継続して増加傾向にあります。一方で、経常利益や親会社株主に帰属する当期純利益は変動が見られ、直近の当連結会計年度では減少となりました。これは、採用市場の売手市場化に伴う求職者の集客費用や人件費の増加が、販売費及び一般管理費を押し上げたことが主な要因となっています。

項目 2022年1月期 2023年1月期 2024年1月期 2025年1月期 2026年1月期
売上高 25.9億円 32.1億円 36.8億円 41.9億円 44.8億円
経常利益 1.1億円 2.2億円 59百万円 2.4億円 1.9億円
経常利益率 4.2% 7.0% 1.6% 5.6% 4.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 91百万円 1.4億円 6百万円 1.4億円 1.3億円
1株当たり当期純利益(円) 100.97 155.07 6.47 149.17 140.60

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から増加しています。これは、事業規模の拡大に伴い、従業員一人ひとりの貢献度が高まっていることを示しています。一方で、従業員1人あたりの営業利益は前期から減少しています。これは、売上高の増加に対して販売費及び一般管理費が増加したことが影響していると考えられます。

指標 2025年1月期 2026年1月期
従業員1人あたり売上高(連結) 14.6百万円 15.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.8百万円 0.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、本業で安定した資金を生み出し、投資も賄えている状態を示しています。手元資金も厚く、経営基盤は安定していると言えます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を上回る水準で推移しています。

手元資金である現金及び預金は増加傾向にあり、潤沢な資金を確保している状況です。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営基盤を持ち、事業を継続していく上で安心感があることを示しています。

指標 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
純資産 9.6億円 10.6億円
自己資本比率 34.4% 34.2%
ROE(自己資本利益率) 14.8% 12.7%
現金及び預金 14.0億円 17.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、のれん償却額を主な要因として、収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得や投資有価証券の取得による支出が主な要因となり、支出となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入と長期借入金の返済による支出が主な要因となり、収入となりました。

本業で安定的に資金を生み出し、その範囲内で投資活動を行えている優良なキャッシュフローの状態を示しています。この状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来に向けた投資も着実に進めていることを表しており、雇用や給与の安定性にもつながるものと言えます。

項目 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
営業CF 4.2億円 3.7億円
投資CF △2.3億円 △1.1億円
財務CF 1.2億円 1.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 1.9億円 2.6億円


※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが属する人材サービス業界は、社会情勢や景気動向、雇用情勢等の影響を受けやすい特性があります。また、新規参入障壁が低いことから競合他社が多く存在し、競争激化が生じる可能性があります。

さらに、生活協同組合連合会大学生協事業連合との取引への依存度が高いこともリスクとして挙げられています。万一、予期せぬ事態が発生し、当該取引が中止された場合、同社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業拡大に伴い、継続的に優秀な人材の確保及び育成が重要な課題であると認識しています。雇用環境の変化や人材獲得競争の激化により人材確保が困難になった場合、または社内人材の社外流出が生じた場合、事業運営に支障をきたす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ジェイックは、「可能性を羽ばたかせる」というミッションと「強みが輝く世界をつくる」というビジョンを掲げ、人と組織の成長を支援する事業を展開しています。同社グループは、働く人々の可能性を信じ、社会貢献と持続的な企業価値向上を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ジェイックグループは、「可能性を羽ばたかせる」をミッションに、「強みが輝く世界をつくる」をビジョンとして掲げています。同社グループは、これまでの実績と経験を通じて「人と組織の可能性は無限である」と確信しているとのことです。

一人でも多くの雇用を生み出し、ビジネスパーソンの人生が輝き、中堅中小企業が「いい会社」と言われる存在になるために尽力していくことを基本方針としています。事業を通じて働く人と組織の課題を解決し、社会貢献と持続的な成長、中長期的な企業価値向上を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ジェイックグループは、最も重要な経営資源を「人」と位置づけています。ミッションやビジョンに共感する人材を採用し、人と組織に貢献できるよう育成を図ることを重視しています。

多様な事業を展開しているため、従業員にも多様性が求められるという考えのもと、国籍、学歴、年齢、障がいの有無、性別、性的志向や性自認、宗教、雇用形態等に関わらず採用し、互いを理解・尊重しながら高めあえる企業風土の醸成に取り組んでいます。

従業員が自身のキャリアを深く考え、自律的にキャリア形成に取り組めるよう支援することも大切にしています。また、全社員対象の「7つの習慣®」研修を通じて相互理解を深め、「ストレングス・ファインダー®」研修を通じて強みにフォーカスすることの重要性を共有しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ジェイックグループは、事業運営における複数の重点テーマに取り組んでいます。人材の確保と育成を重要な課題と認識しており、ミッションに共感し求職者に寄り添う人材の育成、マーケティングやITに強い人材、マネジメントができる人材の確保と育成を推進しています。

給与テーブルの見直しや副業人材の活用、教育体系の強化等を通じて、人材基盤の強化を図っています。M&Aでグループに加わった各社とのグループシナジー発揮も目指し、経営資源やノウハウを融合させ新たなサービスの立ち上げを進めています。

また、多数の個人情報を扱うことから、情報管理体制の維持強化にも注力しており、社内規程の厳格な運用や定期的な社内研修、セキュリティシステムへの投資を進めています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ジェイックは、取締役3名(うち社外取締役1名)で構成される取締役会を設置しています。監査役会制度を採用しており、迅速で合理的な意思決定と業務執行の効率化を図る体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ジェイックの筆頭株主はエンスーであり、代表取締役兼執行役員社長の佐藤剛志氏の資産管理会社です。佐藤剛志氏個人も上位株主として名を連ねており、同社グループは創業家およびその関連会社によって支えられている資本構成となっています。これにより、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ傾向が見られます。

株主名 持株比率
エンスー 53.05%
佐藤 剛志 12.36%
山本 太 2.40%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.0%です。代表取締役兼執行役員社長は佐藤剛志氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
佐藤 剛志 代表取締役兼執行役員社長 1986年4月 ㈱日本エル・シー・エー(現 ㈱インタープライズ・コンサルティング)入社。1996年4月 ㈱旺躍商事(現 ㈱エンスー)代表取締役就任。2000年1月 同社代表取締役就任。2024年4月 同社代表取締役兼執行役員社長就任より現職。
近藤 浩充 取締役兼常務執行役員 Human Growth Division 部長 1994年4月 パーソナル情報システム㈱入社。2005年2月 同社執行役員IT戦略事業部長就任。2013年2月 同社取締役教育事業部長就任。2015年2月 同社常務取締役教育事業部長就任。2024年4月 同社取締役兼常務執行役員教育事業部長就任より現職。


社外取締役は、高須恵一氏(元富士通ホーム&オフィスサービス代表取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社です。社外取締役は、豊富な経営経験と高い見識に基づき、客観的かつ中立的な立場から業務執行の監督を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ジェイックの役員報酬は、固定報酬と業績連動賞与で構成されています。社外取締役および監査役の報酬は原則として固定報酬のみです。固定報酬は役位別の報酬水準を基準に、役割や責任、業績への貢献度を考慮して決定されます。業績連動賞与は、連結経常利益を重要な指標とし、継続的な収益性向上と企業価値増大へのインセンティブとして支給される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 49百万円 24.3百万円
社外役員 4名 13百万円 3.3百万円


同社役員全体の報酬総額は61.8百万円となっています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。