【平均年収396万円】ラピーヌ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収396万円】ラピーヌ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

ラピーヌは、婦人服及び服飾雑貨の企画、製造、販売を主たる業務としています。卸売、小売、福祉の各事業を展開し、直近の売上高は減少傾向にあり、経常利益は損失が続いています。


目次

※本記事は、株式会社ラピーヌ の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ラピーヌグループは、婦人服及び服飾雑貨の企画、製造、販売を主たる業務としています。国内の協力工場への製造委託や国内外からの仕入れを行い、全国の専門店や百貨店への卸売販売、直営店舗やECサイトでの小売販売を展開しています。

単体従業員数は35名、連結従業員数は37名です。セグメントは卸売事業、小売事業、福祉事業の3つです。

主な国内グループ会社は、ベルラピカ(婦人服及び服飾雑貨の小売事業)、ラピーヌ夢ファームなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ラピーヌは、ファッション産業をメインに事業を展開する企業です。長年の歴史を持つ同社グループでは、従業員の平均勤続年数から、比較的長く働く社員が多い傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、安定した環境でキャリアを築いている人材が多いことがうかがえます。単体従業員数が連結従業員数に占める割合も高く、グループの中核を担う存在であることが示されています。

項目 数値
平均年間給与 3,961,000円
平均勤続年数 23.7年
平均年齢 48.7歳
単体従業員数 35人
連結従業員数 37人
単体のグループ内比率 94.6%


同社グループは、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付企業年金制度を採用しています。この制度は、同社および一部の連結子会社に適用されます。

退職給付債務は2.6億円、年金資産は3.6億円となっています。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「真実と信頼」を創業以来の経営理念とし、ファッションを通じて社会の生活文化向上に貢献することを目指しています。感性と情緒に支えられる生活文化産業として、美の創造による生活文化の向上を基本方針として掲げています。

多様性の確保の重要性を認識し、性別や入社時期に関わらず、能力を本位とする人材登用を行っています。中長期的な企業価値向上に向け、事業活動における環境に関する情報や気候変動による事業への影響などの情報収集および分析を行い、経営課題を総合的に判断しています。

作品づくりや投資などの経営戦略を策定し、持続可能な成長のための取り組みを行っています。具体的には、女性管理職比率や男女間賃金格差の把握など、今後の社内環境整備を進めていく方針です。また、地球環境に配慮した作品作りのため、型取りやパターンの研究による無駄な生地の削減、着物文化の仕立て方を参考とした洋服づくりの研究による廃棄物の削減など、研究開発に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、および労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ラピーヌは、婦人服や服飾雑貨の企画、製造、販売を主軸とする企業です。同社グループは、卸売事業と小売事業を主要な柱とし、社会貢献の一環として福祉事業も展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、婦人服および服飾雑貨の企画、製造、販売を主な事業としています。製品の一部は国内外から仕入れも行っています。収益は、主に全国の専門店や百貨店への卸売販売、および直営店舗やECサイトを通じた小売販売から得ています。

卸売事業

婦人服や服飾雑貨の卸売販売を行っています。同社が製品の企画から製造、販売までを手掛けています。収益は、全国の専門店や百貨店への卸売販売から得ています。当連結会計年度の売上高は前期に比べて減少しています。

小売事業

婦人服や服飾雑貨の小売販売を行っています。同社製品および他社製品を仕入れ、直営店舗やECサイトを通じて販売しています。運営は、連結子会社のベルラピカが行っています。当連結会計年度の売上高は前期に比べて減少しています。

福祉事業

水耕栽培による野菜の栽培および販売を通じて、障害者福祉サービス事業を行っています。これは、同社グループの社会福祉への取り組みの一環として、障害者の安定的な職場の確保を図るために行われています。運営は、連結子会社のラピーヌ夢ファームが行っています。当連結会計年度の売上高は前期に比べて減少しており、連結売上高に占める割合は小さいです。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書売上高の90%を超えています。また、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありません。

セグメント 売上高(2025年2月期) 売上高(2026年2月期)
小売事業 11.4億円 11.0億円
卸売事業 8.8億円 7.6億円
福祉事業 14百万円 11百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5期にわたって減少傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、直近3期連続で損失を計上しています。当期は営業損失の幅が前期に比べて縮小したものの、経常損失と親会社株主に帰属する当期純損失の幅は拡大しました。営業活動によるキャッシュ・フローは、直近3期連続で支出が続いています。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 43.7億円 33.0億円 23.4億円 20.4億円 18.7億円
経常利益 1.8億円 2.7億円 △3.1億円 △1.3億円 △2.5億円
経常利益率 4.1% 8.1% △13.4% △6.6% △13.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.6億円 1.6億円 △3.2億円 △1.3億円 △2.6億円
1株当たり当期純利益(円) 65.74 66.92 △136.03 △54.67 △109.78

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から増加しています。一方で、従業員1人あたり営業利益は、前期に比べて損失幅が拡大しています。これらの数値は、同社グループの事業環境や収益構造の変化を示しています。

指標 2025年2月期 2026年2月期
従業員1人あたり売上高(連結) 41.7百万円 50.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △7.4百万円 △7.5百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、現在の財務状況において資金繰りに重要な懸念が生じている状況です。事業活動によるキャッシュフローがマイナスとなっており、今後の改善に向けた取り組みが継続されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は当期で23.0%となっています。これはプライム市場の非製造業平均24.2%と比較してやや低い水準です。また、ROE(自己資本利益率)は当期で△32.6%と、プライム市場平均9.4%を大きく下回る状況です。

手元資金である現金及び預金は、当期末で4.9億円となり、前期の7.6億円から減少しています。同社グループは継続的に営業損失を計上しており、資金繰りに重要な懸念が生じている状況です。このような財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を検討する上で注視すべき点となります。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 8.4億円 7.5億円
自己資本比率 27.8% 23.0%
ROE(自己資本利益率) - △32.6%
現金及び預金 7.6億円 4.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に△4.7億円の支出となりました。これは税金等調整前当期純損失の計上や棚卸資産の増加などが主な要因です。投資活動によるキャッシュフローも当期は△1百万円の支出となっており、資産除去債務の履行などが影響しています。

この結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、当期に△4.7億円のマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の増加により当期は2.0億円の収入となりましたが、営業活動による資金流出を補う形となっています。このようなキャッシュフローの状況は、同社グループが資金繰りに課題を抱えていることを示しており、雇用や給与の安定性を検討する上で重要な情報となります。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF △4.5億円 △4.7億円
投資CF △6百万円 △1百万円
財務CF △60百万円 2.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △4.6億円 △4.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


同社グループは、第71期以降継続して営業損失を計上しており、当連結会計年度においても営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。営業活動によるキャッシュフローもマイナスとなっており、資金繰りに重要な懸念が生じていることから、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しています。同社グループは、これらの状況を解消すべく、事業面および財務面での安定化を図るための対応策を継続して実行しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、ファッショントレンドの急激な変化や消費者の嗜好の変化、景気変動による個人消費の低迷といった消費動向の変化に伴うリスクを認識しています。また、海外での生産委託に伴う為替レートの変動や、ライセンス契約の継続に関するリスクも存在します。これらの要因は、同社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループの事業等のリスクにおいて、人材・組織に関する直接的なリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ラピーヌは、「真実と信頼」を経営理念に掲げ、ファッションを通じて社会の生活文化向上に貢献することを目指している会社です。消費者第一主義を徹底し、お客様の満足度向上とファンの増大を追求しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループの経営理念は「真実と信頼」であり、消費者第一主義に徹した経営のもと、ファッションを通じて社会の生活文化向上に貢献することを目指しています。ご愛用いただくお客様一人ひとりの満足度向上とファンの増大を目標とした事業展開を推し進め、企業価値の向上に努めています。

同社グループは「ファッションとデジタルで顧客接点の拡大」をビジョンとして掲げています。世界に選ばれる一着を目指し、PRIDE(時流に乗らず時流をつくる)、QUALITY(国境を越えていくラピーヌクオリティ)、MIND(これからも一着一着に思いを込めて)の3つのコンピタンスのもとに事業活動を行っています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、SDGsやESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みが中長期的な企業価値向上に不可欠であると認識し、これらの課題に取り組んでいます。取締役会において、経営と環境・社会問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題に対する審議、検討を行っています。

多様性の確保を重視し、性別や入社時期に関わらず、能力を本位とする人材登用を行っています。地球環境に配慮した作品作りのため、型取りやパターンの研究による無駄な生地の削減、着物文化の仕立て方を参考とした洋服づくりの研究による廃棄物の削減など、研究開発に取り組む姿勢があります。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、卸売・小売事業において、製品の品質維持向上とパターン・縫製仕様の合理化を進めています。これにより、よりお買い求めやすい販売価格で、売れ筋トレンドを押さえた新作デザインを展開し、幅広いお客様層への訴求と新規顧客の獲得・増大を図っています。

連結子会社の福祉事業では、野菜の生産性向上と施設利用者の作業効率アップに資する教育訓練に努め、営業利益の創出を目指しています。また、製造原価の低減や販売費及び一般管理費の削減、保有資産の売却等による資金化の早期実施にも継続して取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ラピーヌは、監査等委員会設置会社として、経営の透明性と迅速な意思決定を重視したガバナンス体制を構築しています。執行役員制度を導入し、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を分離することで、職務責任の明確化と機動的な経営を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ラピーヌの筆頭株主はフリージア・マクロスです。上位株主には、フリージア・マクロスのほか、技研ホールディングスも名を連ねています。これらの事業会社グループが主要な株主として、同社グループの資本構成を形成していることが特徴です。

株主名 持株比率
フリージア・マクロス 35.36%
楽天証券 3.58%
技研ホールディングス 2.22%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


ラピーヌの役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は佐々木ベジ氏が務めています。社外取締役比率は55.6%です。

氏名 役職 主な経歴
佐々木 ベジ 代表取締役社長 1990年フリージアホーム代表取締役、2001年フリージア・マクロス代表取締役会長。2008年株式会社ピコイ代表取締役、2015年技研興業株式会社取締役会長。2018年技研ホールディングス代表取締役社長、2021年同社代表取締役社長より現職。
松永 敬司 取締役 専務執行役員 1993年同社入社、1997年同社第一企画部チーフデザイナー。2009年同社東京企画部チーフデザイナー、2022年同社取締役執行役員商品本部長。2023年同社取締役専務執行役員商品本部長より現職。
森岡 正人 取締役 執行役員 1989年同社入社、2016年同社第一事業本部東日本第二販売部長。2019年同社第二事業本部東日本第三販売部長兼WEB事業本部オムニチャネル推進室長。2021年同社取締役専務執行役員営業本部長、2024年同社取締役執行役員より現職。
奥山 一寸法師 取締役 2000年フリージアトレーディング代表取締役、2007年フリージア・マクロス代表取締役社長。2008年株式会社ピコイ取締役、2014年Daito Me Holdings Co.,LTD.総経理。2020年同社取締役(監査等委員)、2021年同社取締役より現職。


社外取締役は、西信子氏(西信子法律事務所開設)、山本昌弘氏(装いの道在籍)、大須賀和志氏(株式会社ホワイトルーム商品管理担当・監査等委員)、畠山誠氏(元パナソニックホームズ代表取締役副社長執行役員・監査等委員)、佐藤生空氏(佐藤生空法律事務所開設・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査・監督機能の強化を図っています。社外取締役が取締役会の過半数を占め、経営の透明性と適正性の確保に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ラピーヌの役員報酬は、定額の基本報酬と業績連動報酬である賞与、そして譲渡制限付株式報酬で構成されています。非常勤役員には基本報酬のみが支給されます。基本報酬は世間水準や経営内容、従業員給与とのバランスを考慮して決定されます。賞与は連結営業利益や連結経常利益の計画達成状況などを総合的に勘案して決定されますが、近年は支給実績がありません。譲渡制限付株式報酬は退職慰労金制度に代わるものとして導入されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 16百万円 3.9百万円
社外役員 4名 5百万円 1.2百万円


なお、当事業年度末現在の役員は取締役7名、監査等委員3名ですが、そのうち取締役1名および監査等委員1名は無報酬です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。