【平均年収544万円】リヒトラブ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収544万円】リヒトラブ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

リヒトラブは、事務用品等の製造販売と不動産賃貸事業を国内外で展開しています。数百名規模の従業員を擁し、直近期の業績は減収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社リヒトラブ の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月20日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


リヒトラブグループは、事務用品等の製造販売と不動産賃貸の事業活動を展開しています。事務用品等事業では、同社と連結子会社LIHIT LAB. VIETNAM INC.が製造を担い、同社が販売を行っています。

単体従業員数は186名、連結従業員数は591名です。同社グループのセグメントは、事務用品等事業と不動産賃貸事業の2つです。

主な国内グループ会社は、大江ビルサービス(不動産の管理)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


リヒトラブは、文具・事務用品の製造販売を手がける企業として、従業員が生き生きと働ける環境づくりに注力しています。同社グループは、持続可能な社会への貢献とともに、人材を重要な資本と捉え、多様な働き方を推進しています。ここでは、同社の給与水準や働き方に関する具体的なデータと方針を見ていきます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


リヒトラブでは、従業員の平均年齢と平均勤続年数から、比較的安定した人材構成が見られます。これは、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っている可能性を示唆しています。同社は、従業員が長く活躍できるような働きやすい職場環境の整備に力を入れています。

項目 数値
平均年間給与 5,441,000円
平均勤続年数 14.0年
平均年齢 38.9歳
単体従業員数 186人
連結従業員数 591人
単体のグループ内比率 31.5%


リヒトラブは、確定給付型の退職給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を導入しています。この制度は、同社(連結子会社への出向者を含む)を対象としており、確定給付企業年金制度(規約型)と退職一時金制度を設けています。また、従業員の退職等に際して割増退職金を支払う場合があります。退職給付債務は8.7億円、年金資産は3.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


リヒトラブは、持続可能な企業成長の実現には従業員が企業の資本であるとの考えに基づき、人材戦略を推進しています。企業価値向上の原動力は従業員の成長であるとし、企業理念に共感し、変化に対応できる柔軟性と発想力・創造力を持つ人材の育成を目指しています。

同社グループは、マテリアリティ(重要課題)の一つとして「誰もが生き生きと働ける環境」を掲げています。具体的には、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、従業員エンゲージメントの向上、人材の採用・育成・研修の充実を重要テーマとしています。

人材育成においては、従業員の成長と自己実現の機会を提供するため、異動希望申告制度や職種変更申出制度といったジョブローテーションの定例化を強化しています。また、女性労働者の将来のキャリア形成を支援する教育の充実にも取り組んでいます。

社内環境整備では、ダイバーシティ&インクルージョンの考え方に基づき、多様な人材が自分らしく活躍できる環境を整備しています。人権教育やアンコンシャス・バイアスに関する社内研修、女性取締役による女性活躍推進講習会を実施。働き方の多様化に対応するため、テレワークや時差勤務を導入し、育児・介護に関する制度の充実も図っています。さらに、心理的安全性を確保するため、メンター制度の導入やメンタルヘルスケア専門医との顧問契約を通じて、相談しやすい体制を整えています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 5.6%
男女賃金差異(全労働者) 64.8%
男女賃金差異(正規雇用) 79.8%
男女賃金差異(非正規雇用) 73.6%

多様性・登用


提出会社単体のデータです。

指標 数値
労働者に占める女性労働者の割合 41.9%
係長級にある者に占める女性労働者の割合 56.3%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


リヒトラブは、事務用品等の製造販売と不動産賃貸の二つの事業を展開しています。同社グループは、これらの事業を通じて社会に価値を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、事務用品等の製造販売を主軸とし、オフィスや個人のニーズに応える製品を提供しています。また、所有する不動産の賃貸事業も行い、安定的な収益源としています。

事務用品等事業

この事業では、ファイル、バインダー・クリヤーブック、収納整理用品といった事務用品の製造と販売を行っています。収益は、これらの製品の販売から得ています。運営は、リヒトラブ、連結子会社のLIHIT LAB. VIETNAM INC.、および協力工場が行っています。直近では、新製品の積極的な投入や価格改定効果、国内営業および量販部門の売上増加があったものの、国内大手通販会社のシステム障害による受注減少などにより、前期からわずかに減収となりました。主要な顧客として、エコール流通グループとアスクルが挙げられます。

不動産賃貸事業

この事業では、本社ビルや賃貸用マンション、賃貸用倉庫などの所有不動産の賃貸を行っています。収益は、これらの不動産から得られる賃料収入が中心です。運営は、リヒトラブが主として行い、連結子会社の大江ビルサービスが不動産の管理を担っています。直近では、新たな賃貸用マンションの稼働により安定した賃料収入を確保したものの、賃貸用倉庫の売却により前期から減収となりました。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が主要な収益基盤となっています。

セグメント 売上高(2025年2月期) 売上高(2026年2月期)
事務用品等事業 87.6億円 86.8億円
不動産賃貸事業 4.6億円 4.4億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一時的な減少を経て回復傾向にありましたが、直近の期ではわずかに減少しました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、過去に損失を計上した期もありましたが、前期は大きく回復し、当期は減益となりました。特に当期は、事務用品等事業での減収や不動産賃貸事業における租税公課の計上などが影響し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期から減少しています。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 86.9億円 85.1億円 88.0億円 92.2億円 91.2億円
経常利益 4.1億円 △31百万円 △2.1億円 2.1億円 1.1億円
経常利益率 4.7% △0.4% △2.4% 2.3% 1.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.6億円 △24百万円 △94百万円 4.1億円 67百万円
1株当たり当期純利益(円) 77.36 △7.19 △27.62 121.30 19.77

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期からわずかに減少する傾向を示しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から減少しており、生産性において課題が見られます。これは、直近の業績トレンドで示された売上高の減少や利益の減益が影響していると考えられます。

指標 2025年2月期 2026年2月期
従業員1人あたり売上高(連結) 15.6百万円 15.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.3百万円 0.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性は、企業の持続的な成長と従業員の雇用安定に直結する重要な要素です。同社グループの財務状況は、成長投資フェーズにあることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から増加しています。ROE(自己資本利益率)は前期から減少しており、プライム市場平均と比較すると低い水準となっています。手元資金である現金及び預金は前期から減少しています。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 106億円 110億円
自己資本比率 79.2% 81.2%
ROE(自己資本利益率) 3.9% 0.6%
現金及び預金 23.3億円 7.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業の資金の出入りを示す営業キャッシュフローが前期から大きく減少しています。投資キャッシュフローは前期のプラスから当期はマイナスに転じ、投資活動による支出が大幅に増加しました。これは、大阪市東成区の賃貸用マンションの購入に伴う支出などが影響しています。財務キャッシュフローは前期に引き続きマイナスとなっており、借入金の返済などによる支出が継続しています。これらの結果、フリーキャッシュフローは前期のプラスから当期はマイナスに転じており、事業活動で得た資金を上回る投資を行っている状況です。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 2.9億円 47百万円
投資CF 11.8億円 △14.0億円
財務CF △4.0億円 △2.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 14.7億円 △13.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、国内の生産施設、物流施設が静岡県菊川市に集中しており、火災や災害等の発生により生産・物流設備等が被害を受けた場合には、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、事務用品等事業においては、海外との販売及び原材料、製品等の調達の比重が増加しており、関税制度の変更や相手国における商慣行の相違、予期せぬ法律や規制の施行・変更、経済・社会情勢の変化等が発生した場合には、安定的な取引に支障をきたす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

情報管理に関するリスクとして、IT技術の進歩やテレワークの浸透により情報のデジタル化及びネットワーク化が進んだことで、外部からのシステム侵入・攻撃や、企業機密・個人情報等の漏洩リスクが高まっています。万一、システム障害や情報漏洩が発生すれば、事業継続に支障をきたすだけでなく、信用失墜や損害賠償責任を負う恐れがあり、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


リヒトラブは「深い知性と燃える情熱をもって新しい価値の創造に努め、社会に貢献する」という企業理念を掲げています。使う人すべてにやさしいユニバーサルデザイン商品の開発を重点的に行い、顧客、株主、社員、取引先の満足度を高める堅実経営を基本方針としています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


リヒトラブグループは「深い知性と燃える情熱をもって新しい価値の創造に努め、社会に貢献する」という企業理念のもと、その実現に努めています。この理念を実現するために「良い品はお徳です」をモットーとしています。

使う人すべてにやさしいユニバーサルデザイン商品の開発を重点的に行い、より高品質の製品を通じて顧客、株主、社員及び取引先の満足度を高めることを目指しています。経営の効率化、コーポレート・ガバナンス体制の強化、財務体質の改善などを図り、堅実経営を行うことを基本方針としています。

また、サステナビリティ方針として「発想力と創造力で、”あなた”にずっと寄り添う」と定めています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


リヒトラブグループは「深い知性と燃える情熱をもって新しい価値の創造に努め、社会に貢献する」という企業理念と「良い品はお徳です」というモットーを掲げています。サステナビリティ方針では「発想力と創造力で、”あなた”にずっと寄り添う」ことを大切にしています。

人材育成に関する方針では、企業理念に共感し、世の中の変化に対応する柔軟性とリヒトラブらしい発想力や創造力を融合させることで、新たな価値創造に挑み続ける人材を育成するとしています。社内環境整備に関する方針では、ダイバーシティ&インクルージョンの考え方に基づき、多様な人材が思いやりをもって自分らしく活躍できる環境を整えることを目指しています。

安心・安全に生き生きと働き続けることができる企業風土の醸成に努めています。コンプライアンス体制を確保するため、「行動規範」「就業規則」「経理規程」等の法令遵守規程を定めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


リヒトラブグループは、収益力の向上、製品開発、販売チャネルと事業領域の拡充の3点を対処すべき課題と認識しています。収益力の向上に向けては、営業本部と生産本部が連携し、販売価格の見直しや収益力の高い新製品の販売強化、生産性向上やコスト削減に取り組んでいます。

製品開発においては、本社と東京支店に専門部署を設置し、実用性重視と市場性重視の異なるコンセプトで開発を進めています。全社の各部門から横断的に参加者を募るプロジェクト「NEXTプロダクト会議」を立ち上げ、新たな製品やビジネスモデルを社内公募するアワードも実施しています。

販売チャネルと事業領域の拡充では、ECルートの強化や海外市場への取り組み、生産・工事現場等に向けた製品やニッチな趣味・嗜好品といった領域への開拓を推進しています。また、サステナビリティに関するマテリアリティ(重要課題)として、「持続可能な社会への貢献」「誰もが生き生きと働ける環境」「豊かな顧客体験の創造」「責任あるサプライチェーンの構築」「持続的な成長を支える経営基盤の確立」の5つを設定しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社リヒトラブは監査役会設置会社であり、社外取締役を含む取締役会と監査役会が経営を監督する体制をとっています。また、執行役員制度を導入し、意思決定の迅速化と業務執行責任の明確化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主はリヒトラブ共栄会であり、同社グループ内の組織が主要な株主となっています。また、有限会社新居浜ビジネスセンターや田中経久氏といった個人株主も上位に名を連ねており、特定の関連組織や個人が経営を支える特徴が見られます。

株主名 持株比率
リヒトラブ共栄会 12.50%
有限会社新居浜ビジネスセンター 7.10%
田中 経久 5.29%
三井住友銀行 4.33%
三菱UFJ銀行 3.86%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は12名(男性11名・女性1名)で構成され、女性役員比率は8.0%です。代表取締役社長は田中宏和氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
田中 宏和 代表取締役社長 1990年12月同社入社、1998年5月取締役就任、2004年5月常務取締役就任営業本部担当、2012年5月より代表取締役社長現職。
早川 大介 常務取締役管理本部長 2014年4月三井住友銀行天六法人営業部長、2016年5月同社入社執行役員就任、2017年5月取締役就任、2020年5月常務取締役就任、2024年3月より管理本部長現職。
安達 和史 常務取締役営業本部長 1990年4月同社入社、2016年5月執行役員就任東京支店副支店長、2020年5月取締役就任営業本部副本部長、2021年5月営業本部長、2025年5月より常務取締役現職。
田中 文浩 取締役静岡事業部物流担当 1991年3月同社入社、2006年5月取締役就任静岡事業部長、2012年5月常務取締役就任、2023年5月より取締役静岡事業部物流担当現職。
大盛 章夫 取締役 量販部部長兼通販部部長兼東京МD部部長 1991年4月同社入社、2020年5月執行役員就任量販部部長兼通販部部長、2022年5月より取締役量販部部長兼通販部部長兼東京МD部部長現職。
後藤 文宣 取締役 生産本部長 1982年4月同社入社、2012年4月購買部副部長、2016年5月執行役員就任静岡事業部工場長、2023年5月より取締役生産本部長現職。


社外取締役は、大澤政人氏(泉ケミカル代表取締役社長)、山﨑有香氏(京都大学総合研究推進本部上席専門業務職員)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役2名を含む取締役会が経営の意思決定と監督を担っています。社外取締役は、経営者としての経験やダイバーシティ推進に関する知見に基づき、独立した立場から経営監督機能の強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬である基本報酬と業績連動報酬によって構成されています。社外取締役に対しては、その職務に鑑み基本報酬のみが支払われる方針です。業績連動報酬は、各事業年度の連結営業利益の目標達成度合いに応じて算出されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 1.5億円 21.0百万円
監査役(社外除く) 2名 25百万円 12.4百万円
社外役員 5名 9百万円 1.9百万円


なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。